……数年が経ち
やっと姉と会話することができた
会話して分かったことは
姉は前王に虐げられ他の国へと亡命したこと
前王が逝去しその王の席に私が着き再び国を再興したことに怒っている
妹が1人の少女としてでは無く王として在らなければならない国は必要ない…むしろ滅べばいいと思っている
…ようだ
国が滅びるのは駄目だが
姉と話した時間は何かを思い出すような
胸が心地よい暖かさに包まれる
…何故…だろう…
それから
減りゆく神秘への対策として姉にも
ブリテンで行っている農業について相談した
始めは苦い表情をしていたが
最終的に協力してくれるようになった
このまま安定してくれると良いな…
〜時が経ち〜
…そんな…一つの村を犠牲にしてしまった…
王としては正しいかもしれない
だが…っ…だがっ…こんなことはしたくなかった…
もっとはやく…問題を対処していれば…!
この事でトリスタン卿が円卓から抜けてしまった
…王は人の心が解らない…か
……そうだな…私にはこの生き方しか解らない
もう過ぎたことは取り戻せない…
王として一の被害で済むのならば九を守らなければならない…
これからも私はこの方法を続けるのだろうな…
〜数年後〜
トリスタン卿の円卓からの脱退を始めとして
良くないことが続いている
農業や軍務、政治はしっかりと定着し安定はしているが
騎士や国民の私への不満が、高まり続けている
このままでは反乱や他国につけ込まれる隙ができてしまう
…マーリンに相談してみるか
〜〜〜
マーリン「それでボクの所に来たのかい?」
今…私とマーリンはマーリンの自室で向かい合って座っている
机の上には紅茶がある
マーリンの表情はいつも通りの他の者が、見ると胡散臭いと、感じる笑みだ
対して私の表情は王としての仮面は外し
疲れきったような表情である
アステリア「ああ…今の状態ではブリテンが壊滅してしまう」
マーリン「ボクが言うのはおかしいかもしれないけど
王…いや…アステリア…君はもう十分国を導いた
この辺りで休むのも良いと思うよ」
…休むか……考えたこと無かったな
アステリア「だが……いや…そうだな
マーリン…一つ策を考えた
付き合ってくれるな?」
今のブリテンをまとめるには一つの敵が必要だ
この策が成功すれば私がいなくなっても大丈夫…だな
マーリン「なんだい?…今の君の表情からボクが望む策では無いだろうけれど…聞いておこうか」
マーリンからはいつもの笑みは消え私を見透かすような
瞳で見つめてくる
アステリア「…はぁ…貴女にはやはりお見通しですか
私の策は貴女の目指すハッピーエンドからは少し違うものにはなると思いますが少なくとも国民からすれば
正義の味方が魔王を倒し英雄を称える…一つのハッピーエンドにはなりますよ」
マーリン「…君は…君が決めたことなら…ボクは……従おう」
少し悲しそうな…それでも優しく微笑んでいる
……あぁ…そんな表情をされると死ぬのが辛くなってしまう
アステリア「マーリン…貴女は感情を理解…できましたか?」
マーリン「まだだと思うよ…ボクは夢魔だから人の感情は理解出来ないよ」
アステリア「…今の貴女の表情には感情が出てますよ
…貴女が気づいていなくても貴女は感情を、感じている、と私は思います」
そう言うとマーリンは目を見開き驚いた表情になる
マーリン「っ…そう…なのかい?……そう…そうか……それは良いことを聞いたよ」
そう言い嬉しそうな表情になる
アステリア「ふふっ…貴女を私は愛してますよ」
後ろから何か言っているが無視して部屋を出ていく
少し顔が熱い…
最期だからか今まで胸に秘めていた思いを告げることができた
…これで後悔は無い…