だが、3人のトライアングルを切り裂こうとする存在がついに出現してしまった・・・。鞠莉、突然、これまでの思い出話を切り裂くようにこんなことを言いだしてきた。
「でも、この私たちの仲を切り裂こうとする存在が現れたので~す!!」
これには果南も呼応する。
「たしかにそうだね。まさかあの人が出てくるとはね・・・」
そして、鞠莉はそんな鞠莉たちの仲を切り裂こうとする存在の名を口にする。
「まさか、my mother・・・、鞠莉‘sママが私たちの仲をcutする(切り裂く)ことをしようとしているなんてね・・・」
そう、鞠莉たちの仲を切り裂こうとしている存在、それは鞠莉の母親、鞠莉‘sママだった。この母親の存在をk対をした途端、果南から、
「あまりに固い考えの持ち主だと思うと、私、なんかむっとくるよ!!」
と、言うと、鞠莉も、
「たしかにそうです!!あんな親になりたくないです!!」
と、果南に同意してしまった。
まぁ、それくらい2人が気嫌いするもの仕方がなかった。だって、ここイタリアに鞠莉たちが逃げてきたのも鞠莉‘sママのある一言がきっかけだった。
ときは鞠莉たちがイタリアに来る前、つまり、浦の星を鞠莉たちが卒業したあとのときまで遡る・・・。
「いつも見ている人たちだけど、改めて付き合っていることの報告のために行くとなると、なんか緊張するな・・・」
浦の星の卒業式の翌日、鞠莉と果南は結婚を前提に付き合っていることの報告を、果南、鞠莉、その両親にするため、お互いの家を訪問しようとしていた。午前中は果南の家。ここでは幼馴染で鞠莉のことをよく言っていることもあり、「果南のことをよろしく頼む」と父親に言われるくらいに付き合っていることを認めてくれた・・・というより、「2人の仲を見ていたら誰だって付き合っているってわかるものよ」とのこと。まぁ、果南の両親からみたら、「2人が付き合ってもおかしくない」と、思われても不思議ではなかった様子。なので、女性2人が結婚するということを考えた場合、猛烈に反対される・・・どころか思いっきり歓迎されてしまったことに、鞠莉と果南、2人ともちょっと戸惑ってしまった。
が、今度は鞠莉の家である。鞠莉の父親は世界でも有数のホテルチェーンの社長、なので、そのことがネックになるのでは・・・と鞠莉と果南は考えていた。そして、問題はもう一つ・・・、
「あの母親が一番ネックですね・・・」
と、鞠莉が1番心配していたことを口にしてしまう。鞠莉が果南との結婚のことで一番問題と思っている存在、それは、鞠莉の母親、鞠莉‘sママ、だった。では、なんで、鞠莉‘sママが1番問題なのか。それは・・・、
「マリーの行動に対して逐一突っかかってくるからで~す!!」
そう、鞠莉‘sママは鞠莉の日頃の行動をよく思っていなかったからだった。鞠莉‘sママは鞠莉が小さいときから母親の監視下でずっと家の中で育ってきた。それは大事な娘に悪い虫がつかないようにしていたからだった。が、鞠莉の父親の都合で沼津に引っ越したものの娘の鞠莉を地元の小学校に通うことに鞠莉‘sママはさきほどの理由で猛烈に反対するも結局はしぶしぶ了承、鞠莉は地元の小学校に通うことができたものの、鞠莉‘sママの監視の目もあってか、鞠莉は学校の中でも浮いた存在となっていた(むろん、金髪や外国人みたいな見た目など、まわりのみんなとは違う鞠莉の容姿も鞠莉が浮いた存在になった原因の一つになったのですがね・・・)。が、それが果南の興味を引く結果となってしまった。鞠莉の実家であるホテルオハラ沼津淡島に忍び込んだ果南とダイヤはたまたま庭で遊んでいた鞠莉と遭遇してしまう。こうして、運命の出会いを果たした鞠莉と果南はダイヤと一緒にことあるごとに鞠莉をホテルから脱走させてはいろんなところに連れまわったのである。こうして、鞠莉は(鞠莉‘sママ曰く)悪い虫である果南とダイヤに取りつかれてしまい、鞠莉の本性、つまり、自由奔放なわがまま姫へと成長してしまったのである。もちろん、鞠莉‘sママも果南・ダイヤ対策をずっとやってきた。もともと2階に住んでいた鞠莉を、3階へ、4階へと鞠莉が脱走するごとに住む部屋を変えていき、鞠莉が脱走するのを防ごうとしていた。が、鞠莉の方が1枚上手だった。たとえ住む部屋の階をあげていってもそれに対応した脱走方法を考案してはその都度脱走していったのだ。こうして、なんと最上階まで鞠莉を住む部屋をあげていったものの、鞠莉の脱走はやむことはなかった。こうして、自分の言うことを聞かずに脱走を繰り返す鞠莉の姿をみては、鞠莉‘sママ、
「あのハグ~(果南)とですわ~(ダイヤ)、絶対に許すまじ~!!」
と、果南とダイヤに対し恨み節をきかせることが多くなった。
しかし、鞠莉が浦の星に入学してから状況は一変する。何度もイタリアに留学するように鞠莉に言うもいつも鞠莉から一蹴されてしまうのがオチだった。だが、初夏のころに突然鞠莉から、「留学の話を受け入れる」、という言葉を耳にしたからだった。これには鞠莉‘sママからすれば、
(ついに鞠莉は私の言うことを聞くことになったのですね~)
と、心より喜んでしまったほど嬉しいことだった。あの悪い虫である果南とダイヤから離れることができる、ようやく自分の言う通りに動いてくれる、そう思ったからだった。
そんなわけですぐに鞠莉の留学の手続きを鞠莉‘sママ自ら行うと、そのまま、鞠莉と鞠莉‘sママは留学先であるイタリアへと飛んで行ってしまった・・・のだが、とうの鞠莉はというと・・・、
「うぅ、このままママの言う通りに生きるなんて嫌で~す!!マリーはマリーの進む道を行くだけで~す!!」
と、自分の母親の言う通り、イタリアの留学を続けるなんて嫌である、と、思うようになり、さらには・・・、
(マリーはマリーがしたいことをするので~す!!そうです、マリーは果南とダイヤと一緒にスクールアイドルをやって、今度こそ、マリーと果南、ダイヤの大切な場所である浦の星を廃校の危機から救うので~す!!)
と、かねてからもっていた自分の想いを爆発させようとしていた。
とはいえ、今はそのときではない、そう思った鞠莉は鞠莉‘sママの言うことを聞いた振りをしてイタリアで勉学に励むとともに自分の野望を叶えるための下準備を陰で進めていた。
そして、鞠莉がイタリアに留学してから2年後、ついに鞠莉は行動を起こすことになる。鞠莉、鞠莉‘sママの監視の目を盗んで日本に極秘裏に戻ってしまったのである。鞠莉曰く、
「マリーの好きな浦の星が廃校の危機なので~す!!だから、マリーはそれを救うので~す!!」
とのこと。まぁ、鞠莉からすれば自分の野望を叶えるために勝手に戻った・・・だけでなく、自由であることが好きであり自由奔放なわがまま姫である鞠莉が鞠莉‘sママという監獄の城から脱出した、といっても過言ではないかも・・・。とはいえ、実は、鞠莉が大好きな浦の星がついに廃校になってしまうくらいの危機的状況に陥っていることは小原家にも伝わっており、それに鞠莉が呼応した、というのが鞠莉が日本に戻った理由・・・、というか、鞠莉の言い訳、が成り立つわけでして・・・。
そんなわけで、鞠莉、鞠莉‘sママの監視の目を盗んで日本の浦の星に舞い戻った・・・のだが、鞠莉‘sママ、そんな鞠莉をすぐにイタリアへと連れ帰しに日本に来る・・・わけでもなかった。いや、できなかった。なぜなら、鞠莉はそんなことすら予測して先手を打っていたのである。それは・・・、鞠莉自身が浦の星の理事長に就任したからだった。鞠莉の父親は浦の星の大スポンサーでもあった。なので、これまでは鞠莉の父親が浦の星の理事長・・・だったのだが、鞠莉の父親は世界的なホテルチェーンの社長でもある、なので、浦の星の理事長として働く時間がないくらい多忙であった。そこに浦の星の廃校問題が持ち上げってきたもんだから、鞠莉の父親、なんとかして浦の星を守ろうと思うも、あまりの多忙さゆえにそれに割く時間がない、さぁ、困った・・・といったところに鞠莉がそんな父親の代わりに自分が浦の星の理事長に就任する、と、言ってきたのである。それは鞠莉の父親からすれば、渡りに船、だった。そんなわけで、鞠莉の父親、鞠莉の願いを聞き入れることにしたのである。一方、鞠莉としても浦の星の理事長になるメリットはあった。一度理事長に就任してしまえばたとえ自分の母親であっても鞠莉をイタリアへと勝手に連れ戻すことができなくなるのだ。だって、浦の星の理事長になった鞠莉を勝手に連れ戻してしまうとまわりから無責任だと言われてしまうから。鞠莉は自ら進んで廃校問題に揺れる浦の星の理事長をかってでたのである。そんな鞠莉を鞠莉‘sママの勝手な理由でイタリアに連れ戻したとなれば「自分のわがままで浦の星の理事長である鞠莉を勝手に連れ戻した。それこそ、自分勝手な職場放棄を鞠莉にさせたことになる。それ、すなわち、小原家の顔に泥を塗ったことにつながる」、と、まわりから見られてしまうものなのである。そんなわけで、鞠莉‘sママ、鞠莉が浦の星の理事長であるあいだは鞠莉に手を出せずにいた。そして、鞠莉はそれをいいことにダイヤの策略で果南とよりを戻した、だけでなく、(浦の星の廃校を阻止したい、という自分の願望を叶えることはできなかったものの、)スクールアイドルの頂点(ラブライブ!優勝)に立つことができた、という、自分のスクールアイドルとしての夢を叶えることができた、というわけで、鞠莉としては十分に満足のいく結果を残した、のであった。
が、そんな鞠莉にも日本に勝手に戻ったことで伴った大きな代償を抱えることにもなった。それは、海外での高校の卒業の資格を失ったことだった。たんなる海外の高校の卒業の資格ではない。ちゃんとした、世界に通用する、そんな高校の卒業資格であった。その資格の名を「国際バカロレア(IB)」という。このIBの資格を取るには国際バカロレア委員会から認められた高校(IB認定校)で指定の教育カリキュラムを履修する必要があり、高校卒業と同時にIBの資格を取得できれば世界中の多くの大学に入学志願することができるようになるのだ。(以下、「キャリア教育ラボHP「国際バカロレアとは」より)そんな資格を取得できたはずなのに鞠莉は自らそれを放棄してしまったのだ。これには、鞠莉‘sママ、
(自分勝手な考えのために自分の将来すら投げ捨てるなんて、本当に鞠莉はバカで~す!!)
と、自分の将来のことなんて投げ捨ててまで自分の進む道を進もうとしている鞠莉の姿に心底うんざりしていた・・・だけでなく、
(それに、あんな鞠莉にしてしまったハグーとですわ、絶対に許しませんからね!!)
と、果南とダイヤに恨み節をきかせていた。
そんななか、鞠莉は浦の星を無事に卒業、そして、今、自分の愛すべき存在、果南と一緒に鞠莉の両親のもとへ挨拶にいく・・・、のだが、わがままな娘(鞠莉‘sママ談)に育ってしまったことに対して果南とダイヤのことを鞠莉‘sママは恨んでいることを知っている鞠莉からしたら、
(果南と付き合っていること、ママは本当に許してくれるのかな・・・)
と、心配になってしまった。
そして、ついに鞠莉と果南は鞠莉の両親と対面する。開口一番、
「鞠莉のお父さん、お母さん、お願いがあります。鞠莉をこの私にください!!お願いします!!」
と、果南が鞠莉の両親に向かってお願いをする。これは鞠莉と果南が事前に決めていたことだった。初対面の相手だとまずは当り障りのない世間話を最初にすることで少しずつ相手との距離を近づけようとする。が、今秋は果南も鞠莉の両親とは初対面ではないこと、世界的なホテルチェーンの社長である鞠莉の父親はとても忙しい身である。それなのに一人娘の鞠莉のためにと大変貴重な時間をとっていただいたのである。そんなこともあり、果南と鞠莉、鞠莉の両親に会うなりすぐに本題へと切り出すようにしたのだった。
で、果南は鞠莉の両親に自分の鞠莉に対する心構えを伝える。
「私にとって鞠莉はとてもかけがいのない存在です!!私たちは初めて会ったときからお互いに心を支えあいながらやってきました。そして、これからも私と鞠莉はお互いを支え続けることで幸せな未来へそのじと進んでいきたいと思っております!!」
だが、この果南の心構えについて鞠莉の父親からある質問が出された。
「果南さん、あなたのお気持ち、わかりました。でも、1つだけ疑問が残ります。たしか、あなたと鞠莉が高1のとき、喧嘩をしましたね。そして、高3の1学期途中まであなたと鞠莉は離れ離れとなった。それなのに、あなたは「これまでずっと支え続けてきた」と言っている。それって矛盾していませんか?」
鞠莉の父親、痛いところを突いてきた。たしかにその時期だけ2人は離れ離れになっていた。それは2人のあいだに深い溝ができていた時期でもあった。それなのに、果南は「初めて会ったときからお互いに心を支えあっていった」と言っているのだ。それこそ矛盾している・・・といってもよかった・・・。
だが、果南、この鞠莉の質問に真正面から答えた。
「たしかにその通りだと思います。けれど、その時期があったからこそ私にとって鞠莉はとても大切な存在であると気づくことができたと思います。その時期は私と鞠莉のあいだに深い溝がありました。喧嘩別れに近い状態でした。けれど、その原因は私たちの気持ちのボタンの掛け違いでした。それがわかったとき、私たちはともに悲しみました。お互いがお互いのことを思ってあんな態度をとってしまったから起きた亀裂だとわかったとき、w他紙と鞠莉はお互いの存在が自分にとってかけがいのないものであるとわかりました。そして、今、そのときの気持ちを胸に秘め、私と鞠莉は付き合っている次第です」
高1のとき、鞠莉と果南、ダイヤは離れ離れになった原因、それは東京のスクールアイドルでのイベントの出来事だが、果南は鞠莉のことを思ってステージを降りた。しかし、鞠莉は鞠莉で果南とダイヤのこれからのためにステージに強行出場した。お互いがお互いのことを思ってやった行動、それによって両者のあいだで2年間にわたる深い溝を作ってしまったのだ。本当にボタンのかけ違いである。だが、あのとき、大雨のときの部室での出来事、鞠莉と果南のハグ、それによってボタンのかけ違いをただすことができた。人はなにかの間違いに気づくとき、両者の相手に対する気持ちを再確認するとその気持ちをもっと大切にしようとする。そして、それが鞠莉と果南にも起きていた。2人ともお互いのことがとても大好き、ずっと支え続けたい、それが2人の思い違い、ボタンのかけ違いによりそれが消滅しようとしていた。だが、ハグという歴史的な和解により2人のお互いを大事にしたいという気持ちはより強固なものになっていたのである。
そして、果南の思いは鞠莉の父親の心を揺れ動かした。
「お互いが離れていた時間があったからこそあなたは私の大切な娘のことを思いやる心を強めることができた。それは鞠莉にもしかり・・・。人というのは失敗などを通じてとても大事なことを学ぶことができます。そして、それが、あなたと鞠莉、お互いのことをとても大切にしていく、その気持ちをより強固にしてくれた。私はあなたのその言葉を聞いただけでもあなたの鞠莉を大切にしたいという気持ちをわかることができました」
さらに、鞠莉、自分の父親に対して果南の援護射撃にはいる。
「パパ、私も果南のことをとても愛しています。マリーもあのexperience(経験)があったからこそ果南のことをもっと大事にしたい、もっとLove(愛)したいと思ったので~す!!だから、パパ、お願いで~す、果南とマリーのLove、認めてくださ~い!!」
この鞠莉の援護射撃に、鞠莉の父親、
「・・・」
と、少し考えると、ついにある言葉が飛び出してきた。
「よし、わかった!!鞠莉と果南の付き合いを認めてやろう!!2人の気持ち、私の心を撃ち抜くのに十分であった!!」
そう、鞠莉の父親は鞠莉と果南の仲を認めてくれたのである。
が、そんな父親の言葉を遮ってしまう存在がいた。
「この私は許しませんからね!!」
そう、鞠莉‘sママである。その鞠莉‘sママに対して、鞠莉の父親、
「まぁまぁ落ち着いて・・・」
と、落ち着くように言うも、鞠莉‘sママ、
「落ち着くほうが無理というもので~す!!」
と、さらにヒートアップしてしまう。
そして、鞠莉‘sママは果南と鞠莉に対してこれまでの恨みつらみをぶつけるがごとく怒りをぶつけてしまった。
「鞠莉とそこの子が付き合っている、なんの冗談なのですか~!!冗談もほどほどで~す!!だって、マリーの今の性格(自由奔放なわがまま姫)に育った原因はそこにいるその子が原因で~す!!鞠莉がこの子と一緒に私たちに黙って脱走してまで遊んでいたためにこんなわがままな性格になったので~す!!そして、その子と付き合っているですて~、それこそ、笑止百万、千万、億千万、で~す!!」
これには、鞠莉、
「マリーの性格はもともとこれなので~す!!」
と、鞠莉‘sママに反論する。
しかし、鞠莉‘sママの言葉攻めは続いていた。
「シャラップ!!この私がもっと鞠莉のことを管理していればそんなFreedomな性格にならなかったので~す!!とてもおしとやかな性格になったので~す!!それもこれもそこにいるハグー(果南)とですわ(ダイヤ)のせいなので~す!!」
鞠莉‘sママの果南たちに対する恨み、相当根が深いようだ。まぁ、無理もない。本当であれば鞠莉‘sママが鞠莉のことを管理していれば鞠莉はとてもおしとやかな性格になった、と鞠莉‘sママは思っていたものの、果南とダイヤの誘いにのってホテルを脱走してはいろんなことに行ってしまったのである、そのおかげ?もあってか、鞠莉は親のいうことなんてきかない、そんなわがままな子(鞠莉‘sママ)になったのかもしれない、そう鞠莉‘sママはそう確信していたのである。むろん、これは鞠莉‘sママがそう確信しているのであって本当はそうであるかはわからないのですがね・・・。
でも、鞠莉‘sママはこの確信をもとにどんどん鞠莉と果南を攻める。
「そして、その鞠莉のわがままな性格によって勝手に家を飛び出したあげく自分の人生を棒に振ったので~す!!」
これには、鞠莉、
「私、別に勝手に家を飛び出したわけじゃないもん!!ちゃんとパパの許しをとったので~す!!」
と、言い訳をする。まぁ、たしかに、鞠莉、自分を浦の星の理事長にするように進言したこともあり、鞠莉の両親に黙って家を飛び出した・・・ってことはしていないようである。が、鞠莉‘sママはというと・・・、
「鞠莉がそう言ったとしても、この私からすれば勝手に家から飛び出したといっても過言じゃないで~す!!」
と、自分の意見が鞠莉にたたきつけると、
「それに、鞠莉のわがままのせいで外国の高校の卒業資格をLost(失った)のですよ!!浦の星の卒業資格じゃ物足りないので~す!!」
と、鞠莉に事実を突きつける。これには、鞠莉、
「私にとってみればそれはナッシングで~す!!マリーはマリーのことを大事にしてくれる人たち(果南やダイヤ、Aqoursメンバー)と一緒にやってきたことが宝物なんで~す!!」
と、さらに反論。
だが、鞠莉の反論は鞠莉‘sママには効かなかった。
「マリは私の言うことだけを聞いていればいいので~す!!イタリア人は本来家族を優先しま~す!!特にママである私が鞠莉にとってとても大切な存在となるので~す!!それを反故にするなんて、娘であっても許せないので~す!!」
と、とんだもないことを言いだす。イタリア人は「基本的に寛大でどんな人にも友好的で信頼感を抱く」と思われがちだが、本当のところ、他人に対して懐疑的、なのである。ほかの人たちよりも家族のことを優先するのがイタリア人だったりする。特に母親と子どもの関係性はとても強いものであり、母親は自分の子に常に無償の愛情を注ぐものである。そして、母親が子どもに対して一途な思いがあると同様にその子どもも何歳になっても母親離れできない、とみられてもしかたがなかった。「マンマこそすべて」、その言葉で片付くこともあったりする。(以下、あがるイタリアマガジン「マンマこそすべて」な感性はどうやってつくられるのか/ヤマザキマリさんのイタリアエッセー」より)そう考えると、鞠莉の性格はそれに相反するものかもしれない。いや、そうみられても仕方がなかった。だって、鞠莉‘sママの思いとは相反する行動ととっているから。
とはいえ、そんな鞠莉‘sママの言葉に、鞠莉、
「そんなの、ママの勝手で~す!!マリーはマリーで自分の人生を決めるので~す!!マリーの人生に口をださないでほしいので~す!!」
と、逆に火に油を注ぐような発言が飛び出す。こうなってしまうと、
「果南と付き合うこと、認めてで~す!!」(鞠莉)
「そんなのいやで~す!!」(鞠莉‘sママ)
と、話は平行線に・・・。いや、それどころか、完全に炎上状態・・・となってしまった。
そして、しまいには、
「マリ、あなたはイタリアの大学に行くまでこの実家にずっといるので~す!!誰とも会わないので~す!!この私がみっちりとゆがんだ性格を強制してみせるので~す!!あと、私が決めた男の人と結婚するので~す!!その男の人のもとで私が鞠莉をみっちりと監視するので~す!!これは決定事項で~す!!」
と、鞠莉‘sママ、鞠莉を自分の実家、もとい、ホテルのなかに閉じ込めること、いや、それどころか、勝手に鞠莉を結婚させようとさせようとしているのではないか。であるが、こうなってしまうと鞠莉‘sママの暴走を止めることなんてできない。これには鞠莉と果南は、
「・・・」
と、無言になるしかなかった。
こうして、鞠莉と果南の付き合いは鞠莉の父親からは認められたものの鞠莉‘sママからは拒絶させるどころか、勝手に自分の決めた結婚相手と結婚させる、といった発言すらされてしまう結果を迎えてしまった。
だが、鞠莉がここで引き下がることなんてなかった。その日の夜、鞠莉は果南とダイヤに電話をすると、いきなり、こんなことを言いだしてしまった。
「果南、ダイヤ、さっさと旅の準備をするので~す!!明日、予定がHurry up(早まった)ですが、イタリアに卒業旅行、いや、愛の逃避行をするので~す!!」
この鞠莉の突然の提案に、ダイヤ、
「えっ、なんですって!!たしか、イタリアに卒業旅行をすることはすでに決まっておりましたが、まさか、明日出発なんて、いきなりすぎじゃありませんか?」
と、鞠莉に言うと、その鞠莉から、
「明日出発といったら明日出発なの!!」
と、なにも言わずにただごねてしまった。
であるが、果南、この鞠莉の提案に、
(あっ、もしかして、今日のあのことが原因かな?)
と、思い当たる節があったらしく、ダイヤになぜ鞠莉がこんな突拍子でもないことを言っているのか、ダイヤに対し、
「あっ、もしかして、今日の(鞠莉の家で起こった)出来事が原因かな?」
と言うと、これを聞いたダイヤ、
(あっ、そういうことですね。あの鞠莉‘sママさんとひと悶着、果南さんとの仲を認めてくれなかったのですね。それに私たちのこともバカにしたことも加わって・・・)
と、すぐに鞠莉がこんなことを言っているのか、その理由がわかったみたいだった。実は、ダイヤ、果南を通じて、今日起きたこと、鞠莉と果南がお互いの家に行って付き合っていることの挨拶をしてきたことを聞いていたのだ。そのなかで、鞠莉‘sママ以外は2人の仲を認めれらたものの、鞠莉‘sママだけは難癖をつけて認めてくれなかったばかりか果南とダイヤのことを馬鹿にしていたこともダイヤは果南からの報告で知っていたのである。
そんなわけでして・・・、
「たしかに私たちのことを馬鹿にするなんて、この私とて許しがたいことですわ!!鞠莉さんのわがままな性格は今に始まったものではありませんのに・・・」
と、ダイヤが怒りながら言うも、鞠莉、
「ダイヤ、それ、まるで、マリーのこと、馬鹿にしているように聞こえるので~す!!」
と、ダイヤに指摘すると、ダイヤ、
「あっ、鞠莉さん、ごめんなさい・・・」
と、鞠莉に謝ってしまう。
が、果南、そんな2人に対し、
「え~と、ダイヤ、鞠莉、今はこれから先のことを話し合っているんだよね・・・」
と言うと、ダイヤ、鞠莉、ともに、
「あっ、果南さん、すいません・・・」(ダイヤ)
「Sorry・・・」(鞠莉)
と、なぜか落ち込むように果南に謝ってしまった。
そして、話は元に戻る。まずは、ダイヤ、
「でも、たしかに鞠莉さんがそういうのも無理ではありませんわね。あの鞠莉‘sママさんだったら鞠莉さんの1人や2人、平気で拘束して、鞠莉さんの知らない男の人と結婚させらえれることなんて簡単ですわね」
と言うと、果南からも、
「たしかにダイヤの言う通りかも。鞠莉を閉じ込めてずっと自分の操り人形として生かしておくなんて造作のなさそうだもんね・・・」
と、鞠莉のことを心配そうに言うと、その本人である鞠莉から、
「えっ、マリー、ママのパペット(操り人形)になんてなりたくないで~す!!」
と大げさに言うと、鞠莉、そのまま、
「だからこそ、Go イタリア、愛の逃避行、で~す!!」
と、再びイタリアへ愛の逃避行を行うことを2人に求めてしまう。
とはいえ、本来なら突然のことなのですぐの準備はとても無理・・・と思われるが、このままだと鞠莉は一生鞠莉‘sママの操り人形になることは目にみえていたので、果南とダイヤ、2人とも、
「このままだと明日には鞠莉さんは監獄の中に入る可能性が高いですね。わかりました。明日、イタリアに飛び立ちましょう!!」(ダイヤ)
「うん、私もダイヤの意見に賛成!!鞠莉‘sママの魔の手から私の大好きな鞠莉のことを守るためならそんなことすら許されるもんね!!よ~し、私、鞠莉のこと、全力で守ってあげるからね!!」(果南)
と、鞠莉の提案にのることにした。これには、鞠莉、
「thank youで~す!!」
と、2人にお礼を言った。
こうして、果南、ダイヤ、鞠莉の3人は鞠莉の提案通りすぐにイタリアに飛び立つ縦鼻をすると、
「ママへ マリーはこれからママのもとからおさらばです!!追いかけてこなくて結構です!!」
と、鞠莉、鞠莉‘sママに置き手紙を残すと、いつも使っている秘密の通路を使って真夜中のうちにホテルを脱出、同じく真夜中のうちに家を出た果南とダイヤと合流すると朝のうちにイタリアへと旅立ってしまった、卒業旅行という名の愛の逃避行をするために・・・。