ラブライブ!アラカルト   作:la55

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ODAIBA’S HOLIDAY~お台場の休日~ SHIZUKU side 第6話

 そして、ついに運命の土曜を迎えてしまった・・・。

(奈々さんとせつ菜さんが同一人物であるか確かめてみませんと・・・、そうでもしないと私の「好き」という気持ち、奈々さんとせつ菜さん、2人に惚れてしまった私の気持ちに整理がつきません・・・)

鎌倉の自宅からお台場までいつもの通学路である電車に乗って移動するしずく、いつもなら演劇のセリフなどを覚えるなどして時間を有意義に使っているしずくだが、今日は自分が惚れてしまった開いて、奈々とせつ菜、2人の真実を見極めるため、さらに、自分の2人への「好き」という気持ちを整理するために奈々とのデートを行う、そんな思いでしずくは運命の場所、お台場へと向かっていた。

 

 そして、待ち合わせ場であるダイバシティのガンダムの立像のに約束の9時半・・・、

「奈々さん、お待たせしました!!」

としずくは待ち合わせ場所に立っている今日も黒縁メガネに三つ編みの奈々に向かって挨拶をすると奈々も、

「しずくさん、おはようございます!!」

と、元気に挨拶をした。2人にとってともに初めてのデート・・・ということもあり、緊張した心持ち・・・だとお思いだろうが、2人はまったく違っていた。だって・・・、

(私が惚れてしまった奈々さんとの初めてのデート。やっぱり嬉しいものです!!けれど、ますはこのデートの目的、奈々さんとせつ菜さんが同一人物であるか、それを確認しないといけません!!)(しずく)

と、このデートを楽しむこと、そのデートの相手である奈々としずくが惚れてしまったもう一人の方、せつ菜、その2人が同一人物であるか、それを確かめてやる、そんな思いをしずくはみせていた。一方、奈々もしずくとは違った思いをもっているようだが、それでも、2人はこのデートを楽しむこと、けれど、お互いともそれとは違った思いでいること、それを感じさせるものがあった・・・。

 

 その後、2人は午前中、ダイバシティやヴィーナスフォートなどのショッピングモールで、

「あのかばん、奈々さんにお似合いです!!」(しずく)

「しずくさんだってあのバッグ、とてもお似合いですよ!!」(奈々)

と、じゃれつくようにウィンドーショッピングを楽しんでいた。

 ただ、このときのしずくはというと・・・、

(奈々さんとのデート、とても楽しいです!!)

という嬉しい気持ちと、

(ですが、本当に奈々さんとせつ菜さんが同一人物かどうか確かめないといけません・・・)

と、自分の目的すら忘れない、それくらいの思いをもっていた・・・。

 

 それから2時間後・・・、

「う~、歩き疲れました・・・。どこかで休みましょう、しずくさん・・・」

と、奈々はしずくに休むようにお願いしてきた。だって、かれこれ2時間もウィンドーショッピングをしあんがら歩いていたのだから。

 そんな奈々に対し、しずく、こう返答した、少し笑いながら、

「奈々さん、歩き疲れたのならあそこで休憩しましょう!!」

これには、奈々、

「あの場所って?」

と、しずくに尋ねると、しずく、今度は不敵な笑いをしながらこう言い切ってしまう。

「お台場で大々的に休める場所って言ったらあそこしかないのです!!」

 

 そして、しずくは奈々をあの場所へと連れていった。その場所とは・・・、

「えっ、大江戸温泉物語!!」(奈々)

そう、しずくが奈々を連れてきた場所、それは・・・、お台場の温泉、「大江戸温泉物語」、である。ここはスーパー銭湯・・・よりも規模が大きい、いわゆる、温泉のテーマパークみたいなところである。深い地下から汲みだした温泉を楽しむことができる浴場エリアだけでなく、男女ともに楽しめる全長50メートルもの足湯庭園、ファミリーからも人気のお食事エリア、さらに、縁日も楽しめる、いわば、昔の大江戸を・・・似せたところで老若男女楽しめるテーマパークなのである。

 ただ、これには、奈々、

「で、でも・・・、ここってメガネを・・・」

と躊躇するも、しずく、

「奈々さん、今日は私たちのデートです!!なので、裸のつきあい、しましょう!!」

と、強気に出ると、奈々、

「は、はい・・・」

と、しずかになってしまい、しずくに連れられて「大江戸温泉物語」のなかへと入っていった。

 

 フロントで浴衣を借りてはそれを切るしずくと奈々。さっそく「大江戸温泉物語」名物の浴場エリアへ・・・。そこで、しずく、奈々よりはやく浴衣を脱ぐといっこうにメガネと三つ編みを外さない奈々に対し、

「奈々さん、温泉なのですから、メガネと三つ編みを外してくれませんか」

と奈々に詰め寄っては強気にでる。このとき、しずく、

(もし、奈々さんがせつ菜先輩なら、メガネと三つ編みを外せばせつ菜先輩と同じ格好になるはずです)

と、思っていた。そう、しずくはいつも奈々がしているメガネと三つ編みを外せば奈々がせつ菜と同一人物なのか確かめることができるとふんだのだ・・・なのだが、しずく、1つ心配事があった。それは・・・、

(で、でも・・・、私、あまり、せつ菜先輩の姿、覚えていないです・・・。単なるうろ覚え・・です・・・)

そう、なんと、しずく、せつ菜の姿をぼんやりとしか覚えていなかったのだ。なぜなら、しずくはせつ菜に憧れていた、いや、惚れていたから。そのため、せつ菜の姿を見るといつも赤面してせつ菜の顔すら見ることができなくなるくらいだったのだ・・・。

 とはいえ、せっかくのチャンス、ということで、奈々の三つ編みを・・・、

「奈々さん、えいっ!!」

という掛け声とともに外してしまった。これには、奈々、

「し、しずくさん、なにをやっているのですか!?」

と、少し怒ってしまうも、つかさず、しずく、

「それでは、メガネの方も!!」

と、奈々のメガネを外そうとすると、奈々、そんなしずくに、

「どりゃ!!」

と、チョップ!!これには、しずく、

「痛いです、奈々さん・・・」

と、奈々に反論するも、奈々、そんなしずくに対しこんなことを話す。

「しずくさん、これは温泉でも着用できるメガネなのです。このメガネがないと、私、なにも見ななくなります!!」

そう、奈々のメガネは温泉でも着用できるものであった。ちなみに、温泉にメガネを着用することはマナー違反にはあたらない。ただし、普通のメガネだと金属部分がサビてしまう、プラスチックで造られたレンズに悪影響がでてくる、などの危険性がでてしまう。なので、温泉でメガネを着用する際はお風呂専用メガネであることが望ましかったりする。

 とはいえ、奈々からそんなことを言われたしずくは、

「まぁ、たしかに奈々さんの言う通りです・・・」

とメガネを外すことを諦めてしまった。

 

 そんなことがあったものの、

「大きな富士山!!先頭といったら壁の絵は富士山です!!」(奈々)

「たしかにそうですね!!」(しずく)

と2人で大浴場の壁に描かれた富士山を見ながら午前中の疲れをとったり・・・、

「この桶の匂い、とても心安らぎます~」(奈々)

「グ~、グ~」(しずく)

「しずくさん、ちゃんと起きてください!!」(奈々)

と、女湯しかない桶風呂に一緒に入ったり、

「くすぐったい、くすぐったいです、奈々さん!!!」(しずく)

「そ、それはそうですね・・・。だって、魚が私たちの・・・古い角質を・・・食べて・・・くれるから・・・って、私もくすぐったいです!!」(奈々)

と足湯エリアで行われているドクターフィッシュを使ったフィッシュセラピーを一緒に体験していた・・・。

 ただ、そのときのしずく、

(う~、奈々さんの髪をおろすことは成功しましたが、奈々さん、すぐに髪をまとめてしまいました。これでは奈々さんがせつ菜さんかどうか確かめることができません・・・)

と、なながせつ菜かどうか確かめることができずにいた・・・。

 

 そして、しずくと奈々は今度は縁日エリアで遊ぶことにした。縁日エリアではスーパーボールすくいやダーツなどがあるのだが2人が選んだのは・・・、

「奈々さん、手裏剣、投げてみませんか?」(しずく)

なんと、手裏剣投げであった。これには、奈々、

「手裏剣ですか・・・。たしかにあまり経験したことがありません。なんか楽しみです」

とかなり乗り気。

 そして、手にした手裏剣を奈々は的にめがけて・・・、

「それでは参ります。私の力を今こそ解き放て!!

 

深紅の八つ裂き光・・・」

 

 だが、このとき、しずく、

(そ、それ、NGワード!!)

と思ったのか、奈々に対し、

「奈々さん、それ、禁句です!!まわりにいる子どもたちに悪影響を与えます!!」

と言ってはイエローカードを突き出した。どうやら、「八つ裂き」のところがNGワードだったようだ。

 で、これには、奈々、

「これは、しずくさん、大変申し訳ございませんでした」

と、誤ってはもう1度大声をあげてこう叫んだ。

「それでは、参ります。私の力を今こそ解き放て!!

 

クリムゾン・レッド・フラッシュ!!」

 

 そして、奈々が投げた手裏剣はそのまま的に突き刺さる。これには、しずく、

「奈々さん、凄い・・・。まさか一発で的に当てるなんて、凄いです・・・」

と驚いてしまった。むろん、奈々も、

「やっぱり声を張り上げて投げたら当たるものなのです!!えっへん!!」

と、勝ち誇ったように仁王立ちで言った。

だが、このとき、しずくはあることに気づいていた。それは・・・、

(たしかに奈々さんは凄いです。でも、奈々さん、大きな声で中二病みたいな技名を言っていました。それって、なにか、せつ菜さんと同じものを、いや、同じ行動をしているような気がします・・・)(しずく)

そう、奈々が中二病的な技名を言っていたことである。実はせつ菜も同じ行動をとることがよくあったりする。せつ菜の場合もなにか物を投げようとするとき、中二病みたいな技名を大声で叫ぶくせがあった。それと同じことを奈々は今さっきしてしまった、そのことにしずくは気づいたのだ。

 だが、これだけでは奈々がせつ菜である証拠とはいえなかった。そんなわけで、しずく、

(うぅ、もっといい証拠はないのですか・・・)

と、少しうつむいてしまった・・・のだが、その一方で、しずく、

(でも、そんな自分の「好き」を大々的に言える奈々さん、私、もっと好きになりそうです。私も奈々さんみたいに、自分の「好き」を言いたい、もう、「当たり障りのないいい子」にならない、そんな奈々さんみたいな私になりたいです・・・)

と、自分の「好き」をはっきりと言える奈々に憧れのまなざしを、いや、次第に高まる自分の「好き」を強調するかのごとく奈々に対し熱いまなざしを送っていた。

 

 そんななか、しずくはあるものを見つける。

「奈々さん、真実の口があります!!」

と、しずく、大声で言うと奈々も叫んでしまった。

「えっ、なんでここに真実の口があるのですか・・・」

「真実の口」、それは、イタリア・ローマにある人間の顔をした円形のモニュメントである。そして、真実の口にはある言い伝えがあった。それは・・・。

 と、ここで、奈々、その真実の口にをじっくり観察するとこう言ってきた。

「しずくさん、これ、どうやら、真実の口を形どった占いの機械みたいです・・・」

これには、しずく、

「えっ、占いの機械ですか・・・」

と、唖然となってしまう。実は、昔、真実の口を模した占いの機会が全国に席巻したことがある。その機械がいまだに現役として稼働しているようだ。あっ、ちなみに、占いのややり方は真実の口の部分に手を入れて手相でもって占うものだった。

 そんなわけで、しずく、真実の口に手を入れて手相を占うことを知ったことであることを考え付いてしまう。

(そうです。ちょっと難さんを驚かせてみましょう)

そう考えるとしずくはその真実の口のモードを相性占いに選択、まずは自分の手を口の部分に入れている。すると、しずく、

(な、なんかドキドキがとまらないです・・・)

と、いつもの自分から感じたことがないドキドキを経験していることでなにかに困惑している様子。だって・・・、

(こ、これって奈々さんとの相性占いですよね・・・。これって私の好きな奈々さんとの相性がわかるのですよね・・・。そ、それって、もし、相性が悪かったら、私は・・・、どうすればいいのでしょうか・・・)

と、自分の好きな相手との相性占いということでなにかドキドキがとまらない、もし、相性が悪かったらどうすればいいか、それを心配してのことだった。

 だが、ここで、しずく、

(と、とはいえ、奈々さんにドッキリを仕掛けてみるのです・・・)

ということで、ドキドキしていることはほっとして、ついにあることを仕掛ける。それは・・・、

「な、奈々さん、手が抜けなくなった・・・みたい・・・」

と。これには、奈々、

「えっ、手が抜けなくなったのですか?一体どうすれば・・・」

と、顔にハテナマークを浮かべながらしずくの手を見ると、たしかにしずくの手は口の部分から抜けない状態だった。そのため、奈々、

「しずくさん、すぐにスタッフを呼んできますから待っていてください!!」

とあわてつつもスタッフを呼ぼうとするも、しずく、

「奈々さん、ちょっと待ってください。もうすぐ抜けますから!!」

と言っては奈々を引き留める。これには、奈々、

「ならいいのですが・・・」

と、スタッフを呼ぶのをやめてしまった。

 そして、しずくが力いっぱい引っこ抜くと、

スポッ

と、ようやくしずくの手が抜けた・・・のだが、しずくの手が変だった。なぜなら・・・、

「あっ、私の手、真実の口に食いちぎられてしまいました・・・」(しずく)

なんと、しずくの口が真実の口に食いちぎられてしまったのだ。それは真実の口のある言い伝えによるものだった?それは真実の口の口の部分に手を入れると偽りのある者はその手首を食い切られてしまう、そんな言い伝えであった。それが、今、ここで、しずくの目の前で怒ったのだ。これには、奈々、

「う、うそでしょ!!あれは迷信のはずです!!それなのに、しずくさんの手が食いちぎられるなんて、嘘、ですよね!!」

と慌てふためく。奈々、本当にしずくの手が食いちぎられると信じきったみたいのようだ。

 だが、そんな奈々に対し、しずく、

「奈々さん、そんなにびっくりしないでください。私の手はちゃんと・・・」

と、食いちぎられたはずのしずくの手がポンと出てきた。どうやら、奈々へのドッキリのために自分の浴衣の袖の部分に自分の手を隠し、真実の口によって自分の手が食いちぎれれたようにみせたようだ。

 すると、奈々、

「あっ、しずくさんの手が食いちぎられたと思いましたよ!!驚かさないでください・・・」

と、脱力したのか、その場に座り込んでしまった・・・。本当にしずくのことを心配していたようだった。だが、それでも、奈々、

「しずくさん、こんなドッキリはもうしないでください!!私、本当に心配したのですから・・・」

としずくに注意すると、しずく、

「奈々さん、本当にごめんなさい・・・」

と謝ってしまう。と、ここで、奈々、

「そ、それならいいのですが・・・」

と、一瞬、言葉を詰まらせたようにみえるも、すぐにいつもの奈々に戻ってしまった・・・。

 その後、2人は、もう一度、真実の口の相性占いをする。もちろん、このときも、しずく、自分の手を入れるとき、

ドキドキ

と、心臓の鼓動が早くなったのか、

(う~、このドキドキ、止まってくれませんでしょうか・・・)

と、心臓の鼓動が止まるように願うも止まることはなかった・・・。ただ、奈々の方の困惑したような表情をみせるも、2人の相性占いの結果が出た。2人の愛称は・・・、なんと、100%であった。これには、しずく、

(うそでしょうか・・・)

と真実を受け入れることができないばかりか、

ドキドキ ドキドキ

と心臓の鼓動がさらにはやくなってしまった・・・。

 

 そして、「大江戸温泉物語」でのひとときもあともう少し、というところでしずくはあるものを見つけた。

「奈々さん、今日の記念に、プリクラ、一緒にとりませんか?」

そう、そこにはプリクラの機械が設置していた。入場者の多くがこのプリクラで撮ってはここに来た記念ということで持って帰ることが多かった。それをしずくと奈々も一緒にしようというのだ。ただ、これには、奈々、

「しずくさん、今日はちょっと・・・」

と断ろうとするも、しずく、

「すぐに終わります。今日のデートの記念に撮りましょう!!」

と強引に奈々を誘う。このとき、しずく、

(ここに来た記念に、私と奈々さんがデートのためにここに来た、その証拠のためにプリクラを撮るのです!!)

とかなりの強気。むろん、これには、奈々、しずくの強気にまた負けたのか、

「わ、わかりました!!1枚だけです!!」

と、しずくと一緒にプリクラを撮ることを了承してしまった。

 そして、しずくと奈々がプリクラの機械のなかに入りお金を入れてはシャッターボタンをしずくが押した。すると、機械の方から、

「それではいきます。10秒前!!」

とカウントダウンの声が聞こえてくる、そんなときだった。突然、しずく、

(あっ、なんか、奈々さんになにか証を残さないと・・・)

と思ったのか、奈々に対し、

「ごめんなさい、奈々さん・・・」

と小声で言っては、奈々が、

「し、しずくさん、メガネを・・・」

と言ってまもなく、しずく、なんと、奈々のメガネを外してしまった・・・ばかりではなく、

「3,2,1,ハイッ!!」

というプリクラからのカウントダウンとともに、

チュッ

と、しずく、奈々のほっぺにキスをしてきたのだ。

 だが、これだけではすまなかった・・・。今度は、しずく、奈々の顔を強引に自分の顔に近づけると、

チュッ

と、今度は奈々の唇にキスをしてきたのだ。ただ、これには、奈々、

「し、しずくさん、ちょっと落ち着いて・・・」

と、ちょっと戸惑いつつもしずくを強引に離す。

 すると、しずく、奈々に対し、

「な、奈々さん、ごめんなさい・・・。あの真実の口の占いを見て、私、つい、その気になってしまいました・・・。本当にごめんなさい・・・」

と謝ってしまった。このとき、しずく、

(う~、私、突然、奈々さんにキスをするなんて、なんか気が狂ったように感じてしまいます・・・)

と後悔してしまった。どうやら、しずく、一瞬の気の迷いでこんなことを、自分が惚れた相手、いや、好きな相手である奈々んいなにか証を残そうと突然キスをしてきたのだ。これにはさすがのしずくもとても恥ずかしそうになった。いや、これまでのしずくには、「当たり障りのないいい子」、を演じていたしずくとしては考えれないことだった。それくらい、しずくは奈々のことが好きだったのかもしれない。

 だが、このプリクラ、撮り直しもできるようだ。奈々、

「このままだとお互いに気まずくなりますから取り直しますね」

と、しずくに告げるも、しずく、

ドキドキ

という心臓の鼓動とともに奈々に対し、

「いいえ、このままでいいです・・・。これは私と奈々さんとの大事な証ですから・・・」

と小声で言うと、奈々、

「わ、わかりました。では、このままで・・・」

と、ちょっと照れくさそうに言いながらしずくの言う通りにした。

 そして、現像されて出てきたプリクラの写真を見てしずくはこう思った。

(私としては予想外でしたが、今日のデートの証を一緒に残した感じがします・・・)

 

 そして、「大江戸温泉物語」から出てきてすぐのこと、ゲマーズお台場店の前で突然奈々が、

「ごめんなさい、少し体が冷えてしまいました。なので、しずくさん、お手洗いに行ってきます・・・」

と言っては近くのトイレへと駆け込んでいった。今は季節はまだ春である。なので、少し冷え込んでいた。そこにあつい温泉に入ったこともあり、奈々は体を冷やしてしまったようだ。そのため、トイレも近くなった、ということであった。

 そんな奈々と別れたしずくであったが、どうやら、

(うぅ、あれはゲマーズお台場店ですね。あそこは奈々さんの好きなスクールアイドルのグッズやラノベなどが置いていたはずです!!)

と、ゲマーズお台場店を見つけたようだ。ゲマーズお台場店、そこは全国展開しているゲマーズのお店である。そこにはラノベ・アニメはおろかスクールアイドルのグッズも取り扱っていた。

 そんなゲマーズお台場店を見たしずく、あることに気付く。

(あっ、あれはせつ菜先輩の等身大パネルです!!)

そう、お台場店の店前にはせつ菜の等身大パネルが設置されていたのである。実は、せつ菜、ゲマーズお台場店の特別看板娘をしていた。これは同じお台場にある学校ニジガクを代表するスクールアイドル優木せつ菜、ということで同じ場所よしみとしてせつ菜を特別看板娘として白羽の矢が当てられた、というわけである。

 で、そのせつ菜の等身大パネルを見て、しずく、あることに気付く。

(あっ、なんか、今さっき、これと同じものを見た気がします・・・)

そう、つい最近、いや、本当に今さっき、これと同じものを見た、そんなことにしづくは気づいたのである。

 それを確かめるため、しずくはあるものを取り出す。それは、今さっき、「大江戸温泉物語」に設置されているプリクラで撮った写真だった。この写真と等身大パネルを見比べて、しずく、こう思ってしまう。

(あっ、この目つき、顔の輪郭、すべてが一緒です!!ということは・・・)

そう、しずくはついにある証拠を見つけた。それはしずくの今日の目的を十分果たすものとなった。

 そして、しずく、ついにあることを確信した。

(やっぱり、私の考えは間違いなかったということですね。奈々さんはやっぱり・・・)

そんなときだった。突然、しずくのスマホから、

ぷるっ

という音が聞こえてきた。それはしずくが自分のスマホにインストールしているSNSアプリツイスターの通知をしらせるものだった。その音に、しずく、

「あっ、なにか通知が届いたみたいですね・・・」

と言って自分のスマホを見てみる。たしかに通知が届いていたようだ。

 だが、その通知をみて、しずく、愕然となるとともに言葉に窮してしまう。

「う、うそですよね・・・。せ、せつ菜先輩が・・・、スクールアイドルを・・・辞めるなんて・・・」

と・・・。その通知画面にはこう書かれていた。

「このあと17時から、ニジガクの玄関前の大階段で優木せつ菜の引退ライブが行われるって噂だよ!!」

 

 その通知から数分後・・・、

「あっ、しずくさん、待ちましたか?」

と、トイレから戻ってきた奈々がしずくに声をかけると、しずく、

「な、奈々さん・・・」

と少し困惑しているかのごとく奈々に接すると、奈々、

「しずくさん、なにかあったのですか?」

と丙前奏にしずくに問うと、しずく、ただたんに、

「な、奈々さん、なんもありません。ちょっと目にゴミが入っただけですから・・・」

と答えてしまう。これには、奈々、

「ならいいのですが・・・」

と、安心した素振りをみえるも、しずく、このとき、

(このままだとせつ菜先輩が・・・いなくなってしまいます・・・。そんなの・・・そんなの・・・)

と、せつ菜が引退することに対するショックから抜け出せずにいた。

 そんあしずくに対し、奈々、追い打ちをかけるがごとくこんなことを言ってしまう。

「ところで、しずくさん、大変申し訳ないのですが、このあと、私、用事がありまして、ここでさよならをしたいのですが・・・」

奈々からの突然のさよなら、これには、しずく、

(えっ、奈々さん、それって・・・)

と思ったのか、

「奈々さん、突然のさよならって、なんで・・・」

と奈々に言うと、奈々、

「しずくさん、そのことについては詳しく言えないのです・・・。ごめんなさい・・・」

としずくに謝罪してしまう。むろん、これには、しずく、

(このままでは、私の・・・私の・・・奈々さんが・・・)

という気持ちからか、

「奈々さん・・・、私から・・・離れないでください・・・。だって・・・」

と悲しそうに言うも奈々はただ、

「しずくさん、私にとって外すことができない用件なのです。なので、ここでさよならです」

と言ってはその場から離れてしまった・・・のだが、ここで、しずく、

(このままでは奈々さんは・・・、せつ菜さんは・・・、私のもとからいなくなってしまいます!!そんなの、嫌です!!もう離したくありません!!)

と思ってしまい、奈々のあとをとことことついてきてしまった。

 そんなしずくを見てか、奈々、

「しずくさん、ついてこないでください!!しずくさんがいると、私、その用件をこなすことができなくなります!!」

と、しずくについて来ないように言うも、しずくからは、

「そんなの、嫌です!!私は奈々さんについていきます!!」

と声をあげては奈々から離れずに必死についてきてしまった。

 

 そして、奈々が来た場所、それは・・・ニジガクの玄関・・・であった。だが、その奈々のそばには・・・、

「しずくさん、はやくどっかに行ってください!!」(奈々)

そう、しずくがそばにいた。そんなしずくに対し、奈々、

「しずくさん、お願いです、どっかに行ってください!!そうじゃないと、私は・・・」

と泣きそうになりつつもしずくに対し強く言うも、しずく、

「でも、このままだと、奈々さんは・・・、奈々さんは・・・」

とこちらも泣きながら言うとつづけて奈々が驚くようなことを言いだしてきた。

 

「このままだと、奈々さんは・・・、好きを大々的に言える奈々さんと・・・、いや、せつ菜先輩と・・・完全に・・・さよなら・・・になってしまいます!!」

 

 しずくの突然の逆カミングアウト・・・、これには、奈々、

「しずくさん・・・、まさか、・・・、私の正体を・・・」

と唖然となってしまう。まさか、自分の正体がしずくにバレるとは思っていなかったのだろう。

 そんな奈々に対し、しずく、大きな声でこう叫んでしまった。

「はい・・・、奈々さん・・・、私、このデートで、奈々さんの正体、わかってしまいました・・・。

 

私の好きな、好きなことを大々的に言える、そんな奈々さん・・・、その正体は・・・、

 

ニジガクのスクールアイドル・・・、優木せつ菜さん・・・ですね!!」

 

To be contenued

(続く・・・)

 

If you haven’t read the story of Setuna,

(もし、せつ菜の物語を読んでいないなら)

Please proceed to the story of Setuna

(せつ菜の物語をお読みください)

If you have read the Story of Setuna & Sizuku,

(もし、しずくとせつ菜の物語を読んでいるなら)

Let’s move on to the next Story, “Love it, Like it”

(次の物語へとお進みください)

 

 

 

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