魔導物語 Seven Catastrophe   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

並行世界のプリンプタウンから元の世界に帰ろうとするアミティとエッジ。
二人はおしゃれなお店で買い物をした後、魔導学校の襲撃現場に遭遇する。
生徒達が魔物の強さと多さに苦戦するなか、
アミティとエッジは、生徒達を助けるために現場に向かうのだった。


16「魔導学校を守れ!」

 アミティとエッジは、この世界のラフィーナ達を助けにプリンプ魔導学校に向かった。

 しかし、プリンプ魔導学校には魔物が襲撃してきて大変な事になっていた。

「スピードファング!」

 エッジは一瞬で間合いを詰めて飛蝗の大群の魔物、ダークスウォームに斬りつける。

 ダークスウォームはアミティとシグに襲い掛かるが、ラフィーナが身を挺して二人を守る。

 タルタルも頑張って追いつこうとするが、足が遅いため間に合わずダメージを受けた。

「ふごぉ~、やっぱりオイは駄目なんだなぁ~」

「雑魚を足止めする壁としては役に立っておりますわよ」

「うおぉー! ラフィーナが褒めてくれたんだなぁー!」

(まったく、タルタルは単純なんだから……)

「デルタレイ!」

 オーディは呪文を唱えて光の短針を作り出し、杖を振ってダークスウォームに射出した。

 闇の存在に光属性の攻撃は効果が抜群で大ダメージを与えた。

「アクセル、サ・サイクロワール!」

 アミティは増幅呪文を唱えて風の刃を放ち、残ったダークスウォームを切り裂き、塵に変えた。

「いーくぞー、セルリアン」

「サンダーブレード!」

 シグは光魔法、アポロは雷魔法でダークスウォームを攻撃する。

 エッジは二人が倒せなかった分のとどめを刺した。

「お前の攻撃は遅いよ、オレには届かない」

 リビングデッドの群れがエッジに襲い掛かる。

 エッジは攻撃を全てかわした後、容赦のない一撃を叩き込んだ。

「は、速い……!」

「俺の目には映らなかったぜ……」

「何、あの動き! もう人間じゃないわ」

 オーディ、アポロ、ジュディはエッジの足の速さに脱帽する。

「オレは人間であって人間でない存在だからな」

「どういう事?」

「あまり深く考えない方がいい。せいっ!」

 エッジは剣を大きく振り回し、リビングデッドを一撃で倒した。

「ウラガーノ!」

「アースクェイク!」

「ファイアストーム!」

「サイクロワール!」

「ステラ・イネランス!」

 リデル、タルタル、オーディは広範囲を攻撃する魔法で、

 ダークスウォームや異形の戦士の群れを一掃する。

 アミティとクルークは狼の姿をした魔物、ダークビーストを強力な魔法で一撃で倒す。

「アヴァランシュ!」

「デモンズランス!」

 ラフィーナが冷気を放ってスライムを凍らせた後、アポロが闇魔法でスライムを粉砕する。

 アミティ達は、プリンプ魔導学校を守るべく魔物を倒していく。

 その時、一体の魔物が窓を破って教室内に入り、それについていくように魔物が入っていく。

「あっ、魔物が学校に入ってくるよ!」

「くっ……皆さん、二手に分かれましょう!」

「アタイ達は校内を担当するよ! アンタ達は魔物を指揮している者を倒して!」

「はい!」

 校内の魔物をアコール先生、ロージィ先生、リデル、タルタル、オーディ、アポロ、

 ジュディに任せ、アミティ達は魔物の指揮官を探すために足を速めた。

 しかし、魔物は容赦なくアミティ達に襲い掛かる。

「やめろー」

 シグは異形の魔導師の攻撃を受けてよろめく。

「私達を近づけさせないつもりですのね……」

「でも、それくらいで立ち止まるオレではない!」

 エッジは剣を振って邪魔な魔物を斬る。

 続けてエッジは飛び上がって猛烈な嵐を生み出し続ける魔物、闇の嵐を斬りつけた。

 闇の嵐の中心には、黒い宝玉状のコアがある。

「よし、あれを叩け!」

「セルリアン」

 エッジの指示でシグはコア目掛けて光魔法を放ったが、闇の嵐は突風を起こす。

 一行は何とかそれを耐え切り、再び攻撃をしようとするが、

 闇の嵐は空を飛んで攻撃を回避する。

「高いところにいる敵に攻撃は届かなさそうだな」

「それなら、あたしに任せて! ライトニングボルト!」

 アミティは雷を落とす魔法、ライトニングボルトで闇の嵐を撃ち落とした。

 その隙にラフィーナは接近して炎を纏った掌底を叩き込む。

「あまり、効果的ではありませんわね……」

「それでも結構ダメージを与えたよ! 後は一気にコアを叩こう!」

「ああ!」

 闇の嵐は暴れ出して大嵐を起こす。

「セレスト」

 シグは防御魔法で嵐を防いだ後、赤い左手で闇の嵐を引き裂く。

 その隙にエッジは闇の嵐の懐に飛び込んだ。

「アクセルスマッシュ!!」

 エッジは闇の嵐に連続で斬撃を浴びせ、最後にコアを剣で貫いて闇の嵐を消し去った。

 魔物が全滅したのを確認したアミティ達は魔物の指揮官を探していく。

 すると、どこからかナイフが飛んできてエッジの肩を掠り、そこから血が流れた。

「ぐぁっ!」

「エッジ!」

「どこからきたんだー」

「あそこだ!」

 クルークが、攻撃が飛んできた方を指差す。

 そこにいたのは、ピエロの人形とそれを操っている小柄で年老いた男だった。

「お、お前は誰だ!」

「私はカタストロファーセブンの一人、デストロイヤー」

「何っ、カタストロファーセブンだと!?」

 男の正体を知ったエッジがデストロイヤーを睨みつける。

「おや、まぁ、それを知ってどうするのです? 私を討ち取る気ですかねぇ?」

 当たり前だ、と叫ぶエッジ。

 デストロイヤーはそれをものともせず、人形と共にけたけた笑った。

「私は無益な争いなんて好みませんよ。ほら、私って、結構貧弱でしょう?」

「……」

 デストロイヤーは、自分が貧弱である事をアピールした。

 堂々とそんな事を言えるなんて、何か裏があるのではないかとエッジは見た。

「その手にはかからんぞ、デストロイヤー!

 お前はその人形を操って、オレに不意打ちを仕掛けた!」

「そうですか?」

「これを見ろ!」

 エッジは自分の肩に負った傷をデストロイヤーに見せた。

 すると、デストロイヤーは目を大きく見開いた。

「おやおや、そうでしたか。……しかし、私が直接やったわけではありませんよ?」

「確かにそうだけど……それでも、人形を操ったのはキミだから、キミがやったんだよ!」

「じゃあ、これならどうですか?」

「えっ……!?」

 そう言って、デストロイヤーはアミティに向かって糸を伸ばした。

 糸がアミティの手足を捉えると、彼女の表情から感情が消えた。

「アミティー……?」

「アミティさん?」

「さぁ、やりなさい!」

「……」

 アミティは虚ろな表情で、ラフィーナ達に襲い掛かった。

「危ないですわ!」

「うわぁ!」

 間一髪、ラフィーナはアミティの攻撃をかわす。

「他人を操るなんて、卑怯な……!」

「仲間が一人減るのは嫌でしょう?」

「お前のような卑怯者に、負けるわけにはいかない! アミティ、少し大人しくしてくれ!」

「……」

 エッジは急いでアミティに向かって走り、組み付こうとする。

 アミティは人形のように抵抗しなかった。

「よし、待っててくれ。オレが今、解放してやるから!」

「させませんよ」

 エッジは剣でアミティの糸を切ろうとするが、

 デストロイヤーに操られたアミティは組み付きから抜け出した。

「くそ!」

「さぁ、今度こそ。やりなさい!」

「……」

 アミティは無言でシグに向かって風の刃を放つ。

「セレスト。アミティー、やめろー」

 シグは防御魔法でそれを防いだが、

 アミティが自分に攻撃してきた事にシグは驚きを隠せなかった。

「どうして……」

「シグ、アミティは今、操られているんだ。まずは、正気に戻さないと」

「そうか」

「アミティさん、正気に戻りなさい!」

 ラフィーナはアミティに組み付き、攻撃をさせないようにする。

 エッジはその隙にアミティに近付いて彼女を操っている糸を切った。

 次の瞬間、アミティは正気を取り戻した。

「……あれ、あたし、何をしてたの?」

「大丈夫だ、アミティ。キミは悪い夢を見てただけ」

「悪い……夢?」

 アミティを安心させるように微笑みながら優しく言うエッジ。

 しかし、すぐにエッジは真剣な表情になる。

「……彼女を操ったお前には、ますます消えてもらわなきゃな」

「やれるものならば、やってみなさい!」

 エッジの剣と、デストロイヤーの操る人形がぶつかった。




~次回予告~

人形を操るカタストロファーセブンの一人、デストロイヤーとの戦いが始まる。
しかし伊達に狂戦士を名乗っていないだけあって、デストロイヤーは攻撃が多彩だ。
果たして、アミティ達はデストロイヤーに勝てるのだろうか。
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