魔導物語 Seven Catastrophe 作:アヤ・ノア
チキュウに戻ってきたりんごとソードは、プリンプタウンに戻るために冒険していた。剣も魔法も使えるソードと、魔法が得意なりんごのコンビネーションで魔物を倒していく。しかし、カタストロファーセブンの魔の手は、まだ止まらなかった。
アリアとベストールは、はぐれた他の召喚士を探すため、プリンプタウンの外に出ていた。
ベストール曰く「ギスカンはこの町には反応しなかった」ためだとか。
しかし、平和(今は平和とは言えないが)なプリンプタウンの外は危険が多く、
魔物もいつもより増え、強くなっていた。
「行くぜ、相棒!」
ベストールは相棒のギスカンをけしかけて次元蜘蛛を痺れさせる。
次元蜘蛛とダークエルフはベストールとギスカンに襲い掛かって牙で噛みついた。
「いってぇ!」
「ベストールお兄ちゃん、大丈夫ですか?」
「これくらいの傷、どうって事ない。ヒーリング!」
ベストールは回復魔法を唱えてギスカンと自分の傷を治す。
安心したアリアは炎の精霊フェーゴを召喚し、炎に弱いダークウルフにけしかける。
炎に包まれたダークエルフは悶えており、かなり効いている事が分かった。
「次はこっちだ!」
ベストールはギスカンを方向転換させ、再びギスカンを次元蜘蛛に突っ込ませる。
ダークウルフと次元蜘蛛の攻撃を、
アリアが召喚した地の精霊グランが防ぎつつ、フェーゴを召喚して攻撃する。
「これで、終わりだ!」
そして、ギスカンが激しい光を放つと、ダークウルフと次元蜘蛛はばたんきゅーした。
「まさか、こんなに魔物がいるなんて……」
異変の影響か、今まで以上に魔物との戦いが多くなっている。
これは早めに助けなければ、探そうとしていた召喚士達は既に死んでいたという結果にもなる。
そんな最悪の結末を避けるためにも、アリアとベストールはどんどん先に進んでいく。
その頃、ベストール以外の他の召喚士は……。
「! みんなの様子がおかしい……!」
血走った目の人間が、ゆらゆらと彷徨っていた。
ゾンビのように見えるが、肉体は腐っていないのでアンデッド系の魔物ではない事が分かる。
四人はもう既に彼らに包囲されているようで、戦いは避けられない。
「みんな、迎え撃つわよ!」
「そのつもりっス!」
四人はパートナー精霊を呼び出し、狂った人を迎え撃った。
「あたしとローゼマが牽制を担当するから、キミ達は攻撃を担当してくれっス!
でも、殺しちゃいけないっス」
マーベットはそう言って、精霊のラビスケを狂った人にぶつけた。
元は人間だったので、なるべく殺さないように手加減している。
「燃えなさい!」
ティルラは炎の精霊キューコをマーベットが攻撃した狂った人に突っ込ませ、炎で包み込んだ。
これが決定打になったらしく、狂った人は唸り声を上げて倒れた。
「コマーナちゃん、ティルラを勇気づけて!」
ローゼマはコマーナの力でティルラにやる気を起こさせ、もう一度行動できるようにした。
「身体の調子が良い……よし、これならいけそう!」
「「「ウォオオォォオオオオオオオオ!!」」」
「キューコ、あいつらを燃やして!」
狂った人は一斉にマーベットに襲い掛かって来たが、
ティルラがキューコに指示を出して彼らに攻撃を仕掛ける。
相手は怯んでいないが、少しずつ、確実に体力を削っていった。
「ヒロインを敵が集中攻撃するのは小説の華っスね」
「マーベットさん、そんな事言ってないで、攻撃に集中してください!
わたしが防御しますから!」
「はいは~い」
狂った人の攻撃を、ローゼマはコマーナの力で防いでいく。
「いっけーっ、ダイギンガオー!」
アルガーは精霊ダイギンガオーに指示を出し、
ダイギンガオーが持つ剣が狂った人を切り裂いた。
もちろん、マーベットの指示通り、峰打ちである。
「ラビスケ、『薙ぎ払え』っス!」
マーベットがそう指示するとラビスケは宙を舞い、天から大量の弾を狂った人に落とした。
相手の攻撃は鈍かったので、全弾命中し、かなりのダメージを与える事ができた。
ティルラも隙を突いてキューコに攻撃を指示し、瀕死の重傷を負った狂った人を気絶させた。
「これであと一人だな! ダイギンガオー、とどめだー!」
アルガーが最後の狂った人を指差すと、ダイギンガオーの拳を光が包み、
狂った人に勢いよくその拳が振り下ろされた。
「ふぅ……これでみんな大人しくなったわね」
ティルラ達はその場にいた狂った人を大人しくさせたが、どうやらまだ残りがいるようだ。
その残りのうち一人が、向こうに去っていった。
「まずいっス、これは追うしかないっス! 『敵の生き残りは、本拠地に逃げていった!』
よし、小説の題材になるっスね」
「逃げていった方向は分かるけど、もうちょっと手掛かりが必要ね」
「あ、それならラビスケに任せてほしいっス。足跡とかが見つかれば十分っスよね?」
そう言って、マーベットはラビスケに手がかりを探すように指示した。
結果、向こうの足跡をラビスケが発見した事で、全員、迷う事なく後を追う事ができた。
視点は、アリアとベストールの方に戻る。
「本当にここで合っているんですか?」
「ギスカンが精霊の魔力を感じ取ったからな、この洞窟の中で間違いないぜ」
二人が着いた場所は、狭い洞窟だった。
ベストール達失われし秘術の使い手は、精霊同士で魔力を感じ取る事ができる。
距離がかなり離れていても、精霊さえ無事ならば場所が分かるのだ。
また、洞窟には明かりが灯っているため、明かりの心配はいらないだろう。
「待ってろよ、ティルラ、マーベット、ローゼマ、アルガー。俺達が必ず、助け出してやるぜ!」
~次回予告~
アリアとベストールは、いなくなった召喚士を探して洞窟を冒険していた。
だが、その洞窟の中にも、たくさんの魔物はいた。
その魔物を指揮していたのは、カタストロファーセブンだった。