【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜   作:塊ロック

22 / 49
隊長「休んだけど休みじゃなかった」

 

 

「こんな所で会うなんて奇遇ですね。ごきげんよう、隊長」

「ごきげんよう、隊長さん」

「………………えぇ?なんか会うの多くない君たち…」

 

声を掛けてきたアクトレス…まぁ、俺に声かけてくる女なんて基本的にアクトレスだが…は、名高いアマ女の生徒会コンビだった。

 

「Wow…チェリーとシイナじゃん」

「お久しぶりね、ジニー」

「お久しぶりです。…ちえり、ちょっとお邪魔かもしれないよ」

 

コロちゃんが、腕を組まされている俺達を見てそう呟いた。

 

「あー、コロちゃん?これはだな」

「隊長も観光ですか?」

(…おっと、今日はポンコツ生徒会長か)

「そうな「私とお忍びデートなんだ!」コラてめぇ!!」

「あらそうでしたの…アマルテアは本日1泊2日でこちらに修学旅行で来ております」

「お嬢様学校なのに渋くない?」

「理事長がこちらの旅館の経営者と親族なんですってー」

「へぇ…………」

 

温泉旅館のパンフをコロちゃんが見せてくる。

すっごい見覚えある。

 

「隊長!ここ私達が泊まるところだよ!」

「あら」

「ジニー、言わんでいい………」

 

頭を抱えたくなる。

完全にこの二人にはジニーとデートに来たと認識されてしまった。

 

「あら、ちえり。ナデちゃんから電話」

「もうそんな時間?それでは隊長、ごきげんよう」

「ごきげんよう」

 

アマ女の二人は去っていく。

…しかしまぁ、周囲に見たことある制服姿が多いと思ったらそういう事か。

 

「隊長、見られてるよ?」

「気付いてないふりをしていたかった」

 

以前、アマ女訪問の際に色々噂になっていた為、軽く有名人状態。

アマ女の生徒から必ずと言っていいほど見られている。

 

(気が休まらん……………)

「隊長、行こう!」

「お、わっ!ったく…!」

 

仕方ない、今日はこのお姫様に付き合うとしますかね………。

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

「隊長!見てこれ」

「なんだこれ…あぁ、民芸品か…まだこういうの作ってるんだな」

 

21世紀を再現しているとはいえ、もうその時代から相当な年月が経っている。

手作り感満載の木彫りのお土産だが、こういった技能はまだまだ受け継がれているのだろう。

 

「…隊長、なんか遠い所を見てる」

「そうか?」

「隊長ってさ。たまに…どこか遠くを眺めてるよね」

 

ジニーの表情はいつもの微笑。

…しかし、声のトーンは変わっていた。

 

「最近それが増えてる感じがする。成子坂が忙しくて隊長が追い詰められてる時とか」

「…………さぁな。ただ単に疲れてるだけかもしれん」

「はぐらかさなくてもいいよ。私しか聞いてないんだし」

「…敵わねぇな」

 

思っていた以上にジニーに見られていたらしい。

 

「空だ」

「空?」

 

ジニーが上を指差す。

…上を向く。

 

映し出された空、薄っすらとシャードの天井が見える。

 

「違うよ…ここには空は無い」

「じゃあ、シャードの外ってこと?」

「いや…どこまでも続く、青い空だ…もうこの世には無いけど」

 

映像記録で何度も目にした、地球の青。

それに憧れて、でも叶わない小さな夢。

 

「俺の夢って、言ったことあったっけ」

「…ううん」

 

ジニーは茶化さず聞いてくれている。

 

「空を、飛びたいんだ。どこまでも続く青い空を」

「…Dreamy。でも、嫌いじゃないよ」

「そっか。なんか、しめっぽくなっちまったな…」

「隊長。話してくれてありがとう」

「………こっちこそ、聞いてくれてありがとう」

 

そこで、ジニーの腹から何か音が鳴る。

 

「…なんか食うか」

「………あはは」

 

 

続く………?

 

 

 




中編的な物になってしまった。

あと、なんとなくシリアス。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。