代理人の異常な愛情、または如何にして私は心配するのを止め戦闘を愛するようになったのか。 おまけ集 作:イエローケーキ兵器設計局
『
「……?普通のグレープジュースに見えるが。」
『まあまあ。飲んでみてよ。』
「わかったよ。」
弟がペットボトルのキャップを開けて中の液体を飲む。うん、我が弟は人(姉を含む)から渡された液体を警戒しながら飲むあたり、小さい頃に教えたことは染み付いているんだなと思ったよ。私に飲ませなかった理由が謎だけど。
「……zzz」
『寝るまで時間かかったなぁ……』
睡眠導入剤をグレープジュースに溶かし、少しだけ甘味料を足す。そしてよく振る。
簡単な睡眠ジュースの作り方である。
ツェッペリンが寝るまで約30分。かなり掛かった。ソファーの上で眠りこける弟。それを見て微笑む私。ソファーの上で安らかに眠る少女(のように見えない事もない……男だけど。)と、傍らでにっこにこな幼女(=私)。一つわかっているのはどうして私が幼女にされたのか誰も知らないということ。
そんな事気にしたってしょうがないのだけれど。
さて……眠らせたのは良いのだけれど、どうしようか。それをまるっきり考えてなかった。口づけ?……はしたないやめ辞め……でもちょっとくらい……やっぱり駄目!恥ずかしすぎる!
(実はああ見えてマウスもとい、マーサはかなり初心です。作者と比べれば初心です。)
落ち着いてよーく見ると、薄目のような……気のせいか。
あたふたしているとドアをノックする音が。ここは第二無線室。つまり代理人の仕事部屋。ここに代理人がいる以上、入ってくるとしたら……
「代理人、こちらベルタ。入室許可を。」
副官、ベルタだろう。
「……?入室します。」
『……代理人に代わって、許可します。どうぞ。』
「……?」「お?」
さんざん悩んだ結果、膝枕を応対用のソファーでしています。
「なるほど。お昼休憩ですか。」
『うむ。』
「……睡眠導入剤を飲ませたわけじゃないんですね?」
『……ち、違うぞ?』
「そうですか。」
そう言って微笑む幼馴染は少しだけ
「書類を提出しておきますので、ごゆっくり。」
『ど、どーも。』
内心、危なかったと思う。図星を突かれた。
ベルタが出ていく。勘が昔から妙に鋭い奴。
はて、どうしたものか。
『それにしても本当に起きないな。』
頬を伸ばしても、抓っても、頬を擦り合わせても起きない。すりすり。うーむ……口づけ……する?したいけど……起きたらどうしよう……一回だけ!一回だけだから!
『ちょっとだけ失礼して……んっ……』
左頬に一回だけ。弟の頬は思ったより暖かった。
ツェッペリンの動力源は今のところ、高速増殖炉による発熱を電気に変換する方式であるが……そのうち変更するらしい。今のような暖かさは失われるのではないだろうか。
『……怒らないよね?』『うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。』
少しだけ大胆になってみようとは思う。
(別視点)
姉にグレープジュースを飲まされたのですが、妙に甘いんですよね。口内がもう糖分!って感じで。何となく最近睡眠不足な私を寝させようとしていたのだろうと察し、寝たふりをしています。
あたふたしている姉を薄めで見つつ、いつ驚かせようかと思っていた所、副官(こちらも姉)が。
「代理人、こちらベルタ。入室許可を。」
副官……今日、ベルタ姉さんの日か。
「……?入室します。」
「……代理人に代わって、許可します。どうぞ。」
「……?」「お?」
姉がさんざん悩んだ結果、膝枕を応対用のソファーでされています
「なるほど。お昼休憩ですか。」
「うむ。」
「……睡眠導入剤を飲ませたわけじゃないんですね?」
「……ち、違うぞ?」
「そうですか。」
飲まされたふりをしてます。オーバー。
そう言って微笑むもうひとりの姉は少しだけ母さんに見えた。
「書類を提出しておきますので、ごゆっくり。」
「ど、どーも。」
ベルタ姉さんが出ていく。ああ良識枠が……。
「それにしても本当に起きないな。」
頬を伸ばされ、抓られ、挙句の果てに頬をすり合わせられる。最後のは良いか。柔らかかった。スキンケアにはかなり気を遣っているのだろうか?そんなところ見たことないのだが。
……わざわざ見えるところではしないか。うん、私が見ていないだけだ。世の中の女性を敵に回したらどうなるか怖くて想像もできないや。
妙に笑顔の姉の顔が近づく。やばい薬でも使ってるのだろうか?こんなに優しい姉を見たのは初めてかもしれない。
「ちょっとだけ失礼して……んっ……」
左頬に軽い口づけ。そういえば口づけされたのってこれが初めてか。
「……怒らないよね?」「うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。」
……?何に対してだろうか。
(視点は戻る)
『……怒らないよね?』『うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。』
そう言い聞かせながら弟の右手を取る。握る。左手も握る。身体に覆いかぶさる。体重を預ける。お姉ちゃん重い?
『んふふー。あったかーい。』
猫が主人に甘えるように胸に頬を擦り当てる。もちろん手は握ったまま。
『好きよ。/// ツェッペリン。/// 大好き。/// アナタに初恋をしてからずっとよ////』
かなり気恥ずかしくなった。愛の告白……?初めてですね////
手を離して抱きしめる。もはや寝てるかどうかなんてどうでも良くなった。温かさに包まれて私は休眠状態に入ってしまった。
(再び別視点)
「好きよ。ツェッペリン。大好き。アナタに初恋をしてからずっとよ。」
いきなり手を取ったかと思ったら……ゴロゴロして(幼女体型だからできた事)、抱きつき、胸に頬を擦り当て、しまいには愛の告白。絶対薬効いてるよ。
「……zzz」
どうやらおねんねしてしまったらしい。少し驚かせようかと思ったが、ここは一つ化かしてみよう。
『……♪』
姉の頭をただ撫でる。ピンクのサラサラ髪。その頭を撫でるのはコルセアの格好をした男の娘……ではなく、
『うまくいってるかな?初の試みなんだけども。』
ハボック(ベルタ姉さん)の服を着たコルセアって感じになってみたりして。私は男だけども。顔は見えないように隠した。
『……♫』
「ふぁぁ〜寝ちゃってた……あれ?」
『おはよう。マーサ?』
「あれ?ベルタ?じゃなくてニューマ(ツェッペリンのコードネーム)?何がどう……」
『やっぱりわかっちゃうかー』
すぐに擬態を解除。顔や声ではなく存在感でバレた?
「ツェッペリンかー。おはよう……今何時?」
『
「1436かぁ……1436!?」
『そもそも私の腕の中で寝だしたのが1415でしたから、お昼寝としては短いですね。』
「あーーえーー……」
『そもそも私に睡眠導入剤を飲ませようとしたのがそもそものミスでしたね。解毒機能が強いというのに。』
NBC防護(最近はCBRNEにまで分化されたらしい)の為の機構が組み込まれていて、多少の放射線被曝や化学兵器、生物兵器には対応できるようになっている。おかげで薬(鎮痛剤等)がきちんと作用しないということも……
次回に続く
R-18(orR-18G)仕様は書いたほうがいい?
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はい
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いいえ