バカとお酒と鬼滅の刃   作:スピリタス3世

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バカテスト 音楽

問 次の問題に答えなさい。

『 チャイコフスキーが作曲した交響曲第六番の副題を答えなさい 』


我妻善逸の答え

『 悲愴 』

教師のコメント

正解です。ちなみにベートーベンのピアノソナタ第八番の副題も悲愴ですね。


土屋康太の答え

『 チャイナドレス6 』

教師のコメント

チャイコフスキーのチャイからチャイナドレスを連想するあたり流石です。


坂本雄二の答え

『 俺と翔子の関係 』

教師のコメント

コメントしづらい解答はやめてください。


第二十一話 不死川玄弥

  side 秀吉

 

 あの事件以降玄弥には会えなくなってしもうた。家を訪ねても不在か応対拒否。自分が今度は玄弥を助けてやりたくて仕方なかったのじゃ。

 

 会えなくなってから数ヶ月。恐ろしい名前が聞こえてきおった。その名も『鬼喰不死川』。玄弥は不良として名を馳せていたのじゃった。あんなに優しかった玄弥が不良に…。ワシは信じられなかった。玄弥がそんなことをするはずがない。早く会って話がしたくて仕方なかった。そう思い続けながら4年経ったあの日…

 

 

「俺は不死川玄弥‼︎テメェらを殺す、男の名だァ‼︎」

 

 そう言ってお主は現れた。体格、髪型、口調、見た目は全て変わってしまった…。最初はショックだったのじゃ。でもそんな気持ちはすぐに吹き飛んだ。

 お主は不良達だけ倒して姫路や明久達には目もくれなかった。その瞬間に分かったのじゃ。お主の中身はあの時からなんも変わっとらん。ただ捕まってる姫路達を見て助けただけなのじゃな。まるで虐められていたワシを助けた時のように…。ワシは早く話がしたかった。だからあの時勢いよく話しに行ったのじゃ。

 その時も必死にワシに関わろうとせんかった。優しいお主のことじゃ、不良になった自分に傷付けられてしまうワシを心配したのじゃろう。

 

 

 だかな、ワシもお主と同じなのじゃ。ワシもお主を助けたい。お主のような優しい人にはそんな日陰の世界は似合わぬのじゃ。早くワシらと同じ世界に戻って、また前みたく一緒に笑おうぞ。いつもお主が助けてくれたように、ワシも何度だってお主を助けるのじゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 そう意を決して、ワシは叫んだ。お主に褒められてきた演劇の技術を使って‼︎

 

「キャ〜〜〜〜‼︎」

 

 夜道で男に襲われる女の声。言葉では言い表せぬ悲鳴。ワシの演技じゃけどな。お主はきっと勘違いして絶対助けに来るはずじゃ。

 

 

「俺は不死川玄弥‼︎テメェらを殺す…ってあれ?」

 

 ほらやっぱり♪お主はあの時からなんも変わっとらん。

 

「捕まえたぞ玄弥ァ‼︎早くこっちに来い‼︎」

「玄弥、騙して悪かったのぅ。大人しくワシと話をするのじゃ。」

「な、なんだよ⁉︎兄ちゃんも秀吉も‼︎俺になんの用だ⁉︎いいから離せ‼︎俺は用事があるんだァ‼︎」

「その用事とやらは喧嘩かのう?」

「テメェには関係ねえよ‼︎さっさと帰れェ‼︎」

「関係あるから帰らないのじゃ‼︎」

「関係ねぇっつってんだろォ‼︎」

「ではどうして関係ないのじゃ?理由を言ってくれるかのぅ?」

「…っ!テメェは俺と違うから!」

「それはお主が化け物でワシが普通の人間だからかのぅ?」

「…っ!」

 

 図星じゃな。あの事件以来、お主は自分のことを化け物だと何故か思っとる。そして優しいお主は自分によって大切な人たちが傷つかぬように必死に距離を取ってきた。じゃからいくらワシが家にいこうともおらず、喋ろうとも距離を取ろうとしてきた。

 

 

 でもお主は全然化け物ではないんじゃよ。それを説明してやるかの。

 

「ではお主は具体的にどんな化け物なのじゃ?」

「け、喧嘩が強い‼︎テメェなんか一発で大怪我するぞ‼︎」

「ワシは一発で6人を気絶させるを奴を知っとるからの〜。それくらいで化け物名乗られても困るのじゃ♪」

 

 まあ無惨先生のことなんじゃがな。

 

「…っ!人を傷つけようとする心を持つから‼︎」

「たった一人で女子助けるために七人の男に挑む奴の心が?」

「……っ!」

「ただの人間風情が自分を化け物と自称して調子に乗るでない‼︎」

 

 やはりお主は変わっとらぬのぅ。ただの人間、しかも誰よりも優しい心を持った人間じゃ!

 

「いいか、お主はただちょっと喧嘩が強いだけの心優しい人間なのじゃ。お主ごときが傷つけられるヤワな人間などおらぬ。もしお主が自分の拳を忌み嫌うなら、それを誰かを守るために役立てれば良いのじゃ。まあお主はいつもやってたけどのぅ。」

 

 あの時みたくね。

 

「また、もしお主があの時みたいになりそうじゃったらワシや姉上や玉野が止めてやる。じゃから心配するでない。ワシらと一緒に前みたく戻るのじゃ。そして一緒にバカなことで笑おうぞ♪」

「秀吉…」

 

 あとは実弥さんからも一言お願いするのぅ。アイコンタクトじゃ♪

 

 

「玄弥、テメェの友達がここまで言ってるんだァ。コイツのためにも、前みたく戻らねえかァ?俺達としちゃ、テメェがいない方が嫌なんだよォ。」

「兄ちゃん…」

「勿論いきなり学校に来いとは言わねェ。ただ少しずつ戻していけばいいんだァ。誰もお前を拒んだりしねェ。もし拒む奴がいたら死ぬ気で説得してやる。だからそんな不良生活なんてやめて一緒に戻ろうなァ。」

「二人とも…」

 

 このスケベ兄さんもお主を心配しとったんじゃからな。もう心配させるでないぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

  side 玄弥

 

 俺は恵まれた環境で育った。優しい母と兄に慕ってくれる弟や妹達。いつも仲良くしてくれる友達に、俺の事を心から支えてくれた恋人。本当に俺の周りの人は素晴らしい人達だった…………ただ一人、親父を除いては。

 

 親父はすぐに暴力を振るう人だった。事あるごとに家族に手をあげ、いつも母ちゃんや兄ちゃんが就也達(弟)を庇うと言うのが当たり前だった。また親父は全く無関係の人にも平気で暴力を振るっていた。自分勝手に癇癪を起こし、平気で人を傷つける。その姿はまるで化け物の様だった。人の形をした化け物。最期は人の恨みを買って殺されたらしいが、当然と思える末路だった。

 

 俺は父親の様にだけは絶対になりたくないと思い、優しい兄ちゃんや母ちゃんのようになろうと育った。

 

 

 

 でもそうは上手くいかなかった。ある日、親父みたいに、ついカッとなって人を殴ってしまったのだ。殴られた子はかなりの怪我を負った。理由なんてどうでもいい。人を殴って酷い怪我を負わせた。その事実だけで十分だった。俺はあの日から絶対になりたくなかったあの父親のようになってしまった。そう、あの化け物のように。

 

 化け物の俺が大切な人達のそばにいていい理由がない。いつその人達が傷ついてしまうかも分からない。それがとても嫌だった。だから家出した。その度に兄ちゃんが何度か連れ戻しにきたけど、それでも自分が化け物だという認識は変わらなかった。化け物である父親を知ってる兄ちゃんだから傷つかずに済んだだけ。そう思ってた。

 

 

 

 でもあの日、俺の親友の秀吉が俺を呼び止めた。お前は兄ちゃんと違って化け物の扱いを知らない。俺のような化け物を相手にすると簡単に傷ついてしまうだろう。それが嫌でお前から距離を取った。でもお前はなかなか離れようとしなかった。なんでだ?俺は化け物なんだぞ、お前のような優しい人間が近づいていい相手じゃない。それでも離れないお前が不思議だった。

 

 

 そして今日こうやってまたお前は俺の前に現れた。しかも意地でも話そうとしてくれない。何故だ。お前は自分が傷ついてもいいのか?俺が怖くないのか?

 

 もうここは説得して離してもらうしかない。そう思ったのに、お前は次々と奇妙な事を言い出した。

 

 

「ワシは一発で6人を気絶させるを奴を知っとるからの〜。」

 

 は?そんな奴いるのか?化け物中の化け物じゃん。

 

「たった一人で女子助けるために七人の男に挑む奴の心が醜いのかのぅ。」

 

 あれはただ…、女の子が傷つくのを見たくなかっただけで人を傷つけたのには変わらないし…。

 

「いいか、お主はただちょっと喧嘩が強いだけの心優しい人間なのじゃ。お主ごときが傷つけられるヤワな人間などおらぬ。もしお主が自分の拳を忌み嫌うなら、それを誰かを守るために役立てれば良いのじゃ。まあお主はいつもやってたけどのぅ。」

 

 そうなのか…。俺は化け物じゃなくて人間なのか…。この化け物の手でさえ誰かの役に立てられるのか…。

 

「また、もしお主があの時みたいになりそうじゃったらワシや姉上や玉野が止めてやる。じゃから心配するでない。」

 

 こんな俺のことも助けてくれるんだ…。

 

 そうか、俺は以前からずっとただの人間だったんだな…。

 

 

 ありがとう、秀吉。それとずっと俺を戻そうとしてきた兄ちゃん。今までごめんね。これからは、ちょっとずつ前みたく戻っていくよ。

 

 

「二人ともありがとう。色々迷惑をかけてごめん…。これからもよろしくな!」

 

 そう俺が笑うと秀吉と兄ちゃんも笑ってくれた。やっと戻って来れたよ…。

 

 

 

 

 

  side 秀吉

 

「二人ともありがとう。色々迷惑をかけてごめん…。これからもよろしくな!」

 

 そう言って玄弥は笑いおった。あとは早く皆のところに戻るだけだね。

 

「そういや玄弥よ、学校にはどんな感じで戻るのじゃ?」

「正直最初からクラスに戻るのはきついかも…。」

「じゃあ最初は2年Fクラスの隣の空き部屋に来い。俺がァ担任してるクラスの隣だァ。最初は他のクラスの生徒に見つからないよう昼だけ登校にしてやる。」

 

 パワハラ部屋のことじゃな。

 

「最初はお前が望む何人かにしかお前の事を教えねェ。だから安心しろォ。」

「ありがとう、兄ちゃん、秀吉!」

「じゃあ来週からよろしくなのじゃ♪」

「よろしくな!」

 

 こうして、ワシは玄弥と別れて部屋に戻ろうとしたのじゃが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういや秀吉。テメェ先週までの数学の宿題がまだだったなァ?」

「し、知らないのじゃ♪」

「明後日までに終わらせて持って来い‼︎」

「ひ、酷いのじゃ〜!」

「相変わらず勉強はダメなんだね…」

「ワシも変わっとらんからのぅ♪」

「そこは変われやァ‼︎」

「ひぃぃぃぃ〜‼︎」

 

 せっかくだから見逃して欲しいのじゃ、実弥さん……

 

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 俺たちがジャンケンを終えて寝始めた頃、ようやく秀吉が帰ってきた…。これは夜這いのチャンス‼︎

 

「ねえねえ秀吉〜。一緒に俺と寝ない?」

「流石に暑いから嫌なのじゃ…」

「俺と一緒に気持ちいいことしようよ〜♪」

「ワシの恋愛対象は女なのじゃ〜‼︎」

 

 全くもう、秀吉は照れ屋さんなんだから♪

 そういえば、上弦の伍とはどうなったんだろう…。美波達を助けて貰ったお礼が言いたいんだよね〜。

 

「そういえば、上弦の伍とはどうなったの?」

「上手くいったのじゃ♪」

「それじゃあ……」

「少しずつ来るのじゃ。と言っても最初からクラスに戻るのはキツいから、パワハラ部屋で実弥さんが面倒を見るっぽいのじゃ。皆にも少しずつ知らせていくのぅ。」

「なるほどね〜。じゃあいる時に清涼祭のお礼を言いに行こう!」

「そうするとよいぞ!」

 

 これでやっとお礼が言える‼︎良かった!後は寝るだけだ…。秀吉に断られたので伊之助に荒らされてる布団で仕方なく寝るか…。

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝起きると、地獄の電話が入ってきた。

 

《おはよう善逸、昨日のナンパ大会どうだった〜?》

 

 え?ちょっと待って‼︎なんで美波が知ってんの?雄二も翔子ちゃんからの電話っぽいのかめちゃくちゃ焦ってるし…。まさか炭治郎がチクったのか⁉︎

 

《ちょっと待っててね〜。一旦切るね〜》 プツッ

 

「おい炭治郎、お前カナヲちゃんに何か言ったか?」

「え?どうしたの善逸?」

「美波に昨日のナンパ大会がバレたんだよ‼︎」

「俺もそうだ。翔子に昨日のことがバレた。俺の命を売ったやつは誰だ?」

「いや。俺は本当にカナヲに何も言ってないよ?」

「じゃあ一体………」

 

 そうなると、盗聴器で情報バラせるムッツリーニか?

 

「なあムッツリーニ、お前の仕業か?」

「………………違う。」

「じゃあ一体…?」

 

 そう思った時、ムッツリーニが変な事を言い始めた。

 

「……………ほんの微かに盗聴の気配。」

「炭治郎のじゃなくて?」

「……………そう。………ちょっと探す。」

 

 そう言ってムッツリーニが持ってきたのは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 美波がくれた水着と、雄二が翔子ちゃんから貰った水着だった。

 

「……………最新の技術。…………俺でも今まで気付かなかった。…………完敗だ。」

 

「「そんなことある〜⁉︎」」

 

 

 旅行を終えて家に帰ると、俺は美波の拷問を3時間受ける羽目になった………。




 過去回想が多いため、地の文が長く大変見辛くなっております。ご容赦ください。これで短いですが長月海水浴場編は終わりです。あと、水着に仕込める盗聴器って普通はあり得ないですがそこもご容赦を。もしかしたらもうあるかもしれませんけどね。

 さて、次回からは強化合宿編です。バカテス原作で僕の一番大好きな章です。よろしくお願いします。
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