腐り目騎士の英雄譚   作:月村手毬ちゃん親衛隊

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少しだけですがヒロインの登場です。それではどうぞ


覇軍学園到着

プライベートジェットから降りてきたのは赤い髪をツーサイドアップにした少女だった。その少女が地面に降り立ち、こちらに向かって歩いてきたため、こちらに近づいてきたところを見計らって理事長が少女に声をかけた。

 

 

「初めましてだな。私は神宮寺黒乃、覇軍学園の理事長をしている」

 

 

「お出迎えいただきありがとうございます理事長先生」

 

 

少女は理事長の声に反応して挨拶を返す。少女の目には理事長しか映っていないようで八幡の方には目を向けない。

 

 

俺のこと気づいてないじゃねーか。理事長といい皇女といい俺がここにいることに気づかないとか駄目だろ。戦場だったら死んでるぞ。それにしてもAランクが二人も気づかないとか俺の存在感なさすぎだろ。

 

 

「さて、本来ならゆっくり話しながら学園に向かうところだが記者がたくさん集まってきているからすぐに学園に向かうぞ。比企谷、すまないが皇女の護衛を頼む」

 

 

「わかりました、理事長」

 

 

理事長の呼び掛けに答えると肩をビクッとさせてこちらを向いた。

 

 

「キャアッ!いつからいたのよ、ビックリするじゃないっ」

 

 

「やはり比企谷は存在感薄いな。少し離れていたとはいえ私と同じように声をかけられるまで気が付かないとは」

 

 

「理事長先生!他に人がいるなら教えてくださいよ!」

 

 

あの人絶対面白がってただろ。それにしても日本語自体は割ときれいにしゃべれてるけど敬語を使うと違和感がすごいな。まあ、皇女だし向こうでは敬語を使う機会がこっちよりも少ないから違和感があるのは仕方ないか。

 

 

「皇女の護衛を連れてきているっていう話はしてあっただろう?」

 

 

「確かにしてありましたが隠しておく必要はなかったと思いますけどっ」

 

 

「いや、比企谷がいるのに気づかないのが面白くてついな」

 

 

理事長は悪びれることもなく笑う。

 

 

やっぱ面白がってるじゃねーか。こりゃ学校についてからもひとつあるな。

 

 

「さて話しもこれくらいにして本当に向かうか」

 

 

こうして俺と理事長、そして皇女の三人は記者の質問攻めを掻い潜りながら空港の外に停めてある黒の高級車に乗り込んだ。

 

 

そして約1時間後に覇軍学園に到着した。

 

 

「さて、着いたぞ。ここがヴァーミリオンが通う覇軍学園だ」

 

 

こうして俺とヴァーミリオンは理事長の覇軍学園についての説明を聞きながら歩いて理事長室へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で今年から七星剣武祭は他の学園と同様選抜戦を行うことになった。向こうではこのような真剣勝負はできなかっただろうから楽しむといい」

 

 

前の学園長はランクで代表を決めるとか言ってたがとうとう実力で代表を決めることになったか。前の学園長はなにを考えてたのか知らんがランクで代表を決めてたらしいしな。ランクなんて強さの基準になるってだけなのにランクにこだわるから勝てないんだろ。

 

 

そして歩くこと15分。俺たちは理事長室へとやってきた。俺は去年に入学したから持っているが、デバイスを取りに来たのだ。

 

 

「さて今日からヴァーミリオンも覇軍学園の生徒だ。よってヴァーミリオンにはデバイスを用意した。このデバイスは連絡は勿論のこと他の教室や修練場、選抜戦や決闘の時に使うスタジアムに入るときに必ず必要になる。だから絶対になくすなよ?それと私のデバイスの番号を入れておいたから緊急時には連絡を入れるといい」

 

 

理事長はデバイスに連絡先を入れるとヴァーミリオンに渡す。

 

 

「さて、明日は入学式と始業式が同時に行われるから部屋に戻ってゆっくりと休むがいい。比企谷も始業式には出ろよ?」

 

 

「わかってますよ、それくらいは。じゃあ戻りますね」

 

 

俺とヴァーミリオンは理事長室から出るとそれぞれの部屋に向かったのだった。

 

 

そして八幡は理事長先生に言われた部屋に向かっていた。その部屋は今まで一人の生徒だけが住んでいた部屋だったが、理事長が変わり部屋割りが実力の近いもの同士を組ませることになったためその部屋には一年間学校外にいて部屋を使っていなかった八幡が入ることになった。

 

 

部屋は黒鉄の隣か。あいつこんなところに住んでいたのか。ていうか寮まで遠いところに1人で住ませるとかよほど黒鉄を孤立させたいらしいな。

 

 

・・・よし、入るか。

 

 

八幡は部屋の扉を開けて中に入った。

 

 

「どなたですか?」

 

 

「・・・東堂先輩」

 

 

部屋の中には1人の女子生徒がいた。

 

 

「君に会うのは初めてですね。私は生徒会長の東堂刀華と申します」

 

 

「あっえっと。ひきぎゃや・・・んんっ、比企谷八幡です」

 

 

はい、噛んだ。自己紹介の度に噛んでるが本当治らんかなこの癖。

 

 

「ふふっ、これから一年間よろしくお願いしますね比企谷くん」

 

 

噛んだ恥ずかしさに心の中で叫んでいると東堂先輩がそういえばとこちらの目を見た。

 

 

今日が初対面なのに俺の目を見ても何も言ってこないし悪感情も全く感じられないな。そういえばヴァーミリオンも俺の声が突然聞こえたことに驚いていただけで悪感情を感じなかったし、実力者は見た目で人を判断しないんだな。そのことを知れたのは大きいぞこれは。

 

 

「あの、八幡くんって強いですよね?雰囲気は強そうに感じないんですが、視線とか立ち方が普通の伐刀者とは明らかに違います」

 

 

生徒会長が学園の序列一位なのは入学当時から知っていたがやっぱり学園の序列一位なら気づくか。

 

 

「さすが生徒会長ですね。雰囲気が強く感じないのは能力の影響だから仕方ないとしても視線とか立ち方で気づかれるとは」

 

 

「雰囲気とかランクで実力を計るのは愚の骨頂ですから」

 

 

その言葉、前の理事長とか他の生徒に聞かせたいわ。

 

 

「明日は入学式で新学期も始まりますので一旦失礼しますね」

 

 

そう言うと生徒会長は部屋を出ていった。

 

 

そういえば生徒会長がここにいたってことは生徒会長がルームメイトか。男女を一つ屋根の下にするとか何かあったらどうするんだよ。俺には手を出す勇気なんてないから別にいいんだが。

 

 

自分たち以外の男女でルームメイトになっている部屋のことを考えていると隣の部屋で悲鳴が上がった。

 

 

あそこって黒鉄の部屋だったよな。女の声だったしこれは予想が的中したな・・・はぁ。

 

 

八幡はため息を一つすると隣の部屋に向かったのだった。

 

あの後一輝の部屋だったはずの部屋に行くとそこは下着姿の皇女と上半身を露にした一輝がいるというカオスな状況であった。




この作品は1話につき、2000から3000文字で投稿することにしますのでよろしくお願いします。
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