魔導物語 Seven Catastrophe   作:アヤ・ノア

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ここから、物語が始まります。
最初からぶっ飛んだ感じになっています。


01「日常の終わり」

「今日も平和だね~、カーくん」

「ぐー♪」

 アルルは、いつものようにカーバンクルと共にふれあい広場で楽しく暮らしていた。

 といっても、家がないアルルはここにいる事が多いのだが。

「やっほー! アルル、おはよう!」

「おはようございます」

「あ、アミティにりんご……に、アリア!」

「私はついでですか」

 そんな彼女のところにやって来たのは、

 同じAの頭文字を持つアミティ、りんご、アリアだった。

「ねぇ、今日は何して遊ぼっか?」

「今日は陽の日で学校も無いし、たまには未完の塔にでも行ってみようか!」

「塔かぁ……懐かしいなぁ」

 アルルは、塔を舞台とした二度目のぷよ地獄を思い出した。

 一方、未完の塔とは、ほほうどりが建設している未だ完成していない塔である。

「あたしも久々に行くし、りんごとアリアは初めてだよね?」

「はい……名前を聞いたのは初めてですから」

「私も、です」

 二人にとっては初めてとなる、未完の塔。

 一体、そこはどういう場所なのだろうか。

 そんな期待を込めて、アルルと共に四人が未完の塔に行こうとした、その時。

 

「こ、この空は何……!?」

 突然、空が暗雲に包まれた。

 アルルが空を見ると、暗雲の中心から無数の魔物達が降り立った。

 そして、それは四人の前にも立ち塞がった。

「ぷよぷよ~~~~」

 四人の前に現れたそのぷよは、目つきがつり上がっていて、

 明らかにアルル達に敵意を向けていた。

「こ、これって……あの時の!」

 以前、アミティは凶暴化したぷよに襲われた事があり、既視感を感じていた。

「……倒しましょう」

 アリアは杖を構え、戦闘態勢を取った。

 アルルとりんごも凶暴化したぷよを倒す事にした。

 

「フレイム!」

 アミティがぷよを炎魔法で攻撃するが、倒すまでには至らなかった。

 そこにりんごのコサインが入り、ぷよは倒される。

「水の精霊ミスティよ、我が敵を薙ぎ払え! ミスティウェーブ!」

 アリアは水の精霊ミスティを召喚してぷよを薙ぎ払い、ばたんきゅーさせる。

「あいたたたたた! でも、あたしは、負けたくないよ!」

 アミティは、以前は襲い掛かってくるぷよを攻撃したくないと思っていた。

 しかし、数々の戦いを経て、そんな甘い気持ちは今の間だけ捨てる事にしたのだ。

「ダイアキュート、ア・アイスストーム!」

 アルルが増幅呪文を唱えた後、ぷよを吹雪で一掃する。

「ブラストビート!」

「タンジェント!」

 アミティがぷよを風で吹き飛ばした後、りんごが電撃を放ってぷよを痺れさせる。

「地の精霊グランよ、我が敵を破壊せよ! グランクエイク!」

 最後にアリアが地の精霊グランを召喚し、

 地震を起こした事により全てのぷよはばたんきゅーした。

 

「……はぁ、まさかまたぷよぷよがこうなるなんて思ってなかったよ」

「それでも、敵はみんなやっつけたんだし、早く未完の塔に行こう!」

「ぐーぐぐ!」

「……うん、分かった!」

 

 凶暴化したぷよを倒したアルル、アミティ、りんご、アリアは、

 当初の目的通りに未完の塔に向かった。

 今はこんな異変なんて、どうでもいいと思ったからだ。

「ホッホホーゥ! ん、アンタ達、見ない顔っスね」

 未完の塔には、ほほうどりが立っていた。

 どうやら、ほほうどりはりんごとアリアの事を知らないようだ。

「あ、私はあんどうりんごです」

「アリアと申します」

 りんごとアリアはすぐに彼に自己紹介をして、ここに来るのは初めてと言う。

「ふーん。アンタ達も修行に来たっスか?

 それならば是非、ここの天空の階段に挑戦してほしいっス」

「天空の階段、ですか?」

「無限に続く階段っス。修行には最適の場所っスよ」

「なるほど……。挑戦したいですね。私の実力が外で通用するか、を」

「無限に続くなら、興味深いです」

 知的好奇心が旺盛なりんごは、天空の階段の謎を知りたがっていた。

 アリアは、純粋に実力を試したいために挑戦しようとしていた。

「よし! じゃあ、早速天空の階段に……」

 ほほうどりがそう言いかけた、その時。

―ピシャーン!

「ピヨッ!」

 突然、未完の塔に雷が落ちてきた。

 驚いたほほうどりが尻餅をつく。

「ど、どうしたの、ほほうどり?」

「か……雷が落ちたっス……。何かやばそうな気がするっス……」

「なーんだ、それなら大丈夫だね。よし、早く天空の階段を登るよ!」

 そう言って、アルルが天空の階段に挑戦しようとした時。

 

「……あれ?」

 何故か、元の場所に戻されていた。

「なんで……天空の階段に行けないの?」

「アルル、どうしたの?」

「あ、アミティ……あのね、どうしても天空の階段に進めないんだ」

「「どういう事(っスか)?」」

 アルルの言葉に首を傾げるアミティとほほうどり。

 その時、背後から不気味な笑い声が聞こえてきた。

 四人と一羽が驚いて振り返ると、そこには黒い道着を着た金髪金眼の男が立っていた。

「この空間を閉ざしたのだ」

「空間を閉ざした……? どういう事なの?」

「ああ、名を名乗るのを忘れていたな。俺はブレイカー、世界を破壊する者……」

「なんだって!?」

「ぐぐぐー!」

 アルルはブレイカーと名乗った男に怒鳴る。

「キミの勝手な行動、許さないよ! ファイ……」

 アルルが炎魔法で攻撃しようとした瞬間、三つの悲鳴が彼女の耳に入った。

「みんな!?」

「ここで俺を倒すのならば、こいつらが死んでも文句は言えないな?」

 アミティ、りんご、アリアは、ブレイカーの手によって拘束され、

 アルルの目の前に突きつけられていた。

 ここでファイヤーを唱えれば、三人は炎に焼かれてしまうだろう。

 アルルはすぐに魔法詠唱を止めた。

「人質を使うとは、なんと卑怯な!」

「何とでも言うがいい。……さて、この後はどうするか?」

 ブレイカーは顎に手を当て、首を捻る。

「……そうだ。確か、お前は元の世界に帰りたいのだろう?」

「どうして知っているんだ」

 アルルが聞き返すと、空間が震え出した。

 これは、ブレイカーが魔法を使ったのだろう。

「アルル……!」

 アミティ達がアルルを助けようとするが、魔法の影響なのか身体が動かない。

「ああ、安心するがいい。他の世界にももうじき、軍勢が来る。

 ……さぁ、望み通り、お前を元の世界に返してやろう!」

「やめてぇぇぇぇーーーーーっ!!」

「ぐぅーーーーーーーーーーっ!!」

 アルルとカーバンクルが絶叫すると同時に、空間が大きく揺れ、塔全体を飲み込んだ。




~次回予告~

謎の男・ブレイカーによってバラバラになってしまったアルル達。
アルルが飛ばされたのは、なんと、元の世界だった。
そこで彼女が出会ったのは、謎の女剣士だった。
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