ある電気屋の記録   作:もよぶ

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今更ですが時系列はオリジナル空間です。


CASE11 城廻家の冷蔵庫

「こんにちは~、比企谷くんいる~?」

奉仕部の扉を開けたのは卒業していった城廻めぐりであった。

 

「お久しぶりです城廻先輩、どうぞこちらへお座りください、今お茶の準備をします」

と雪ノ下は早速お茶の準備をする。

 

「珍しいっすね、どうしたんすか?」

「じつは・・・」

 

この春大学へと進学した城廻めぐり、一人暮らしをすることになったので親戚や知り合いから中古の家電を譲ってもらったそうだが、譲って貰ったばかりの冷蔵庫が全く冷えなくなってしまったとのことだ。

「コンビニとかあるから、無くてもなんとかなっているからいいかなーって思ってたんだけど、今日生徒会に遊びにきたら一色さんから比企谷くんのこと聞いたの、それでね・・・」

 

 

「みなまで言わないでください、一色の野郎・・・口止めしたはずなのに余計なことを・・・いやその件ですが・・・」

と断ろうとする比企谷だったが

「なんか一色さん比企谷くんと初めての共同作業をしたとかですっごく喜んでたよ?」

 

「え?ヒッキー?いろはちゃんの所でお菓子作りをしたってことしか聞いてなんだけど・・・?」

「あーそれは一緒にお菓子を作ったってだけでだな」

「そういえば「先輩、もう飲めないです」と言っているのにまずいものを無理やり口に含まされてごっくんを強要されて大変だったとも言ってたよ?」

 

「ヒッキー!いろはちゃんにナニをしたの!?あたしならいつでも飲んであげるのに・・・」

「比企谷くん、通報が必要かしら・・・」

 

「ちょっとマテ、城廻先輩もわかって言ってるでしょ?おい由比ヶ浜、おまえ自分で何言ってるのかわかってんのか?あと目が怖い!雪ノ下も携帯を置け!お土産に持っていったマッカンを一色が中途半端に残して俺に押し付けようとしたから全部飲めと言っただけだ!」

必死に弁解する比企谷

 

「どうかな?君は不真面目で最低だからね~」

「ちょっちょっと!、んもうわかりましたよ・・・冷蔵庫のメーカーとか型番とかの情報をくださいよ、連絡しますんで・・・」

「話が早いね、そういうところは私好きだよ?」

「よしてください」

 

結局コールセンターへ連絡

「んでいつがいいんですか?俺がやるのはここまでです」

「えーここまでしてくれたのに比企谷くん立ち会ってくれないの?しょうがないなぁ・・・はるさんに頼もうかな・・・」

「そうね・・・流石に姉さんなら城廻先輩のお願いも無下にできないでしょうし・・・」

 

「ちょっと待て雪ノ下!」

比企谷が何かを思い付いたように叫ぶ

 

「いいか?雪ノ下さんに知られたら「なんだかわかんないけど家電の調子が悪いみたいだから比企谷くんお願い」とか言われて無理やり立ち会わされる可能性大だ!そしてそれがお前のとこになる可能性もかなり高い!二人そろって第三者がいる前で好き放題辱められるぞ!むしろ電気屋の人にも迷惑がかかる、お前はそれでもいいのか?」

一気に捲し立てる比企谷

 

「・・・そうね・・・ごめんなさい、またあなたに任せることになってしまうなんて」

「いいんだ、俺が犠牲になる・・・」

「私は駄目ね・・・こんなやり方否定したはずなのに・・・」

「ヒッキーもゆきのんも悪くないよ・・・」

ずーんと暗い雰囲気なる三人である

 

「ちょっと、犠牲ってどういう意味?なんか空気が重いし、みんなひどいよー!そんなに私のこと嫌いなの!?」

 

「違います、悪いのは全部雪ノ下さんです!」

「そうね、城廻先輩は全然悪くないです姉さんが悪いのよ!」

「うん、今回はゆきのんのお姉さんが悪いかな」

 

「?なんではるさんが出てくるの?」

「そこは気にしなくていいです、俺立ち会いますんで」

「本当!んじゃお願いね!」

 

いい笑顔をする城廻めぐり、ほんわかしたその雰囲気に比企谷、雪ノ下、由比ヶ浜は一時的にでも心が浄化されるのであった。

~~~~~~~~~~~

 

「えーっと城廻さんね、このアパートか、冷蔵庫が全く冷えなくなったと、これ単身者用のサイズか」

冷蔵庫が全く冷えなくなった場合は大体がコンプレッサー関連になる、この場合の修理は高額な修理となるので買い替えてもらった方がお得だ。

比企谷家のように冷凍庫だけなどの片方だけならセンサーで直る場合もあるのだがこの手の型はそういうことはまずない、作りが単純なので壊れた時は大体が致命傷である。

 

部屋番号を確認しインターホンを鳴らす

 

「ハーイ、比企谷くーん来たみたーい」

「またあの人じゃないだろうな・・・」

 

聞こえるよ比企谷君、そしてそれはこっちのセリフでもあるな。

 

「あ・・・ども・・・」

「はい、こんにちは、冷蔵庫の件できました」

 

もう慣れたものだ、さて今回はごく普通のワンルームアパートである、もしかして比企谷君は彼女と住むようになったのかね?

確か総部高校だったよな?高校生なのに同棲?

とか余計なことを考えてしまうがまずは点検だ、といっても単身者用の冷蔵庫の点検なんぞ動いているかそうでないかの判定になるのだが

 

「あーコンプレッサーが動いてないですね・・・成程貰い物ですか?製造年も10年近く前ですのでこれは寿命ですね・・・」

これ以上判断しようがない、そもそもこの年数まで来ると修理に必要な部品はメーカーでも保存はしていないことの方が多いのだ。

 

「えーどうしよう比企谷くん?」

「買い替えるにしてもお金あるんすか?」

「一応直らなかったらこれで買えってお父さんからお金貰ってるけど・・・」

「んじゃ買い替えましょう」

 

比企谷君グッジョブ、俺の代わりに説得してくれたな、ここでやっぱり修理してくれとかになると部品はないわ修理費用もバカ高いわでそこでまた揉めるのだ。

 

「んでは出張費だけ・・・」

これでおしまいである

「あー電気屋さん、この辺で冷蔵庫とかどこで買えばいいですか?」

 

こういうことたま聞かれるのだがうちは修理会社だから販売とかはさっぱりなのである

「すんません、その辺は詳しくないのですがケー〇デンキやヤ〇ダ電機やヨド〇シカメラ等で買っていただくと保証もつくのでいざというときは安心ですよ?」

このぐらいしか言いようがないのだ。

 

サービスカーに戻ると

「しかしなんだな、比企谷君は一人暮らしの女の子ところにまで押し掛けるとは、もうすごすぎて何も言いようがないな、プレイボーイという奴か?いや今ならドンファンの方が有名か・・・なんだかそのうち刺されるんじゃないのか?」

高校生なのに痴情のもつれとか起きたら逆にすげぇなとか余計なことを考えながら次の客の所へと向かうのだった。

 

~~~~~~~~~~

 

「んでは俺帰りますんで」

と城廻のアパートから出ようとする比企谷だったが

「えー冷蔵庫一緒に買いに行こうよ~」

 

「マジすか、いやそれは・・・」

と断ろうとしたがなし崩し的に買いに行くことになるのだった。

 

電気屋にて

 

「ねー比企谷君はどんな色が好み?」

「俺は黒ですかね・・・って俺が好きな色聞いても仕方ないでしょう」

「なんかこうやってると新婚さんみたいだね!」

比企谷の話は全く耳に届いていないようである

「そうだ!新婚さんならこうやった方がいいかな?」

 

と比企谷の腕に抱き着く城廻

「ちょっと、誰かにみつかったらやばいでしょうが・・・」

「大丈夫だよ?結構離れてるし車とかじゃないと来れないから誰にも見つからないと思うよ~?ね~旦那様?」とまるで恋人のようにべったりな城廻、比企谷もこの笑顔に癒されてちょっといいかななんて思った矢先

 

「あれー?比企谷じゃん?何やってんの?」

 

折本かおりが現れた

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