【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜 作:塊ロック
なんかまたよくわからないイベント始まったけどめげないで。
ここはいつもの成子坂製作所。
今日のために一週間前から準備を進め、なんとか期日に間に合わす事が出来た。
……そこにあるのは、紙袋いっぱいに詰められた、ラッピング済のクッキー。
本日は3/14……俗に言うホワイトデーである。
「おはようございます、隊長」
「おはよう芹菜。はい、お返し」
「え、わ、私に……ってそうですね。確かに渡しましたし…ありがとうございます」
「済まんな、まだ凝ったものは作れなくてな」
「えっ、手作りなんですか!?」
「おう。あれ、前に言わなかったっけ」
「うーん、覚えてないですね……」
「じゃあ言ってないかもな」
「もう、隊長ったら」
自分の机について談笑する。
芹菜も向かいの席に座る。
「……その紙袋、もしかして全部ですか?」
俺の背後に置かれている紙袋を見て、彼女は苦笑した。
「あー、まぁそうだな」
「所属アクトレスだけで何人いると思ってるんですか……」
「それ、そっくりそのままお前らに返すぞ」
「あら、そうでしたね」
最近、芹菜が周りを値踏みするように黙って眺める事が減ってきた。
以前共闘した際にだいぶ打ち解け、割と口数が増えてきたと思う
……彼女も、自分の正義の為に奔走する人間である事を俺は知っている。
「なぁ、芹菜……そのさ。最近怪我とか……してないか?」
「どうしたんですか藪から棒に」
「……えーっと……心配、かな」
「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。上手くやってます」
いつも独りで戦っている彼女。
……せめて、ここに居る間くらいはのんびりさせてあげたいものだな……。
「……そうだ。芹菜、デートしよう」
「…………へ、っ、えぇ!?」
書類に目を通しながら言い放っていた。
顔をそちらに向けてないので表情は見えない。
「な、何で急に……」
「前言ってたろ?ご褒美にデートって。そういやゴタゴタあって結局流れてたなと」
「そう……何ですか」
何だか残念そうな声音。
なんだろう……何を見落として……。
……PCのメモに文章がポップアップされる。
『新谷芹菜、本日誕生日』
……アリス、ナイスアシスト。
相棒のAIに心の中で称賛しつつ、切り出す。
「芹菜、今日誕生日だろ?好きなとこ連れてってやるよ」
「……!本当ですか?それじゃあ……前話してた評判のケーキ屋さんに行きませんか?」
「良いぜ。じゃあバースデーケーキを買うか」
「ふふ、ありがとうございます。それじゃあ仕事終わりに、誰にも邪魔されずに行きましょう」
「おう」
さて、今日も1日頑張ろうか。
黒猫へのちょっとしたご褒美の為に。
解釈違い?なんかキャラ違う?この話はパラレルなので大目に見て…。