反響があったり気が向いたりしたら続き書くかも
ちなみにワンピースはあんまり読んだことない
物心付いた時に自覚したのだが、私には前世の記憶があるようだった。
断片的でブツ切りにされたようなものではあるものの、その記憶によれば、前世の私は日本という国で生活していたらしい。
らしい、と言うのはこの記憶は記録のようなもので、私が私として日本で生活していたと言う実感は薄い。
前世の私と今世の私は、別人として存在している。
例えるなら、他人の人生を本を読んで疑似体験したようなものだ。この記憶は。
文字ではなく五感で体験していると言う点以外は概ねこの表現で間違いない。
と、仰々しく説明しているものの、この記憶の大部分に関しては私を早熟させるきっかけになった以上に大して意味はない。
赤ん坊の頃からこの記憶を持っている私からすれば、前世の記憶があるから何…?っていう感覚だ。
なにせ、断片的であると説明したように、前世の名前も性別も、家族構成や友人関係については何も思い出せないのだから。
これらがあったら自身のアイデンティティや今世の両親との接し方に葛藤が生まれたのかも知れないが、ないのだから問題はない。
他に問題…と言うよりも重要な意味を締めている箇所は、前世の私がワンピースと言う漫画を読んでいて、その物語の大部分を記憶しているということだ。
ワンピース…それは海賊として主人公が仲間を集めてワンピースと呼ばれる秘宝を目指して成り上がっていく物語なのだが……世界観は割とカオスだ。
前世風に言えば、アメリカ軍並の軍事力を持った海賊だったりの非合法組織が群雄割拠している世界。
サイボーグやらゾンビやら何でもありなところもカオスさに拍車をかけている。
まぁ、本題にもどるが、何故この漫画の記憶が前世の記憶の中でも、とりわけ重要なのかというと。
それはこの私自身が存在している世界がワンピースの世界だからだ。
私の産まれた育った村はイーストブルーにあるゴア王国のライムギ村と言う場所だった。
ゴア王国はイーストブルーの中でも大きい国なのだが、問題はそこではない。
このカオスな世界で平穏に過ごしたいと言う願いを持つ私にとっての障害がこの国には存在するのだ。
ワンピースの主人公モンキー・D・ルフィ。
ここライムギ村から王宮、グレイ・ターミナル、コルボ山を挟んだ向こう側にあるフーシャ村に奴は存在しているはずだ。
ゴールド・ロジャーが処刑されてから22年経っていないことから奴は必ず居るはずだ。
私的に奴とは絶対に関わりたくない。
これから政府視点で世界を揺るがす大犯罪者になる男と親しくなって私は平穏に過ごせるだろうか。
そう……。答えは否だ。
と、言うことで私のしばらくの人生の目標は絶対にルフィやその知り合い達と関わりを持たないことに、決まっていた。
しかし、不幸中の幸にもここライムギ村は事件が起こるグレイ・ターミナルなんかからは王国の反対側で遠いし、作中では名前すら出てこない場所だ。
私の心配は杞憂に終わることだろう。
……と、思っていた時期が私にもありました。