ゴトランドさんは指輪が欲しいようです。(初期艦縛り)   作:島国住み

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短編小説でもこうやって連続投稿できるのか……(初心者)


調査

主な登場人物

 

最上:最上型 1番艦 航空巡洋艦

 

一人称は()()

性別については「女派」、「男派」、「男であって欲しい派」と見解が分かれる場合がある。

 

翔鶴:翔鶴型 1番艦 正規空母

 

運が悪い方。

本人は否定してるが噂好き。

 

瑞鶴:翔鶴型 2番艦 正規空母

 

運がいい方。

本人は否定してるが加賀のことを先輩として尊敬してる。

 

 

 

 

 

あれから私はいつも以上に頑張って練度上げに励んでいるけど……

 

「どうしても入渠の時間が増えちゃうなぁ~」

 

待ち時間がもどかしい。最近提督はバケツを使うのを渋っている。なんでも大規模な作戦が始まるらしい。私は大規模作戦の経験は乏しいけど、それでもそれが壮絶なものなのは知ってる。備蓄していた資材、バケツはみるみるうちに溶けていく。

 

……おそらく私はこの大規模作戦で練度最大になれるだろう。でもそれは私だけじゃなくて他の艦娘にも同じことが言える。早めに手を打たなくちゃ

 

大規模作戦が近づくとたまに世界が()()()()時がある。私はそこに初期艦の座を回復するチャンスがあるんじゃないかと思ってる。世界が不安定になっている時なら介入することだってできるはず!

具体的な方法はまだわからないけど、絡まった真実をほぐしてあげるだけなんだから難しくなんかないはずだわ。その暁には私は提督の初期艦(運命の相手)に……うふふふふ……

 

「……ゴト、どうしたの?なんか怖い顔してるよ」

 

「あ、モガミ。いつからいたの?」

 

「さっきからいたけど」

 

「全然気づかなかったわ」

 

「……今の顔、悪い女の顔って感じだったよね~」

 

「ず、瑞鶴!」

 

「……ショウカクとズイカクもいたのね」

 

私そんな怖い顔してたのかな……

でもグッドタイミングかもしれないわ。三人ともこの鎮守府に長くいるからケッコンカッコカリ候補について詳しいはず。

 

「提督は誰とケッコンカッコカリするつもりなのかちょっと考えてたんです」

 

「練度だけ判断するなら電かしら?」

 

「そんなことよりも……ねぇ、ゴトランドさん」

 

「ゴトでいいわよ。……何かしら?」

 

「ゴトはケッコンカッコカリ願望あるの?」

 

「へ!?……えっと、あ、あり……ます……」

 

「なるほどねぇ」ニヤニヤ

 

「もう、瑞鶴ったら。急にそんなこと聞いちゃだめじゃない」ニヤニヤ

 

「恥ずかしいとは思うけど、これは大切なことだから」ニヤニヤ

 

「うぅ……穴があったら入りたい……」

 

「ボクはゴトが一番可能性あると思うけどね。提督とも仲いいし」

 

「でも提督と仲がいいならイッコウセンの方たちも……」

 

「ああ……でも赤城先輩は『間宮券をくれる提督が好き』って感じだし、加賀先輩も『赤城先輩に間宮券をあげてる提督が好き』って感じだから……」

 

「翔鶴姉のいう通りだね。二人とも提督自体には興味持ってないね……」

 

「他の方はどうなんですか?」

 

「うーーん。あ、大和さんとか。」

 

「ヤマト?」

 

そんな艦娘いたかしら?確かに私は着任して日も浅いし、忙しくてあんまり鎮守府について詳しくないけど誰が在籍してるかくらいなら把握してるわ。しかも戦艦なら存在を忘れてるなんて考えられないし……

 

「そうそう。着任した時の提督の狂喜乱舞っぷりはすごかったね……資源の消費量を完全に無視して出撃させてたから大和さんの練度はみるみる上がっていって、その代わり備蓄はすっからかんになってもう大変。でも提督は大和さんの手料理で篭絡されて何も対策を取らないし、傾国ルートまっしぐらだったよ……」

 

「ちょちょっと最上。何言ってんの?ウチの鎮守府に大和はいないよ?」

 

「ええ。私もここにいて長いですけど大和さんがいた記憶はありません……誰かと間違えたんじゃ……」

 

「…………あれ?ホントだ。誰と勘違いしたんだろう?でも確かにいたような……うーん……」

 

「……金剛さんと間違えたんじゃないかしら。ほら、コンゴウ茶会事件とかあったじゃない」

 

「コンゴウ茶会事件?」

 

知らない単語だ。コンゴウとその姉妹たちがお茶会を開いてるのは知ってるけど……そもそもコンゴウ達が事件を起こすとは思えない。金剛型は仲がいいというのは私の鎮守府内では常識だ。

 

「……榛名さんが改二になった記念として金剛型でお茶会をしたらしいの。お酒も入ってたらしいからどっちかというと飲み会だけど。これだけなら別に変な点はないの。でも……」

 

事件になりそうな要素は何もないように思える。提督も登場してないし。

 

「金剛さんが提督のことを狙ってるのは知ってるでしょ?金剛姉妹たちもその恋を応援してるはずだったんだけど……榛名さんがね、改二になってから秘書艦の時に提督と同衾してた事実が発覚しちゃって……その後はもうメチャクチャ。艤装を装備してなかったのが不幸中の幸いだったわ……」

 

「……翔鶴姉、昼ドラの見過ぎだよ。そんなこと一度も起こってないよ」ハァ

 

「ボクもその事件は知らないなぁ。第一、金剛さんは妹ファーストで提督とは何ともないはずだよ?」

 

「…………やだ、私ったら。ごめんなさい。ゴトランドさん、今のは忘れてください。今日の私どうしちゃったのかしら……」

 

よかったぁ。勘違いだったか。この話はかなりショッキングだった。ここまでセンセーショナルなら新参者の私の耳にも入っててもおかしくないからやっぱり真実ではなかったのね。

 

この後も三人は練度が高く、かつケッコンカッコカリ願望がありそうな艦娘とそれを示す出来事をお互いに言い合ってたけど……一人が()()()()、後の二人が否定して、提案者が勘違いだと認める……といった流れがしばらく続いた。

どうなってるのかしら?候補者はたくさん出たけど、全員結果はシロ。三人の記憶の齟齬が激しくて要領を得ない。

 

「今日の私たち……なんかおかしいね……」

 

「こんなに過去ってあいまいだったっけ?もう私年なのかしら……」

 

「いやいや翔鶴姉。まだそんな年齢じゃないでしょ」

 

「まぁでも、分かったこともある。提督は意外とブルーオーシャンだったってこと」

 

「そうね。他の鎮守府ではケッコンカッコカリを巡って血で血を洗う抗争が繰り広げられてるって聞いたことあるけど、私たちの鎮守府は平和ね」

 

「唯一のライバルは電かもしれないけど本人はそんな素振りは見せてないし、それに……」

 

「それに?」

 

「私がこれを言うのはすごい癪なんだけど、ホラ、提督さ、艦隊運用に胸部装甲を重視するじゃん?」

 

「あー、分かる。提督、上手く隠してるつもりだけどバレバレだよね~」

 

「…………瑞鶴!提督はそんな人じゃ……」

 

「でも翔鶴姉も心当たりはあるでしょ?」

 

「…………………………曲解すれば、そう解釈できなくもない事象は、いくつかありましたけど……」

 

「ほらね」

 

ここで初めて三人の意見が一致した。提督の好みについては私たちに間では半ば公然の事実として認識されている。

 

「提督の好みとか総合的に考えてみると……ゴトが第一候補になるね」

 

「わ、私が……」

 

第一候補。

ふふふ……これじゃ初期艦になるまでもないわ。歴史の修正力かしら?運命はこちら側についてるのよ!

 

「ああでも、最初にケッコンカッコカリするのは電かもしれないなぁ」

 

「え!?」

 

「なんか昔、提督がさ『最初のケッコンカッコカリは一番思い入れがある艦娘にする』みたいなことを言ってた気がして」

 

「確かにそんなこと言ってたね。一番思い入れがあるだとやっぱ初期艦だよねって翔鶴姉と話し合った覚えある」

 

「私も覚えてますけど、ずっと前の話だったから提督があの時と同じ気持ちかどうかは……」

 

()()()……

あの女が不当にその地位を領有している限り提督は私との運命を果たせない……

取り戻さないと。

 

「…………ゴト?黙っちゃってどうしたの?」

 

「私、傷が治ったのでもう行きます。色々分かってすっきりしたわ。ありがとう」

 

大規模作戦まではあまり時間が残っていないはずだ。それまでにこの世界を正常な状態(私が初期艦)に戻す方法を見つけないと練度で勝てても勝負で負けてしまう。もたもたしてはいられないわ。

 




ちなみにですけど本家の『艦隊これくしょん』で選択可能な初期艦は、吹雪・叢雲・漣・電・五月雨・ゴトランドの六人みたいですね。(大嘘)
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