【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜 作:塊ロック
今回はちゃんとギャグやったし指輪渡せました。
「昨日は酷い目にあった…」
昨日の成人組による指輪争奪戦、そしてジニー参戦、更に小鳥遊参戦によって混沌を極めた成子坂製作所。
終業時刻と言うことでいの一番に逃げ出した判断は間違っていなかったと信じたかった。
「しかし、どうやって渡そうかな…こいつ」
昨日渡しそびれた指輪を見る。
四谷ゆみの誕生石であるダイヤがアクセントとして嵌められている。
…そもそも、何故彼女に渡そうと思ったのか。
この際うちのエースと言うことで比良坂に渡してしまってもいい気も無くもない。
「ふぁ…あら隊長。おはようございまーす」
「お、おはよう!?」
「?」
唐突に声を掛けられてわかり易いほど動揺する。
振り返ると、欠伸を噛み締めながらだらしない顔で四谷が入ってきていた。
「また副業ですか?」
「まぁ、そんなところ」
「寝不足も程々に」
「はいはいわかってますよー。今日の出撃は?」
「今日は…そうですね、四谷さんは昼からバーベナの二人と」
「了解ー」
じゃ、それまで仮眠してくるねー、と事務室から出ていこうとする。
…周囲に素早く気配を巡らせる。
敵影無し。
好機到来!
「よ、四谷ゆみ!!」
「は、はいぃ!?」
思わずフルネーム呼び、だが、止まるんじゃねぇぞ、俺!
「そ、その…四谷さん」
「な、何…」
こちらの緊張が移ったのか、向こうもガチガチに固まってしまっている。
結局、誤解の無いよう正直に話すのが一番だと結論付けていた。
「AGEISからの通達で…活躍したアクトレスに褒賞を支給する事になってな…」
「はぁ、褒賞。それじゃ皆の活動記録でも引っ張って見てみますか?」
「いい、や!もう誰に渡すかは決めてある」
「そうなんですか?ちなみに誰です?あ、言いませんよ」
いつもの調子を取り戻したのか、ケラケラと笑う。
「どうぞ」
すっ、と指輪のケースを差し出した。
「…へ?」
笑顔のまま固まった。
…そのまま10秒ほど。
「えぇ!?わ、私何もしてませんよ!?」
「そんな事はありませんよ!バーベナの面倒見て、事務仕事して、出撃して、何でもやってもらってます」
「それだったら文嘉とか…」
「俺は、貴女に渡したいと思った。貴女が俺のエースだ」
「も、もう!そんな事言われたら断れないじゃない!」
お互い顔が真っ赤である。
プロポーズでもないのに意識しまくっているのがバレバレである。
「良いの?私で」
「はい」
「ありがとうございます、隊長…」
箱を受け取り、指輪を取り出し、薬指に…。
「んんっ!流石にそこはやめて下さい…」
「えっ、あ、あはは…ちぇ」
左手の小指に嵌めた。
何でそこにサイズピッタリ何だろうか。
「あら、ピッタリ」
「左手の小指って何か意味とかあるんですか?」
「そうね…変化とチャンス」
「へぇー…」
「所で隊長」
「はい」
「その…今夜、空いてる?」
「えっ、あ、それは…」
この程度、想定の範囲外だよ!!(クソ情けない)
どうする、どうするよ!俺!?
「させるかBBAァ!!」
「兼志谷!?」
「さぁ今日はパーッと呑むわよ!ゆみちゃんのエース表彰祝い!」
「えっちょっ、真理さん?!」
ワラワラと事務所に流れ込んでくるアクトレス達。
「隊長、私にももう少しご褒美とかあってもいいんじゃないですか?」
「新谷さん…ちょっ、近っ」
「隊長」
「ゆみさん!」
「隊長ー!」
結局、夜は成人組で宴会となった。
次々と酌をされて飲み潰される羽目になるのはまぁしかたの無いことだったか。
「…うっぷ」
いやでもここまで飲まされる道理も無いぞ…。
「…ふふふ」
それからしばらく、指輪を眺めて笑う四谷さんの姿が散見されたとか何とか。
「そういや左手の小指ってどういう意味なんですか?新谷さん」
「隊長さんご存知無かったかしら。『恋を引き寄せる』、よ」
「へー…………ゑ?」
変にフラグ建ってますが時系列とか全部バラバラなので、これがいつの話かはまた。
温度差で風邪ひくわ!!