〜機動戦士ガンダム00×オルタネイティブ〜   作:ガンダム・刹那・FF・セイエイ

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第1話「ガンダム再起」

『会いたかった…会いたかったぞ、ガンダムッ!』

 

『フラッグ、疑似太陽炉を……、ビームサーベルまでッ!?』

 

『ハワードとダリルの仇、討たせて貰うぞ!このGNフラッグで!!』

 

『…!貴様は…!?』

 

『なんと!あの時の少年か!?…やはり私と君は運命の赤い糸で結ばれていたようだ。そうだ、戦う運命にあった!!』

 

『あぐ…ッ!』

 

『ようやく理解した。君の圧倒的な性能に心を奪われた…この気持ち、まさしく愛だッ!!!』

 

『愛!?』

 

『だが愛を超越すれば、それは憎しみとなる!いきすぎた侵攻が内紛を誘発するように…』

 

『!!…それが分かっていながら、何故戦う!?』

 

『軍人に戦う意味を問うとはナンセンスだなッ!』

 

『ぐ…ッ、…貴様は歪んでいる!!!!』

 

『チィッ…!そうしたのは君だ!ガンダムという存在だッ!!だから私は君を倒す!世界などどうでもいい…己の意志で!!!』

 

『貴様だって…!世界の一部だろうに!!』

 

『ならばそれは、世界の声だッ!!』

 

『違う!貴様は自分のエゴを押し通してるだけだ!!貴様のその歪み、この俺が断ち切る!!!』

 

『よく言った!ガンダムゥゥウウウ!!!!!』

 

『うぉおおおおおおおおおおおおおッ!!!!』

 

 

 

 

 

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???「――――ぅ、くっ…………ここ…は……俺は一体…?」

 

目が覚めた時には薄暗い闇が広がっていた。

感覚的に長い間気を失っていたようで、視界の狭さや覚醒しきれていない頭がそれを体現している。

それでも無理矢理に思考の乱れを振り払い状況確認に徹し。

まず確認するまでもなく体感的に重力下、すなわち此処が大気圏内の地球だという事を認識する。

 

???「――…まだ視界が歪んでいるが……コクピットの中か?」

 

指先を手近な箇所に這わせて感触を頼りに数度確かめると機械的な硬さ、それも常に触れていたような其れは直ぐに己が居る所在を把握するに十分足りていた。

声の主に反応するかの如くコクピット内は明るみを帯びて続け様に赤外線による網膜認証が為され、それが完了すると同時に搭乗している機体……ソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイが駆る機動兵器ガンダム――ガンダムエクシアが機能を復旧する。

 

刹那「エクシアの現状は……損傷無し。……は?損傷無し、だと?」

 

既に完全に意識を取り戻した頃にはすぐに次の行動に移すべく先ず周辺確認を行い。外界は暗く辺りはほぼ木々に遮られている事から今は夜で此処はどこかの森の中だと理解し。

ならば次は…と、武力介入時に何度も操作して手慣れた作業である機体状況の確認に移り。システム画面を見た限りでは損傷箇所が見当たらず、然しここで記憶の齟齬が生じる。

 

刹那「…俺が白昼夢でも見ていない限り…俺達は国連軍の疑似太陽炉搭載型MSと戦い、エクシアも大分消耗していたはず。少なくとも中破以上には…」

 

GNドライヴ搭載型量産機から金色のMA及びMS、その戦闘後に現れた疑似太陽炉を搭載したフラッグと互いに機体を損壊し合った戦いの痕跡も綺麗さっぱり無くなっていて。

刹那が操縦悍を握りエクシアを動かすも左腕部や右腕部にマウントされているGNソード、機体が歩行出来ている現状からコクピットより下も損傷無いことが示される。

更に金色の機体と戦った時に喪失したビームサーベル等の各武装も各所にマウントされている事を機体画面で確認し、その際に極めて不可思議な事象にも気付き。

 

刹那「GN粒子のチャージ率、100%……」

 

ガンダムのメイン動力源として接続されているGNドライヴから永久的に生成する粒子は、当然機体を動かせばその分減っていき、簡易的な動作なら数値に反映される前に増加され、結果粒子残量は今の数値で固定化される。

これならば何も驚く必要はないのだが、機体の激動や粒子兵器の使用等に到るまで、所謂戦闘行為を行っていればこの数値は当然異常となり。

仮に数日意識を失っていて、その間に粒子生成が完了しているなら話しは別だが刹那にその感覚も無く、第一動作でも身体の衰えは微塵も感じなかった。

 

刹那「…考えても今は仕方ない。機体が万全なのは寧ろ好機とみるべき…兎に角、今は敵機影を注意しつつ一刻も早く他の皆の現状確認を……」

 

機体状態を把握した刹那が早々に己の属する組織の仲間を探そうと決め、信号を送ろうとしたその時警告音がコクピット内に鳴る。

私設武装組織として活動する各機体には認識外の人為的、非人為的に関わらず当機に接近する物体に反応するセンサーが搭載されている。

その為このシステムを掻い潜れる程のステルス機能持ち以外の敵影は基本的に感知出来る構造になっている。

そしてその警告音が鳴るとなればそれは何らかがこのエクシアに接近している事に繋がり。

 

刹那「機体照合…情報無し。複数の機器的反応と……生物反応?」

 

更にコンソールを操作して詳細確認を行うがトレミーが有する情報に該当しない事しか判らず、更に熱源感知とは別の反応も確認出来た。だが刹那の中ではまず注意すべきは機械的物体の反応と判断し瞬時に臨戦態勢含め頭を切り替え。

そして次に鳴り響いたのは、爆発音と思わしき猛々しい轟音――――。

 

刹那「…!エクシア、現地より直ちに離脱。必要なら可能な限り武力介入を開始する!」

 

刹那の決断はほんの数秒にも満たなかった。

エクシアの背に搭載されたコーン状の動力機器から機体が再起したのを示すかの様相で薄い緑色の粒子が輝きと共に放射され、次に頭部メインカメラの光が灯り、地から浮上する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから始まる

刹那・F・セイエイの新たなる武力介入が―――

 




地球、しかし異なる地

目が覚めた先で待っていたのは再び戦火の渦だった

正体不明の機体、そして歪な存在

次回
「人類の敵」

新たな戦いの狼煙が上がる時、刹那とエクシアは…

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