未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
なお本作では現実の日本とは異なり、
18歳になって初の4月1日を迎えた時から
飲酒が可能という法律になっています。
よろしくお願いします。
side 善逸
まさかの宝くじ当選。
伊織「ん?どうしたんだ、善逸?」
特に今の状況で伊織にバレるのはマズい………。確実に仕返しされる………。ここはなんとか誤魔化さないと………
善逸「なんでもないよ。」
伊織「そっか。なら飲み会の続きをするか。」
善逸「それなんだけど、美波がこんな感じ*1だからさ〜。俺は美波を運んでくるよ。」
美波「ぜんいふ〜(善逸〜)!」
伊織「そうか。なら島田にはこの水をやろう。」
そうして伊織はそばに置いてあった水入りのコップを美波に渡した。念のためにその水にライターで火をつけようとすると…………見事に火がついた。コイツ、美波を殺る気なのか?それとも、俺の事に気がついたか?そんな事を思ってると、
伊織「いい炎だ。」
伊織がニヤけながら口を開いた。この圧迫感と凄まじい鬼気。間違いない。コイツは俺の宝くじ当選を感づいてやがる!そして俺たちに復讐するつもりだ‼︎ならここは反撃しなければ‼︎
善逸「何故ほろ酔いの者から狙うのか、理解出来ない。」
伊織「話の邪魔になるかと思った。俺とお前の。」
善逸「お前と俺が何の話をする?俺は既にお前の事が嫌いだ。」
伊織「そうか。俺もお前が大嫌いだ。お前を見ると虫唾が走る。」
善逸「どうやら俺と伊織とでは価値基準が一致するようだ。」
伊織「だろうな。では素晴らしい提案をしよう。」
奴は一体何を提案するつもりだ…………?
伊織「お前も酒を飲まないか?」
そういうことか。酔わせて秘密を吐かせる気だな。だかその作戦には乗らないぞ‼︎
善逸「飲まない。」
伊織「見れば分かる、お前の強さ。柱だな?その肝臓練り上げられている。
善逸「まあ、俺は鳴柱だからね。」
伊織「善逸、何故お前が
酒を飲んだ方が死に近づくと思うけど、今の伊織は話を聞いてくれそうにない。ここは大人しく合わせておくか。
伊織「酒を飲もう、善逸。そうすれば、100分でも200分でも宴会し続けられる。強くなれる。」
side 美波
今までの北原の中で一番酒の匂いが強い………。ウチも加勢しないと………。善逸からもらったお揃いの木刀はどこだ……?無い………無い………
side 善逸
伊織の口が止まった。ここは反論しておくか。
善逸「強さというのは、肝臓に対してのみ使う言葉ではない。美波は弱くない、侮辱するな。何度でも言おう。俺は如何なる理由があろうとも、酒を飲まない‼︎」
伊織「そうか。」
伊織は分かってくれたのか?いや、違うな。多分反撃してくるだろう。
伊織「領域展開 スピリタス 羅針」
そして伊織はありったけのスピリタスを、俺たちの周りに羅針盤のように設置した。そしてその中のいくつかを手に取った。
伊織「酒を飲まないなら殺す。」
こうして俺と伊織の戦いが始まった。
まずは伊織がスピリタスを持って一気に近づいてきた。ここは迎え撃つか。
善逸「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」
伊織「くっ‼︎」
どうやら命中したみたいだが、少しだけ伊織の酒が口に入ってしまった。俺としたことが‼︎
そんな事を思ってると、伊織は距離を取った後、飛び上がった。奴は一体何をするつもりだ?そう思ったのも束の間…………
伊織「スピリタス 銃式」
水鉄砲の中にスピリタスを入れて噴射してきた。一瞬にも満たない速度。このまま距離をとって戦われると、俺が不利になる………ならば近づくまで‼︎
善逸「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」
伊織「素晴らし速度だ‼︎俺も殺り甲斐がある‼︎」
しかし、なかなかしぶとい奴だ………。早くケリをつけないと、美波が他の人に狙われる可能性だってある。例えば、酔ったケバ子ちゃんとか。その前に、なんとしてでも勝たないと‼︎
伊織「今まで殺してきた柱の中に、雷はお前しかいなかったな‼︎だが俺の誘いには頷く者しか居なかった、お前を除いて‼︎何故お前だけは断るのだろうな⁉︎同じ酒の道を極める者として、理解しかねる‼︎選ばれた者しか柱にはなれないというのに‼︎素晴らしき肝臓を持つ者が醜く衰えてゆくのだぞ‼︎俺はつらい、耐えられない‼︎死んでくれ善逸‼︎若く、醜いまま‼︎」
伊織も猛攻を続ける。早く倒さないと‼︎
side 美波
目で追えない*2‼︎でもそんな事気にしてる場合じゃない‼︎なんとか加勢しないと‼︎
善逸「動くな、美波‼︎酔いが回ったら致命傷になるぞ‼︎待機命令‼︎」
善逸…………そんな………ウチのために………ウチが酔ってなかったら…………
side 善逸
今ベロベロに酔ってる美波が戦えるとは思えない。だからここは待機させとこう。そうした方が守りやすいし。
伊織「彼女に構うな、善逸‼︎全力を出せ‼︎俺に集中しろ‼︎」
善逸「分かったよ‼︎雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃 神速」
俺の神速が炸裂する。だが伊織も負けていない。そもそも壱の型は防御を全く考えない型だ。相手の攻撃もかなり喰らってしまう。このように、だんだんと酒によって酔いが回ってしまう………
side 美波
隙がない………入れない………動きの速さについていけない………あの2人の間合いに入れば『死』しか無いのを肌で感じる………でも戦わねば………でも待機命令を出されたし…………
side 善逸
キツい………。酒が回ってきた………。気持ち悪くなってきた………
伊織「生身を削るような思いで戦ったとしても、全て無駄なんだよ、善逸。お前が喰らわせてくれた素晴らしい斬撃も、既に酒によって痛みを感じなくなってしまった。だがお前はどうだ?潰れた声、砕けた心、傷ついた内臓……………もう取り返しがつかない。酒を飲めば瞬く間に完治する*3。そんなもの酒を飲めば感じない。どう足掻いてもシラフでは酔っ払いに勝てない。」
お前の酒のせいで、既にシラフじゃないというのは置いておこう。
side 美波
手足に力が入らない………酒を飲むとこうなる………助けに入りたいのに…………
side 善逸
だが、俺も役割がある。なんとしてでも守るんだ‼︎
善逸「俺は俺の責務を全うする‼︎ここにある物は、どれも渡さない‼︎」
一瞬で相手の首を掻き斬る技。雷の呼吸のオリジナル技。兄貴と肩を並べるために作った、俺だけの型‼︎
善逸「雷の呼吸 漆の型 火雷神」
この技で倒す‼︎
伊織「素晴らしい肝臓だ‼︎それだけの酒を飲みながら、その気迫、その精神力‼︎一部の隙もない構え‼︎やはりもっと酒を飲め、善逸‼︎そして俺と永遠に戦い続けよう‼︎」
伊織の技も、受け止めきってやる‼︎
伊織「領域展開 スピリタス 記憶滅式」
side 美波
善逸の漆の型と、北原のスピリタス入り酒瓶を善逸の口にぶち込む技。頼む善逸、勝って‼︎お願い‼︎勝って‼︎
善逸「…………」
伊織「潰れてしまえ、善逸‼︎酒を飲め‼︎酒を飲むと、言え‼︎お前は選ばれし強き者なのだ‼︎」
そ、そんな…………善逸の漆の型は当たらず、北原の酒瓶が善逸の口にもろぶち込まれてるだなんて……………
美波「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
side 善逸
隣で美波が叫んでくれてる………俺なんかのために………意識が薄れていく………
そういえば、昔は爺ちゃんとの稽古で何度も意識を飛ばしかけた事があったなぁ………
善逸「もぉぉぉぉ無理ぃぃぃぃ‼︎」
爺ちゃん「しっかりせんか、善逸‼︎」
獪岳「ビャービャー泣いて恥ずかしくねえのか?」
善逸「だってぇぇぇぇぇ‼︎無理なものは無理なんだもんんんんん‼︎」
本当にキツかった。何回も逃げ出したけど捕まった。正直やりたくはなかったけど、家に入れてもらう条件がこれだったから仕方なくやってた。
それにしても、呼吸なんか会得して、なんの意味があるのだろう?意味が分からずに、家を確保するためだけに稽古をしても仕方がないと思い、ある日俺は爺ちゃんに聞いた。
善逸「ねえ爺ちゃん、なんでこんな事やるの?」
爺ちゃん「それはな、大切な人を守るためじゃ。」
いや、そんな気はしてた。でも…………
善逸「こんな弱い俺が誰かを守れるわけないじゃん………むしろ爺ちゃんや兄貴とかの方が強いから守られる側だし………」
爺ちゃん「じゃから強くなるんじゃろ。」
善逸「そんなの無理だって………」
自分が誰よりも弱いと思ってたから、その理由には納得出来なかった。そんな事を思ってると、
爺ちゃん「それに、大切な人に儂らを挙げてくれたのは嬉しいのじゃが、儂が言いたい人は違うぞい。」
爺ちゃんが変な事を言い始めた。一体誰の事を言うのだろう?その答えはすぐに分かった。
善逸「どういう事?」
爺ちゃん「それはな、お主が愛する女じゃ。彼女とも言う。」
この時の俺は、自分に彼女が出来たのだと勝手に勘違いしてはしゃぎ倒した。だが今になって思う。爺ちゃんの教えはこの時のためなんだと。大切な人、美波を守る時のためなんだと‼︎
善逸「おぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」ガシン‼︎
伊織「カッ⁉︎」
そして俺は残った力を振り絞り、木刀を伊織の首めがけて振った。
side 伊織
この男、まだ木刀を振るのか‼︎なら俺の左手で殴ってやる‼︎
伊織「オラァ‼︎」
善逸「あぁぁぁぁ‼︎」ガシッ‼︎
止めた⁉︎信じられない力だ‼︎口に俺のスピリタスがぶち込まれているのだぞ⁉︎
奈々華「《foet:275》伊織君?千紗ちゃんと2人きりで旅行に行くって、どういうこと?《/font》」
しまった‼︎奈々華さんが近い‼︎早く殺してこの場を去らなければ………って‼︎腕が抜けん‼︎
side 善逸
絶対に離さん‼︎お前の意識を落とすまでは‼︎
伊織「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」
善逸「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
伊織「
善逸「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
side 美波
もう酔いはほとんど醒めてる。だからウチも動かないと‼︎善逸のために‼︎木刀も発見した‼︎早く動け‼︎ウチの身体よ、動け‼︎
美波「霹靂一閃‼︎」
伊織「うわぁぁぁ、オラァ‼︎」バシン‼︎
ってマズい‼︎善逸の拘束を北原に解かれた‼︎北原に逃げられる‼︎
side 伊織
てこずった‼︎だがなんとか善逸の拘束から抜け出せた。島田の攻撃も当たるまい‼︎早く奈々華さんに見つからない所へ逃げなければ‼︎逃げなければ‼︎
美波「逃げるな卑怯者‼︎逃げるなァ‼︎」
はっ?何を言ってるんだ、あの女は?脳味噌が頭に詰まってないのか?俺はお前らから逃げてるんじゃない‼︎奈々華さんから逃げてるんだ‼︎それにもう勝負はついてるだろうが‼︎アイツはまもなく力尽きて死ぬ‼︎
side 善逸
意識が飛びそうだ………美波が俺のために何か言ってくれてる………
美波「逃げるな馬鹿野郎‼︎馬鹿野郎‼︎卑怯者‼︎お前なんかより善逸の方がずっと凄いんだ‼︎強いんだ‼︎善逸は負けてない‼︎何も渡さなかった‼︎誰も死なせなかった‼︎戦い抜いた‼︎守り抜いた‼︎お前の負けだ‼︎善逸の勝ちだ‼︎うわぁぁぁぁぁ‼︎あぁぁぁぁぁ‼︎」
美波、ありがとね…………泣きながら叫んでくれて………なら俺も美波を慰めるか……………そして俺は酒瓶を口から外した。
善逸「もうそんなに叫ばないで。酔いが回る。美波もほろ酔いじゃないんだ。美波が死んでしまったら、俺の負けになっちゃうよ。」
美波「善逸………」
善逸「だからこっちにおいで。最後に少し話をしよう。」
こうして俺は美波を呼んで話をする事にした。
善逸「思い出した事がある。宝くじが当たったんだ。これを美波にあげる。あとはこれで沖縄に行くといい。」
美波「善逸、もういいから!呼吸で酔いを醒ます方法は無いの⁉︎」
善逸「無い。もうすぐ俺は死ぬ。喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ。」
美波「う、うん………」
美波が泣きながらも話を聞いてくれてる………嬉しいなぁ………
善逸「妹の葉月ちゃんと栞ちゃんには自分の心のまま、正しいと思う道を進むよう伝えて欲しい。兄貴には身体を大切にして欲しい、と。それから美波には、」
美波「それから………?」
善逸「心を燃やせ。歯を食いしばって前を向け。己の弱さにどれだけ打ちのめされようとも。美波が足を止めて
美波「善逸…………」
ん?あそこにいるのは…………爺ちゃん*4か…………
善逸「爺ちゃん………俺はちゃんとやれたかな?守るべきものを守れたかな?」
すると爺ちゃんは、優しく俺に微笑んでくれた。
爺ちゃん「立派に出来たぞい。お前は儂の誇りじゃ‼︎」
良かった…………本当に良かった…………美波を守れ……………て…………
美波「善逸‼︎善逸ぅぅぅぅ‼︎」
side ケバ子
私は妓夫太郎と一緒に善逸たちの一連のやりとりを見ていた。善逸はどうやら酔いで倒れたみたい。
ケバ子「何あの茶番?」
妓夫太郎「俺も思ったぞぉ。」
酔っ払いが織りなす珍妙な世界を見れた、そんな日だった。
ということで、今度は善逸が伊織から宝くじを守るシーン(茶番)でした。善逸はこの後酒で潰れましたが、美波を守れて良かったですね。ちなみに伊織はこの後奈々華さんに見つかって事情聴取をする羽目になりました。
さて、次回からはいよいよ沖縄に再上陸します。もちろん善逸と美波の2人で‼︎お楽しみに‼︎
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