ラブライブ!アラカルト   作:la55

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Brightest Melody~つながる心~ Triclore ver 第1話

Brightest Melody~つながる心~

 

Triclore ver

 

 古来、ヨーロッパの童話の登場人物といればヒロインであるお姫様や少女、そのヒロインを救う王子様、そんなヒロインを貶めようとする悪役の悪女や継母・・・とすぐに思い浮かぶものである。しかし、それ以外といえば・・・、そう、そんな主人公たちを陰から支えてくれる脇役たちである。たとえば、シンデレラならシンデレラを王子様が待つお城へと送り届けた魔女とカボチャの馬車の従者たち、白雪姫なら7人のこびとたち・・・。けれど、彼らをフューチャーした童話は一部の娯楽作品以外あまりなかったりする。けれど、彼らも立派な登場人物である。いわば、彼らこそもう一人の主人公、なのかもしれない。

 そして、今、新しき童話の扉が開かれる。それは1人のわがまま姫とそれを守る優しき王子様、そして、2人の中を切り裂こうとしている悪役である母親・・・、その3人が繰り広げる・・・、いや、そのわがまま姫と優しき王子様の仲を取り持つもう一人の主人公、それらが繰り広げる、あまりに悲しくて、あまりに切ない、そんな童話が・・・、いや、それについては読者の方々にこの童話を読んでもらって決めてもらうことにしよう・・・。

 そんなTriclore(トリコローレ)な物語が、今、始まろうとしていた・・・。はたして、あなたはこの童話をよんでどう感じるのだろうか、楽しみである・・・。

 

 それでは始めよう、白い百合たちのトリコローレな物語を・・・。

 

「鞠莉、星が綺麗だね!!」

そう果南が隣にいる鞠莉にそう言うと、鞠莉も、

「うん、果南、まるで今のマリーたちを慰めているので~す!!」

と、果南に同意する。ここはイタリア・ローマのホテル。運命の日を明日に控えているなか、果南と鞠莉は自分たちが寝泊まりしている部屋のベランダに出ては一緒に星空を見上げていた。少し肌寒いものの、鞠莉と果南からすればお互いを温め合ういい機会ということで2人とも寄り添ってお互いを、体、心、ともに温めあっていた。

 そんな2人だったが、突然、鞠莉は果南にこう言いだした。

「ねぇ、果南、私のこと、LOVE、だよね?」

これには、果南、

「そうだよ!!鞠莉、私も鞠莉のこと、とても好きだよ!!」

と、チョコが溶け出すくらいの甘い声で応えると、鞠莉も、

「うん、私も果南のこと、LOVE、だよ!!」

と、甘く言い返してきた。そう、2人は本当にお互いのことを、LOVE、していた。Sweet heart(恋人)、いや、お互いのことをGirlfriendといってもいいだろう、それくらい、LOVE、しあっていた。

 そんな恋睦まじい仲の2人であったが、突然、鞠莉が果南にこんなことを尋ねてしまう。

「ねぇ、果南、私、いつ、果南のこと、好きになったのか、知っている?」

これには、果南、少し考えて元気よく答えた。

「え~と、中学卒業のときに鞠莉から告白してきたから、中学のときからかな?」

鞠莉が果南に告白したのは中学卒業のときだった、それから逆算すると中学のときから、そう判断した果南。

 が、これには、鞠莉、

「果南、ふざけないでよ!!果南、叩くよ!!」

と、果南に逆ギレ!!これには、果南、

「ごめん、ごめん!!でも、ほんと、鞠莉がいつごろから、私のこと、好きになったのか、知らないんだよね・・・」

と、鞠莉に真実を話す。これに、鞠莉、

「あ~、果南の鈍感ぶりはold(昔)からで~す!!」

と、がっかりするも、果南、

「それはすいませんですね~」

と、少々ご立腹の様子。これには、鞠莉、

「果南、ソ~リ~、ソ~リ~、で~す!!」

と、なぜか謝っていた。

 そして、鞠莉は果南からある真実を話す。

「マリーからしたら果南とのFirstContact(初めて会ったとき)からで~す!!」

これには、果南、

「えっ、あのときから・・・」

と、絶句。鞠莉、絶句したためか口がポカーンとなっている果南に対し、そのときのことを話す。

「果南、最初から、マリーとハグ、したでしょ!!あれ、マリーからすれば「愛しているぜ!!」のマークだったので~す!!」

これには、果南、

「鞠莉、それってただのハグ、だよね・・・」

と、唖然となるも、鞠莉、

「私、日本に来る前、いろんなこと、Study(勉強)していたので~す!!そのなかで、日本でいうハグ、「私、あなたのこと、愛しています」の意味だったと知ったので~す!!」

と、なんなわけのわからないことを言ってしまう。これには、果南、

「日本と世界でハグの意味が変わるわけないでしょうが!!」

と、まりにツッコんでしまった。

 しかし、鞠莉は果南のツッコミをかわしつつも果南にそのときの想いを伝えた。

「果南、たとえそうだったとしても、あのときの果南の行動、マリーからすれば「ひとめぼれ」だったので~す!!海外から引っ越したばかりのマリーにとってあのときは独りぼっちでした。でも、あのときの果南からのハグのおかげでマリーのworld(世界)は一瞬のうちに広がりました!!それくらいのことを果南はしたので~す!!そんなマリーにとって恩人である果南に、私、本当に一目ぼれ、したので~す!!」

鞠莉が小3のころ、世界中にホテルチェーンを展開している両親の仕事の関係でここ沼津に引っ越してきた鞠莉、イタリア系の血をひいていることもあり、当時から鞠莉の金髪と外国人譲りの美しい容姿はとても目立つものだった。そのためか、鞠莉は転校当初からクラスでは浮いた存在になっていた。が、それが珍しもの好きの果南の興味を注いだのだろう、果南とダイヤはこっそり鞠莉の実家であるホテルオハラ沼津淡島の忍び込み、1人庭で遊んでいた鞠莉と遭遇、突然のことで少しおびえてしまった鞠莉に対し果南は、果南の代名詞、ハグ、をしてきたのだ。で、このときの鞠莉、

(あっ、彼女(果南)、マリーと、ハグ、しようとしている。もしかして、マリーのこと、好きなのかな?)

と、つい思ってしまった。とはいえ、このときの果南は鞠莉に敵意はなく、ただ、

(あの子(鞠莉)と仲良くなりたいな~。だから、ハグ、しよう!!)

と、まるで鞠莉のことを誘っている様子、だったので、鞠莉、つい、果南とハグ、してしまったのだ。こうして、鞠莉は果南とハグしたことで、鞠莉と果南、そして、ダイヤは大親友になった、だけでなく、菅んとダイヤを通じて鞠莉の世界はどんどん広がりをみせていく。最初は鞠莉と果南、ダイヤ、3人だけの世界だった。それが、3人が一緒にいろん

ンを確立していく。と、同時に、自分の世界を広げてくれた果南のことをどんどん好きになったのである。そんな意味でも果南との最初のハグは鞠莉からすればまさに「一目ぼれ」だったのかもしれない。

 そんな鞠莉の言葉に、果南、

「それ、なんか、恥ずかしいよ・・・」

と、少し照れてしまった。そんな果南に対し、鞠莉、

「で、なんで果南は、マリーのこと、好きになったので~す?」

と、逆に訪ねてしまう。これには、果南、

「わ、私の場合は・・・」

と、ちょっと頬を染めつつも、

「私の場合はね、なんかいつも鞠莉がそばにいてくれるから、いつしか、鞠莉のこと、好きになっちゃった・・・」

と、応えた。これには、鞠莉、

「それ、Answer(答え)になっていないので~す!!」

と、少しふくめっつらになるも、果南、

「それでも小3のときからずっと鞠莉と一緒にいたら、いつしか、鞠莉のこと、この私が守らないと、と、思っていたんだよ!!」

と恥ずかしながらも答えた。果南にとって鞠莉はお姫様だったのかもしれない。最初、日本に来たときの鞠莉はとてもおとなしい存在だった。慣れない日本であることに加え自分の容姿などもあってクラスメイトからよく仲間外れにされてきた鞠莉、そのため、そんな鞠莉に逆に興味を抱いてしまった果南、であったが、FirstContactで果南と鞠莉がハグしたことで果南は鞠莉のなかにあるふさぎ込んでいた鞠莉の心のロックを外してしまった。それもあってか、その後、果南と鞠莉、ダイヤと一緒にいろんなことを経験していくなかで鞠莉は本来の自分の本当の姿?であるおてんば姫、わがまま姫へと成長しより磨きがかかることになった。それに対し、果南はというと、そんな鞠莉のわがままに付き合っていくうちに、鞠莉のためならなんでもやる、いや、全力で姫を守っていく、そんな王子様、そんな風に成長していった。それについては、果南、

(おてんば姫、わがまま姫である鞠莉のことを、私、一生懸命守っていくからね!!)

と、いつしか心のなかで決意するまでになった。しかし、それこそが果南にとって鞠莉への恋心、だったのかもしれない。鞠莉というわがまま姫を守る果南王子、そんな構図が少しずつであるが果南の心のなかに芽生えていった、それこそが鞠莉への恋心だった。

 そんな果南の声の心からの声を聞いた鞠莉、ちょっと顔が赤くなっている果南に対し、

「そして、私は中学卒業と同時に果南に告白したら、OK、だったんだよね・・・」

と、果南と同じく頬を真っ赤に染めて言うと、果南も、

「うん、そうだね。鞠莉の告白で、私、自分が隠していた鞠莉への恋心に気づいちゃったんだよね・・・」

と、恥ずかしながら答えた。鞠莉はわがままな姫である。それは恋とて同じことである。果南への恋心が押さえきれなくなった鞠莉は中学の卒業のときになんと果南に告白したのだった。これには、当時の果南、

(えっ、鞠莉、それ、うそでしょ・・・)

と、驚いてしまうも、すぐに、

(でも、鞠莉の告白、私、いやじゃないよ。むしろ、嬉しいよ!!なんで、なんで?)

と、自分の心すら鞠莉の告白を受け入れようとしている気持ちにしどろもどろしてしまう。たしかにそうである。これまで果南は鞠莉のことを守っていくことを決意していたものの、それが鞠莉への恋心であると今まで気づいていなかったのである。が、突然の鞠莉の告白に、果南、

(でも、これって、私、知らないうちに、鞠莉のこと、好きになっちゃった、かもしれないね。だって、私、あのわがまま姫である鞠莉を守る王子様、なんだから・・・)

と、これまで知らないうちに隠していた鞠莉への恋心にやっと気づいたのである。わがまま姫からのプロポーズ、それは、王子様である果南にとって自分の愛する姫を見つけた瞬間でもあった。

 こうして、果南も鞠莉に対し、

(私も鞠莉のことが好き!!わがまま姫の鞠莉を守る王子様、なんだから、一生、鞠莉のこと、守っていくからね!!)

と、思ったのか、

「うん、私もうれしい!!鞠莉のこと、私も好き、大好き!!」

と、鞠莉の告白を受け入れることとなった。

 そんなプロポーズのときのことを語り合っていた鞠莉、だったが、突然、暗い表情になってしまう。それは・・・、

「でも、私、プロポーズを受け入れたのに、私のわがままで果南と別れちゃったのね、一時期・・・」

これには果南も、

「でも、あのときの私の気持ちがわかるまで2年もかかちゃったもんね・・・」

と、少し笑いながら答えた。鞠莉と果南は浦の星に入学してから付き合うようになったのだが、ダイヤを含めた想い出作り、そして、浦の星の廃校阻止のため、鞠莉、果南、ダイヤはスクールアイドル「(初代)Aqours」を結成、果南のダイナミックな踊り、鞠莉の歌唱力、そして、そんな二人をまとめ上げるダイヤの統率力により人気が爆発、東京のスクールアイドルイベントに呼ばれるまでになった。が、このとき、鞠莉、

(今の人気じゃナッシングで~す!!もっと、私の好きな果南のために頑張らないとで~す!!)

と、これまでハードなトレーニングをさらにハードにしてしまい、結果、鞠莉はほんの不注意で足を捻挫してしまったのだ。これには、鞠莉、

(今がとても大事なときなので~す!!無理してでもいくので~す!!)

と、果南に捻挫のことを黙ったまま東京のスクールアイドルイベントに強行出場・・・しようとしたのだが、そのイベントで(初代)Aqoursの出番になったとき、果南から突然こんなことを言われたのだ。

「私、このイベント、降りるね!!」

この言葉、鞠莉からしてみれば、裏切り、とも思えるものだったが、とうの果南からすると、

(これ以上大事なお姫様である鞠莉を傷つけることなんてできないよ!!)

と、鞠莉のことを思っての行動だった。実は鞠莉は知らなかったが、果南はこのとき、鞠莉の捻挫のことを知っていたのである。そのため、自分にとって大事な姫である鞠莉をこれ以上傷つけたくない、と、思い、こんなことをあえてしたのである。

 が、そんな果南の思いなんて知らない鞠莉はこの果南の行動に激怒、2人はそのことがきっかけで別れてしまい、鞠莉は、「愛した果南から裏切られた」と、思ったまま、イタリアへと留学してしまったのだ。こうして、鞠莉はそれによりスクールアイドルを引退、果南もそれを負い目に感じたのか、

(もう、こんな思いはいやだよ!!もうスクールアイドルなんてやらないよ!!)

と、スクールアイドルをもう2度としないと心に誓ってしまった。

 が、浦の星の廃校問題はいつのまにか解決・・・するどころか1年生が1クラスだけというくらいに悪化してしまう。これには、鞠莉、

(このままだと私の好きな浦の星がなくなってしまいま~す!!これではいけないので~す!!)

と、危機感を持ったのか、3年になると、鞠莉、母親の反対を押しきって浦の星に帰還、浦の星の大スポンサーである自分の父親に頼み込み浦の星の理事長になると、1年の自分みたいにスクールアイドルを目指している千歌たちのことを全力でサポートしてしまう。で、ダイヤも別の形で千歌たちのことをサポートしていたのだが、そんな千歌たちも自分と同じく東京のスクールアイドルのイベントで傷ついてしまった。と、同時に、千歌たちも鞠莉が1年のときのことを知る。のだが、そのとき、鞠莉はダイヤから果南の1年のときにイベントを降りた時の思い、大事な鞠莉を守りたい、それを知ることになる。これには、鞠莉、自分の長年の勘違いを恥じてしまうと、雨の中、浦の星へと鞠莉は走ってしまった。

 そして、浦の星のスクールアイドル部の部室にいた果南を見つけては、

(果南、私、バカだったわ!!私、あのとき、果南から裏切られたと思ったの!!でも、本音は私のミステイク、だったわ!!私のことが好きだから、私のこれからのこと、心配してくれたからしたことだったのですね・・・)

と、心の中で果南に謝りつつも、

(そんな鞠莉から果南に送ります。なんて回りくどいことをしたの!!このわからずや!!)

と、鞠莉、果南に平手打ちをくらわしてしまう。だが、それでも、果南、

(鞠莉からすれば私は裏切り者かもしれない。けれど、こんな私を許してくれるなら、私、鞠莉とよりを戻したい!!)

と、鞠莉に対してハグを求めてしまった。これには、鞠莉、

(果南のわからずや!!だけど、私もわからずや、でしたね・・・。だって、果南の気持ちを、マリーのこと大事にしたい、そんな愛溢れる想いを私は2年間も気づきもしなかったのよね・・・。だから、私、失った2年間を埋めるため、果南のこと、許しちゃうもんね!!)

と、果南からのハグを受け入れてしまった。このとき、果南、

「おかえり、私のわがままお姫様・・・」

と、心優しく鞠莉に言うと、鞠莉からも、

「うん、ただいま、私の王子様!!」

と、優しく微笑み返した。

 こうして、よりをもどした鞠莉と果南はダイヤとともに、千歌たち、今のAqoursをスクールアイドルの先輩としてまとめ上げると、次に進む道を決めている千歌たちのことを全力でサポートしていった。そうしていくうちにAqoursは浦の星を、いや、沼津を代表するスクールアイドルへと成長、浦の星の廃校阻止という目標は達成できなかったものの、スクールアイドルの頂点、ラブライブ!を優勝することができた。1つの頂点を極めた鞠莉と果南、そのことは、鞠莉、

(私、愛する果南と一緒にスクールアイドルの頂点に立ったわ!!マリーたちの努力、無駄じゃなかったわ!!)

と、思えるくらいとても満足、いや、鞠莉、果南、ともに大きく成長したことを示すものとなった。

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