バカとお酒と鬼滅の刃   作:スピリタス3世

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バカテスト 数学

問 次の問題に答えなさい。

『 虚数単位 i の定義を答えなさい。 』


工藤愛子の答え

『 i^2 = -1 を満たす数 i のこと。 』

教師のコメント

正解です。とても重要な数ですね。


嘴平伊之助の答え

『 自分 』

教師のコメント

それは英単語の I です。


我妻善逸の答え

『 愛は虚構 』

教師のコメント

なんかかっこいいですね。


第五十三話 裏切り工作

  side 善逸

 

 さあって、この間言ってた美波の味噌汁楽しみだな〜。どんな味がするんだろう?

 

「はい善逸、こっちが弁当でこれに入ってるのが味噌汁ね!」

「ありがとう〜♪じゃあ俺からは買ってきたオレンジジュースで!」

「こっちこそありがとね〜。」

 

 そんな俺たちのやりとりに周りの奴らがツッコミを入れてきた。

 

「なんかもう結婚してるみたいだな。」

「味噌汁まで作ってくるってなかなかだね〜。」

「炭治郎、その件なんだけど俺が美波に味噌汁作ってくれって頼んだんだよね。」

「おお、いいじゃねえか、もんいつ!」

「「「「は⁉︎」」」」

 

 いや、みんなの反応も分かるよ。だってそれプロポーズの一種なんでしょ?俺知らなかったけど。

 

「おめでとう善逸!」

「式はいつあげるんだ?」

「スピーチはワシがするからの。」

「………撮影なら任せろ。」

「いやみんな待ってね!これは俺がプロポーズの言葉だと知らなくて、ただ純粋に美波の作った味噌汁が飲んでみたくて言っただけなんだよ。」

「「「「な〜んだ。」」」」

 

 そんな露骨にガッカリするなや‼︎ってかそうだ!結婚式といえば!

 

「ところで雄二はいつ式を挙げるの?」

「とりあえず一発殴っていいか?」

「ちょっと‼︎いきなり酷いよ‼︎」

「雄二も諦めたらいいのに〜。」

「ワシは楽しみじゃというのに〜。」

「………撮影なら任せろ。」

「ウチも楽しみにしてるね〜。」

「テメェら‼︎いい加減にしろ‼︎俺と翔子を勝手に結婚させるな‼︎」

 

 全く、好きだと認めちゃうと案外楽しいよ?過去に何があったか知らないけどさ。

 

 

 まあそんなことより、とりあえず美波作の味噌汁を……って美味い!めちゃくちゃ美味い‼︎身体中に幸せが染み渡る〜。やっぱりこの間店で飲んだ物よりも俺はこっちの方が好きだね〜。

 

「美波!」

「ど、どうだった?」

「大変なのは承知だけど、毎日作ってくれないか‼︎めちゃくちゃ美味いから‼︎」

「へ?あ、ありがとう///」

「善逸、式場予約していい?」

「新婚旅行のプランも考えておこうかのぅ。」

「………撮影なら任せろ!」

「みんな、流石に早い!出来るなら霧島ファミリーと一緒がいい!あとムッツリーニ、お前は撮影以外はないのかよ!」

「善逸、屋上から突き落としていいか?」

「雄二も早く俺と同じようになっちゃいなよ〜。」

「異端審問会に突き出すぞ。」

「痛いからやめてくれ。」

 

 異端審問会で思い出したけど、特別顧問の村田さんが最近俺にだけ異常に採点が厳しいんだよね。完全な私怨でしょ。あとで抗議してやる!

 

 こうして美波のお弁当&味噌汁を堪能しながら昼休みが過ぎていった。その後は停学中の外出がバレたから執行されている関節技の刑が地獄だったけどね…。

 

 

 

 

  side 雄二

 

 放課後、俺は伊之助の家で神崎と取引を始めた。

 

「それで、敵の私になんの用ですか?」

「簡単に言うと自分の取り巻きと一緒に戦争に参加しないで欲しい。戦争に参加するふりをして、ただ突っ立ってるだけでいい。」

「オレからも頼む‼︎」

「貴方正気ですか⁉︎そんなことを頼む人だとは思っていませんでした‼︎伊之助もなんでこんなことしてるの⁉︎」

 

 まあ性格的に怒りそうだとは思った。だがここからが本番だ。

 

「まあとりあえず話を聞いてくれ。お前は前々から根本のやり方が気に入らなかった。そうだろう?」

「それは確かに事実ですが…。」

「そしてお前はそんな奴がクラスをまとめるよりは自分がクラスをまとめて良いクラスにした方がいいと思っている。違うか?」

「確かにその通りです。でも私が裏切り者になったらそんなことは出来ませんよね?敗戦の責任は誰が取ると思っているんですか?」

 

 まあ普通に考えたらみかん箱を押し付けられた責任を神崎は取らされるだろう。

 

「その敗戦した時のことについてだ。今からお前に俺たちFクラスがBクラスに勝った時の取引内容を説明する。」

「何を取引するというのですか?」

「俺たちが勝ったら設備の入れ替えをしない代わりにAクラスに対して決められた時間に模擬試召戦争をして欲しい。」

「前回みたいに根本君に女装とかさせなくていいのですか?」

「それは必要ない。どうだ、敗戦しても自分たちが不利益を被ることはほとんどないだろう。」

「確かにそれはいいですね…。そういえば前回も貴方たちは設備を交換しませんでしたね…。」

「その通り。俺たちの狙いはあくまでAクラスの設備だ。」

 

 さあって、これでどう出るかな?

 

「でもそれならはっきりそうと根本君に言えばいいんじゃないですか?」

「それは無理だ。何故ならあいつは立場が悪くなった自分のために、俺たちをBクラス共通の敵とし、それを倒すことによって自分の立場を回復させようとしているからだ。」

「保身のためだったんですね。分かりました。それでは貴方の作戦に乗ることにします。根本君と対立している人を集めておきますね。」

「ありがとう。そうしてくれると助かる。開戦まで根本には絶対にバレるなよ。」

「オレからも頼む‼︎」

 

 よし。まずは敵戦力の半減に成功した。次は根本がどんな策を打ってくるかだな。

 

「じゃあ俺は先に帰る。」

「じゃあな‼︎さかぐら‼︎」

「今日はありがとうございました。あと伊之助!彼の名前は坂本でしょ!ちゃんと名前を覚える!」

「はい…。」

 

 これが程よい幼馴染みの距離感だよな。翔子も見習って欲しいものだ。さて、帰るか〜。それにしてもここっていい家……

 

「…雄二。」

「は、翔子⁉︎いつの間に⁉︎」

「…雄二が家から出るところから。」

「マジかよ⁉︎あれは伊之助の家だからな⁉︎」

「…わかってる。」

 

 びっくりした。多分神崎と話したことを言ったら俺は殺されるだろう。気をつけないと……。そう思いながら俺は翔子と帰路に着いた。

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 翌日、Bクラス戦に向けて意気込んでいると、ムッツリーニが突然教壇に立った。

 

「………俺のせいだ。………申し訳ない‼︎」

 

 え?何があったんだろう?

 

「ムッツリーニ、突然謝られても困るよ〜。まさか盗撮がバレたの〜?」

「………姫路と明久が今日から三日間の停学になった。」

「は⁉︎」

 

 え?どういうこと?やらかしまくってる明久はともかく、瑞希ちゃんが停学になる理由がなくないか?

 

「………不純異性交遊未遂と未成年飲酒。」

「いつ?」

「………清涼祭の後夜祭。」

「あの写真か‼︎」

「………俺が撮った写真だった。」

 

 あの時のやつか。お化け屋敷で利光を気絶させたやつだけど、なんで今のタイミングで……。

 

「………ムッツリ商会はもうやめる。………今まで迷惑をかけてすまなかった。」

 

 ちょうどそのタイミングで雄二が入ってきた。

 

「どういうことだムッツリーニ。事情を説明しろ。」

 

 そうしてムッツリーニは俺たちに言ったことを雄二にそのまま言った。

 

「なるほどな。それはかなりまずい事態だ。ムッツリーニの情報網は重要視していた上、エースと明久がいないのは結構なダメージだな。」

「………申し訳ない。」

 

 でもなんでこのタイミングで……まさか‼︎

 

「根本か‼︎」

「恐らくそうだろう。」

「………俺は根本に売った覚えはない。」

「あのお化け屋敷のときだ。根本に回収されてそれを教師に叩きつけられたんだ。」

「………申し訳ない。」

「まあ過ぎたことを論じてもしょうがない。それより警戒すべきは追撃の一手だ。」

 

 確かに俺たちにも非があるからこればかりは一方的に根本を責められないよね。

 

「まずは炭治郎だね〜。」

「またあいつ禰豆子を襲う気なのか⁉︎」

「いいや、同じ手は使ってこないだろう。」

「じゃあ誰に注意を向けねばならんのじゃ?」

「栗花落だ。あいつが栗花落に何か吹き込むかもしれない。炭治郎は耳飾り盗聴器を使って栗花落の言動を常に聞いておけ。」

「分かったよ!」

 

 炭治郎は基本的に他人のために動く人間だからね〜。大切な人を利用してくるのは間違いない。となると……!

 

「次に危ないのは雄二だ‼︎翔子ちゃん絡みで何かしてくるはず!」

「なるほどな。けいか………。」

「…雄二‼︎」

 

 うわ、本当にしてきたよ。

 

「なんだ翔子。今は忙……」

「…お義母さんが倒れたの‼︎…早く帰ろう‼︎」

「は⁉︎風邪すら引かないあのおふくろが⁉︎」

 

 この間の炭治郎の時と同じ手口のように見えるけど……

 

「ちょっと待ってよ翔子ちゃん、雄二‼︎それって変じゃないか‼︎」

「…我妻‼︎…今はそれどころじゃ…」

「いくら翔子ちゃんとはいえ、家族が倒れた連絡がなんで先に雄二にいかないの⁉︎それに先生に連絡が入ったら雄二が放送で呼び出されるはず‼︎」

「善逸の言う通りだ。とりあえずおふくろに連絡を取ってみる。」

 

 流石にアイツらも雪乃さんには手を出さないと信じたいが……

 

「翔子、おふくろは元気だったぞ。誰から聞いたんだその話。」

「…魘夢。」

「やっぱりな。翔子、もう帰っていいぞ。」

「…分かった。」

 

 良かった。禰豆子ちゃんの件があるから正直心配したよ…。となると美波と俺のペアかムッツリーニか。ムッツリーニはムッツリ商会を使った情報網が潰されたからダメージを受けたとして、残りは……

 

「美波、一応葉月ちゃんに何かないか確認して。」

「アンタの話聞いて先にやっておいたわ。無事よ。流石に葉月に手を出されたらたまったもんじゃないわ。」

「良かった…。」

 

 とりあえず一件落着したところで、雄二が作戦会議を始めた。

 

「ということでエースの姫路が不在だ。根本の学力は炭治郎よりも高いことを考えると、ムッツリーニが主力となる。至急、冨岡先生にアポをとってこい。念のため伊之助を連れて島田みたいに拉致られることがないようにしておけ。」

「………了解。」

「分かったぜ‼︎」

「それと昨日、Bクラス内部にいる神崎を中心とした反根本派を味方につけることに成功した。人数はクラスの2/3くらいだ。彼女たちは戦場にこそいるものの何もしてこないことが約束されている。」

 

 凄え。どんだけ慕われていないんだよ根本。

 

「ちなみに根本派の人間はこちらにリストアップしておいた。みんななるべくこの顔を覚えて勝負を挑むように。」

「「「「了解‼︎」」」」

「あとは神崎から伝言があったBクラスの作戦だ。といってもこの間Cクラスにやられた時と一緒だ。神崎にはなるべく挟み撃ちしてくる予定の人員に反根本派を割いてもらうようにお願いした。だから敢えて敵の作戦にはまったことにする。」

 

 アオイちゃんにマジ感謝だね。結構な綱渡りしてくれてるからね。

 

「最後に本隊の動かし方だ。炭治郎を中心に動いてもらうことにする。根本派の人間をなるべく複数人で叩く作戦だ。ムッツリーニの保体ほどではないが島田の数学と善逸の音楽も武器になる。ムッツリーニと合わせて4本柱で戦うように。あと善逸と島田は今から響凱先生とスケベを呼んでこい‼︎」

「「了解‼︎」」

「それじゃあ、午前中は授業と回復テストに励むように!解散‼︎」

 

 それにしてもえげつない作戦だな〜。まあとりあえず先生を呼びにいくか。

 

「美波行こう!」

「うん!」

 

 

 

 こうして俺たちは職員室に向かったのだが………

 

「失礼しま〜す‼︎不死川先生と響凱先生に用があってきました〜。」

「あの2人なら2年Bクラスの人に呼ばれて今はいないよ〜。」

「マジですか…。ありがとうございます胡蝶先生。」

 

 先手を打たれたか!

 

「美波、どうする?俺は音楽でしか腕輪が使えないんだ。」

「安心して♪ウチは英語と物理も解禁したから♪」

「マジで⁉︎凄いじゃん‼︎だったら万世先生か後藤先生か真菰先生を呼ぼう!」

「りょ〜かい‼︎万世先生か後藤先生か真菰先生はいますか〜。」

「他2人はいないけど私ならいるよ〜。」

「真菰先生‼︎午後の試召戦争の際にこちらの島田と行動を共にしてもらっていいですか!」

「大丈夫だよ〜。」

「「ありがとうございます‼︎」」

 

 しゃあ!てか美波もう三科目解禁かよ‼︎元々帰国子女で問題文が読めなかっただけだから地頭はいいんだけどね〜。

 

「ありがとう美波‼︎めちゃくちゃ助かったよ‼︎」

「ど〜も善逸‼︎そのうち全科目解禁する予定でいるんだから!」

「それできたら上弦になれそうだね♪俺も頑張らなきゃ!」

 

 ちなみに全科目腕輪を解禁しているのは翔子ちゃんと利光だけである。あの2人には苦手科目っていうのはないのかよ‼︎勝てる気がしねえぜ‼︎

 

 

 魘夢の奇襲もなく、俺と美波は無事教室に戻れた。ムッツリーニと伊之助も無事戻れたようでなによりだ。

 

「雄二、スケベと響凱先生は無理だった。でも美波が英語と物理でも腕輪を解禁したおかげで真菰先生を連れてくることに成功したよ!」

「マジか。島田すごいな。善逸は音楽しかなくて役に立たないから今回の戦いでは自由にサンドバッグにしていいぞ。」

「ありがとう坂本‼︎」

「ブチ殺すぞ。」

 

 人をさらっとサンドバッグにするな‼︎確かに俺から音楽を取ると何もないけどさ‼︎

 それはそうと、今回の件で大ダメージを受けているムッツリーニに声かけなきゃ。相当落ち込んでる。

 

「ムッツリーニ、大丈夫?」

「………元々俺が勝手に過ちを犯してただけのこと。………だけど今回俺は友達を巻き込んじゃった。………責任は取る。」

「もうやめちゃうの?ムッツリ商会?」

「………やめる。………もう友達を巻き込みたくない。」

「じゃあさ、最後に根本達を巻き込んじゃおうよ‼︎道連れだ‼︎」

「………証拠が無い。」

「頑張って探そうぜ‼︎元々あいつらだって犯罪紛いなことをしてるんだから、おあいこでしょ!」

 

 他のみんなも次々とやって来た。

 

「俺は正直ムッツリ商会がなくなると困る‼︎だから協力する‼︎」

「ワシも手伝うとするかのぅ。友のためじゃ‼︎」

「もちろん俺もだ。これを機に根本を完膚なきまでに叩き潰してやる‼︎」

「ムッツリ‼︎オレも手伝うぜ‼︎」

「アンタが落ち込んでると悲しむ人がいるからね!ウチも手伝うよ!」

「………みんな‼︎」

 

 美波が言ってる悲しむ人って沢山いるけど一番は愛子ちゃんだね。あの子ムッツリーニに恋愛感情だけじゃなくて尊敬とかいろんな感情を持ってたからね。

 そして雄二が話をまとめる。

 

「そうと決まれば話は簡単、Bクラスをブチのめし、俺たちの手駒にしてやるぞ‼︎」

「「「「「「オー‼︎」」」」」」

 

 そしてその日の午後、遂に2回目のBクラス戦が幕を開けた。




 アオイの活躍、ムッツリーニの失脚、姫路と明久の停学など色々ありました。お互いに潰し合う中、どのような戦いが繰り広げられるのでしょうか。それはまた次回に。

 6/30追記:前書かないって言ってた雄二と翔子の過去ですが、今になって迷ってきてます。すいません。
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