【完結】アリス·ギア·アイギス 〜空を目指す者〜   作:塊ロック

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オリジナル要素満載&超捏造回。
そんな要素が苦手ならブラウザバック推奨です。

ジニーの加入時期がちょっとおかしいですが見逃してください……。


貴方と私とグリーンベレー

 

 

『くそったれ!!何でペンタゴンシャード周辺宙域にヴァイスが居るんだよ!』

『喋ってねぇで手ぇ動かせ!!追い付かれんぞ!!』

『アクトレス、アクトレスはまだなのかよ!?』

『二宮ァ!急げ!そいつを破壊されちゃたまらん!!』

「理解ってる!そっちもくたばるんじゃねぇぞ!!」

『吠えるなクソガキ!どの道俺達の武器じゃ奴さんに傷一つ付けらりゃしねぇ!逃げの一択だ!!』

 

近くで爆発。

スーツに焦げ目が付いた程度。

全力でバーニアを吹かす。

こいつの出力ならすぐに追い付ける…!!

 

『やべぇ!ケルベロスだ!!』

「何だって…!?なんでシャードの近くに大型がいるんだよ!!」

『知るかよっ…うわっ!?』

『くそっ!被弾か!報告!!』

『損傷軽微!まだ充分東京シャードには戻れます

!』

「隊長!先にシャトルだけの帰還を具申します!自分が囮になって…」

 

ヴァイスを引きつけて、シャトルだけでも逃し、ペンタゴンシャードからの増援を待つ…!

 

『馬鹿者ッ!!却下だ!さっさと戻ってこい!!』

「ですが…見えた!!」

 

シャトルが見えた。

しかし、一体のヴァイスワーカーが組み付こうとしていた。

 

「てっめぇ!離れやがれぇぇえぇぇぇ!!」

 

推進力そのままでヴァイスワーカーへ体当りし、吹き飛ばした。

 

『暁ィ!てめぇボディ凹ませたらぶん殴るぞ!』

「んな事言ってられるか!早く!」

『乗れ!』

 

簡素なクローアームをシャトル屋根のフックへ伸ばす。

閃光。

眩しい光が俺のマニュピレーターを吹っ飛ばした。

 

「うわぁぁぁぁぁ!?」

『暁機右腕喪失!!』

『二宮!?』

 

誘爆こそしなかったが、シャトルから大きく離されてしまった。

 

「くっそぉ…よくも…!?」

 

機体の制御を取り戻し、レーダーを確認し…。

 

『お、おい…嘘だろ…』

 

目の前に現れた巨大な柱。

近くに居た大型ヴァイス、ケルベロスですら霞んで見える。

 

「オベリスク…!?」

 

超大型ヴァイス、オベリスク。

その要塞の様な見た目に違わず、固定砲台のように射撃を仕掛けてくる…現状最も会いたくない相手だ。

 

『そうか…我々は奴らの縄張りに誘い込まれたか…!』

 

ケルベロス率いる小規模編隊に誘導され、群れのど真ん中までまんまと誘き寄せられたのだ。

 

「そんな…」

 

思考が全て絶望一色になる。

もう、逃げる事は出来ない。

シャトルにろくな火器は無い。

あったとしても奴らに通じる訳が無い。

 

『二宮!そいつの足なら逃げ切れる!』

「な、何言い出すんだ!置いていくなんで出来ない!」

『行け!二宮!わたし達の研究成果を…!』

 

ザッ!

通信途絶。

そして、爆発。

 

「う、あ、あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

反転、加速。

バーニアを全開。

ヴァイスの群れを振り切る様に。

 

目の前に、先程シャトルに組み付いたヴァイスワーカーが立ち塞がる。

 

「退けぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

残った左腕に備え付けられた粒子砲からビームを乱射する。

 

…案の定、弾かれる。

ホルスターから棒状の装備を取り出す。

ピンクの粒子が収束し、剣になる。

 

「うおらぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

それをヴァイスワーカーに突き刺す。

火花を撒き散らしながら装甲に阻まれる。

 

「通れ…!通れぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

凄まじい抵抗感が消えた刹那、剣がヴァイスワーカーの脳天を貫いた。

 

「やった………ハハッ!やったぞ…!」

 

爆発、一瞬だけ意識が途切れる。

 

「な、にっ…」

 

バックパックに被弾。

プロペラントタンクが誘爆。

航行不能………。

 

「ちく、しょう…ここまでか…」

 

霞む視界に、巨大な柱が青く光るのが見える。

 

(ごめんな、相棒…こんな所で終わりなんて)

 

光の線が四肢を弾き飛ばす。

スーツから吹き飛ばされ、専用の宇宙服一枚だけで宇宙空間へ放り出される。

 

目の前に、ヴァイスが迫る。

 

「くそぉ…ちくしょお…」

 

そして、空から赤い光が降り注いだ。

 

「えっ…」

 

その光は、周囲へ降り注ぎヴァイスたちを次々と貫いた。

 

「一体…」

 

現れる3つの影。

一つがオベリスクへ砲撃を行い、一つが肉薄、コアを一撃で粉砕した。

 

「すげぇ…まさか、あれが…アクトレス…」

 

オベリスクのあちこちから、光が漏れ出す。

…あぁ、爆発するのか。

 

ほぼ生身の俺は、巻き込まれたら確実に命は無い。

アクトレスはその機動力から逃れることは出来るだろう。

 

(まぁ、最後に良いもの見せてもらったし…)

 

あいつにも、あれだけ動ける翼を付けてやりたかったなぁ…。

 

そして、オベリスクは爆発する。

 

「Hold Hand!!(手を取って!!)」

「えっ…」

 

咄嗟に出した右手を、一人のアクトレスが取った。

 

この瞬間は、絶対に忘れられない光景だった。

 

 

まだあどけなさが残る顔立ち、長いブロンドの髪、透き通る碧眼。

 

 

そのアクトレスに、俺は命を救われた。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隊長」

「隊長ー?」

「隊長、いつまで寝てるんですか!」

「隊長、お昼過ぎてるっすよ!」

「…隊長」

「たいちょー、おはよー」

「……………………あれ、夢?」

 

昼下がり、成子坂製作所。

事務机に突っ伏して寝ていたらしい。

 

顔の下には、散らばった書類。

机の周りには、部下のアクトレスである比良坂、百科、兼志谷、吾妻、日向、小鳥遊の六人がいた。

 

「隊長。ただでさえ仕事が多いんですから…」

 

百科が説教モードに入る。

慌てて立ち上がろうとして、

 

「あの、隊長……何故、泣いているんですか?」

 

躊躇いがちに、吾妻がそう言ってきた。

 

「え?あ、れ、本当…だ。あははは…何でだろうな…」

「たいちょー。何か悲しい事でもあった?」

「夢って、言ってたよね。話してみなよ…その、楽になると思うし」

「ごめんごめん。ちょっと、顔洗ってくるよ」

 

心配そうにする日向と小鳥遊を手で制して立ち上がる。

 

「…隊長」

「すぐ戻る。すまんな」

 

その場から、逃げ出すようにトイレへ入った。

 

「っぐ、うぇ…」

 

たまらず、便器に向かって胃の中の物をぶちまけた。

 

「ハァ…ハァ…何だってまたあの時のことを」

 

今は、聖アマルテア女学院に破れ戦力増強が必要となる大事な時期だ。

私事で妨げる訳にはいかない。

 

「…ん?大型の案件か…今は、とにかく仕事が居る…」

 

勿論、承諾した。

 

「あー…くそ、何なんだもう…」

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

今回は比良坂、兼志谷、百科の三名で出撃させた。

アドバイザーで吾妻が指揮所の隣に居る。

 

「お前たち、今回は大型案件だ。油断するなよ」

『『『了解!』』』

 

確認されている大型はサーペント程度。

他に出てくるかもしれないが、このメンバーなら大丈夫だろう。

 

「隊長、接近するアクトレスが居ます」

「他の企業か?」

「いえ…一人です。回線、開きます」

『Hi!アクトレスの援軍は必要?』

 

…通信機越しだから確証は持てないが、若い少女の声。

ただし、声音から東京シャードではない海外シャードの人間だと判断する。

 

「願ってもない話だが、どこの所属だ?」

『どこにも所属してないよ!だから、売り込みに!』

「また随分とアグレッシブなお嬢さんだな…」

『Wow!お嬢さんだなんて口の上手い隊長さんだね!』

「そっちこそ、日本語が随分うまいな。まぁ、宜しく頼むよ」

『Thanks!じゃあ、しっかり活躍しないとね!』

 

少しだけ映った映像は、プラチナブロンドの眩しい少女だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「Nice to meet you!隊長!」

 

 

目の前に現れた少女を前にして固まった。

 

 

長い金の髪に、透き通る碧眼。

 

 

「ペンタゴンシャードからの留学生、バージニア・グリーンベレーです!」

「あ、ああ…」

「ジニー!てっきり他の企業の所属になってるかと思ってたのに」

「そんなこと無いよ。ただ、シタラが大変そうだったからね!」

 

聞けば、兼志谷とルームシェアで同棲してるとかなんとか。

二子玉とも顔見知りらしく、三人でチームを組む事になったらしい。

 

「じゃあ、よろしくな…グリーンベレー」

「む、隊長なんかよそよそしいね?もっと気楽にジニーって呼んでよ」

「えっ、あー…判ったよ、ジニー」

 

 

普段はあまり名前呼びはしない。

 

…のだが、この子に言われるとなぜだが断れない。

 

 

「隊長!これからよろしくね!」

 

 

 

 




アクトレスと過ごすシリーズ…?

隊長の過去と、ジニーの加入編。

またどこかでジニーの絡みをもう一度やるけど今回のこれは邂逅編と言うことでひとつ。
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