この作品もいよいよ終わりに近づいてきました。
…まだ終わりじゃないんですけどね……?
今回は、シリアス……というか、暗い要素とオリジナルが少し入ります。
最初リアルタイムで11話を視聴した時は驚きました……
それではどうぞ。
「美味しかった~♪」
「500点満点だ……」
「ソースだけじゃなくて、生地にも練り込んであるのが特徴なのよ」
エスポワールにて。
悠里達はフェルマが作った新商品のひじきパスタを食べていた。
見た目は地球にもある、イカ墨パスタに近かったが、食べてみると全く別物なくらいの美味しさだった。
「あ。いい事考えた! ひじきパンにひじきパスタを挟んだらよくない?」
名付けて『ひじきひじきサンド』と付け足すキャロ。
それを聞いて名案です!と言うカノン。
あぁ……地球の食べ物で例えると『焼きそばパン』と同じ原理かと思う悠里。
「あなた達って、ほんとに仲良しね♪」
「だって小っちゃい時から、ずーっと一緒にいますから」
「カノンとユーリは違うぞ」
「えっ、あれ……?」
するとキャロがこんな事を口にした。
「寝相が悪くて、朝起きたら、天窓の近くまで浮かんでた事なかったっけ?」
「それは……私だ……」
「…けどセレナの寝顔は可愛かったよ?」
「か、かわっ……!? ちょっと待てユーリ。わ、私の寝顔を見ただと!?」
悠里の一言で頬を赤くしながら動揺するセレナ。
いったい何時見たんだ!?と悠里に詰め寄るが……
「…パーレルに来て少ししてからかな。セレナだけじゃなくて、ソナタ達の寝顔も見た事あるよって、悠里は悠里は呟いてみたり」
「「「「…へっ……? ~~~~っ!!?」」」」
どこぞの打ち止めのような口調で答える悠里。
その答えにセレナを除いた4人は次第に顔を真っ赤にしていたのは言うまでもない……
「あらあら~♪ って、あら。郵便屋さん」
「お手紙らよ~」
フェルマが照れてる5人をのほほんと見てると、アザラシ郵便がやって来た。
「私に?」
どうやらカノン宛に手紙が届いたようだ。
少し気になったので、悠里達も外に出てみる……
「え? 何々? 誰から……?」
「誰でしょう? …………っ!」
「どうしたの?」
「ヴェラータさんです。アトランティアで私の世話をしてくれてる人……」
送り主はヴェラータという、アトランティアの後見人からだった。
カノンに着替えや本等……色んな物を送ってくれた人で、アルディの貝殻姉妹だったという事を悠里は思い出した。
「…………」
「…1人で読ませてあげよう?」
「そうだな。個人情報だ」
ソナタとセレナの意見で、カノンに1人で手紙を読ませる事になった。
「もう一度オーディションを受けてみませんか? ────という訳だが……何か?」
「何か? じゃ、ありません!!」
「なんでこんな事をしたんですか! アルディさん!」
「こんな事って?」
悠里とカノンを除いた4人がアルディに詰め寄っていた。
普段あまり怒らないフィナさえである。
4人が怒ってる理由……それは手紙の内容にあった。
「勝手にカノンの様子を知らせたりして!」
「しかもソナタちゃんが撮影した映画じゃないですか!」
「パーレルの映画だろう? みんなもう観てるんだし……何か問題があるかな? ヴェラータにもカノンの様子を知らせてあげたら、喜ぶだろうって思って……」
問題大アリですよ!とキャロが言う。
「ソナタのオーケーも、カノンのオーケーも無しというのはいかがなものか!」
「そうですよ~!!」
セレナとフィナが抗議する。
そう。アルディは良かれと思って映画が保存された『クリスタルディスク』を送ったのだが、撮影者であるソナタとカノンの許可無しに送ってしまったのだ……
気持ちは分からなくもないが、今回ばかりはアルディが悪いなと悠里は口には出さないが思った。
そしてカノンが大丈夫ですと言って、この件は収まったのだった……
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『本日は大潮の日です。明日は晴れ。しばらく良い天気が続くでしょう』
レジェによるパーレル村シェル放送が流れる中、6人は映画館で映写機の整備をしていた……
「カノンちゃんは心配しなくていいからね?」
「もしアトランティアに戻ってこいって言われたら、アタシ達が守ってあげる」
フィナとキャロが言う。
こういう事を言うという事は、さっきの件がよっぽどだったのだろう……
「それ何? キネオーブ?」
「あ。これは、この前お当番の時に掃除をしていた時に見つけて……」
カノンの手にはプリズムパールより少し大きいサイズのキネオーブが。
なんでも、この前の当番の時に入口付近にある花壇の横に落ちていたとの事……
「曇ってる……古い物みたいだね。もう映写機にはかけてみた?」
「はい……一度だけ……」
ソナタの言う通り、キネオーブは曇っていた。
とりあえず映写機の手入れが終わったので、試しにかけてみる事に。
────パキィィン……!
ところが始まろうとした瞬間、キネオーブが砕けてしまった。
「す、すまない……操作を間違えた?」
「…いや、操作は間違えてない筈だよ。もし間違えてたら、映写機自体がイカれちゃうし……」
慌てるセレナに悠里は違うと言う。
考えられる要因はただ一つ……
「とっても古い物だったから……きっとそのせいで……」
カノンがそう呟くと同時に、彼女から一筋の涙が流れる。
それを見た5人は驚き、大丈夫かと慌てるが……
「違うんです……悲しいけど……でもそうじゃなくて……
「…………」
その言葉を聞いた悠里は何か大事なメッセージのような気がした……
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「…………」
────次の日の朝。
いつも起きてる時間に起きたつもりの悠里だが、20分寝坊してしまった。
しかも何故か気分が悪い……気がした。
気のせいかもしれないが。
「おはよう。ユーリ」
「…うん。おはよ」
そんな事を思ってると、ソナタが部屋に入ってきた。
もしかしてわざわざ起こしに来てくれたのだろうか? だとした悪いなと思った悠里は、支度をして、ソナタと談話室に向かう。
なんでも今日は月に一度の『みんなで一緒に食べる日』らしい。
「…あれ? カノンは?」
「ユーリを起こしに行く前に、部屋をノックしたら返事がなくて……先に来てるかと思ったんだけど……」
談話室に着くと、カノンの姿がなかった。
悠里を起こしに行く前に寄ったのだが、部屋をノックしても返事がなかったので、先に談話室に行ったのではと思ったからだ……
ちょっと探しに行ってくるねと言うソナタ。
「もしかして、1人でひじきパスタを食べに行っちゃったとか?」
「お店がまだ開いてないでしょ~?」
「あっ。そっか。となるとー……」
「待て。出かけてるとは限らないだろう? 部屋を確認しよう……」
「…それもそだね」
セレナの意見に悠里も同意し、とりあえず4人はソナタの後を追って、カノンの部屋に向かうのであった……
「昨日のカノン、ちょっと変じゃなかった?」
「…変って……ヴェラータさんだっけ? その人……関連で?」
ソナタの疑問に考える悠里。
確かに、昨日のカノンはどこか思いつめた表情になってた気がする……
その原因を考えるとなると、手紙を送ってきたヴェラータという事になるが。
「でもあの後は普通にしていたし……」
「だよね……」
セレナの言う通り、実際にあの後カノンは普通通りだった。
もしかしたら心配をかけないように、表面上は何ともないようにしてただけなのかもしれないが……
そう考えてる内に、カノンの部屋に着いた。
「カノン? 入るよ……っ!?」
5人が目にしたのは、
「カノン!! カノンどうしたの!?」
「カノンちゃん!?」
「大丈夫か!?」
「目を覚まして!! 返事して!」
4人が必死にカノンに声をかけるが返事がない。
「カノン! 返事し…………っ!!?」
悠里が声をかけた瞬間、強烈なめまいが襲ってきた。
周囲がぐるぐると感じるだけじゃなく、視界が上手く定まらない……
何かに掴まろうとするが……
「「「「っ!! ユーリ!?」」」」
ソナタ達が気づいた時、既に悠里はその場で倒れてしまった……
────薄っすらと目を開く……
視界は暗くて真っ青だった。まるで海の底……いや、もっと深い……そんな気がした。
例えるなら……そう……
……カノンはどうなってしまったんだろう?
結晶現象は、マーメイドの心や身体に無理がかかると起こると……
だったら自分は? ダメだ。考えても思いつかない……
心なしか凄く眠い……
一度何も考えずに目を閉じよう……
もしかしたら、ふとしたきっかけで思い出すかもしれないから。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
今回のEDは『シャボン-カノンver.-』をイメージしてください。
※次回予告
悠里が目を覚ましたのは、精神世界。
そこには悠里が幼き頃に苦楽を共にしたバミューダ△のユニット達。
そこで明かされる自分の使命とは?
次に目を覚ました時……パーレルでは10年の時が経過していた。
自分の使命を果たす為、彼はメガラニカにあるアトランティアに赴く……
────次回、第12話『小さな光となって輝いて』