ありふれた転生者はデジモンテイマー   作:友(ユウ)

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第24話 楯無を救え! 聖騎士アルファモン降臨!!

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

「お姉ちゃんっ!!!」

 

簪が悲痛な声でモニターに向かって叫ぶ。

 

「お姉ちゃん……!! お姉ちゃんっ!!」

 

その目には涙を浮かべ必死な様子だ。

その時、ベッドチェアに寝そべっていた一夏、箒、セシリア、鈴音、シャルロット、ラウラが目を覚まして身体を起こす。

 

「楯無さん!」

 

その中でも一夏は勢い良く体を起こしながら叫んだ。

だが、最後の1人、楯無だけはベッドチェアに寝そべったまま目を覚まさない。

一夏が楯無に駆け寄ろうとした時、

 

「動かさないで!!」

 

「ッ!?」

 

簪が一夏に向かって叫ぶ。

その叫びに一夏は思わずビクつきながら動きを止める。

 

「今無理矢理切り離したら、どんな影響があるか分からない! 勝手な事しないで………!」

 

楯無が囚われた事に狼狽えながらも、簪の冷静な部分があらゆる危険の可能性を考慮して警告する。

 

「ッ………!!」

 

その間にも、簪は空間パネルを叩き続け、楯無を救い出そうとあらゆる手を尽くしている。

 

「お姉ちゃん…………!」

 

しかし、簪が思いつく限りの方法が、1つ、また1つと減る度、簪の心に絶望が広がってゆく。

 

「お姉ちゃんっ………!!」

 

モニターに映る蔦に囚われている楯無を見る度、簪は焦燥感に囚われる。

何度も操作をミスしている事が、その表れだろう。

そしてついに………

 

「………………ッ」

 

簪の指の動きが止まる。

その直後、その手の甲に水滴が落ちた。

それは簪の涙だ。

そして、その涙の理由は、

 

「……………もう………打つ手がない…………」

 

簪が考え付く全ての方法を試し、その全てが駄目だったからだ。

簪は顔を伏せる。

その瞳からは、涙が止め処なく流れていた。

 

「だ、大丈夫だ! きっと助ける方法はある筈さ!」

 

一夏が俯く簪に声を掛ける。

一夏としては、簪を元気づけるための励ましだったのだろうが、

 

「……………だったら、助けてよ………」

 

「えっ?」

 

簪の呟きに、一夏は声を漏らす。

 

「そう言うんだったら、今すぐお姉ちゃんを助けてよ!!」

 

「ッ………!?」

 

涙を流しながら叫ぶ簪に、一夏は狼狽えた。

 

「出来もしない事を言う位なら、無責任な事言わないで!!」

 

「お、俺はそんなつもりじゃ………」

 

「よせ! 今は内輪もめをしている場合では無いだろう!? 今やるべきことは、どうやって更識 楯無を救い出すかだ!」

 

言い争いになろうとした所をラウラが仲裁に入る。

 

「………………ごめんなさい」

 

簪も熱くなっていた事に気付いたのか、謝罪する。

すると、

 

『…………………ううっ』

 

モニターから声が聞こえた。

 

「お姉ちゃん!?」

 

簪がモニターに飛びつくように振り返る。

モニターには、蔦で囚われている楯無が意識を取り戻したところだった。

 

「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」

 

簪は必死に楯無に呼びかける。

 

『う………簪ちゃん………?』

 

楯無からもこちらの様子は見えているようで、楯無の視線が簪の様へ向く。

 

「お姉ちゃん! 大丈夫!?」

 

簪は心配そうに呼びかける。

 

『ッ…………あはは。お姉ちゃん捕まっちゃった』

 

自嘲気味に笑いながら、少しおどけた様子でそう言うが、単なる強がりであろう事は分かっている。

 

「楯無さん! 大丈夫ですか!? 今すぐ助けに………!」

 

『駄目よ!!』

 

助けに行くと言おうとした一夏の言葉に、楯無は声を被せながら拒否した。

 

「そんな!? どうして!?」

 

救助を拒否された事を信じられないように一夏は聞き返す。

 

『あなた達が救助に来た所で、私の二の舞になるだけよ。生徒会長として、生徒達を勝ち目の無い戦いに来させるわけにはいかないわ』

 

楯無は囚われながらも、凛とした声で、真っ直ぐに一夏を見つめながらそう言う。

 

「ですが………」

 

一夏が何か言おうとした時、

 

『……ッ!? うぐっ……!?』

 

楯無を捕えている蔦の締め付けが強まったのか、楯無が苦しそうな表情と声を漏らす。

 

「お姉ちゃん!?」

 

「「「「「楯無さん!?」」」」」

 

全員が楯無の名を叫ぶ。

 

「は、早く何とかしないと………!」

 

シャルロットが焦った声を漏らす。

 

「ですが、もう一度電脳ダイブを行った所で、楯無さんの言う通り二の舞になるのがオチですわ!」

 

セシリアも焦りながら、それでも冷静な判断でそう言う。

すると、

 

「そうだわ! 簪! アンタのあの規格外のISをデータで再現できれば………!」

 

鈴音が思いついたようにそう言うが、簪は首を横に振る。

 

「それは無理………あの機体は魔力の補助によって性能を発揮する………大士さんに聞いた話では、魔力とデジタルは相性が最悪と聞いてる………デジタル空間では打鉄・凶鳥は再現できない………!」

 

簪もそれは考えていたのか、不可能である理由を口にする。

実際、デジモンが現れたのが現実世界であれば、簪のISで完全体クラスの相手なら何とかなっただろう。

 

「くそっ! 何か方法はないのか!?」

 

ラウラが悔しそうに右の拳を左の掌に打ち付ける。

その時、部屋の扉が開いた。

 

「…………どういう状況だ、これは?」

 

そこから現れたのは、大士とドルモン、葵とリュウダモン、優花とハックモンだった。

この3組は、侵入者を撃退した後、教師陣に気絶した侵入者を預け、こちらの様子を見に来たのだ。

 

「大士さん……!」

 

簪が我慢できずに大士に縋り付く。

 

「……っと? 簪? 一体如何した?」

 

状況がよくわからない大士は突然縋り付いてきた簪を受け止めつつ、説明を求める、

 

「お姉ちゃんが……! お姉ちゃんがぁ………!」

 

簪は泣きながらそう言うだけで、うまく言葉に出来ない。

だが、大士は簪の様子から楯無に何かあったと推測し、楯無の姿を探す。

その楯無は、この部屋にいくつかあるベッドチェアの1つに横になっていた。

しかし、起きる様子が全く無い。

 

「………楯無に何があった?」

 

大士は出来るだけ優しく、簡潔に問いかける。

 

「……………ッ!」

 

簪は答える代わりにモニターを指差した。

大士達がそのモニターに視線を向けると、緑の蔦の様なもので各部を縛り付けられ、捕らえられている楯無の姿が映っていた。

 

「楯無ちゃん!?」

 

葵が思わず叫ぶ。

 

「どういうことなの?」

 

優花が状況を一番把握していそうなラウラに向けて問いかける。

 

「はい。我々はシステムの侵入者を排除するため、ISのコア・ネットワークを応用した電脳ダイブを行ったのですが、戦うたびに強大化する謎のウィルスプログラムに襲われ、撤退を余儀なくされました。その際、更識 楯無が殿を務め、我々は無事電脳空間から脱出できたのですが、囚われた更識 楯無は奴の妨害による所為か、電脳世界からの脱出が不可能になっています」

 

ラウラがそう説明する。

すると、

 

「…………デジモン」

 

簪が呟いた。

 

「あれはきっと………デジモン………」

 

簪は幾分か落ち着いたのか、大士から離れて空間パネルを操作する。

すると、楯無を拡大表示していたモニターが縮小され、そのデジモンの全体像を映し出した。

緑色の蔦が無数に集まったような身体を持つそのデジモン。

そのデジモンを見て、大士は目を見開いた。

 

「ッ…………こいつはまさか………アルゴモン!?」

 

「アルゴ………モン………?」

 

大士の叫んだその名を繰り返す簪。

すると、大士はDアークを取り出し、そこにデータを映し出した。

 

「アルゴモン 完全体 ウイルス種 突然変異型デジモン…………やはりか……」

 

大士は思った通りのデジモンだった事に、厄介そうな表情をする。

そして、画面が今まで楯無に拡大されていたため気付かなかったが、アルゴモンの蔦によるシステムへの浸食が急速に拡大していた。

 

「あれは………システムを侵食してる………!?」

 

簪もそれに気付いたのか声を漏らす。

 

「まさか、このままだとIS学園のシステムが全て乗っ取られてしまうのか!?」

 

箒が慌てた様子でそう言うが、

 

「学園内だけで済めばまだマシだな。最悪は世界中のシステムを侵食するぞ」

 

大士は、箒の見立てが甘いと言いたげに、『最悪』の予想を何でもないように口にする。

 

「なっ!? そんな事になったら……!」

 

「世界は大混乱に陥るだろうな」

 

一夏の言葉に大士が続く。

 

「お前っ! 世界の危機をそんな何でもないように……!」

 

「なら、嘘でも『大丈夫だ』とでも言えばいいのか?」

 

大士の言い方に反感を持った一夏がそう言うが、大士は態度を改めずに言葉を続ける。

 

「いくら言葉で誤魔化しても事実は変えられない。必要な事は事実を受け止め、それに対してどうするかだ」

 

「くっ………!」

 

それは一夏もその通りだと判断したのか、悔しそうにしながらも口を噤む。

 

「…………大士さん………」

 

簪が大士を何か言いたげな表情で見つめる。

すると、大士が簪の頭に手を置き、

 

「安心しろ。楯無は助けるさ」

 

簪が望んでいたその言葉を口にした。

 

「でも………どうやって………」

 

簪が呟くと、大士は簪の頭から手を退かしてモニターの前に進み出る。

そして、手に持っていたDアークを見つめる。

 

「…………確証はないが………これもデジヴァイスなら…………出来る筈だ………!」

 

大士は再びモニターを見つめると、

 

「ドルモン!」

 

「うん!」

 

ドルモンに呼びかけると、ドルモンは大士の横に並ぶ。

 

「行くぞ!!」

 

大士はDアークをモニターに向けて突き出す。

その瞬間、モニターから光が溢れ、その光に照らされた大士とドルモンの姿が、モニターに吸い込まれるように消えていく。

そして光が消えた時、大士とドルモンの姿はそこには無かった。

 

「たっ、大士達が消えた!?」

 

一夏が驚愕の声を上げる。

 

「嘘ッ!? 何処に!?」

 

鈴音も目を見開く。

その時、

 

「皆! あれを見て!」

 

シャルロットがモニターを指差す。

モニターの向こうには、大士とドルモンの後ろ姿が映っていた。

 

「お兄様!?」

 

「ど、どういうことだ!?」

 

ラウラと箒が思わず声を上げる。

 

「…………電脳空間に直接入ったんだ」

 

簪が予想を口にする。

 

「なっ!? 電脳空間に直接入るなんて、そんなマンガやアニメみたいな出来事が………」

 

セシリアも驚愕するが、

 

「そのマンガやアニメみたいな出来事に何度も遭遇してる私達にとっては、今更だけどね」

 

葵が落ち着いたようするでそう答える。

すると、葵もDアークを取り出し、

 

「私達も行くよ、リュウダモン!」

 

「心得た!」

 

勇みながらDアークをモニターに向けようとして、

 

『ちょっと待った!』

 

大士から待ったが入った。

 

「……っと、どうかした?」

 

葵からしてみれば、出鼻を挫かれた形になったが、大士が意味もなく待ったを掛けるはずが無いという事を理解しているため、理由を尋ねる。

 

『こっちに来る前に〝宝物庫〟からカードを出しておけ。やはり電脳世界じゃ魔力は使えない様だ。さっきから俺の〝宝物庫〟がうんともすんとも言わない』

 

大士は右手の〝宝物庫〟を見せながらそう説明する。

 

「そっか、わかった」

 

「それに、魔力が使えないって事は、私や葵も電脳空間では人並みの能力しか発揮できないって事ね」

 

葵が頷き、優花もそう予想する。

2人は手にカードデックを取り出すと、改めてモニターにDアークを向けた。

 

「改めて行くよ! リュウダモン!」

 

「心得た!」

 

「続くわよ。ハックモン!」

 

「うむ!」

 

再びモニターから光が放たれ、2人と2体はモニターに吸い込まれるように消えていった。

 

「………大士さん………皆………」

 

簪は祈る様に呟くと、3組の後ろ姿が映るモニターを見つめた。

 

 

 

 

大士達が現れた場所は、アルゴモン完全体が居る場所からそれなりに離れた場所だった。

体感距離で1kmほどだろうか。

それでもかなりの大きさを誇るアルゴモン完全体は把握できるし、侵食範囲は既に大士達の場所まで到達している。

すると、緑のスライムの様なデジモンが現れた大士達に一斉に振り向いた。

葵と優花はDアークでデータを表示する。

 

「アルゴモン 幼年期 属性なし 突然変異型デジモン。必殺技は、『酸のアワ』」

 

「アルゴモン 成長期 ウイルス種 突然変異型デジモン。必殺技は『ブルートナックル』、『インプリズメント』」

 

そのデータを読み上げると、

 

「進化しても名前が変わらないんだ………珍しいデジモンだね」

 

葵は暢気にそう言う。

 

「……………来るぞ!」

 

アルゴモン達の雰囲気が変わった事を悟った大士が叫んだ瞬間、アルゴモン達が一斉に襲い掛かって来た。

 

「ドルモン!」

 

「リュウダモン!」

 

「ハックモン!」

 

それぞれがパートナーの名を叫ぶ。

 

「メタルキャノン!」

 

「居合刃!」

 

「ベビーフレイム!」

 

ドルモンが放つ鉄球が吹き飛ばし、リュウダモンが放つ刃が切り裂き、ハックモンが放つ火球が焼き尽くす。

とは言え、たった3体の成長期の攻撃では、無数のアルゴモン相手には焼け石に水だ。

と、その時、オブジェクトの影から成熟期に進化した大きなアルゴモンが現れる。

 

「アルゴモン 成熟期 ウイルス種 突然変異型デジモン。必殺技は、『ボルトライン』と『インプリズメント』………成熟期か………」

 

大士が情報を読み上げた時、アルゴモン成熟期がその巨体を利用して飛び掛かり、圧し潰そうとしてきた。

 

『大士さん!』

 

モニターから見ている簪が悲鳴に近い声を上げる。

しかし、大士は落ち着いた様子で拳を握りしめると、

 

「はぁああああああああっ!!」

 

足場のオブジェクトを蹴ってアルゴモン成熟期に向かって跳躍する。

そして、その顔の中央に拳を叩き込んだ。

拳を叩き込んだ部分がめり込み、その隙間から金色の光が溢れ出る。

そして、

 

「クァアアアアアアアアアッ!?!?!?」

 

アルゴモン成熟期は何が起きたか理解不能と言いたげな叫び声を上げて吹っ飛んだ。

 

「悪いが………俺のデジソウルは魔力とは別物なんでね。電脳空間でも問題なく使えるんだよ……!」

 

大士は拳に宿ったデジソウルを輝かせる。

そして、ドルモンを見ると、

 

「行くぞ! ドルモン!」

 

「おう!」

 

――EVOLUTION

 

Dアークの画面にその文字が刻まれる。

 

「デジソウル………チャージ!!」

 

大士はデジソウルの宿った右手をDアークに翳す。

デジソウルがDアークに吸い込まれ、進化の光が放たれる。

その光を受けたドルモンが進化を始めた。

 

「ドルモン進化!」

 

金色の体毛と機械化されたボディを持つ獣竜。

無垢のクロンデジゾイドの重量で抑制しなければいけない程のパワーを秘めたサイボーグ型デジモン。

 

「ラプタードラモン!!」

 

進化したラプタードラモンを見て、

 

「優花! 私達も!」

 

「ええ!」

 

葵と優花もカードを取り出す。

そのカードをDアークにスラッシュする。

 

「「カードスラッシュ! 超進化プラグインS!!」」

 

進化のキーとなるカードがスラッシュされ、2人のDアークから進化の光が放たれる。

 

――EVOLUTION

 

「リュウダモン進化!」

 

「ハックモン進化!」

 

その光を受けた2体が成熟期へと進化する。

 

「ギンリュウモン!!」

 

「バオハックモン!!」

 

和風の鎧を纏った龍の姿に近くなったギンリュウモンと、ハックモンが巨大化、より戦闘向きに進化したバオハックモンが現れる。

ギンリュウモンが口を開けると、

 

「徹甲刃!!」

 

その口から鋼鉄の槍を放った。

その槍は、その槍が通過する直線上の全ての幼年期と成長期のアルゴモンを貫く。

 

「バーンフレイム!!」

 

バオハックモンが口から火炎を吐き、周りにいた広範囲のアルゴモン達を焼き尽くした。

そして、ラプタードラモンは先程殴り飛ばされたアルゴモン成熟期に飛翔し、

 

「アンブッシュクランチ!!」

 

その強靭な顎で、アルゴモン成熟期の身体を食い千切った。

すると、

 

「大士、ここは私達で引き受けるわ!」

 

「大士は楯無ちゃんを!」

 

 

優花と葵はそう叫ぶ。

 

「わかった! 頼んだぞ!」

 

大士は、信頼する『仲間』の声に迷い無く答える。

 

「ラプタードラモン!」

 

「わかった!」

 

大士がラプタードラモンを呼ぶと、ラプタードラモンは大士の近くを通過する様に飛ぶ。

大士はそのままラプタードラモンの背に飛び乗り、楯無を救う為にアルゴモン完全体に向かって飛翔した。

大部分は葵達が引き付けているとは言え、それでも無数にいるアルゴモンを全て引き付けられるわけではない。

ラプタードラモンの前に立ちはだかるアルゴモンも少なくない。

それでも、

 

「クラッシュチャージ!!」

 

ラプタードラモンの突撃による必殺技で、立ちはだかるアルゴモンを全て貫いていく。

アルゴモン完全体まで体感距離で200mほどまで迫った時、まるでアルゴモン完全体を護る様にアルゴモン成熟期3体が現れ、立ちはだかる。

だが、大士達は止まらない。

 

「邪魔だ!!」

 

大士の体から溢れるデジソウルがラプタードラモンの全身を包む。

その瞬間、3体のアルゴモン成熟期が飛び掛かってきてラプタードラモンに組み付いた。

 

『ああっ!?』

 

モニターの向こうからは、心配そうな声が響いたが、組み付いたアルゴモン成熟期達の隙間から金色に光が溢れ、

 

「「貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」」

 

次の瞬間、3体のアルゴモン成熟期が貫かれ、ラプタードラモンが飛び出してくる。

そして、アルゴモン完全体をその視界に捉えた。

その傍らに囚われている楯無の姿も………

 

「楯無! 無事か!?」

 

その声に、囚われていた楯無が頭を上げ、

 

「大士………さん………」

 

少し苦しそうに、大士の名を口にした。

 

「もう少し頑張れ! すぐに助ける!」

 

「…………あは………期待してます………」

 

大士の言葉に、楯無は力無く笑う。

 

「ラプタードラモン!」

 

「ああ!」

 

ラプタードラモンがアルゴモン完全体に向かって飛翔する。

だが、アルゴモン完全体は目を光らせると、無数の触手を伸ばしてきた。

 

「ッ!?」

 

ラプタードラモンは咄嗟に回避行動を取る。

それでも無数の触手はラプタードラモンを追って来た。

 

「くっ!」

 

ラプタードラモンは迫る触手の1本を食い千切る。

しかし、1本食い千切った所で他の触手が襲い掛かってくる。

 

「くっ………手数が多い………!」

 

元より相手は完全体であり、素早い方とは言え、ラプタードラモンでは相手の手数に追いつかない。

そう判断した大士は、

 

「それなら………!」

 

更に激しくデジソウルを燃やした。

 

――PERFECT

  EVOLUTION――

 

Dアークにそう表示される。

大士から溢れたデジソウルが天を衝かんばかりに高まり、

 

「デジソウル………! フルチャージ!!」

 

そのデジソウルをDアークに叩き込んだ。

眩い光がレーザービームの様に液晶画面から放たれ、ラプタードラモンを包む。

 

「ラプタードラモン進化!」

 

光に包まれたラプタードラモンが更なる進化を始める。

サイボーグ化された獣竜の姿が竜人の姿へ。

その体は金色に輝き、背中には青いマントをはためかせる。

2本の剣を持った竜人の戦士型デジモン。

 

「グレイドモン!!」

 

進化したグレイドモンがその場に現れる。

 

『あのデジモンは………タッグマッチの時に現れた………』

 

それを見ていたシャルロットが呟く。

しかし、アルゴモン完全体は、そんな事知った事では無いと言わんばかりに無数の触手をグレイドモンに向けて放った。

その瞬間、

 

「フッ!」

 

無数の銀閃が走ったかと思うと、グレイドモンに襲い掛かった触手が細切れにされていた。

 

「!?」

 

アルゴモン完全体は驚いたように身体を震わせる。

 

「グレイドモン!」

 

大士が名を呼ぶと、グレイドモンは一気に動き出した。

アルゴモン完全体に向かって飛び出す。

アルゴモン完全体は迎撃の為に触手の束を放った。

グレイドモンは双剣でその触手を切り裂き、また、迎撃が追いつかない時は軽やかに回避する。

そのままオブジェクトに降り立ったグレイドモンは地面を貫いて現れる触手を切り裂き、躱し、受け流す。

徐々に近付いてくるグレイドモンにアルゴモン完全体も迎え撃つことに躍起になっていた。

そして、そのために忘れていた。

彼のパートナーを。

 

「余所見ばっかしてるんじゃ………ねえよっ!!!」

 

そんなセリフと共に、大士がデジソウルを集中させた拳でアルゴモンの頭部に殴りかかった。

 

「ッ!?!?!?」

 

突然の横殴りの衝撃に、アルゴモン完全体は意味も分からずその巨体を仰け反らせ、横倒しに倒れる。

 

『……………ウッソォ~………』

 

『あ、あの巨体を………殴り倒しましたわ…………』

 

鈴音とセシリアが呆けた声を漏らす。

その言葉に呆れが混じっているのは気の所為では無いだろう。

 

『流石はお兄様です!』

 

ラウラは何故か尊敬の念が籠っているが。

 

「グレイドモン!」

 

「グレイドスラッシュ!!」

 

大士の声に応え、グレイドモンが剣を豪快に振り下ろし、地面と繋がっている部分を切断する。

アルゴモン完全体は地面と切り離されて宙を舞い、

 

「クロスブレード!!」

 

グレイドモンの十字斬りによってその身を切り裂かれた。

 

「…………………」

 

大士は切り裂かれたアルゴモン完全体を見ていたが、データ分解が始まった事で倒したと判断し、視線を切って楯無の方へ向かう。

 

「楯無!」

 

グレイドモンと共に楯無に近付く。

 

「あ………大士さん………」

 

「待たせた。今助ける……!」

 

大士がグレイドモンに楯無を捕えている蔦を切る様に指示しようとした時だった。

大士の脳裏に疑問が過る。

何故楯無を捕えている蔦は消えていないのか?

この蔦はアルゴモン完全体の一部の筈。

アルゴモン完全体が消えたのなら、この蔦も消えていなければおかしい筈だ、と。

だが、その考えに至ったのは一瞬遅かった。

別方向から蔦が伸びて来て、大士とグレイドモンを絡めとる。

 

「ッ! しまった!?」

 

「これは……!?」

 

大士は咄嗟に先程のアルゴモン完全体に振り向く。

そこにはデータ分解しかかってデータ粒子を放出していたアルゴモンが、逆にデータ粒子を吸収している光景だった。

しかも、自分のデータだけではなく、周りの倒したアルゴモンのデータも吸収していた。

そして、怪しい光に包まれる。

 

「これは………まさか………!」

 

大士が苦い表情で声を震わせた。

その視線の先では、巨大化し、上半身から触手の様な蔦を無数に生やした醜悪な姿のアルゴモンがそこに居た。

 

「アルゴモン………究極体………」

 

大士がその名を呟く。

その時、胸部にある闇の中からギョロリと1つの瞳が開いたかと思うと、その闇の中に無数の瞳がギョロギョロと浮かび上がる。

そして、

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ!!!」

 

声にならない咆哮を上げたかと思うと、空間を揺るがし、電脳空間を構成しているデータ全てが一瞬不安定になる。

 

「ぐっ………! ただの咆哮でこの力か………!」

 

明らかに並の究極体を上回るその力に、大士は戦慄する。

すると、アルゴモン究極体はゆっくりと顔を大士に向けると、続けて体を向けた。

そして、胸部にある無数の目が、全て大士とグレイドモンに向く。

 

「ッ!」

 

大士はその瞬間悪寒を感じた。

次の瞬間、アルゴモンの胸部の前に凄まじいエネルギーが集約されているのを目撃した。

 

「ぐっ! 耐えられるか………!?」

 

大士はデジソウルを全開にし、全身に纏う。

 

「大士!!」

 

グレイドモンは、咄嗟に自身を捕えていた蔦を切り裂き、大士を護る様にその前に立ちはだかる。

その瞬間、

 

「■■■■■■■■■■ッ!!!」

 

極大のエネルギーの砲撃となって放たれた。

 

「『大士さんっ………!?!?!?』」

 

一瞬にして大士とグレイドモンがその砲撃に呑み込まれ、その瞬間を目撃した楯無と簪が悲鳴を上げる。

特に、目の前でそれを目撃した楯無のショックは一押しだろう。

やがてそのエネルギーの砲撃は徐々に細くなっていき、やがて途切れる。

そうして露になった楯無の目の前には、大士達の姿は無かった。

 

「う……そ……………大士………さん………?」

 

楯無は目の前から大士達が消えた事に、呆然と声を漏らす。

 

『あ………ああ……………いや……………大士さん……………いやぁ………!!!』

 

簪が耐え切れずに叫び声を上げようとした瞬間、

 

『待て! あそこを見ろ!!』

 

ラウラが叫んだ。

ラウラが示した場所は先程大士達が居た場所からかなり離れた砲撃の直線上。

そこに傷付いた大士とドルモンが力無く漂っていた。

 

『ッ! 大士さん!!』

 

簪がすぐに大士達の近くにモニターを開く。

 

『大士さん………! 大士さんっ………!!』

 

簪は涙を浮かべながら大士の名を呼ぶ。

その時、

 

「………ッ!」

 

大士が目を開く。

 

『大士さん!』

 

「ぐっ……! 大丈夫だ………!」

 

大士は痛む体を動かしながら身体を起こす。

 

「ドルモン………大丈夫か………?」

 

大士の言葉に、ドルモンも目を開いて体を起こす。

 

「うん………何とかね…………」

 

大士とドルモンはアルゴモン究極体に向き直る。

アルゴモンは、ボロボロの大士達を見て笑っているように顔を歪ませた。

その時、

 

「大士さん! 私の事はいいです! 逃げてください!」

 

楯無が叫んだ。

 

『お姉ちゃん!? 何を………?』

 

楯無の言葉に簪が動揺の声を漏らす。

 

「もし大士さんが死んでしまえば…………簪ちゃんが泣いちゃうから………」

 

楯無はそう言って精一杯の笑顔を浮かべる。

 

「これからの簪ちゃんに必要なのは、私じゃなくて大士さんなんです! それに、ここで退けば、大士さんは仲間を連れて来れますよね? そうすれば、きっとこいつを倒せるはずです! それで世界は救えます!」

 

『そんな………お姉ちゃん………!』

 

楯無の言葉に、簪は悲痛な声を漏らす。

そんな楯無の決死の覚悟に対する大士の答えは、

 

「…………断る!」

 

当然否だった。

 

「大士さん!?」

 

楯無は驚愕の声を上げる。

 

「楯無………お前は勘違いをしている。俺は『世界』を救いに来たんじゃない………俺は、『お前』を助けに来たんだ………!」

 

「えっ………?」

 

大士の言葉に楯無は困惑の声を漏らす。

 

「………お前が死ねば………簪が悲しむ……」

 

「ッ!?」

 

「俺は、『世界』なんかの為には戦わない。俺が戦うのは、自分の為。自分の『大切』の為だ。そして………その『大切』が涙を流すというのなら、その涙を止める為に俺は全てを懸けよう………」

 

『大士……さん…………』

 

簪が打ち震えたような声を漏らす。

 

「…………それに、俺はお前の事も別に嫌いじゃない。簪の事を抜きにしても、この程度でお前を見捨てるという選択肢はあり得ないな」

 

「ッ!? 大士さん………!」

 

楯無は一瞬動揺したように声を漏らした。

だが、

 

「ッ!? うぐっ!?」

 

蔦の締め付けが強まり、楯無が苦しそうな声を漏らす。

 

『お姉ちゃん!?』

 

簪が悲痛な声を上げた。

 

『■■■■■■ッ!』

 

アルゴモン究極体は、その様子を見て楽しんでいるように思える。

 

「…………アルゴモンの奴………黙って静観してたのは余裕のつもりか………!」

 

大士はアルゴモンの行動に明らかな怒りを覚えた。

 

「調子に乗るのもそこまでだ! 行くぞドルモン! 奴に俺達の本当の力を見せてやる!」

 

「ああ! 見せてやろう! 俺達の『進化』を!!」

 

大士とドルモンが互いに手を伸ばし、その手を掴み合った。

その瞬間、

 

――MATRIX

  EVOLUTION――

 

「マトリックスエボリューション!」

 

大士が輝くDアークを自分の胸に押し付ける。

すると、ドルモンと共に光に包まれ、光の柱が立ち昇った。

その光の中で大士とドルモンが一つになって進化する。

 

「ドルモン進化!」

 

ドルモンの手のデータが分解され、鎧を纏った騎士の腕として再構築される。

ドルモンの足のデータが分解され、鎧を纏った騎士の足として再構築される。

ドルモンの体のデータが分解され、鎧を纏った騎士の体として再構築される。

ドルモンの頭のデータが分解され、大士の決意の篭った瞳を持った騎士の頭部として再構築される。

丸みを帯び、金の装飾が施された黒く輝く鎧を身に纏い、背中には外側が白、内側が青のマントをはためかせた、『最初』の名を冠せし黒き聖騎士。

 

「アルファモン!!」

 

光の柱の中より、黒き聖騎士が舞い降りる。

 

『『『『『『…………………!?』』』』』』

 

その姿を見た一夏達は声を失っている。

 

『あ……あの黒い騎士は…………!』

 

「あの時の…………!?」

 

簪と楯無はその姿に目を見開く。

2人の脳裏には、かつてデ・リーパーのエージェントに襲われた際、間一髪で黒い騎士………アルファモンに救われた時の光景が思い出されていた。

 

「まさか………大士さん達が…………」

 

呆然と呟く楯無。

その視線の先で、アルファモンはオブジェクトの1つに降り立つ。

 

「■■■■ゥ…………■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ!!!」

 

アルゴモン究極体は、まるで威嚇する様にアルファモンに向かって咆哮をあげた。

ビリビリと空間を揺るがし、電脳空間内を不安定にするものの、アルファモンは平然としていた。

 

「■■■■■■ッ………!」

 

アルゴモン究極体は、胸部の闇の中の無数の目をアルファモンへ向ける。

それに対し、アルファモンは右手を前へ突き出す。

次の瞬間、アルゴモン究極体は、胸部の無数の目から光線を乱射してきた。

先程の砲撃程の力は無いにしろ、完全体を一撃で仕留めるほどの威力の光線が、無数に襲い掛かる。

それに対し、

 

「デジタライズ・オブ・ソウル!!」

 

アルファモンは右手の先に魔法陣を展開。

そこから緑色の光弾を無数に放った。

アルゴモン究極体の放った光線と、アルファモンの放った光弾がぶつかり合う。

最初は互いの中央でぶつかり合っていたが、徐々にその爆発がアルゴモン側へ近付いていく。

攻撃の威力と手数が、アルファモンの方が上回っているのだ。

遂に完全に押し切り、無数の光弾がアルゴモン究極体に炸裂する。

 

「■■■■■■ッ!?」

 

無数の光弾は、アルゴモン究極体の各部を撃ち砕き、左腕と右足を捥ぎ取った。

バランスを崩し、その場で倒れそうになるアルゴモン究極体。

そんなアルゴモン究極体に向かって、アルファモンは飛び出した。

至近距離から止めを刺すつもりだった。

だがその時、

 

「■■■ッ!!」

 

「きゃあっ!?」

 

アルゴモン究極体が楯無を引き寄せ、目の前に突き出す。

楯無を人質として利用しようというのだ。

だが、その程度の苦肉の策など、アルファモンには通用しない。

 

「『アルファインフォース……!』」

 

アルファモンがその能力を発動させる。

次の瞬間、

 

「えっ………?」

 

楯無は声を漏らす。

楯無はアルファモンの左腕に抱きかかえられており、更に残っていた筈のアルゴモン究極体の右腕と左足も捥ぎ取られてその体を横たえていたからだ。

 

「い、一体何が………?」

 

楯無は突然の事態に困惑した声を漏らすが、

 

『無事か? 楯無』

 

聞こえてきた大士のその声にハッとなった。

 

「たっ……大士さん……!?」

 

楯無はアルファモンを見上げる。

 

『どうやら無事の様だな』

 

大士は安心した声で呟いた。

その時、

 

「■■■■■■■■■ッ………!」

 

アルゴモン究極体が触手を利用して身体を起こすと、アルファモンの方を向く。

そして、胸部の無数の目と、開いた口の前に先ほど以上のエネルギーが収束されていく。

正真正銘、アルゴモン究極体の最後の攻撃だろう。

 

「ッ………!」

 

その様子に、楯無は思わず息を呑む。

だが、

 

『楯無………』

 

大士の声が響いた。

楯無はアルファモンを見上げる。

 

『心配するな。俺達を信じろ』

 

何の変哲もない月並みな言葉。

しかし、その言葉には、絶対的な安心感があった。

その言葉に、アルゴモン究極体に感じていた恐怖が拭い去られていくのを感じる。

 

「…………信じます!」

 

楯無はハッキリと頷く。

アルファモンもそんな楯無を見て頷くと、視線をアルゴモン究極体へ向ける。

アルゴモン究極体のエネルギーも、最高に高まっていた。

アルファモンは、再び右手を前に突き出し、魔法陣を発生させる。

次の瞬間、アルゴモン究極体から先ほど以上の砲撃が放たれた。

全てを飲み込み、全てを吹き飛ばす極大のエネルギー砲。

それがアルファモンと楯無に襲い掛かる。

そして、

 

「聖剣グレイダルファー!!」

 

魔法陣の中央から放たれた光の剣が、その砲撃をあっさりと切り裂き、そのままアルゴモン究極体の胸を貫く。

 

「■ッ…………!?」

 

アルゴモン究極体は、一瞬何が起きたか分からないようだったが、

 

「■■ッ!? ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ!?!?!?」

 

貫かれた部分から膨大なエネルギーが流し込まれ、断末魔の叫びと共に、遂に耐えきれずに爆散した。

今度こそ完全にデータ粒子に分解され、消えていくアルゴモン。

楯無は、その様子を見ているアルファモンを………

いや、正確にはアルファモンと融合している大士を見上げていた。

 

「大士………さん…………」

 

その名を呟くと、楯無の胸がトクンと脈打つ。

 

「ッ…………!?」

 

それに気付いた楯無は、何かに気付いたように頬を赤くした後、見られないように顔を伏せた。

そして、

 

『簪、楯無の電脳空間からの脱出を』

 

大士がモニターの向こうの簪に呼びかける。

 

『あっ……は、はい……!』

 

簪が再びパネルを操作すると、楯無が光の膜に包まれた。

今度はうまくいったようだ。

そして、光の膜が消えると共に楯無の姿も消える。

上手く脱出できたようだ。

アルファモンは、葵達が戦っている方へ眼を向けると、ヒシャリュウモンとセイバーハックモンを伴った2人がこちらへ向かっているのが目に入った。

どうやら向こうも全てのアルゴモンを倒し終えたようだ。

アルファモンは、念のためにもう一度アルゴモンの残照に目を向け、データ粒子の輝きが完全に消えた事を確認すると、マントを翻しながら踵を返し、歩き去って行った。

 

 

 

 

 

 

その少し後、オブジェクトの影から1人の人影が姿を現した。

 

「…………あれが………デジモンの力…………」

 

それは銀髪の少女だった。

 

「束さまについでの様な形で持たされたものでしたが………まさかあのようなことになるとは………」

 

彼女………クロエ・クロニクルは、束の頼みでこのIS学園のシステムにハッキングを掛けていた。

その際に、序とばかりに持たされたタマゴのデータ……デジタマを、時間稼ぎとして電脳空間内に放ったのだが、デジタマが孵った瞬間、予想以上の速度でデータ浸食と増殖を始めたのだ。

これにはクロエも予想外で、アルゴモンの影響により電脳空間内からの脱出も不可能になっていた。

如何するか悩んでいた時、大士達が現れてデジモン達を倒してくれたのだ。

 

「………束さま………あまり彼らにはちょっかいを出さない方が良いかもしれません………」

 

クロエはそう呟くと、誰にも知られずに電脳空間を脱出した。

 

 

 

 

尚、そのすぐ後に当然の様に千冬に見つかり、警告を受けたのは余談である。

 

 

 

 

 






IS編第24話です。
VSアルゴモン決戦です。
中々しつこかったアルゴモン。
それでもアルファモンには及ばず。
IS編で初めて究極体が出てきました。
って言うか、デジモンの真面な活躍も初めてですけど。
まあ当然の如く楯無が…………
次回は事後処理編かな?
お楽しみに。
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