【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜 作:塊ロック
アクトレス達を名前で呼び始めてから最近思うことがある。
…何というか、ビミョーに呼ばれると嬉しそうにするのだ。
「芹菜、今日の出撃なんだけど」
「!あ、はい。何でしょうか隊長」
一瞬驚かれたかと思ったけど、そうでは無いのかもしれないと気付く。
新谷芹菜。
最初は安藤さんの代わりに事務員兼アクトレスとして成子坂にやってきた女性だったが…。
詳しくは話せないので端折るが様々な経緯でアクトレス籍だけ残していた。
…残していた割には結構滞在しているので存分に頼らせてもらっている。
「…って事で重力属性が有効な依頼なんだが、安定を取りたくて貴女に頼みたい」
「私で良いんですか?」
「勿論。芹菜が行ってくれたら安心できる」
「もう、隊長ったら口が上手いんですから。おだてても何も出ませんよ?」
「そんなこたぁ無いですよ」
彼女は一歩引いた所から全体を見渡してくれる存在として安定に一役買ってくれているのだ。
まだシタラ達はそのレベルに来ていないので、大変貴重な戦力である。
「ゆみと並んでもらって、あと一人はどうするかな…」
「隊長、1つ聞いてもいいですか?」
「ん?どした」
「ゆみさんと付き合ってるんですか?」
口に含んでいた珈琲を吹き出した。
「隊長…」
「何言ってるんだアンタ…どうしてそう思った」
「いえ、距離が結構近いので」
「そうかぁ…?」
確かに、何だかんだクリスマスも一緒に(飲み)過ごしていた。
「あいつとは腐れ縁の幼馴染だしな…」
「そうだったんですか!?」
「え、そこ驚くのか?」
関係ないけど、芹菜は驚くと瞳が小さくなり何となく猫みたいに見えて可愛らしい。
話が逸れた。
「いえ、だって…」
「だって?」
「…何でもないです」
「そうか」
小さくうかうかしてられないとか聞こえたけど気のせいだ。
…何度も言う様だが彼女、何となく気まぐれだったり急に甘えてきたりする。
やっぱりちょっと猫みたいだな。
「隊長、今回の依頼が終わったらデートしませんか?」
「ゑっ?」
「私、その方が俄然やる気が出てきます。たーいちょ、お願いします」
「いや…そのだな」
「もしかして、私の事が嫌いとか…」
「断じて無い」
「…隊長、やっぱり焦った時が素なんですね」
「からかったのか」
「いいえ?でも、素の隊長の事結構好きですよ」
「そいつはどーも…。狙撃手としてシタラ入れとくからさっさと行ってくれ」
これ以上ペース握られたら堪らない。
はい、と流石社会人。
返事一つで切り替えて、ハンガーへ向かって行った。
…途中で振り返って、笑顔で一言。
「デート、楽しみにしてますから」
「じょ、冗談じゃ」
「それじゃあ隊長。戦果、期待しててくださいね」
ウィンク一つ飛ばして去っていった。
…本当に、猫みたいだ。
その日の彼女は、過去最高クラスの成績を叩き出し、改めてデートをねだったとか。
「うっそぉ…」
どうしてこうなった。
芹菜さんの親密度エピソード見てハートやられたので即興で書きました。
気まぐれだけど一途な感じにしたかったよ…。
ただの妄想として完成したけど後悔はしていない(