月の少年と5人のマーメイド   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
久しぶりの投稿になります。

それではどうぞ。


第13話 メガラニカの大都会 アトランティア

「ここが……」

『はい。マーメイド達やトップアイドル達が集うアトランティアです』

 

シャル達の案内でアトランティアに着いた悠里。

 

「…しかし賑やかだね……」

『まぁ、大都会ですからね。いつも昼夜を問わずこんな感じですから』

「なるほどね……」

 

入り口の門をくぐり、辺りをキョロキョロと見渡しながら歩く悠里。

 

「ここの人達は、ゼロスドラゴンが近い内に出現するとは思わないもんね……」

『はい。普通は思いませんよ』

 

悠里の呟きに答えるシャル。

こんな賑やかなところで、ゼロスドラゴンが現れるのかと思うとシャレにならない……

 

「そういえば、かなり前にセドナが言ってたんだけどさ? シャル達の銅像がアトランティアのどこかにあるって聞いたんだけど」

『っ!? もぉ~……セドナってば、マスターに余計な事を……』

「アクアも言ってたけど。何故か2人共、自慢げな表情だったけども……」

『……ちょっとセドナとアクアのところに行ってきます。セドナー!! アクアー!!』

 

ちょっとだけ失礼しますと言ったシャルはデッキケースの画面の向こう側に消えていった。

多分、セドナとアクアに文句を言いに行ったのだろう……

 

数分後に戻って来たが。

 

「……で? 2人はなんだって?」

『顔に出やすいんだもんって言われました。私……そんなに分かりやすいでしょうか?』

「セドナとアクアが言うんだから、そうなんじゃない? シャルって嬉しい事に関してはかなり分かりやすいし」

『……今後は浮かれすぎない程度に気をつけます』

 

いや別にそのままでもいいと思うけど……と悠里が言うと、そう言う問題じゃないんです!と頬を膨らませて抗議するシャルであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うーん! 今日のお仕事も終わったー」

「お疲れ様です」

「私はちょっと疲れたぞ……」

「お客さん、たくさんきてくれたよね~♪」

「なんかこう、キラキラーってなってたよね!」

 

────アトランティアのとある事務所にて。

休憩室で5人のマーメイドの少女達がお互いを労っていた……

 

ソナタ、カノン、セレナ、フィナ、キャロである。

 

「明日からのスケジュールは……当分の間、お休みみたいだぞ!」

「「「「やったーー♪」」」」

 

セレナの言葉に喜ぶ他の4人。

何せ、ここまで来るのに色々とあったのだ……

 

「…ユーリは……今日も眠ったままなんでしょうか……」

「「「「……」」」」

 

ふと寂しそうな表情でカノンが呟く。

それを聞いた他の4人も、沈んだ表情になってしまう……

 

「ユーリが倒れてから……今日でどのくらい経ったんだろ……」

「……ちょうど今日で……10年だ」

「「……」」

 

ソナタとセレナが言う。

そんな3人を見て、フィナとキャロは何も言えなかった。

あの時は、カノンが再び結晶化したのを見つけたと同時に悠里が倒れてしまったのである……

 

カノンが結晶化から戻った後、5人は交代制で悠里の看病をした。

 

チェルも時々お忍びでパーレルに来ては悠里の事を見てくれていた……

 

ところが、今日まで彼が目を覚ます事はなかった。

 

「はぁ、はぁ……お手紙らよ~」

 

そこにタイミングがいいのか悪いのか、アザラシが急いだ表情でやって来た。

 

「5人にお手紙らよ」

「あたし達に?」

「そういう訳ら。じゃあちゃんと届けたらよ~」

 

ソナタが手紙を受け取り、訊ねるが、アザラシはそれだけ言うと去って行った……

 

「手紙か? ソナタ」

「うん……あたし達宛だって言ってたけど……あ。アルディさんからだ……」

「アルディさんからですか?」

 

送ってきた主は、パーレルで首長をしてるアルディからだった。もしかして自分達が送ったライブの手紙が届かなかったのだろうか……?

 

とりあえず5人は手紙を読む。

 

「「「「「えっ……」」」」」

 

手紙を読んだ5人は驚きの余り思わず目を見開いてしまう。

 

そこにはこう書かれていた。

 

ソナタ達のライブ中継が始まる前に、悠里が起きてエスポワールに来たと。更にはアトランティアにいるかもしれないと。

 

「「「「「っ!!」」」」」

 

そして5人は、急いで私服に着替えて事務所を飛び出した。

 

アトランティアにいるかもしれない悠里に今すぐにでも逢いたかったから……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「…それにしてもアトランティアって色んな食べ物があるんだね」

『はい。ただ……ひじきサンドが売ってたのは私も驚きましたが……』

「ソナタ達がアイドルデビューしたからじゃない? もしくはインタビューの時にセレナかフィナが何か言ったとか……」

『あー……なんとなく想像できますね……』

 

近くにあった出店で、ソフトクリーム的な何かを買いつつ、食べながらアトランティアを探索する悠里。

 

「……」

『マスター? どうかしましたか?』

「いや……大都会とはいえ、これだけ建物が多いと逆に迷子になりそうだなーって思って……」

『あはは……』

 

悠里の言葉に苦笑いするシャル。

 

「────っ!!」

「? シャル。今何か言った?」

『いえ。私は何も言ってませんよ?』

「そう……」

 

遠くから何か声が聞こえた気がした悠里だが、気のせいか……と思った時だった。

 

「「「「「ユーリーーっ!!」」」」」

「……えっ?」

 

聞き覚えのある声が確実にした悠里が振り向くと、ソナタ、カノン、セレナ、フィナ、キャロがこちらに飛びついてきた。

 

「ユーリだ……本物のユーリだ……っ!」

「……」

「良かった……私、もう二度と目を覚まさないかと……」

「……」

「ん? さっきから、ユーリの反応が薄いんだが……」

「……」

「あぁ~!? ユーリが目を回しながら気絶してる~!?」

「ええー!? ど、どうしよー!?」

 

ここで5人、悠里が気絶してる事に気づいたのであった……

 

『マスター、大丈夫ですか?』

「…大丈夫。あの……5人共、嬉しいのは分かったから、次からは気をつけてね?」

「「「「「ご、ごめんなさい……」」」」」

 

シャルに心配され、大丈夫だと答えた後、5人に気をつけてねと言う悠里。

飛びついてきた5人はシュンとしながらも悠里に謝る。

 

「その……心配かけてごめんね?」

「~~っ! ユーリ!」

 

悠里がそう言うと、ソナタが抱きついてきた。

 

「あたし……怖かった。10年経っても……ユーリがもう目を覚まさないんじゃないかって……」

「……そっか。辛い思いさせて……ごめんね」

「うん……うん!」

「…ところで僕はいつまでこのまま?」

「も、もうちょっと……だけ……」

「「「「ソッナッタッ!!!(ちゃん!!!)」」」」

 

いつまで悠里に抱きついているんだと言わんばかりに、4人のマーメイドの少女達がソナタを引き離そうとしてた。

 

そういえば、前もこんな事あったなーと悠里が思った時だった……

 

 

ゴゴゴゴゴゴ────

 

 

突如、アトランティア全体に巨大な地震が発生した。

 

『っ! マスター! あれを!』

「……(こんな時に来なくてもいいんだけど……そうは言ってられないか……)」

 

先ほどまで澄み渡った海面の空が曇天に変わり出した……

 

そして巨大なビルの陰から覗く巨大な姿と鋭き眼光。

 

その正体は海竜だった。海竜は()()()()()()()()()()()……

 

アトランティアを見定めると、海竜は口を開いた。

 

『世界よ。沈黙せよ』

 

巨大な海竜……否、絶海のゼロスドラゴン・メギドが出現したのであった……

 

 




読んでいただきありがとうございます。      
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。


今回のEDは『シャボン-カラフル・パストラーレver.-』をイメージしてください。


※次回予告

5人と再会できたのも束の間、アトランティアを中心に地震が発生する。

そこに現れたのは、消滅した筈の『ゼロスドラゴン』、メギドだった。

……まるで、悠里を待っていたかのように。

アトランティア……否、メガラニカを救う為、悠里はメギドにファイトを挑むが、『貴様は命を懸ける覚悟はあるのか?』と問われる。

その意味とは……

────次回、第14話『絶海のZ(ゼット)

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