複数人の方からの設定等をまとめて、今後に反映させる為の作業に手間取りました。
あとは個人的な理由によって忙しくなった事もあります。
次は・・・未定です。
第一戦艦戦隊は、旗艦である長田型戦艦一番艦長田を含め合計9隻の戦隊である。
その9隻が海に沈みゆく夕日を背景に単縦陣を組んで島に向かう様は非常に美しいものだ。
しかし、その旗艦長田の司令室にはとても強い悪意ある感情で満ちていた。
第一戦艦戦隊司令、岩沼 務大将は不機嫌であった。
原因は、最近の部下達の反応の悪さや態度が非常に悪いということ、女性隊員が激増した事、そして一番の理由は、20代半ばですでに少将の階級にいる女性将校、吉倉菜月の存在である。
岩沼は、南方諸島連合国海軍の創設時から海軍に名を連ね、海兵からの叩き上げの大将でもある。
海軍に入隊し約40年以上在籍しようやく大将の地位まで上り詰めた凄い人物ではあったのだ。
ただ、彼は非常に嫉妬深く、頑固であり、昔ながらの思想に取り憑かれ、変化を嫌うそんな人物であった。
だからこそ、才能と運に恵まれ、人に信頼され人気のある若い女の参謀長が気に入らなかった。
女が軍に入隊する事が出来るようにする法案が提出された時は、猛反対し、強硬な手段によって強引に廃案にしようとし、部下達が必死に抑え込んだ事もある。(その時の部下達は全員が彼の手によって、トバされている)
そして、参謀長は彼にとって非常に煩わしい存在だった。
事あるごとに、意見具申にて、行おうとする事全てにいちゃもんをつけて来るからだ。(まともな事を言っているのは、参謀長である吉倉菜月の方である。)
今、彼の手にある書類
それは、これから島へ上陸する部隊編成表であった。
そこには、上陸部隊隊長に参謀長の名前が書かれていた。
未知の島などに、上陸する場合、非常に危険が伴う。
何がその島に存在するのか不明だからだ。
確かに、高位の指揮官が居た方が色々とやりやすい。
しかし、それを差し引いても、出来る編成では無い。
そして、分かる者が見ると分かる事実がある。
それは・・・
編成されている者達が全員、彼の気に入らない人物ばかりな事に。
そんな岩沼司令の背後で、目玉だらけのキミの悪い空間が静かに閉じた。
翌日の朝、戦隊は無事島に到達した。
彼等の役割は、上陸地点および安全確保、そして人間が、住んでいるかどうかの確認である。
最悪、現地住民と戦闘になる事を想定して、軽機関銃および小銃、拳銃で武装していた。
各艦から、小隊規模約80人前後、全艦で約720名が短艇に分乗し、島に上陸していた。
旗艦長田からは、上陸部隊の総隊長に任命された吉倉総参謀長と部下数名、そして戦隊司令の腰巾着が数名が大型内火艇にてその島唯一の海岸に建設した簡易桟橋に付いていた。
「ふむ、森までだいたい300メートルって所ですか。これはなかなか守りにくいですね。」
上陸し、簡易防御陣地の視察を行っていた。
そこは、見ただけでもかなり深い森だと分かる森まで砂浜が続いており、もし敵対するモノが襲ってきた時はかなり危険だろう。
砂浜には身を隠す場所も無いのだ。
森に偵察に行かせた2個小隊80名
あり合わせで作った簡易桟橋を設置している1個小隊40名以外で塹壕及び防護壁を作っていた
士官や幹部クラスも代わりにやろうとする部下を止めつつ、自分達で最低限の指揮施設を作るために天幕やテントを張り、通信機材を設営していた。
普段絶対に余計な作業等しない司令の腰巾着共も自分達の身を守る為に必要な事だからか、周りが奇妙なモノを見る目で見るほど必死に働いていた。
「吉倉参謀長、今よろしいでしょうか?」
天幕を張り終えたところで一人の男性将官が立っていた。
「何かあったのですか?石橋准将」
陸戦隊総隊長の石橋准将が、いつものにこやかな表情を少し歪めていた。
「偵察隊の一個分隊が帰ってきません。完全に行方不明です。」
「え!?」
「また、不思議な現象も発生しております。」
「不思議な現象?ですか?」
「こちらの写真をご覧ください。先程、現像したばかりの写真です。」
吉倉少将がその写真を受け取り見ると
森の手前の砂浜から波打ち際に出て、戻り崖に向かう子供の裸足の足跡の写真だった。
「あら、子供の足跡ですか?現地住民が?」
「そうかもしれませんが、あの森の先は崖で道はありませんでした。」
「・・・・え?」
「あそこに見えるでしょう?砂浜の終わりにある崖、あれと変わらないぐらいの高さの崖でした。」
指さされた方を見ると島の外輪の崖の一部高さは200メートルはありそうなほぼ90度の崖だ。
「そして、よく見てください。足跡は、外輪の崖に向かってますが、戻った足跡もありませんし、森の中に同じような足跡はありませんでした。突然、砂浜に現れ消えています。」
吉倉は背筋が冷える思いだ。
この島は、ただの島ではないのではないか?
もしかすると、今、自分達は、踏み入れてはいけない場所に踏み込んでいるのでは無いか?
そんな吉倉を、崖の上から一人の鴉が眺めていた。