AKDNB初見プレイ   作:初見プレイヤー

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死した人が蘇る種族、デイウォーク
だが、彼らが蘇る理由は未だ分からず
そのような存在が居ると、資料で残されているだけだ


1-1.目覚め

…?

……(二度見)

………(顔青ざめ)

 

 恐らくはチュートリアル戦闘です。

…チュートリアル戦闘の筈です(震え声)

 

 前作をプレイしていたのである程度分かりますが、今回遭遇したのは[特殊/5]のレッド。

原作ではロドス内暗部[S.W.E.E.P]のメンバーであり、ケルシー医師の私兵のような存在です。「オバアサン」と呼ばれる人物に暗殺術と「狼殺し」の使命を与えられたループス族。

 原作ですと「出現直後における短時間特定の存在1人への攻撃特化」「出現直後に自身の周囲に強力な攻撃+長時間スタン付与」と出撃直後が異常に強く、コスト回りが鬼と瞬間的な攪乱及び暗殺に突出した性能ですが、此方でもある程度は影響を受けているようです。目星聞き耳に少なからず割り振っているにもかかわらず問答無用の暗殺が飛んできましたし(

 

 武装は…原作と変わらず赤いコートに片手持ちの黒いナイフ。ただ、顔つきが幼いのと背負っているバッグが比較的新しめな所を見ると原作よりもかなり前に見えますね…ケルシーと出会うよりも前、そう考えると原作であるドクター救出作戦からはさらに前となりそうです。…正直に言いますとエンドワールド製作陣営の作り込みも十分に変態だと思います、自分(

 

 イベント後、チュートリアルの操作説明が表示されましたね…っと、チュートリアルでもレッドは攻撃を仕掛けてきますので、牽制するように長剣を振っておきますか。ただ、視線はレッドから離さないように…って、まさかのカメラが追い付かない!?流石戦場機動卓越、仕切り直しも鬼のようにうま―――ん、音?聞こえた方へ槍の柄を地面に立てるようにして持ってみ

 

ガィン!!

 

ガチの暗殺者ですね、此方まだ攻撃行動取れてないのですが!?隻○を思い出せ、一撃当たれば致命傷ぞ、蘇生は未だ詳細が分からないので使いたくないですぅううう!!!

ただ、何れも受動行動が成功しているのが救いですね…払い除けの効果が発生して相手のスタミナを減少させられている…と、信じたいです…あー、人文学の人体等も技能値割り振ればよかったですかね、相手のステータスが表示されないのが此処までストレスになるなんて…!

 

…すみません、少し集中します…

 

5分後…

 

…、よ、ようやくレッドの動きが鈍くなり始めました。恐らくスタミナの減少が原因で攻撃姿勢を維持するのが大変なのだと思います。

息切れも伺えますし、何より原作準拠であれば生理的耐性も物理強度も標準、即ち平均程度でありそれよりも幼いのであればさらに下がる…と思います。

 

 …、此処で勝負を仕掛けましょうか…

 


Roll In:RED

 

 木製の大きな箱が打ち捨てられたお墓の中央に置かれている。此処に来た目的は”オバアサン”からの指示である「この場所にある大きな箱を開けた馬鹿が居たなら殺せ」を果たす為。

 

 そこにたどり着いて、しばらく見張った際に”ギギギ…”ときしむ音が響いた。

墓石の裏に身を潜め、其方に目を向けると錆びた甲冑の上から傷んだ黄土のクロークを纏う男性が身を起こした。…先ほどまであの箱の中からレッドが気配を感じなかったにもかかわらず、今では明確にそれの気配を感じられる。それが少し気持ち悪い。

 

 大きな箱から出てきた男性を見つつ、ふと指示を思い出す。”大きな箱を開けた馬鹿が居たなら殺せ”。…出てくる、という表現をレッドはしたけど、これはもしかして男性が箱を開けて出てきた、という事なのだろうか?分からない。

 …少し息をつき、気配を消す。…オバアサンの教えを守るように小さく「…ハンティング、開始」と呟き、その男性へナイフの切っ先を突き立てんとして

 

甲高く響いた金属音が、自身の攻撃の失敗を表していた。

 

 眼を見開く。完全に死角からの一撃だったにも関わらず、その男性はレッドの一撃を防いでいた。それも槍の真ん中で、丁寧に。

 ただ、男性も今までレッドを認識してなかったからか目を見開いていた。その隙をついて無拍子に近づき、掃うように突く。それも男性は先程防ぐ際に使った槍で、此方を大きく弾くように防御しきる。

 

 そしてその流れのまま長剣が此方に迫ってくるのを跳び越えるようにして躱し、そのまま墓石の裏に身を潜める。しばらく後に自身の周囲に視線が向けられた。

 息を殺して視線をやり過ごした後にコートから新たにナイフを取り出す。両手にそれぞれ1本ずつ逆手に持ち、相手の肩に突き立てるように振り下ろし

 

長剣で纏めて此方の攻撃を弾き、槍が自身に迫ってきた。しかしそこには殺意がなく、迷うような一撃だった為切っ先を踏むようにして相手の態勢を崩してみようと試みる。

 

「む」

 

 何処か濁った声と共にレッドの意図に気付いたのか槍をそのまま手放す。…無造作に柄を蹴り上げるように手放した槍を持ち直したあたり、手慣れているのだろう。確かに強い。けれど、指示を果たさなければいけない。だから戦う。

 

 墓石等で仕切り直し、間をおいて奇襲を絶え間なく仕掛け続ける。長く隠れようものなら、男性はレッドを捕捉しきるだろう。目も耳も、悪くはない。

 ナイフを投げつけても甲冑に弾き落とされる。接近戦を続けようにも、長期戦は不利。短期決戦の為に相手の死角に潜り込むように奇襲を仕掛けても、紙一重で反応しきる。時折反応しきれない事もあるが、それは結局クロークや甲冑を傷つける程度で止まってしまう。

 状況が膠着し、疲労ばかりがたまっていく中。ぽつりと男性が呟く。

 

「何故、己を襲う?」

 

 ナイフの投擲を返す。

 

「…ならば、勝者となってから問いかけるとしよう」

 




ススヒト
HP:37/39 MP:35/35 意志力:24/24

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