問 次の問題に答えなさい。
『 牛乳の生産量が日本一位の都道府県はどこでしょう。 』
工藤愛子の答え
『 北海道 』
教師のコメント
正解です。ちなみに2位は栃木県ですね。
吉井明久の答え
『 牛乳は月に一度のご馳走です! 』
教師のコメント
苦労してるんですね。
我妻善逸、土屋康太の答え
『 歌舞伎町 』
教師のコメント
深い意味はないと信じていますよ。
side 美波
この関係ももう終わり。善逸、ウチのわがままに付き合ってくれてありがとう。正直言って別れたくはないけれど、アイツが望んでないなら仕方ないよね。
そういえばアイツとは色々あったな〜。特に一年前の出会いは今でも忘れられないよ。
一年前、ウチは高校に進学するタイミングで日本に行くことになった。本当は行きたくなかったけれど、葉月が一緒に来て欲しいと言ったので仕方なくついていくことになった。
そして忘れもしない高校の入学式の日のクラス自己紹介のこと。ここでこれからの高校生活が決まると思ったウチは日本語が苦手なりになんとか失敗しないように頑張った。黒板に自分の名前を漢字で書いたあとウチはこう言った。
「シマ〜ダ、ミナミデス。ヨロシクオネガイシマス。」
これで大丈夫なはず。でもみんなの視線がすごく痛かった。何故だろう。何かおかしなことでもしたのかな?そう思うと担任の先生が何かを喋った。この言葉自体は分からなかったけど、さっきのみんなの態度と合わせて何となく状況がわかってきた。ウチが黒板に書いた漢字が間違っていたんだ。なんだ、最初からそう言ってくれれば良いのに。ウチは漢字を消してローマ字に書き直した。
正直失敗したと思った。これじゃあ第一印象は最悪だ。そう思っていたところ、金髪の男の子が話しかけてくれた。後の善逸である。
「!!!!!!!!!!」
大声で何かを言ってるようだった。でもとても早口でウチには全く分からなかった。そうだ、とりあえず知り合いから聞いた日本語を言ってみよう。
「ダマリナサ〜イ、ブタドモ‼︎」
善逸は凄くビックリしていた。あれ、何かウチ悪いこと言ったかな?当時はそう思ってたけど、今思うととんでもない罵詈雑言だったのだ。そんな事をみんながいる場所で言ったものだから、当然その日以降ウチに近づく人はいなくなった。ただ一人を除いては。
アイツはしばらくしたあと、ウチに声をかけてくれた。
「チューヌブドレパ、ドブニール、モナミ!」
正直当時は何を言ってるか分からなかった。だいたいウチの名前はモナミじゃなくて美波だし。それでもアイツは毎日毎日狂ったようにその言葉を口にしてきた。コイツバカなんじゃないの?だいたいその日本語あってる?そう思うと苛立ちが止まらなくなってキツく当たるようになってきた。
もうウチをちゃんと相手にしてくれる人なんていない。そんな事を思ってたら不良の少年が話しかけてきた。後の坂本である。この時には既に善逸と仲良かったらしい。
「アイツはバカだけどよ、〜〜〜。アイツの 言ったこと ちゃんと 調べて みろよ。」
途中は聞き取れなかったけど、アイツがバカっていうもののところと、最後のところだけ聞き取れた。
家に帰って国語辞書でまずバカの意味を調べた。な〜んだ、分かりきってたことじゃん。毎日毎日会ってるかも分からない日本語で話しかけてくる奴。ウチのことをバカにしてるのかと思った。だったらアイツの言ったことを調べて、逆にウチがバカにしてやる‼︎
でもアイツの言った単語は辞書に載ってなかった。な〜んだ、本当に間違ってるだけじゃん。そんな事を思ってると、ある単語が引っかかった。
モナミ?美波の間違えだと思ってたけどなんか聞いたことあるような〜。そうだ、フランスに行った時のことだ。あの単語を街中で何回も聞いた。自分が呼ばれたと勘違いしてたけど、両親がそれは違うよ、と言ってくれたのを覚えている。
だとしたらアイツは間違えてフランス語を覚えたんだ。そうなると意味を調べずにはいられなかった。フランス語をドイツ語に訳す本なんて見つからなかったから、ウチは図書館に行ってフランス語を英語に訳す本を調べた。そしてからドイツ語で理解しようと思ったのだ。
正直フランス語なんて全然分からない。スペルも合ってるか分からない。それでもとりあえずアイツの言った事をフランス語で書いてみた。
「Tu ne voudrais pas devenir mon amie?」
これかな?えっと、これを調べると………
「Tu ne voudrais pas は英語で言うCould you、devenir はbecomeが変化したもの。そしてモナミは美波じゃなくてmon amie、英語でいうmy friend。全部繋げると……」
「Could you become my friend.」
私と、友達になって下さい…。そうか!アイツはウチに友達になって欲しかっただけなんだ!バカのくせに、英語だけでなく自分の国の古典の授業すら苦戦してるくせに。それでもウチのために知らない国の言葉を頑張って調べてくれたんだ。ウチがどれだけ拒絶していても…。ウチはそれがたまらなく嬉しかった。じゃあウチも日本語で言おう!そう思って調べた。
次の日、ウチは善逸に覚えたての日本語で話しかけた。
「ワタシト……」
「へ?あ、ゴメン…」
なんで謝るんだろう。そうか、きっとコイツはワタシをWhat a shit!、黙れだと勘違いしてるんだ!それなら…!
「ウチと トモダチに ナッテ クダサイ‼︎」
「やった〜‼︎いいよ!」
やっと友達になれた。孤立しそうだったウチにずっと諦めずに話しかけてくれた。そんな一途な思いがとても嬉しかった。だからウチもコイツにその思いを届けよう!そう思ってずっと行動してきた。
あれからは色々と、特に胸のこととかバカにされることが多かったけれど、それでもウチと仲良くしてくれた。そうしていくうちに段々と好きになっていった。もっと一緒になりたいと思った。アイツがウチのことを恋愛対象じゃないのはわかっていてもその想いは止められなかった。
ウチは卑怯な女だ。消化器の罪を盾に色んなことを要求して無理やり付き合うように迫ってしまった。善逸の気持ちも考えずに。それでもそんな卑怯なウチに善逸は付き合ってくれた。毎日美味しそうにお弁当を食べてくれた。ウチの一途な想いを褒めてくれた。そしてウチのために自分も努力してくれた。それが嬉しくて、つい善逸の気持ちも考えずに積極的になってしまったのだ。
ウチは本当バカだ。善逸はウチと違って瑞希みたいな女の子っぽい子がタイプなのに。そのことを初めから分かっていたのに、それを無視してずっと振り回してしまったのだ。初めてあのメールでアイツの気持ちを知れたのは嬉しかったけど、結局それも嘘だった。今思うとずっと善逸には迷惑をかけてたんだね。ゴメンね善逸。早くウチから解放してあげる。
夕方善逸が家に来てくれたけど、葉月が寝てるのをいいことに居留守を使った。善逸、ウチは卑怯な女なんだよ。だからもうウチなんかに構わないで自由に生きてね。
side 明久
次の日、久しぶりのパワハラ補習を受けた後、僕たちはCクラスと試召戦争をしていた。さてとここで覚醒イベントだ‼︎
「須川会長!異端者矢琶羽を発見しました。彼は同じクラスの朱紗丸と付き合っているそうです‼︎」
「報告ありがとう吉井会員。これより、異端審問会を開催する。被告、矢琶羽に判決を言い渡す。拷問してから、死刑‼︎」
「「「「「異端者には、裁きを‼︎」」」」」
そうして僕たち異端審問会会員が突き進む!異端者には裁きを与えないとね!
「なにこいつら!キモいんだけど‼︎」
「鉄人の補習が怖くないのか⁉︎」
モテない男たちを舐めるなよ‼︎そう思ってると、遂に異端者がご丁寧に彼女を連れてやってきた。
「楽しいのう楽しいのう!どのようにしてFクラスの連中を殺してやろうかのう!」
「それはもう残酷に殺してやろうぞ!」
残酷に殺されるのはお前らだ‼︎
「いくぞ嘴平会員、姫路特別会員‼︎悲鳴嶼先生!承認お願いします!」
「おう!」
「分かりました!」
「承認する。」
「「「「「試獣召喚《サモン》‼︎」」」」」
公民
Fクラス
吉井明久 52点
嘴平伊之助 23点
姫路瑞希 448点
VS
Cクラス
矢琶羽 207点
朱紗丸 158点
「おいバカひさ!なんだその点数は!高すぎるぞ!」
「僕は社会だけは超勉強したんでね!」
「いや、低すぎるのう……」
「「うるさい‼︎」」
「やいのやいの……」
落ち込んでる朱紗さん可愛い!まずは朱紗さんの方を相手にするか。じゃなくて飛んでくるボールを避けないと!って姫路さん狙いか!
「姫路さん、ボールがそっちにいったよ、避けて!」
「は、はい!ってへ?」 ドカン!
「なんだあれ!」
ボールの軌道おかしくない⁉︎なんか急に曲がったんだけど!ってまた飛んでくる!
「姫路さん逃げて!僕と伊之助でその隙に攻撃する!」
「あ、あの!これ追尾してきます!」
「「は⁉︎」」 ドカン!
追尾機能⁉︎今までそんな召喚獣いたっけ?
「朱紗丸、追撃するのだ!」
「分かったのう!」
「吉井君危ないです!」
「任せて!」
ラッキー‼︎姫路さんには当てさせないようにしてやる!どうだ!そこからなら僕まで一直…………って避けた⁉︎しかも僕だけを⁉︎追尾のレベル高すぎない⁉︎まるで誰かが操ってるみたいな…。そう思ってると伊之助があることを言ってくれた。
「バカひさ、男の方はただ立ってるだけだ!まずアイツからやるぞ!」
「分かった!」
彼女に任せてただ突っ立ってる男なんてありえないよね〜?ここはきちんと裁いてあげないと!
「朱紗丸、一番点数が低い奴!」
「分かったのじゃ!」
まずい!伊之助がやられる!
「伊之助!僕が代わりに…」
「大丈夫だバカひさ!やられらる前にやってやる!獣の呼吸 思いつきの 投げ裂き‼︎」
「くっ!汚らわしい物を投げよって!」
「あとは…頼んだ!」
「頼まれた!」
Fクラス
吉井明久 52点
嘴平伊之助 0点
姫路瑞希 278点
VS
Cクラス
矢琶羽 163点
朱紗丸 158点
「さて矢琶羽く〜ん?僕とお話をしようよ〜?」
「お主は俺が倒してやろうぞ‼︎朱紗丸、作戦変更!」
「分かったのう!」
「朱紗さんは私が相手です!」
作戦を変える?1VS1にするのか?……ってなんだこりゃ!召喚獣が勝手に動いているぞ!バグか?
「悲鳴嶼先生、バグです!召喚獣が勝手に動いてます!」
「それは誤作動ではない。続ける。」
「ちょっと!」
誤作動じゃないだと⁉︎ならなんだ?もしかしてアイツのせいか‼︎
「早く死ね‼︎」
「クソ!この操りに逆らうには!そうだ、受け身!」
なんだろうこれ、まるで矢印のようなものがあってそれに乗っかっているみたいな…。そうか、これがアイツの武器‼︎そして今までは朱紗さんの鞠にこれを乗っけてたのか!だから変な軌道をしたんだ!
「しぶといのう!」
「お前もな!」
この矢印を打ち消すには、逆向きにより強く動く!そしてそれより強い物をぶつける!
「この…やろう!」
「クソ!早く死ぬが良い!」
確か召喚大会のときに善逸と雄二がやってたらしい技、それを使おう!
「姫路さん、腕輪の力を上手いこと使うんだ!僕が囮になるから!」
「そ、それだと明久君がフィードバックで……」
「関係ない!だからタイミングを合わせて頑張って!僕が矢琶羽を引きつけるから!」
「は、はい!」
どうせ壁を壊した身だ!それに僕は無惨のパワハラを受けている!今更そのぐらいどうってことはない!
「行きます!熱線!」
「「なんじゃと⁉︎」」
「クッ!」
痛いけど我慢!これで勝ったはず!
Fクラス
吉井明久 0点
嘴平伊之助 0点
姫路瑞希 207点
VS
Cクラス
矢琶羽 0点
朱紗丸 0点
良かった…。さあ、あとは鉄人の戦死者補習を受けるか…
side 雄二
蹴鞠コンビに姫路が削られたとはいえ、ここまでは順調だ。というかむしろ順調過ぎないか?炭治郎の家庭科とムッツリーニの保体はほぼ無傷。いくら異端審問会が強いとはいえ、女子の強いCクラス相手にここまで優位に立てるものなのか?昨日冴えてた善逸にも聞いてみよう。
「なあ善逸。」
「なんだい雄二?」
「なんか上手くいきすぎてないか?」
「確かにね。もうCクラス教室に入るとこだし、このままいけば勝てそうだよね。」
「あれだけ戦力差があったのにな。」
「そうだよね〜。あ、雄二さ、俺結構点数減ったから回復しに教室戻っていい?」
「いいぞ、ただし音楽メインでな。響凱先生も連れて行け!」
「分かってる!」
善逸もまあまあ点数が減ってたな。回復させるとしよう。
そういえば伊之助はもうやられたのか…。悪い予感がしたときは伊之助に頼ってたからちょっときついな。ここはムッツリーニといきたいところだけど、アイツは保体で戦わなきゃいけないからな。
そんなことを言ってると、代表の小山が見えたぞ。しかもあっちも俺に気付いて話しかけてきたし。
「あらFクラスの代表さん、この間はどうも。」
「根本の本は面白かったか?」
「それはとてもね。それより、アンタ達意外としぶといわね。」
「これが俺たちFクラスの力だ。舐めるなよ。」
「おー怖い怖い。」
ん、コイツはどうしてこんなに余裕なんだ?ここまで押されてるんだぞ?まさか⁉︎
「みんな、いったんたい……」
「そうはさせません!」
「「「「「「な⁉︎」」」」」」
クソ‼︎Aクラス前の通路を塞がれた!まさか別の階に予め何人か忍ばせておいて、俺たちが深入りした隙に出口を塞いだのか⁉︎だから敵本体の人数が少なくてこれだけ順調だったのか‼︎マズいぞ、これじゃあ回復できない!それに挟み撃ちだ‼︎逃げ場がない‼︎こうなったら!
「みんな聞いてくれ!こうなったのは俺の責任だ。だから代表の首だけを狙って攻めろ‼︎」
「「「「「「了解!」」」」」」
今更回復テストでこの場にいないのは善逸だけ。ここはアイツに頼んで、俺たちの背後を襲った部隊を、逆に背後から襲い返してやる‼︎
あと、いざと言うときの方法がなくはない。まあ上手くいく保証があまりないけどな。
side 善逸
結局今日美波は学校に来なかった。そりゃそうか。…ってそんなことを考えてる場合じゃない!雄二から奇襲を頼まれてるんだった!早く行かないと!
「響凱先生、ついてきて下さい!」
「分かった。」
さあ、敵を背後からぶちのめしてやるぞ!そう思って辿り着くと………
「やあ我妻君、やっときたんだね。ビビって逃げたのかと思ってた。」
「回復テストを受けてただけだよ綾女ちゃん。」
美波の件の八つ当たりで戦争を引き起こした張本人がそこにはいた。
美波の過去は原作が強すぎました!なのであまり原作を変えずに明久の部分を善逸にしたくらいです。まあ、善逸の動機自身は結構異なりますけど。
そしてCクラス戦がやっと開幕。鬼滅原作でもなかなかのコンビだった朱紗丸と矢琶羽はここでも健在です。愈史郎の鬼血術がないとなかなか厳しいですよね。まあなんとか乗り切りましたが。
あと、今回ばかりはほぼ総力戦なのでいつもは雄二の護衛の伊之助まで参加しています。
そして遂に善逸VS尾崎さんです。鬼滅原作ではただのモブでしたが本作では出番がありすぎてもはやオリキャラみたいになってます。強化合宿でも美春と一緒に暴れていましたね。