がっこうぐらし! 縛りプレイ めぐねえぱふぱふMOD   作:かませ犬XVI

7 / 11
日が暮れたので初投稿です


2-3裏 黄昏の抱擁

 放送室には、奥に番組収録用のブースが設置されている。防音壁と防音ガラスで囲まれたそこは、静かで、空調もしっかりしており、拠点にするにはうってつけの空間であった。収録用の折り畳み長机を搬出し掃除した今、私達五人が横になってなお余裕のあるスペースがある。今はまだ寝具の類がろくに存在しないものの、布団、せめて寝袋を確保出来れば、まともな寝室として機能するだろう。

 そんなスタジオを防音ガラス越しに眺められるコントロールルームで、私達五人は机を囲んで席に付いていた。机の上には、昼に食べ残した食糧が全て広げられている。今この場にある物が、私達が集められた食糧の全て。後は屋上菜園に野菜も存在するものの、食べたければバリケードを乗り越えて取りに行くしかない。

 否が応でも食糧事情の悪さが目に付き、必然的に話の内容もそれに絡むものとなる。

 

「どうする? これじゃ朝の分すら怪しいぞ」

「だけど、節約したところで一食分にもならない。いっそ今ここで喰い切っても良いんじゃないの?」

 

 ポテトチップスを摘まみながらくるみさんが問題提起をすれば、クッキーを片手にまなさんが意見を言う。

 

「まな、それじゃ朝飯抜きだぞ」

「今日もそうだったろ? その代わり、明日は朝一で二階に降りるしかない」

 

 苦言を呈するくるみさんに、まなさんが言い返す。

 

「待って下さい。二階に降りる気なんですか?」

 

 昨日の今日でもう二階へ行く事を提案するまなさんに、流石に私も口を挟む。

 

「ん? ああ、そうすべきだと思います」

「危険過ぎないか? まずは三階を制圧する方が先だと思う」

 

 肯定するまなさんだったが、くるみさんは異論を唱えた。

 

「いや、確かに三階の制圧もしたい。けど、今のあたし達に一番足りない物って、食糧じゃないか?」

「そりゃそうだけどさ、急ぎ過ぎじゃないか?」

「けど、他に食い物のあてが無い。飢える前に次の食い物を探さないと、動けなくなる」

 

 まなさんとくるみさんが議論を交わす。顔を突き合わせ、真剣な表情で言い合う二人に、私は口を噤んだ。

 双方の言い分も分かる。安全の確保、そして食糧の確保。どちらも大事だ。同時進行するには人手が足りないだけで、いずれ明日か明後日には両方やらなければならない。

 私の心情的には、出来るだけ危険を避けたい。すなわち、安全を優先したい。けれども、食糧事情が逼迫している事もまた事実。節約したとしても、明日の朝には食べ物が全滅してしまう。

 まだ全ての部屋をきっちり探索し終えたわけではないから、生徒会室や校長室等を引っ繰り返せば、もう少し食糧が見付かるかも知れない。けれども、摘まめる程度のお菓子ならさておき、そう大量の食糧が見付かるとも思えない。三階で未だ制圧が済んでいないのは、二年生の教室と、その準備室のみ。そこにも纏まった食糧など残っていないだろう。安全は確保出来た、けれども食べ物が底を突いた、では大問題なのは理解出来る。

 

「……三階であと残ってるのは、二年の教室だけか。確かに何も無さそうだな」

「ああ。だが学食の冷蔵庫なら、少なくともカラってのは無いはずだ」

「屋上の野菜もあるぞ」

「あれは温存すべきだ。あれを食い尽くしたら、野菜なんてもう手に入らない」

 

 そもそも、安全の確保というのなら、私達は先程バリケードを組み上げたばかりだ。揺すって強度を確かめながら作り上げたからには、一先ずの安全は確保出来たと言えなくもない。彼等が段差に弱い以上、三階全域を確保し、三つの階段前をそれぞれ封鎖する方がより安全だろうが、明日の朝には底を突く食糧の方がより不味い事態であると言えるだろう。

 余裕が無い方を先に何とかするのなら、食糧確保を優先すべきだ。そのためには、二階に下りるしかない。

 

「二人とも、少し落ち着いて下さい」

 

 あれこれと話し合う二人を止める。正直気が進まないが、私の中でも結論が出てしまった。彼女達の話し合いも二階遠征に傾きかけている。ここで方針をはっきりさせてしまう方が良いだろう。

 私の制止を聞いて、二人とも口を閉じる。そんな二人のみならずゆうりさん達の視線も私に集中し、議論を遮った私が後を続けるのを待っていた。

 

「先生も、食糧の確保が急務だと思います。二階に行きましょう」

「決まりだな」

「勿論、先生も行きます」

 

 校舎端、職員休憩室や更衣室の向こう側にある階段。購買部や学食の調理室に行くには、そこを下りるのが最も近い。階段最上段にバリケードを作ったため、階段そのものから先は危険地帯だ。

 今日の皆の動きを振り返れば、恐らく二階に下りるメンバーは私と、まなさんと、くるみさんの三人。私だけで何とか出来るなら何とかしてやりたいが、今日晒した醜態を鑑みる限り、悔しいが、私だけではどうしようもない。

 ならばせめて、荷物持ちでも何でもやろう。雑用だろうと構わない。生徒達を死地に送り込んでおきながら、自らは安全地帯でのうのうと過ごす選択肢は無かった。

 

「若狭さん」

「! はい」

 

 これまで会話の中心に居たのがくるみさんとまなさんだったからか、ゆうりさんに声を掛けると、一瞬彼女の反応が遅れた。

 

「明日は先生達で、食材を見付けて来ます。その間、丈槍さんと一緒に職員室の給湯コーナーの掃除をお願い出来ますか」

「はい」

 

 学食の冷蔵庫に入っているとすれば、それは食材単位だ。野菜にしろ、肉にしろ、そのままでは食べられない物ばかりだろう。食べようと思えば、誰かが調理しなければならない。

 その点、職員室の給湯コーナーは、大して広くも無いくせに給湯器やガスコンロを揃え、まな板も、包丁すらも完備している。今日取り外した電気ポットの他には炊飯器、電子レンジ、コーヒーマシン、食器洗い機も置いてあり、家庭用と比べても遜色無い冷蔵庫もある。これだけあれば、一端の台所として機能する。料理するには十分だ。日頃から、妙に設備が整っていて流石は私立だとは思っていたが、その設備が今は有難かった。

 

「丈槍さんも、若狭さんのお手伝い、お願いしますね」

「うん」

 

 明日、またしてもこの二人を残して行く事になる。食糧調達は絶対に必要な事とはいえ、誰かがケアしなければならないだろう二人を放置せざるを得ない事に、不安を感じる。

 けれども、それも明日か明後日までの辛抱だ。持てる限りの食糧を回収できれば、職員室の冷蔵庫が埋まるぐらいの物資は持って帰って来れるだろう。食糧事情にも余裕が出て来る。後は、三階全域を確保出来れば、安全確保の面でも一息つく事が出来る。

 とここまで考えたところで、たった一日で状況が大きく好転した事に気付き、小さく安堵の溜息を付いた。少なくとも昨日、あるいは今朝の、今後の展望がまるで存在しなかった状態から考えれば、確かな進歩だ。まだまだ予断は許されないが、着実に自分達の生存環境が整い始めている。一抹とはいえ、希望が出て来ていた。

 

「はぁ、喰った喰った」

「ラーメンもあるぞ」

「それは最後の一個だろ」

「くるみのだぜ」

「まなも喰ってないだろ」

 

 くるみさんとまなさんの雑談を聞き流しながら、皆の様子を窺う。お菓子だけとはいえ、食事を出来たからなのか、皆落ち着いて見える。少なくとも、表面上は。

 とはいえ、ゆきさんも、ゆうりさんも、俯いて視線を机の上に彷徨わせている。ただ退屈しているだけ、というわけではあるまい。彼女達の口数が異様に少ないのは、まだこの現実を受け止め切れていないのだろう。出来れば付きっ切りで居てあげたいのだが――。

 他方、今日は抜群の連携を見せてくれたくるみさん達も、果たして内心は如何ほどなのか。今は時折笑顔も見せ、大丈夫そうには見える。しかし、昼間に掃討が終わった後の“片付け”の時には、二人とも表情が抜け落ちていた。私も思考停止して対処したぐらいなのだ。相当なストレスが掛かっていたはず。持ち直したのならいいが、空元気に過ぎないのなら必ず限界が来る。明後日、あるいは明々後日。一日でいい、彼女達に休息が欲しかった。

 

「さ、皆さん。もうすぐ日が暮れます。そろそろ寝ましょうか」

 

 このままでは、明確な答えも無い思考の海に沈む。加えて、ここでただ座っていても、何も事態は進展しない。いたずらに時間だけを浪費させるぐらいなら、せめて明日に備えて皆を休ませるべきだ。

 思考を打ち切った私は、努めて明るい声を出し、皆に呼び掛ける。

 

「そうだな」

「んぅ、疲れた」

 

 そんな私の声に一番に反応してくれるのは、やはりくるみさんとまなさんの二人。ゆうりさんは聞き取りに難儀するような小声で「そうね」と言うに留まり、ゆきさんは頷くだけ。

 不味い。たった四人の彼女達の中で、もう分断の兆しがある。このままでは、元気そうな二人と、そうじゃない二人に分かたれてしまう恐れがあった。

 だけども。今は、そして明日の午前中は、最早どうしようもない。メンバーを入れ替えて交流させようにも、私達遠征班は危険極まりない。明日もきっと戦闘が待っている。私ですら、何とかしなきゃと思っていながら、それでも恐怖で動けないのだ。今のゆうりさんやゆきさんに戦闘が出来るとは到底思えなかった。

 

 各々、無言で片付けを始める。ゆきさんが機材の影からゴミ箱を見付け、ゆうりさんが梱包や空箱等を手早くまとめる。まなさんは唯一残ったカップラーメンをバッグに放り込み、邪魔にならぬよう戸棚にもたれかけさせる。くるみさんは、すっかり軽くなった電気ポットの中を確認し、それを持って部屋の外に。例えただの白湯でも、水道水そのままよりはマシだ。補充に行ってくれたのだろう。

 私は台拭きが無い事に気付き、職員室へ。給湯コーナーで水を補充中のくるみさんの後ろをお邪魔し、タオルを手に取る。湿らせた後は、ポットを抱え直した彼女に続いて部屋に戻る。

 部屋の中は、既に粗方片付いていた。ゴミの姿は消え、椅子も戻され、ゴミ箱も元の位置に。後は私が拭くだけのようだ。台拭きで食卓を拭きあげると、ポットを卓上に戻し、後は寝るだけになる。

 ちらと時計を見る。現在時刻、午後六時十六分。窓の外も明確に日が暮れ始めている。普段と比べると就寝時刻と言うにはかなり早いものの、今日は朝も早かった。精神的、肉体的にも疲れている。これ以上起きている理由も無かった。

 

「で、誰が見張りに立つ?」

 

 ゆきさん、ゆうりさんをブースに向かうよう促していると、くるみさんがそんな事を言い出す。

 今日、掃討出来たのは、中央階段から左側、特別教室群だけだ。階段右側、教室群とその準備室には未だ手付かずの危険地帯が広がっている。彼等が一体何人潜んでいるのか、その把握すらしていない範囲だ。そんな場所がバリケードの向こう側、廊下のすぐ先にある以上、無防備になるわけにはいかなかった。

 皆で作り上げたとはいえ、肝心のバリケードの耐久性も未知数だ。揺らしながら確認はしたものの、彼等を相手に果たしてどこまで持つか。実際に確かめられたわけでもない。荷造り紐が彼等の攻撃で千切れないか、切られないかも不安が残る。

 加えて、この放送室と廊下とを隔てる扉は、たった数センチの厚さしかない。一応金属製とはいえ、ノックした時の音を聞けば、中空構造である事は判る。本気で蹴破ろうとされた時、信頼出来るかは疑問符が付いた。また、この扉は廊下側に開く外開き構造だ。屋上に居た時のように、厚い金属製の扉を重量物のロッカーで抑えて封鎖するような真似は出来ない。

 誰かが、見張り番をしなければならなかった。就寝中に襲われたら終わりなのだから。

 

「先生がやります。皆さんは休んで下さい」

 

 コントロールルームから動こうとしない二人に振り返り、立候補する。

 

「じゃああたしも」

 

 間髪入れずに、まなさんもそう名乗り出る。

 

「花田さん、先生がやりますから、大丈夫ですよ」

「独りってのも危険過ぎません?」

 

 生徒達、特に、働き詰めだった二人には休んでいて欲しい。そう思って断ろうとするも、すぐさま反論が飛んで来る。その反論に、私は何も言えなくなってしまった。

 今日、結局私は、一度も彼等と戦う事は無かった。前衛を務めた二人が二人だけで全部済ませてしまったから、というのは言い訳に過ぎない。手が震え、前に出れなかった私は、終ぞ彼女達の横に並ぶ事が出来なかった。いや、何かあった時に援護出来る位置に進み出る事すら怪しかった。

 夜間、もし彼等が放送室に近付いて来た時、果たしてそんな私だけで対処出来るのか。そう自問した時、自信を持って肯定を返す事が出来なかった。寧ろ、答えられるわけが無かった。昼間、私は自分の無力を思い知ったばかりなのだから。

 

「あたしはいいのか?」

「くるみはいい。明日の主力だからな」

「あー、分かった。任せた」

 

 私が沈黙している間に、二人がそんな言葉を交わす。

 その後、くるみさんは持っていたシャベルをまなさんに手渡し、手ぶらでブースへと向かっていく。

 

「おやすみ、めぐねえ」

「もう、めぐねえじゃなくて、佐倉先生」

「まだ気にするんだ、それ」

 

 己の無力感を抑え込み、普段通りに振舞うよう努める。彼女達には悪気など無い。私が戦えなかったのは事実であり、見張りが私一人では信用出来ないのは道理なのだ。

 明日の事を考えた上で合理的な判断を下すなら、戦える彼女達二人の内どちらかが見張りに付き、私がその支援に付く。そしてもう一人は明日に備えて寝るのは何ら間違っていない。

 

「おやすみ、佐倉先生」

「はい、おやすみなさい」

 

 改めて、くるみさんが挨拶してくる。私も挨拶を返しながら、彼女をブースまで送っていく。

 室内には、先に向かっていたゆきさん達の姿もある。数枚のタオルを掛布団代わりにして既に寝転んでいる。

 

「皆さん、今日はお疲れさまでした。ゆっくり休んで下さいね。それでは、おやすみなさい」

「おやすみなさぁい」

「……おやすみなさい」

「おやすみなさい」

 

 床に就く三人に挨拶すれば、既に挨拶を済ませていたはずのくるみさんを含め、三者三様に挨拶が返って来る。そんな彼女達を一通り見回した私は、壁に手をやり電気のスイッチを切った。

 もう、日が暮れている。黄昏時を過ぎて急速に弱まりゆく太陽光は、閉じられた厚手のカーテンに遮られ、ブースの中が一気に暗くなる。外に出て分厚い金属扉を閉じた私は、コントロールルームで独り待っているまなさんに合流する。

 

 全ての蛍光灯が消え、人工の光が途絶えた校内は、暗く、そして不気味な静寂に包まれていた。一応、廊下を挟んで放送室の反対側にあるLL教室越しに、沈む夕日の最後の残り日が申し訳程度に差し込んでいる。けれども、廊下を照らすにはあまりにも光量が不足し、そう離れていないバリケードですらぼんやりと影が確認出来る程度でしかなかった。

 黄昏時が終わり、宵に切り替わろうとする最後の刻。じきに、足元はおろか、手元すら満足に確認出来ない漆黒の宵闇が廊下を満たすだろう。この分では、恐らく月明かりは役に立たない。夜目が利いたとしても、果たしてどこまで見えるようになるのか。

 放送室の前、扉を背に立ち尽くす私は、今この場に独りでない事に安堵した。徐々に弱まる光、一切の物音が消えた静寂、そして漂う仄かな血の臭い。それらに本能的な恐怖が呼び起こされ、身体が震える。鳥肌が立つのを抑えられなかった。

 ちら、と横に佇むまなさんの様子を窺う。シャベルを手に、中央階段側バリケードの方を見遣る彼女は、一見すると自然体だ。少なくとも私にはそう見える。恐怖にろくに抗えていない私から見ると、余程肝が据わっているのだろうと感心すら覚えた。

 

「先生?」

「何ですか?」

 

 けれども。私はすぐに、自分が抱いた感想が間違っていた事を知らされた。

 ふと、まなさんから小声で呼び掛けられる。反応し問い返した私に、しかし彼女は続く言葉を紡ぐ事は無く、代わりに行動で用件を示した。

 おもむろに私に近寄って来た彼女は、物音を立てないようそろそろとシャベルを床に置くと、そのまま私に正面から抱き付いて来たのだ。少し屈んでいるらしく、彼女の顔が私の胸に埋まるような格好だった。

 

「あの……花田さん?」

 

 まさかいきなり抱き付かれるとは思わず、私は彼女の両肩に手を添えた。そっと手に力を入れ、離れるよう促しながら声を掛ける。

 

「鼓動――生きてる証」

 

 しかし。彼女がポツリと呟いた言葉を聞いて、引き剥がそうとしていた手を思わず止めた。その代わり、両手を彼女の背と後頭部に回し、ぎゅっと抱擁する。

 昨日の放課後に事件が起きた時から、一貫して行動力を示し続けていたこの子。誰よりも早く立ち直り、指針を立てて今日は終始皆を導いてくれた彼女に、私は頼もしさを感じていた。胡桃さんと共に最前線に立ち、道を切り拓いてくれる彼女の姿は、凛々しく、自然体に見え、そして肝が据わっているかのように思えた。

 だけど。そんなわけが無い。彼女は上手く恐怖を抑え込んでいただけだ。そもそも、彼女は昨夜「こんなとこで訳も分かんねぇまんま死んで堪るかってんだ」と言い放っていた。死にたくない一心で、生き残るために知恵を巡らせた結果思い付いたのが、今日の方針であり、そして奮い立たせた心で恐怖に蓋をし立ち向かうという決断だったのだろう。

 とは言えど、こんなつい昨日まで良き隣人だった人々が突如豹変し、動く屍と化して襲って来るなんて事態に巻き込まれて、平気でいられるはずも無い。彼女の心にも、多大な負荷が掛かったのは間違いない。彼女も摩耗しているのだ。私に人肌を、生者の存在と証を求めたくなる程度には。

 

 よくよく見ると、彼女は小さく震えていた。今は夜ではあるが、廊下も冷え込んでなどいない。気温のせいではない。今日一日、抑え込んでいたものが解き放たれたのだろう。

 今日初めて見せた、彼女の弱った姿。私は、四人の中で一番大丈夫そうに見えたが故に、他の三人と比べて彼女の扱いが杜撰になっていた事、そして、あろう事か生徒に甘えかけていた事を自覚し、大いに後悔した。

 せめてもの罪滅ぼしに、彼女を精一杯に抱き締める。今日、何の役にも立てなかった私だが、そんな私に縋る事で彼女の心労が少しでも軽くなるのなら、私は喜んでそれに応えよう。例え仮初でも、私が彼女達の心の安寧に役立てるのなら、それが私の役割だった。




R-15指定って、胸部の描写はどこまで赦されるんだ?
流石に官能SS並みに書き殴ったらBAN待った無しだしなぁ……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。