バカとお酒と鬼滅の刃   作:スピリタス3世

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第七十七話 受験

  side 善逸

 

 今日は遂に受験当日。俺は今美波と一緒に受験をする伊豆大に向かっていた。

 

「善逸、緊張してる?」

「い、い、いや〜!キンチョウナンテシテナイヨ〜♪」

「嘘つき。」

 

 だってしょうがないじゃん!俺ここしか受けるとこないんだもん‼︎他の私立は学費が高いし、国公立は学力が足りないから入れないしね!

 

「まあ、今までのアンタなら大丈夫だと思うよ!ウチが保証する!」

「ホント⁉︎」

「うん♪」

「ありがとう!」

 

 正直言うと受験勉強の時には凄く美波に励まされたな〜。自分の勉強もあるのに教えて貰ったりしたし、不安になった時はすぐ励ましてくれたりしたしね!俺も時々美波を励ましたりはしたけど、それでも美波に励まされた時の方がかなり多かったな〜。

 

 

 

 そんなことを思ってると遂に伊豆大に着いたわけだが………

 

「いよぅ我妻、島田‼︎ここで何やってるんだ?」

「「宇髄先生⁉︎」」

 

 とまさかの宇髄先生、いや、元先生と再会した。

 

「受験ですよ⁉︎それより宇髄先生……元先生こそ何やってるんですか⁉︎」

「元先生呼びじゃなくてさん付けにしてくれ。んで、俺が今年度の清涼祭の時にダイナマイトで旧校舎を派手に爆破しちゃってクビになったのは知ってるだろ?」

「「はい‼︎」」

「それでアテが無くなったから嫁3人連れて大学時代に派手にお世話になったところで働かせてもらうことにしたのさ‼︎」

「え?もしかして宇髄さんの通ってた大学って………」

「ああ、ここ伊豆大だ!」

 

 マジかよ⁉︎確かに美術学部があるけどさ!まさかここだとは思わなかったよね‼︎

 

「とりあえず、お前ら2人は受かったらまた俺の後輩だな‼︎」

「俺はそうですね!美波は滑り止めの滑り止めなんで来ないと思うんですけどね〜w」

 

 美波的には滑り止めの理科大も手応え的に大丈夫らしいからここに来ることはないだろうね〜。それに第一志望の諭吉大の方は受験がまだだけど、つい最近受かるラインに届いたからね!期待してるよ‼︎

 

「なるほどな!まあとにかく、2人とも健闘を祈るぞ‼︎」

「「はい‼︎」」

 

 ということで俺と美波は中に入った。

 

 

 

 俺と美波は学部学科は同じなんだけど受験方式が違うから別の部屋なんだよね〜。

 

「それじゃあ、練習だと思っていってらっしゃい‼︎」

「うん!善逸もファイト!」

「ああ!」

 

 ということで受験会場に着いたものの………

 

 

 震えが止まらない。めちゃくちゃ緊張する。いつもは隣にいる美波がいない分余計に緊張する。アイツ無しで俺は出来るのか?俺は本当にここに相応しい人間なのか?

 

 

 そして遂に本番が始まった。まずは音楽だ。俺の唯一の得点源だから、この科目でしくじったら終わり。なんとか頑張らないと!ちなみに楽器を作る人や音響関係の仕事をする人向けの受験方式だから座学だけなんだよね。実技がないのは残念だけどやるしかない!

 

 問題を見てみると……おお!思ったよりいけそう!これなんか響凱ゼミで見たことあるやつだ!でも油断は禁物。ここにいる人たちは俺みたいに音楽が得意なやつばっかりだから俺と同じくらいは点をとってくるはず。だからケアレスミスが命取り。細心の注意を払って見直しをする!

 

 そして音楽が終わると昼休憩の時間になった。さてと、美波のお弁当を食べますか〜♪ん〜、美味しい!自分の受験の日にまでお弁当を作ってくれるって、本当に天使だな〜♪正直頭が上がらないよ!そんなことを思ってると隣の奴に声を掛けられた。

 

「なあお前、それって誰が作った弁当なんだ?」

「へ?あ、ええっと……」

「あ、いきなり声かけて悪いな。俺は北原伊織だ。とりあえずよろしくな!」

「うん、よろしく!俺は我妻善逸だよ!」

「それで、その弁当は?」

「俺の彼女の手作り弁当だよ!」

「死ね‼︎帰れ‼︎それともお前をカンニングしたことにして落としてやろうか?そうすれば合格者が減って俺に枠が回ってくるからな‼︎」

「おいお前!ふざけんなよ‼︎そんなんだから彼女が出来ねぇんだぞ‼︎」

「なんだと⁉︎ぶっ殺すぞ‼︎」

「そこの2人、静かにしたまえ。」

「「はい……」」

 

 初対面でいきなり罵倒してくるとか、コイツの頭どうなってんだ⁉︎異端審問会の連中よりタチ悪いよ‼︎とにかく、大学入ってからはコイツとだけは絶対に関わらないようにしてやる!

 

 そして午後は数学と物理だ。美波から教わったことを活かして点を取りまくるぞ〜!ん、これも解ける、これも解けるぞ‼︎ありがとう美波‼︎お前のおかげで俺はここに受かりそうだよ‼︎

 

 

 

 そして試験終了の時間になった。終わった〜!さて、美波のところに………

 

「おい待て善逸。そこの窓から飛び降りた方が彼女には会えるんじゃないか?」

「おいおい伊織、俺の彼女が天国にいるとでも思ってんのか?お前こそ落ちろ‼︎二重の意味でな‼︎」

「あぁ⁉︎クゾが‼︎絶対に落としてやる‼︎」

「なんだと⁉︎」

 

 クソ!こうなったら………

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃 六連」

「おい待て‼︎」

 

 逃げる‼︎そのための呼吸だからね!伊織はついて来れなかったみたい。やったね!

 

 そうして逃げた先で美波と再会した。

 

「善逸、お疲れ!どうだった?」

「美波のおかげで余裕だよ‼︎お弁当パワーで午後の数学と物理も結構解けたよ‼︎」

「それはよかった♪」

「美波の方はどうだったの?」

「満点いけたかも!」

「化け物かよ……」

「何言ってるの善逸?本当の化け物はウチじゃなくて上弦でしょ?」

「確かにね……」

 

 最難関クラスの大学に行くあの連中なら余裕で今日の問題は満点取りそうだね。それでも美波もほぼ満点なんだから十分化け物でしょ!そうだ、化け物といえば……

 

「隣で受験してた奴が化け物みたいだったから、すぐにここから逃げよう‼︎」

「え?どういうこと?」

「いいから早く掴まって!」

「うん!」

「待てや善逸‼︎」

「「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」」

 

 アイツまだ追って来るのかよ‼︎さっさと見失ってくれや!

 

 

 

 そして無事に俺と美波は伊織から逃げ切り、帰りの電車に乗ることができた。

 

「ねえ、アンタはアイツに何したのよ?」

「美波、あれは異端審問会の連中みたいなもんだと思って欲しい。」

「なるほどね……。つまりはアンタと同類ってわけ?」

「違う‼︎俺はあんな奴とは全然違うんだからね‼︎」

「そうかな〜?ウチには同じように見えるけど?」

「違うからね‼︎」

 

 こうして俺の受験は終わった。あとは美波の第一志望校だけだ‼︎

 

 

 

 

 

 

 そしていよいよ合格発表のときだ。オンライン発表だから今は俺の部屋で美波と一緒に待ってるよ!ちなみに美波が受けた2つの大学も同じ時間に発表らしい。お互いの緊張をほぐすためにこうして集まったのさ!さて、結果はどうかな?俺の受験番号はTM2017で美波はTM1042だから………

 

 

 

 

合格者 工学部機械工学科

 

TM1002

TM1003

:

:

:

TM1042

:

:

 

 美波は受かってるみたい。まあそうだよね。さて、俺は……TM2017は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

:

:

TM2014

TM2017

TM2018

:

:

 

 

 やった〜‼︎受かったぞ〜‼︎隣にいたアイツ(伊織)も受かってるのがムカつくけどね!めちゃくちゃはしゃぎたいけど、美波の第一志望校と滑り止めの発表がまだだからね!とりあえずはそれを待たなきゃ!

 

 

 

 そしてしばらくすると、美波が笑顔で話しかけてきた。もしや受かったのか、諭吉大に⁉︎

 

「あのね善逸!ウチはアンタと同じ大学に行くことにしたの!これで遠距離になる心配もないわね!だから、これからもよろしくね♪そうと決まれば部屋探しだね〜!それから新生活用品も買い揃えなきゃね〜!それからそれから………」

 

 美波は俺と同じ伊豆大学。それが意味することとは……

 

「美波。」

「何、ウチの顔に何か付いてるの?」

「無理しなくていいよ。」

「いや、そんな……」

「ことあるでしょ?」

「うっ………」

「こっち来て。」

「うん………」

 

 第一志望校の諭吉大だけでなく滑り止めの理科大にも引っかからなかったってことだ。理科大は余裕だと思ってたのに……。クソ‼︎美波が俺の面倒を見てなかったら受かったんじゃないのか?俺がもう少しバカじゃなかったら…。もっと勉強してたら………。こんなことには……。最高クラスの設備を手に入れただけで満足しちゃったのか?慢心しちゃったのか?なんて情けないんだろう……。美波を泣かせたのは、他の誰でもない、この俺だ。

 

「美波。」

「何………?」

「ごめんね、俺がバカで。」

「そんなことないわよ‼︎ウチが落ちたのはウチのせいよ‼︎」

「そう言ってくれるだけで嬉しいよ。」

 

 こんな時にも気を遣ってくれるなんて、なんて素晴らしい人なんだろう。そんな美波を励ますにはどうすれば良いのか……。バカな俺にはたった一つしか答えが思いつかなかった。

 

「ねえ、美波。」

「何、善逸?」

「伊豆大での大学生活を一緒に死ぬほど満喫しよう。本当に死ぬほど!遊んで騒いではしゃいで笑って叫んで喜んで!そして卒業時にこの大学に来てよかったと思えるように‼︎2人で過ごそう‼︎」

「う、うん!」

 

 これでも正直励ませた気はしない。もっといい言葉があったかもしれない。美波の足手纏いになった人間が何を言っても無駄かもしれない。それでも、美波は伊豆大を滑り止めの滑り止めで選んでくれたわけだから、その選択を絶対に後悔させないようにしたい。そして、美波が笑って卒業出来るように最大限努力を続けたい。そう思った日であった。




 というわけで受験回でした。僕も受験で落ちた経験や就活で落ちまくった経験があるので書いてて辛かったです。

 そしてさらっと宇髄さんが登場です。ダイナマイト爆破の前科があったのと、壊したのが旧校舎のほとんどという規模の大きな物だったので遂にクビになりました。今は伊豆で何してるんですかね〜?それはこれからのお楽しみに。

 そして遂に次回は卒業式の話です。文月学園編はこれで最後になります。お楽しみに。
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