冥府神ハデスさんここに参上! 作:やられちゃった
「このハデスさんとやろうっての?」
「ハデスさん…それ言わなきゃ気が済まないんですか…?」
いいじゃないのさ、せっかくハデスさんボディになれたんだし、セリフはじゃんじゃん言ってかないとね。
「はぁ…とりあえずハデスさんの相手はコキュートスで大丈夫ですか?俺の召喚アンデッドと戦うっていう手もありますが…?」
「いーや結構。ウンウン、コキュートスくんとね。大丈夫大丈夫。」
「…軽いなぁ…。」
軽い?それがハデスさんだもの。
ため息つかれても困りますよモモンガさん。
「まあ…いいか。…コキュートス!」
「ココニ」
相変わらずイカしてるねぇコキュートスくん。
水色のボディの巨大な虫!
武人としての佇まい。
いいねぇ。
「テキトーっによろしく頼むよ。コキュートスくん。」
「ハッ、全力デオ相手サセテ頂キマス。」
こっちは堅いね。
うーん。俺的にはタナトスくんくらい軽くてもいいんだけど。
まあ、コキュートスにはこのくらい堅苦しい方が合ってるか。
「では互いに準備はいいか…?」
「おっけー」 「イツデモ大丈夫デゴザイマス。」
モモンガくんの『はじめ』という合図で互いに見つめ合う。
4本の腕全てに武器をかまえ、こちらの隙を伺うコキュートス。
対するこちらは構えもせずにニヤニヤと笑みを浮かべる。
「参リマス…!!」
コキュートスくんから来るか。
彼の切り込みを右手でいなし、反撃に出る。
「ハア!」
左手を突き出しシールドを複数枚コキュートスへと向かわせる。
赤のシールド、紫のシールドだ。
赤は脆いが弾幕を放ち、紫は壊れることがないくらいに丈夫だ。
コキュートスは軽く左右に避け赤のシールドに切り掛る。
「おっ、さすがに突破されるか…!…ならば…。」
両手から別々の弾幕を放ってみるか…。
右手からは撃ち落とすと爆発する玉。左手からは一定距離近づくと追尾してくる玉。
初見ならば分からないものだろうが…コキュートスくんはどうかな?
「フッ!ハァ!…ハデス様…ソロソロ宜シイノデハ ナイデショウ
カ?」
「アハハハハ!!…なーに言ってんの!これからが楽しいんじゃない!」
大きく踏み込み爪を振り下ろす。
それは簡単にコキュートスに防がれるが…。
「狙い通りだ。」
自身を軸に大回転。
ハデスさんを中心に竜巻発生中!
「グッォォオオ!!」
「あっれぇ?ピットくんなら避けたよ?」
俺は追撃に出ようとする。その時
「そこまで!!!」
モモンガさんから終わりの合図が出た。
明らかな怒気が彼から伝わる。
「ハデス…貴様何を考えている?…貴様はいたずらに仲間を殺すのか?…冥府の魔物を作り出すのには仲間ですら使うのか?」
「フン、ご冗談を。モモンガくん…コキュートスくんならこれくらい耐えられる。部下の心配もいいが多少は実力を認め信じて待つことを覚えてはどうだい?」
他の従者たちは一瞬触発の俺たちの雰囲気にオロオロし始めている。
対する俺たちは…
(ちょ!!何考えてるんですか!?コキュートス死んじゃったらどうするんですか!まだ蘇生も出来るか分からないのに、自分たちの手でNPC殺したとかシャレになりませんよ!!??)
(いやまじすんません。体あったまっちゃって…)
(体あったまるは関係ないでしょ!?もう少し考えて行動してください!)
モモンガさんまじすんません。
睨み合ってる(感じに見せてるだけ)とコキュートスがフラフラと立ち上がりモモンガに
「オ怒リヲオ沈メ下サイ…。今回ハ全テ私ノ実力不足ニゴザイマス。
ハデス様ヲ攻メラレズ、私ヲ…」
「よい、お前が責任を感じる必要などないのだ。」
「あぁ、すまなかったねコキュートスくん。じっくりと休んでちょうだい。」
オォ、と感動した様子で下がるコキュートス。
うん堅い。
申し訳ないとは思うがやっぱりタナトスくんくらいがいいな。
(後で俺の部屋ですよ。話し合いです。さっきのことも終わってませんからね。)
oh......
まあ、いっか。
…そういえば。なんでピットくんなら避けるって言ったんだろう。
体験した訳でもないのに一体…なぜ?