side 善逸
10月になったある日、俺たちは継國先生の古典の授業を受けようとしていたわけだが………
「本日は来週の……縁壱の講演会に向けて……憎き天才……縁壱について……話そうと思う。」
と毎度恒例弟である縁壱さんについてのお喋りタイムが始まった。この人弟のこと嫌い嫌い言っておきながらずっと喋ってるから本当は好きなんでしょ?嫌よ嫌よも好きのうち、ってね!
「私の弟は……桁違いの天才だった……。」
知ってるわ!ハーバードを早期卒業して32歳でアメリカの超一流企業の社長やってるくらいだし。
「確かに2年の霧島や3年の高城………数年前の吉井の姉とかは………なかなかの天才であったが………それでもあいつには………遠く及ばない。」
玲さん、高城先輩、翔子ちゃんって数年に一度レベルの天才だったんだ。例年の学年主席はもうちょっと点数が低いのね。
「私はいつも学年次席だった………総合科目の点数は8000点台………でもあいつはいつもその倍の16000点はあった………それでいて………人にものを教えるのが………上手かった………気味が悪かった。」
え、マジで⁉︎意味わかんないんだけど⁉︎利光がこの前やっと8000点に届いたって言ってたのに!翔子ちゃんが確か11000〜12000点くらいだからマジで化け物じゃん‼︎てか全部で16科目だから全科目1000点超えてないと無理じゃんそれ‼︎
「しかもあいつは………西村先生とのレスリング対決で………先生に3秒で………勝利した………。」
鉄人を瞬殺するの⁉︎下手したら無惨並みじゃん‼︎
「さらにあいつは………レベルが違いすぎて………特別補習が組まれたが………それも………簡単だと言っておった……」
特別補習?そのレベルの人を教えられる人ってなかなかいないと思うけど。気になるから聞いてみよう!
「先生!」
「どうした……我妻……。」
「特別補習を担当した先生ってどんな人だったんですか?」
「お前たち下弦が………よく知ってる………先生だ………。」
「なるほど、ありがとうございます‼︎」
って無惨かよ⁉︎アイツ何歳だよ‼︎継國兄弟が32歳だから、軽く見積もっても40歳以上だぞ⁉︎アイツ顔と声だけはいいからもっと若いと思ってたのに‼︎40過ぎであの強さかよ‼︎
その後も継國先生の縁壱さん講義は授業が終わるまで続いた。あまりにも長かったから今度からお労しや、兄上って声かけてやろう。
昼休み、毎度恒例美波のお弁当を食べようとすると………
「下弦よ、昼食を持ってパワハラ部屋に集合しろ。」
という雄二の号令が入ったのでお弁当だけ受け取って向かった。
下弦全員がパワハラ部屋に集合したので雄二に集めた目的を聞いてみよう!
「で雄二、何の話をするつもりなの?」
「無惨の攻略方法だ。」
「マジで⁉︎」
「遂にあやつを倒せるのじゃな‼︎」
「………楽しみ!」
「ウデがなるぜ!」
「ようやく解放されるのか〜!」
でもどうやって倒すんだろう?
「雄二、どうすればいいの?瑞希ちゃんに弁当作成依頼するの?」
「いいや違う。今度講演会に来る縁壱さんを使うんだ。」
マジで⁉︎でもどうやって……
「継國先生の話によると、学力面では縁壱さんは無惨より上だ。ひょっとすると鉄人を瞬殺したことから体力面でも上かもしれない。」
「じゃあ縁壱さんに頼んで無惨を殺してもらうのかのぅ?」
「いいやそこまで手荒なことはしない。」
「じゃあ何をするの?」
「パワハラ補習の先生交代だ。無惨に代わって縁壱さんにオンライン講習を頼みたいと思う。」
「でも社長さんなんでしょ?そんな暇あるのかな〜?」
「パワハラ補習は朝の2時間だけだ。それに桁違いの天才なら高校程度の内容なんて準備するまでもないだろう。教えるのもうまいらしいから願ってもない話だ。」
「でも無惨がキレたらどうするのかのぅ?」
「そうしたら縁壱さんに助けを求めればいい。恐らく無惨よりも強いかもしれないからな。」
凄いいい話じゃん‼︎これなら合法的にパワハラから解放されるね!やったね!
「そうと決まれば早速パワハラ補佐の姉上に連絡してみるの!」
「頼んだ秀吉!」
数分後、優子ちゃんが現れた。玄弥が復活した後も相変わらず忙しそうにしてるよね〜。
「あ!不死川優子ちゃんだ!」
「ちょっと我妻‼︎勝手に苗字変えないでよ‼︎」
「姉上、弟としてワシがスピーチするぞい!」
「秀吉、だからまだ結婚しないから‼︎」
「「「「「「まだ?」」」」」」
「うるさ〜い‼︎」
最近優子ちゃんのいじられキャラ化が激しいね。まあ面白いからしょうがないよね♪
「それで、話って何よ?」
「パワハラ補習の先生交代だ。無惨から縁壱さんのオンライン講習に変えてほしい。」
「ふ〜ん、多分無理だと思うけど一応伝えてみるね。」
「誰に?」
「鬼舞辻先生よ。」
「いいや、無惨じゃなくて学園長もといババアにして欲しい。縁壱さんに依頼するには金もかかるだろうし。」
「なるほどね。でも学園長に話はつけるにしても鬼舞辻先生にもきちんと言うべきだよね。」
「無惨が知ったら補習の内容を一週間だけ変えてくるかもしれない。それでは意味がない。だから頼む。」
「分かったわよ。じゃあとりあえずアタシと………一応坂本の2人で学園長のところに行ってくるわね。時間はいつがいいかしら?」
「いつでも。」
「じゃあ学園長との都合と合わせてまた後日連絡するね。」
「頼んだぞ。」
ん、待てよ?優子ちゃんと雄二が2人っきりってことは………
「優子ちゃん!雄二と浮気しちゃダメだよ‼︎」
「するわけないでしょ。アンタだけ鬼舞辻先生のままにしようかしら?」
「俺からも頼む。」
「おい2人とも‼︎俺を殺す気かよ‼︎」
「分かったらからかうのはやめることね。」
「はーい……。」
「善逸よ、4年間も好きな人のためにずっと努力して底辺から這い上がった女が浮気すると思うのかのぅ?」
「確かに!秀吉の言う通りだ!」
「ちょっと!その話は恥ずかしいからやめて!」
「「へ〜い♪」」
まあ雄二はともかく優子ちゃんは絶対浮気しないよね〜。優子ちゃんが教室に帰った後、俺たちは講演会の日の作戦会議をして教室に戻った。
そして迎えた講演会当日、俺たちは講演会が終わるとすぐさま縁壱さんのところに向かった。代表で雄二が口を開く。
「縁壱さん、突然すいません。俺を含むこちらの6人がこの間連絡致しました下弦です。」
「ああ、君たちが下弦か。」
そうして話しているところに無惨がやってきた。ちょうどいいぜ!
「お前達、継國縁壱と何の話をしている。」
「鬼舞辻先生、お久しぶりです。」
「久しぶりだな。」
「今後の特別補習の話です。」
「どういうことだ。私は聞いていないぞ。」
無惨が明らかに動揺している!これはチャンスだ‼︎一気に畳みかけてやる‼︎
「無惨先生より縁壱さんの方がいいかな〜って思って♪」
「どういうことだ!ふざけるな!ソイツは確かに頭はいいかもしれないが教師ではないぞ‼︎」
「あれれ〜?自分が用済みと分かってから焦り始めるんですか〜?」
こんだけ煽っても縁壱さんがいる前ではパワハラができないでしょ‼︎ざまみやがれ‼︎
「そういうことではない‼︎教えることにおいては私が上のはずだ‼︎それに金だってかかるはずだ‼︎」
「それならもう学園長にも話をつけてありますよ〜。」
「ふざけるな‼︎下弦ども行くな‼︎私を置いて他の人の補習に行くなァァァァ‼︎」
「「「「「「ざまあみろ!」」」」」」
遂に来た‼︎これでパワハラ補習とはおさらばだ‼︎そんなことを思ってると優子ちゃんがやってきた!これは更なるチャンス!
「全員いらっしゃるんですね。ちょうどいいですね。特別補習の件についてお話があります。」
「木下姉‼︎どういうことだ‼︎」
「鬼舞辻先生、報告をせずに話を進めてしまい申し訳ございません。下弦の生徒から担当教師を縁壱さんに変えてほしいという話を受けたので、彼との交渉期間と合わせて先生の補習の評価期間と致しました。そのためあえて報告をせずに行動致しました。」
「なんだと⁉︎」
「それでは最後に縁壱先生から一言お願いします。」
えげつねぇ‼︎玄弥のために身につけた優等生パワーは伊達じゃないね‼︎そして遂に………
「僕たちの新たな時代の幕開けだ‼︎」
「オレ達の勝ちだ‼︎」
「ようやっと変わったのぅ♪」
「いやっふぉぉぉぉ〜‼︎」
「………勝ち!」
「あばよ、鬼舞辻無惨‼︎」
「その話なんだけど、家族の時間を優先させるために断らせてもらったよ。申し訳ないね。」
「「「「「「ゑ?」」」」」」
「ということ。皆引き続き頑張ってね〜」
「「「「「「クソが‼︎」」」」」」
「お前達とは話をする必要がある。ついて来い。」
「「「「「「あぁぁぁぁ‼︎」」」」」」
パワハラ補習からの解放は叶わず、そのまま俺たちはパワハラされた……。
ということで縁壱がガッツリ登場しました。清涼祭でも少しだけ居たんですけどね(第十五話)。もちろん本作での最強キャラです。縁壱はどれだけ盛っても問題ないから書いてて楽しくなりますね。
あと思ったのですが、すみ、きよ、なほ、の3人衆が登場していませんでしたね。次はその話でも書こうかな、と思っております。
余談ですが、新作も投稿しました。原作は同じバカテスで、
「バカとお酒とパチンカス 3浪と3留の物語」
です。クロスオーバーではなくオリ主主体の物語です。良かったら読んでみてください。リンクは下に貼っておきます。
https://syosetu.org/novel/229540/