Re:Monster ~バロールから始まる怪物転生記~   作:サイクロプス

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初投稿の上処女作です。


プロローグ

 

 

 事実は小説よりも奇なり、と言う言葉がある。

 

 文字通り、世の中の実際の出来事は、作られた物語よりもかえって不思議で波乱に富んだ物である、と言う事を表しているのだが、自身がこれ程までにその言葉を痛感する事になるとは思ってもいなかった。

 どうやら儂は老衰で亡くなった後、蘇った、いや転生かの、どうやら其れをしたようじゃった。

 最近、道場の門下生の間で話題になっとった、ライトノベルとやらで良くある展開だと、あやつも言って居ったの。

 高弟であったが、珍しい事に、そういった物語の中の派手な技を再現することに妬きになっとった。

 飛ぶ斬撃にわざわざ色を付ける等、手間を増やして、敵が対応しやすくするだけじゃと思うのだがの。

 其れが浪漫だと言って居ったが、まあ其れも個性、其れにそのお陰で幅の広がった技もあるしの。

 まあそんな蛇足はさておいて、現状の把握に努めるとしようかの。

 

 先ず、儂の体についてじゃが赤子じゃと思われる現在でも前世よりも大きいようで、大体、3m位はあるようだ、この時点で人外だと分かるが、成体と思われる腕に刺青のある個体はその六倍程はあり、山羊の頭と毛むくじゃらな体躯には見るからに強大な力を秘めていそうである。

 そして、その個体、暫定的に刺青と呼ぼうか、まあその刺青が言うには、儂は刺青の子どもらしい、後、儂のことを、「神の加護持ち、魔眼も受け継いだ様だ、我が父祖たる巨神の御加護が我が子ナガルムにあらんことを」、と、言った後、儂の左目に眼帯を付けて、先程まではいなかった刺青の近親種と思われる巨人に預けて去って言った。

 その個体に乳を貰いながら、思考していると、何故か頭の中に自身の知り得ない知識が存在することに気づいたその知識によると、状況は次の様になっている様だ。

 先ず一番気になっていた、自分の種族についてじゃが【バロール・神造混沌種】という種族らしい、バロールについてはケルト神話で知っているが、【神造混沌種】というフレーズには聞き覚えが無いため謎の知識を更に探ると色々と興味深い知識が得られた。

 先ず【神造混沌種】の概要だが、本来、人と怪物の間に極低確率しか生まれない【混沌種】其れが神の干渉によって怪物と怪物の間に生まれ、元々強力である【混沌種】が更に強力になった存在らしい。

 そして、先程から出ていた、【混沌種】についてじゃが、本来、人間にしか得ることのできない【職業】を得ることができる上に【位階上昇】でき、更には人にはできない種族としての【存在進化】までできる、強力な種族らしいの。

 【職業】【位階上昇】とは人間以外の生物に存在する【存在進化】と対比される概念で、人間以外には存在しない、そして、【存在進化】には多くの資質が必要なのに対し【職業】を得るには条件を満たすだけで良い。

 更に【職業】を強くしていくのも比較的簡単、更に複数得たり、ある程度の資質があれば上位職に【位階上昇】可能で《英雄》《勇者》といった【職業】も存在しているらしい、これは注意しておかなくてはな。

 そして、【存在進化】とは人間以外ができる【位階上昇】の様な物で、かなりの資質が必要だが、圧倒的な能力の上昇が見込めるらしい。

 この様に【混沌種】が強力なことは分かったが、何事も良い話しばかりでは無いらしいの、【混沌種】はその異質さから両方のコミュニティから排斥されやすく、その環境故か性格が歪みやすいらしく更に排斥されるという悪循環になっている様じゃの、これを鑑みると隠した方が良いかの、幸いなことに【神造混沌種】じゃからバレる恐れは低いじゃろ。

 次に神の加護についてじゃが上から、大神の加護、神の加護、亜神の加護、となっている様じゃ、そして儂の加護は上から一番目の大神の加護で、加護神は【時空と星海を司る大神】である。

 ここまで来るともうその人物自体が崇拝される位らしくこれも隠した方が良さそうじゃの、しかし、加護を持つとその神の象徴色に体色が変わることがあるらしく、儂の体も例に漏れず、象徴色である深みのある綺麗な青色に染まっていた。

 染料があるかも分からんし、この様子だと加護神を偽る方が楽そうじゃの、丁度良さそうなのは【星辰の神】

らへんかの、まあ少なくとも今はそうするとして、次は魔眼についてかの、先ず一つ目は種族由来の【見殺す魔眼】加護関係の【空間視】【未来視】元々持っていたらしい【千里眼】と四つ瞳術を持っている様だ。

 視と付いているのは名前通りだったが、眼と付いているのは微妙に違かった、先ず【見殺す魔眼】についてだが、名前の通り見ただけで相手を殺すことができるが、同格以上には動きを鈍らすだけで、更には無差別に効果を及ぼすという使いづらいが強力な能力である、だが儂は【千里眼】を使うことによって制御することができるらしいの、そして、【千里眼】は遠視だけではなく透視や鳥瞰視、解析等々、色々な瞳術の寄せ集めとでも言うべき代物だった。

 それから、儂の今生の名は、ナガルム、正確に言えば、ナガルム・ルグ・ドゥグルーンと言うらしい。

 最後に、この謎の知識についてじゃが、これは【星海の叡智】という加護由来の能力じゃったが、星々の記録に限定的に接続できるという擬似的なアカシックレコードとさえ言えるとんでもない能力じゃった。

 

 まあ今後の方針は、ある程度成長したら武者修行に出ることかの。

 

 

 

 

 




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