ありふれた転生者はデジモンテイマー   作:友(ユウ)

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第30話 宴

 

 

 

フェート村で葵と思わぬ再会を果たしてから数日後。

俺達はアレフ市に戻る為に、ドルガモンとギンリュウモンに乗ってゆっくりと空の旅を満喫していた。

エミリアやカイルも、故郷が無事だった事で笑顔を取り戻しており、フェート村へ向かっていた時のような悲壮感は無い。

まあ、フェート村に向かう時と、決定的に違う事があるとすれば、1つは葵とギンリュウモンが居る事。

そしてもう1つは、アリスとエリスが俺の両側で腕に抱き着いていたりすることである。

葵の行動の結果、身も心も結ばれた俺達は、晴れて正式な恋人として付き合うことになった。

元々素直クール系なエリスはともかく、ツンデレ寄りなアリスがこうも大胆になるとは思わなかったけどな。

2人が恋人になってくれてもちろん嬉しいが、アリスとエリスを含めて恋人が7人となり、ハジメに後1人と迫った自分に若干の自己嫌悪もある。

って言うか、ホントに俺の『女性に好かれない因果』は何処行ったと言いたいが、葵曰く、俺の異世界転移の回数が多すぎて、運命が尽く狂っているらしく、その因果も大分薄れているとの事。

そのまま俺達はアレフ市に到着し、クラウディアの案内でアレフ市にあるフォルダ公爵邸の庭に着陸した。

すると、何処からともなく兵士達が集まって来て、着地した地点から屋敷の入り口までの道の両側にずらっと並ぶと、一斉に剣を抜いて掲げる。

 

「おおぅ………」

 

その歓迎の仕方に俺は若干驚いて声を漏らす。

すると、屋敷の入り口の方から数人の人影が姿を現し、兵士達が作り出した道を此方に向かって歩いてくる。

その内の2人はフォルダ公爵と息子のクラウスさんだったのだが、もう1人にも見覚えがあった。

それは、

 

「お父様!?」

 

リティナ王女がそう叫ぶ。

2人と一緒に居たのは、リティナ王女の父であり、この国の国王でもあるアスラン王だった。

国王サマに気付くと、俺と葵を除いた全員が跪く。

 

「……………誰?」

 

国王サマを初めて見る葵が首を傾げる。

 

「この国の国王サマだよ。一緒に居るのはクラウディアの親父さんと兄さんだ」

 

俺はそう説明する。

すると、国王サマは制するように軽く手を挙げると、

 

「跪く必要は無い。楽にしたまえ」

 

そう言って立ち上がる様に促す。

 

「まずは君達に感謝を。よくぞこの国の危機を救ってくれた」

 

「い、いえっ!」

 

国王サマが礼を述べると、平民であるカイルやエミリアは酷く狼狽える。

平民の身からすれば、国王に礼を言われるなど畏れ多すぎるんだろう。

でも、まあ、

 

「リティナ王女やフォルダ公爵には言いましたが、俺は俺の『大切』の為に戦っただけです。この国が助かったのは、あくまで『結果的に』であり、お礼を言われるような事をしたつもりはありません」

 

俺は構わずにそう言う。

 

「フフフ………ロレンツォの言った通りだな………しかし、『結果的に』であろうと、『ついで』だろうと、君のお陰でこの国が助かったのは紛れもない事実。ならば、相応の礼や感謝の気持ちは当然だ」

 

国王サマはそう言って笑い掛ける。

 

「そうですか………そこまで言うなら感謝の言葉は受け取りましょう」

 

「うむ」

 

国王サマは頷くと、リティナ王女に視線を向けた。

 

「リティナ………王族であるお前が勝手に最前線に赴いたのは、決して褒められるべきことでは無い」

 

「…………はい、存じております。如何様なる処分も受ける覚悟です」

 

国王サマからの責めるような言葉にも、リティナ王女は真っ直ぐに目を見つめ、ハッキリと言い返す。

カイルが何か言いたげだったが、

 

「………だが、お前の行動のお陰でフォルダ公爵領が救われたのもまた事実。その功績により不問とする」

 

「お父様………!?」

 

「王族としては褒められた事でなくとも、それによって救われた者は多い。そんなお前を罰してしまえば、私は王としての器量を疑われてしまうよ」

 

国王サマはそう言いながら笑う。

どうやら初めからリティナ王女を罰する気は無かった様だ。

あくまで軽く戒めのつもりだったんだろう。

すると、

 

「………ところで、そちらのお嬢さんはどなたかな? 以前に君達に会った時には居なかったと思うのだが………」

 

葵を見ながらそう言った。

 

「彼女は神代 葵。元の世界から俺を追いかけてつい先日この世界にやって来た俺の恋人です」

 

「……………今、何と?」

 

国王サマが目を丸くして聞き返してきた。

まあ、そんな反応になるのも頷ける。

 

「俺が居た元の世界からやって来た、と言ったんです。ついでにこの世界に来た時に現れた所がフェート村だったんで、葵が魔物の大群を片付けたのでフェート村はほぼ無事でした」

 

「何と………!」

 

国王サマは驚いた表情で葵を見る。

 

「神代 葵です!」

 

葵はいつものように笑顔で名乗る。

 

「葵は俺と同等のデジモンテイマーですので」

 

「…………正直色々とあり過ぎて考えが纏まらんが、少なくとも、わが国民は彼女に救われたようだな」

 

国王サマは葵に向き直ると、

 

「君にも感謝を……我が国民を救ってくれた事、礼を言う」

 

そう言って礼を述べた。

 

「たまたまですから」

 

葵は、あははと笑う。

それを見て国王サマも気を取り直すと、

 

「では、堅苦しい話はここまでだ! 君達の為に宴の用意が出来ている。王宮からも料理人を呼び寄せたから、楽しみにしてくれたまえ!」

 

国王サマの言葉に、別にそこまでしてくれなくても、と思ったが、折角なので楽しませてもらおう。

 

 

 

 

 

フォルダ公爵邸のホールがパーティー会場となっており、そこに国王サマやフォルダ公爵を中心とした貴族達が集まっている。

そして、パーティードレスで着飾ったリティナ王女を先頭に、俺達が入場すると、ざわめきが広がる。

まあ、貴族であるクラウディアや元貴族のアリスとエリスはともかくとして、元から平民のカイルやエミリアに対しては、面白くないと思う貴族も居るだろう。

しかし、救国の英雄を相手に下手な事は言えないだろう。

 

「皆の者! 我が国の危機は、ここに居る者達………いや、ここに居る者達だけでは無い。この領の兵士と、冒険者達の尽力によって乗り越える事ができた! その英雄達を持て成すため、今宵はよく飲み、よく食べ、騒ごうではないか!」

 

国王がグラスを片手に乾杯の音頭をとる。

 

「乾杯!」

 

「「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」」

 

全員がグラスを掲げ、唱和すると宴が始まった。

俺はもちろん葵とアリス、エリスと共に行動している。

宴が始まり少しすると、リティナ王女やクラウディアにへこへこと頭を下げに来ている貴族をチラホラと見かけるようになった。

今のうちにゴマを擦っておこうというのだろう。

そんな彼らを遠目に見ていると、

 

「………………タイシ殿………」

 

俺の目の前に、あの王子サマが現れた。

こいつも来てたんかい。

すると、王子サマは俺に向かって軽く頭を下げ、

 

「この度は我が王国を救ってくれた事、真に感謝の念に堪えません…………」

 

そう感謝の言葉を口にした。

だが、

 

「…………そんな苦虫噛みつぶしたような表情で言う位嫌なら、別に無理に言わなくてもいいのに」

 

その表情は俺に対して頭を下げる事をプライドが許さないのか、酷く屈辱に耐えるような表情をしていた。

 

「い、いえ………そんなことは…………」

 

そうは言うが、表情は全然隠せてはいない。

 

「俺は『敵』じゃ無ければこっちから何かしようとは思わない。不干渉を貫くなら、俺も不干渉を貫くだけだ」

 

「ッ……………」

 

王子サマは何か言いたげだったが言葉を飲み込み、その場を離れた。

 

「今のがこの国の王子様?」

 

「ああ」

 

葵が聞いてきたので俺は頷く。

すると、召喚された勇者の1人である山口が、金髪縦ロールな髪型をした定型的な貴族のお嬢様と、金髪イケメンな青年を引き連れてやって来た。

 

「よう! 大士って言ってたよな?」

 

山口はフレンドリーな口調で俺に声を掛けてくる。

 

「何か用か?」

 

俺と直接関わることは少なかったが、エミリアと何かと因縁があるこいつには、余り好ましい感情を持ってはいない。

 

「………今回はお前は上手くやったようだが、あんまり調子に乗るなよ?」

 

それなりにドスの効いた声でそう言われる。

 

「は?」

 

俺は思わず声を漏らすと、

 

「主人公はこの俺だ………! モブはモブらしく俺の引き立て役になればいいんだよ………!」

 

その言葉で一気に理解できた。

 

「ああ………そういう…………」

 

俺は呆れつつ、

 

「心配しなくても、俺は自分を主人公と思ってはいない。主人公になりたきゃ勝手になってくれ」

 

「………ふん」

 

すると山口の視線が葵を捉える。

 

「へぇ~、可愛い子じゃないか」

 

葵は可愛いというより美人系だと思うんだがなぁ。

 

「ねえ君、そんな奴より俺に乗り換えない? ずっといい思いが出来るよ」

 

なんか葵を口説き出したぞコイツ………!

 

「あ、そう言うのは要らないんで」

 

葵はにべもなくそう断る。

 

「俺は主人公で『運命』から愛された存在なんだ。絶対に俺の方がいいって!」

 

尚も山口は口説こうとする。

だが、

 

「もしそれが本当で、君が世界の『主人公』だとしても、その主人公の『運命』に流されるだけの君に、私は魅力を感じないから」

 

「えっ?」

 

葵の言葉に、山口は素っ頓狂な声を漏らす。

 

「私は、自分の手で『運命』を選び、自分の力で『運命』を決めて、受け入れられない『運命』には最後まで抗う。そう言う人に、私は魅力を感じるの。大士みたいにね」

 

葵は俺に向けてウインクする。

 

「だから、『主人公』って言う『運命』に頼り切るだけの君には、私はこれっぽっちも魅力を感じられない。だから、お断りします」

 

葵は理由を言い切って、最後にバッサリと断る。

 

「うっ…………」

 

山口は少し狼狽える。

 

「そこまでにしとけ」

 

俺が口を出す。

 

「葵を口説こうとする気持ちは分かるが、お前は振られたんだ。潔く諦めろ」

 

葵は美人だ。

男なら葵を口説こうとする気持ちは理解できる。

だから、声を掛ける程度なら仕方ないとは思うが、それ以上は黙っているつもりは無い。

 

「くっ…………!」

 

山口は悔しそうに立ち去る。

それから暫くすると、音楽が流れ始めた。

どうやらダンスが始まるようだ。

 

「ダンスだよ! 大士、私達も踊ろう!」

 

葵が俺の手を取る。

 

「ああ。勿論だ」

 

俺は葵に引かれながらホールの中央へ歩いていく。

ふと見れば、カイルもリティナ王女に連れられてダンスを踊っていた。

 

「えへへ、これで大士とダンスを踊るのも何回目かな?」

 

葵は嬉しそうにステップを踏みながら俺に笑みを向ける。

 

「そう言えば、ハルケギニアでも踊ったな」

 

あの世界も貴族世界だったから、こういうパーティーも何度かあった。

まあ、周りの視線を見ると、何でこんな美人とパッとしない男が………!

って言う視線がビンビンだけどな。

まあ、そんな視線も目の前の葵の笑顔に比べれば塵芥に等しい。

楽しそうに踊る俺達に合わせ、音楽も軽快なリズムで奏でられた。

そうして葵とのダンスが終わると、今度はエリスが俺の目の前に来た。

 

「私と踊って頂けませんか………?」

 

ドレス姿のエリスは、決闘騒ぎの前にあったパーティー以来だな。

 

「喜んで」

 

俺はエリスの手を取る。

エリスとのダンスは初めてだ。

それでも、エリスも元貴族で、余りいい扱いを受けて来なかったとはいえ、それなりの教養はあるらしく、問題なくダンスを踊れている。

すると、

 

「…………嬉しい」

 

「ん?」

 

唐突にエリスが呟く。

 

「こうやってタイシとダンスが踊れている事………恋人になれたこと………夢みたい………」

 

「フッ………」

 

その言葉に俺も笑みを浮かべる。

 

「タイシが来るまでは、こんなに幸せになれるとは思って無かった。スティングモン………ワームモンとも仲良くなれず、アリスとも疎遠のまま…………何にしても、まともな未来を期待していなかった…………」

 

エリスはターンをしながら俺に身を寄せて来る。

 

「でも、タイシが全部を変えてくれた。タイシが現れてくれたあの日から、私の『運命』が変わった………! 私は、『運命』を変えてくれたあなたを好きになった………! 本当に………私の前に現れてくれて、ありがとう………!」

 

「……………俺も最初はこの世界に召喚された時には、何て迷惑なと思っていたが………お前達の様に『大切』が出来たと思えば、召喚されたこと自体は悪くないと思えるよ」

 

エリスは顔を赤らめながら笑みを浮かべる。

 

「タイシ………大好き…………!」

 

俺達はそのまま踊り続けた。

 

 

 

 

エリスとのダンスが終わると、今度はアリスが歩み寄ってきて、スカートの両裾を持ち上げて恭しく礼をする。

 

「わたくしと踊って頂けませんか? 紳士(ジェントルマン)

 

完璧な所作でダンスの申し込みをしてきた。

俺はふと、完璧な貴族の教養を持つ恋人と踊るのは初めてだな、と場違いな事を考えた。

葵と優花は言うまでもなく一般人だし、シャルロットは元王族とは言えあの扱いだったし、カトレアも公爵令嬢だが、体が弱かったせいで教養は中途半端だったろう。

テファも王族の血を引いているだけで、そんな教養は無い。

対してアリスは、現在こそ家と縁を切って平民の身だが、正当な後継者として教養を受けてきたので、その所作は完璧だ。

 

「喜んで」

 

俺はアリスの手を取る。

アリスをエスコートして、ダンスを踊り始めた。

すると、

 

「タイシ………改めてお礼を言うわ………ありがとう」

 

「何がだ?」

 

「色々よ。エリスと仲直りさせてくれた事……家の言いなりだった私を解き放ってくれた事………エクスブイモンと本当のパートナーになれたのもあなたのお陰だし、それに………」

 

「それに?」

 

俺がそう聞くと、アリスは顔を赤くして、

 

「そ、その…………恋人にしてくれた事…………」

 

「俺としては、こんな女誑しの恋人にさせてしまって申し訳ない気持ちもあるんだがな…………」

 

「そ、それは別にいいのよ………私は元々貴族の娘よ。夫となる人が何人も妻を娶るかもしれない事ぐらい覚悟してたから……………それに、あなたはこの私が選んだ男よ。その男が、他の女から言い寄られないなんて、ありえる筈ないでしょ?」

 

何とも自信満々に言い切るアリス。

実際の所、トータスに召喚される前までは、女性と付き合う事が出来るなんて、夢にも思っていなかったんだが…………

 

「そう思ってくれるのなら光栄だ」

 

「第一、1人であなたの夜の相手が出来るわけ無いじゃない………あ、あんなふうにエリスと重ねられて、2人一緒に何度も何度も……………………気持ち良くて幸せだったのは否定しないけど……………」

 

なんか俯きながら顔を真っ赤にしてブツブツと呟いている。

 

「どうした?」

 

「何でも無いわよ! それで? あんたはクラウディアとエミリアにも惚れてるんでしょ? あの2人も恋人にするの?」

 

唐突にそんな事を聞いてきた。

 

「ま、まあ、恋人になってくれればうれしいのは確かだが、無理矢理付き合って貰うつもりは無いよ。俺の恋人になるという事は、この世界を捨てる事に等しい。俺は2人が決めた事を尊重するし、彼女達には、自分の意思で幸せを選んで欲しい。ただ、俺がこの世界にいる間は、何があろうと護るつもりでは居るけどな」

 

「そう。まあ、時間の問題なんでしょうけど」

 

アリスはやや呆れつつ、そんな事を言った。

そのままアリスとのダンスを終えると、

 

「楽しんでいるかね?」

 

フォルダ公爵が歩み寄って来た。

 

「フォルダ公爵。ええ、十分に」

 

「それは良かった。それと、重ねてお礼を言いたい。この街を救ってくれて、本当にありがとう」

 

フォルダ公爵はそう言って頭を下げる。

 

「何度も言っていますが、俺は俺の大切の為に戦っただけです。そこまでお礼を繰り返されると、逆に居た堪れなくなってしまいますよ。それに、最初に助けに行こうと言い出したのはエミリアです。彼女がクラウディアの為に救援に行こうと言い出したのが切っ掛けです」

 

「エミリア…………あの平民の娘か……………随分とクラウディアと仲が良い様に見えるが……………」

 

「エミリアの場合、身分の違いを気にしていてハッキリとは言い出せませんが、『友達』………と思っていると思いますよ」

 

「平民が友人…………かね?」

 

「反対しますか?」

 

「ふふふ。娘の個人的な交友関係に口を出す程野暮では無いよ。それに、公爵家の人間として考えても、普通の平民の娘なら仲良くなるメリットは無いが、彼女は完全体デジモンを育てたデジタルナイトでもある。公爵家としても、彼女と仲良くする事に損は無いと思っているよ。実際、先日の戦いを見ても、彼女のメタルグレイモンの撃破率は、君の究極体デジモンを除けば群を抜いているからね」

 

よく見ているな。

フォルダ公爵の言う通り、アルタウルスモードになった彼女のメタルグレイモンは、戦闘力が飛躍的に上がっている。

完全体の中では、おそらくトップクラスだろう。

 

「そうですか」

 

「話は変わるが、君が今まで究極体デジモンを公にしなかったのは何故だね?」

 

「最初に究極体が神話や御伽話の存在だと聞いた時点で、究極体に進化できると知られれば面倒な事になると思ってましたからね。俺を懐柔したり、暗殺を企てるような奴らも出て来るでしょう?」

 

「なるほど………そこまで分かっていて、君は何故究極体の姿を晒したのかね?」

 

「自分の『大切』の為ですよ」

 

「『大切』…………?」

 

「俺は自分の『大切』の為ならどんな手段もリスクも厭いません。その『大切』の為なら、俺は世界を敵に回しても戦いますよ」

 

「………………!」

 

俺の言葉に、フォルダ公爵は目を見開く。

 

「では………君の『大切』が何なのか聞いてもいいかね?」

 

「今のこの『リジアル』においては、俺自身とドルモンはもちろんの事、最上位は恋人である葵、アリス、エリスと彼女達のパートナーデジモン…………次点でクラウディアとエミリアと2人のパートナーデジモン。その次に仲間であるカイルとリティナ王女とそのデジモン達って所ですかね。今の所」

 

「クラウディアも………?」

 

「少なくとも、俺は好きですよ。クラウディアの事」

 

「…………そうか」

 

フォルダ公爵は何やら思案顔になる。

 

「無いとは思いますが、クラウディアをダシに俺を利用しようなんて考えたら………」

 

「そんな馬鹿な真似はせんよ。君を『敵』に回したくないからな」

 

「分かってるならいいです」

 

「……………本人が望むのなら、やぶさかでは無いがな」

 

フォルダ公爵は最後にポツリと呟いた。

 

 

 

 

 

 






オリジナル異世界編第30話です。
正直色々中途半端だった。
思ったよりも筆が進まなかったし…………
貴族達が大士に話しかけてこなかったのは、国王が釘を刺してたって事で。
次も頑張ります。

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