【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜   作:塊ロック

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色気があって専用ギアがめちゃくちゃ格好いい籠目さんズルくない?
と、言うことで今回も勢いで乗り切るシリーズです。


…なーんか隊長キャラ違う気がする。


クロゴケグモは待ち切れない

 

 

たまに、Aegis本部に赴く事がある。

話題の成子坂の隊長でもあるし、何かと制限のある相棒についての報告もあるので思っていたより呼ばれるらしい。

 

「おはようございます」

「…!?お、おはようございます」

 

ここの職員の人たちも、いつもお世話になっているので挨拶は欠かしていない。

…の、だけれど。

 

この人だけは俺が挨拶すると露骨に焦ったように振る舞う。

以前、サンティがうちのアクトレスを鍛えてくれていた時に協力してくれていた事務員の方だ、とは聞いていたので追ってお礼をしたのが出会いだった。

 

綺麗な黒髪に憂いを帯びた風貌に目が離せない…ぶっちゃけ好みだった。

 

彼女は名前は、籠目深沙希さん。

 

「もう結構挨拶してますけど、未だに馴れませんか」

「す、すみません…私、影が薄い様なのであまり…」

「影が薄いとは思えませんけど」

「私が居て気付かれない事も、多々ありますので」

 

聞けば、新谷さんや蛙阪とも既知の仲だとか。

…新谷さんはまぁわかるが何故蛙阪と知り合いなのか割と疑問だが。

 

「っと、そうだった。それじゃ、自分はこの辺で」

「はい…あ、隊長さん。1つだけよろしいですか?」

「何でしょうか?」

「相棒さんは、お元気ですか?」

 

固まる。

否応無しに体が反応した。

 

「…まぁ、それなりですね」

「そうですか」

「では失礼します」

 

そそくさと立ち去る。

…背中に、視線を感じながら。

 

(…オカシイ。アレについては鳳さんしか知らないはず…)

 

何故一介の事務員に過ぎない籠目さんが、相棒について知ってるんだ…?

 

「……………」

 

視線は、エレベーターで上の階に登るまで続いていた。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

その日は、鳳さんに相棒の改修の進捗状況を話したくらいで終わった。

 

(…今日どうすっかな…事務所寄る予定も無いし直帰…でもせっかくこの辺に来たし…)

「あ、隊長さんだ。やっほー」

「ん、蛙阪か」

 

考え事をしながら歩いていると、正面から蛙阪が歩いてきた。

 

「隊長珍しいね。どこ行ってたの?」

「ちょっとAegisに用事があってね」

「えっ、大丈夫?何かされなかった?もしものときはアーバン流忍術で」

「あそこを何だと思ってる…」

「来弥ちゃん、隊長はいつもの定期報告に行ってたのよ」

「にゃーさん」

「…隊長、その呼び方はその、やめてもらえると」

 

蛙阪の後から出てきたのは、にゃーさんこと新谷さんであった。

この二人、意外と接点がありよく買い物とか行っているのだとか。

 

「二人こそどうしてここに?」

「これから、深沙希っちとご飯に行くんだー」

「深沙希っち…?」

 

ふと、背後に気配がしたので振り返る。

 

「…!」

 

そこには、驚いた顔をした籠目さんが立っていた。

 

「あ、深沙希っちお待たせー」

「こんばんは、来弥ちゃん、芹那さん、隊長さん」

「こんばんは、深沙希」

「…さっきぶりですね」

「はい」

 

この人、誰かの背後を取るのが好きなのだろうか。

 

「隊長さんはこの後何かありますか?」

「いや、特には」

「なら良かった。どうです?一緒に」

「女所帯にご一緒するのはちょっと気が引けますけど…」

「えー、そんなの気にしないよ。ねぇ、芹那っち、深沙希っち?」

「ええ」

「はい」

「じゃあ…それなら」

 

結局、四人で食事をする事になった。

 

 

…しかし。

 

 

「…………………」

(…………めっちゃ見てるなこの人)

 

視線…籠目さんから物凄い視線を感じるのだった。

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

翌日。

朝、ごみ捨てをする為にアパートのドアを出、

 

「あ」

「えっ」

 

…ゴミ袋を持った籠目さんと、バッタリ出くわすのだった。

 

「お、おはようございます」

「……おはようございます」

「先日は、どうも」

「いえ、こちらも面白いお話を聞かせて頂いて…」

「いやいやそんな…」

「いえいえ…」

 

か、会話が続かない。

指定された場所にゴミを捨てる。

 

ようやくそこで、籠目さんが口を開いた。

 

「隊長さん」 

「?」

「貴方は…今の状況、どう思いますか」

 

今の状況?

それは何に対しての話だ…?

 

 

思い当たるフシは多い、が。

この人は、一体何を。

 

「…籠目さん」

「はい」

「あまり、嗅ぎ回っていると長生きできませんよ」

「!!!」

「…なんてね」

「面白くない冗談ですね」

「これは失敬。美人な方とする話題じゃ無かったですね」

「なっ」

「いい反応しますね」

「………意地悪な人」

「ははは」

 

部屋の前まで来る。

籠目さんは隣の部屋だったらしい。

 

変な偶然だ…。

 

「…あれ、先週まで空き家だったような」

「それでは、隊長さん。また」

「えっ…ええ」

 

 

…どうやら、冗談がそうじゃないらしい。

 

 

「…まるで蜘蛛だな、あの人」

 

 

獲物がかかるのを、じっと待っているにしてはアプローチが激しいけど。

 

 

「参ったな。けどまぁ、美人だし大歓迎か」

 

 

 

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