ありふれた転生者はデジモンテイマー   作:友(ユウ)

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魔法少女ブレイクゆうか編(×リリカルなのは)
第1話 ゆうか、スマホと試合をブレイクする


 

 

 

「いらっしゃいませ!」

 

私、園部 優花は現在ウェイトレス姿で接客に当たっていた。

ここは、両親が経営する洋食店『ウィステリア』……………ではなく、

 

「翠屋へようこそ!」

 

海鳴市と言う街にある喫茶店『翠屋』だった。

何故私がこの店で働いているのかと言えば、その理由は数日前に遡る。

 

 

 

 

 

 

リジアルから帰って来てから暫くしたある日。

 

「は? 知り合いの喫茶店を手伝って欲しい?」

 

お母さんである園部 優理から突然言われた言葉に私はそう返す。

 

「そうなのよ。バイトの子が怪我をして、1ヶ月位休むらしくて、新しくバイトの子を雇い入れるにしても、微妙な期間だし…………」

 

「だから私に手伝って来いって?」

 

「ええ。お願いできる? 少し遠い場所だけど、あなたなら魔法で簡単に行き来できるでしょ?」

 

「まあ、1回行けば空間魔法で移動できるけど…………」

 

その時の私は、大士に会える時間も大して減る訳でも無いし、1ヶ月程度なので軽い気持ちでOKした。

その選択を後悔したのはその翌日。

 

「は? 住み込み?」

 

「そうなのよ。桃子………その喫茶店の経営者の奥さんが、手伝ってもらうのにホテルに泊まらせるのは金銭的に忍びないって。だから自宅に泊まりなさいって…………それは悪いから断ろうとしたんだけど、桃子って、妙に押しが強くて…………流石に魔法で移動できるから大丈夫なんて言う訳にもいかなかったから………」

 

どうやらその喫茶店を経営する一家は、底抜けのお人好しらしい。

そうなれば、空間魔法で移動できるにしても、大士と会える時間はずっと少なくなってしまう。

 

「はぁ……………」

 

流石に一度OKした身の上でやっぱりやめますなんて、親の顔に泥を塗るような真似は出来ない。

 

「………わかったわよ。それでいいわ。だけど、ハックモンだけは連れて行くわよ。これだけはハックモンのテイマーとして、譲れない一線だから」

 

 

 

そんな訳でハックモンと一緒に海鳴市の高町家にやって来た私は、高町家の人達と顔合わせを行っていた。

 

「初めまして。園部 優花です。1カ月程お世話になります」

 

私は高町家のリビングで頭を下げながら自己紹介する。

 

「まあまあ、あなたが優花ちゃんね。こちらこそ初めまして。高町 桃子です」

 

この人がお母さんの知り合いの桃子さん。

茶髪のロングヘアーが特徴の美人さんね。

この人のお願いで私が手伝いに来たのね。

 

「初めまして。高町 士郎です。よろしくね、優花ちゃん」

 

そう言ったのは桃子さんの旦那さんの士郎さん。

黒髪で整った顔立ちをしており、年齢の割に若々しい。

喫茶店のマスターをしているらしい。

それに、敷地内に道場を見かけたから武術を嗜んでいるのか、一般人にしては隙が少ない。

 

「高町 恭也だ。よろしく」

 

高町家の長男の恭也。

年齢的には私と同い年らしく、士郎さんによく似て整った顔立ちをしており、士郎さんと同じく武術を修めているのか隙が少ない。

 

「高町 美由希です。よろしくお願いします、優花さん」

 

高町家の長女の美由希。

私の2歳年下で、同じく黒髪を三つ編みにしたメガネを掛けた女の子。

この子も武術を習っている様だけど、士郎さんや恭也に比べたら未熟かしら?

 

「私、高町 なのは! なのはって呼んでください!」

 

最後に元気よくそう言ったのは、小学生で茶髪をツインテールにした女の子。

 

「それからこっちがユーノ君です!」

 

なのははそう言いながら抱いていたイタチ………フェレットを持ち上げながらそう言う。

 

「………………………」

 

だけど私は、そのなのはとユーノと呼ばれたフェレットを見て、違和感を感じていた。

 

(……………この子とフェレットから感じるのは………魔力よね………)

 

基本的にこの世界の人間や動物から魔力を感じる事はまず無い。

正確には、僅かに魔力は持ってるけど、魔法を発動できるほどの魔力は持っていない。

例外として、トータスに召喚されてチートを得たクラスメイトや、元々異世界の住人であるユエやクラウディア達位だ。

だけど、このフェレットからは、クラスメイトと同レベルの………

なのはに至っては、勇者(笑)である天之河を超える魔力を感じ取れる。

 

(どういうことかしら………? 突然変異……?)

 

私が考えに没頭していると、

 

「あの………どうかしましたか?」

 

なのはが不思議そうな表情で問いかけてきた。

 

「あ、ううん。何でも無いわ。よろしくね、なのは」

 

私はハッとなって言葉を返す。

そして、

 

「それと、電話で連絡しましたが、私はデジモンテイマーで、デジモンのパートナーが居ます。ハックモン」

 

私はハックモンを呼ぶ。

リビングの入り口からハックモンが部屋に入って来る。

その姿に恭也や美由希は身構えたが、

 

「私はハックモンと言う。よろしく頼む」

 

ハックモンは誠意をもって頭を下げた。

 

「「……………………」」

 

その姿を見て、恭也と美由希は呆気に取られたようにしていたが、

 

「こっちが私のパートナーのハックモンよ。見ての通り、敵意は無いからそんなに身構えなくても大丈夫よ」

 

私がそう言った時、

 

『なのは。この世界にもこんな生き物が居るんだね』

 

高町家の誰でもない声が聞こえた。

違う、これは声じゃない。

『念話』…………!?

 

『わ、私も知らないよぅ…………』

 

続いて聞こえた念話はなのはの声。

見れば、なのはとユーノが目を合わせていた。

なのはとユーノが『念話』で会話してる………?

 

「デジモンかぁ………私が小学生の頃に、世界中で暴れたって話があるけど………」

 

美由希がおっかなびっくりにハックモンを眺めながらそう口にする。

 

「言っておくけど、『デ・リーパー』はデジモンと別物だからね。そこだけはハッキリしとくわ」

 

「そ、そうなの………」

 

まだ少し警戒は解けないようね。

 

「流石に店に連れて来ることはできないが、この家では好きにしていいよ」

 

士郎さんはそう言ってくれる。

 

「ありがとうございます」

 

「感謝する」

 

その言葉に、私はハックモンと一緒に頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

そう言う経緯があり、私は現在高町一家が経営する喫茶店、『翠屋』の店員としてウェイトレスをやっていた。

ウェイトレスの制服は、基本的にロングスカートだけど、私は動きやすさを重視して、少し丈を短くしてもらった。

翠屋は近所では評判のお店のようで、中々に繁盛している。

その為、店員はそれなりに忙しい。

これは応援頼むのも分かるわ。

まあ、それは一般人の話。

トータスの旅で桁外れの身体能力を持つ私は、この程度の忙しさなど全く苦にならない。

普通の女子店員では運ぶのも大変な皿の数を、私は苦も無く運んでいく。

因みに聞いた話では、私が働き出したこの数日で、男性客が急増しているらしい。

桃子さんからは、『美人な看板娘が増えたから』みたいなことを言われたけど、別に大士以外にモテても嬉しくもなんともない。

寧ろ…………

その時、テーブルの片付けを行っていた私の背後………正確にはスカートの下に手を忍ばせようとする男性客。

その手にはスマホ。

要は盗撮をしようとしているらしい。

…………こういう客が出て来るから面倒くさい。

私は内心溜息を吐く。

死角を突いている様だけど、高い感知技能を持つ私にとって、気配遮断すら使っていない動きなど、手に取るように分かる。

私はテーブルに残されていた野菜スティックを一本手に取る。

そして、

 

―――ズキャッ!

 

「は…………? お、俺のスマホが野菜スティックの串刺しにぃぃぃっ!?」

 

男は一瞬呆けた声を漏らし、その後、目の前に映っている光景を叫ぶ。

その男のスマホのど真ん中に、キュウリの野菜スティックが貫通していた。

私は気にせず、テーブルを片付けて皿を重ねると厨房に運ぶ為に立ち去ろうとして、

 

「ちょっと待て!」

 

その男に呼び止められた。

 

「何でしょうか? お客様」

 

私は棒読みで答える。

 

「これを見ろ!」

 

男は野菜スティックに串刺しにされたスマホを突き付ける。

 

「それが何か?」

 

「それが何か、じゃねぇぇっ! テメエが何かやったんだろ!? 弁償しろ!」

 

確かにやったのは私だけど、常人には見えない速度でやったわけだし、それ以前に盗撮しようとしたくせに図々しい。

 

「はぁ~~~~~~…………」

 

私は深く溜息を吐き、

 

「バッカじゃないの? 言い掛かりにしても、もう少しマシな理由を考えなさい」

 

私は悪びれる訳でも無くそう言う。

 

「な、何ッ!?」

 

「常識的に考えて、どうやったら野菜スティックでスマホが貫通出来るのよ?」

 

「そ、それは………」

 

「普通に考えたら、穴をあけたスマホに野菜スティックを通したって考えるでしょうね」

 

「うっ………」

 

「態々効果音まで用意したにも関わらず、お粗末な理由ね」

 

「ち、違っ………!」

 

「これ以上は営業妨害で訴えるわよ?」

 

「ぐ…………!」

 

すると、旗色が悪くなった上、他の客達から注目されている事に気付いたのか、男はそそくさと立ち去って行った。

私はそのまま自分の仕事へと戻ったが、士郎さんが意味ありげな笑みを浮かべていたのが気になった。

もしかしたら、士郎さんは私がやったんだと気付いたのかもしれない。

それでも、そのことについて追及される事は無かった。

 

 

 

 

 

それからまた数日。

ここ最近で気になった事は、なのはの夕方から夜にかけての外出が多い事。

それと、この街で時折感じる魔力反応。

大きな騒ぎにはなっていないし、大したことでは無いと思うけど。

次に魔力反応を感じたら、様子を見に行ってみるべきかしら?

因みに今日は、士郎さんがオーナー兼コーチを行っているサッカーチームの試合の日で、翠屋は試合後の子供達の為に貸切になるらしく、アルバイトは休みだ。

私は大士に会いに行こうと思ったんだけど、桃子さんからなのはと一緒にサッカーの応援に行かないかと言われてしまい、なのはも嬉しそうにしたために、断るに断れなくなってしまった。

……………何か桃子さんって逆らっちゃいけないオーラが出てるのよね………

私は、まあいいかと思いつつ、なのはと一緒に試合が行われる河川敷にやって来た。

そこには、なのはの友達という2人の少女がいた。

 

「初めまして、アリサ・バニングスです」

 

「月村 すずかです。初めまして」

 

2人は礼儀正しく自己紹介をする。

 

「初めまして。園部 優花よ。こっちはパートナーのハックモン」

 

「よろしく頼む」

 

ハックモンがそう言うと、アリサとすずかは興味深そうにハックモンを眺めた。

 

「へぇ~。なのはから話は聞いてたけど、本当にデジモンなんだぁ………」

 

「すごい…………」

 

2人からは特に警戒や恐怖と言った感情は感じられず、好奇心が勝っている様だ。

2人がハックモンに興味津々になっていると、ホイッスルの音が鳴り響く。

どうやら試合が開始される様だ。

キックオフで試合が始まる。

 

「頑張れ頑張れ~!」

 

「皆~! 頑張って~!」

 

アリサとすずかが声を上げて応援を始める。

そんな中、

 

『これって、こっちの世界のスポーツなんだよね?』

 

『うん、そうだよ。サッカーっていうの』

 

ユーノとなのはが念話で話し合っていた。

それよりも、今ユーノは『こっちの世界』って言ったわよね?

って事は、ユーノは異世界から来たって事かしら?

なのははユーノにサッカーの説明をしている。

その話の中で、ユーノは発掘や研究ばかりで運動は得意じゃないとか、なのはも運動は苦手等の話が出ていた。

その時、士郎さんのチーム、『翠屋JFC』の選手がシュートを決める。

それに沸き上がる士郎さん達。

とは言え、相手チームも負けていられないと果敢に攻め立てる。

相手選手がシュートを放ち、ゴールの横ギリギリに決まろうとした所を、キーパーが横っ飛びでそのシュートを止めた。

 

「キーパー凄―い!」

 

「本当!」

 

キーパーのファインプレイにアリサとすずかが興奮する。

その後も翠屋JFCは1点を追加し、このまま試合が決まるかに思われた。

だけど、相手はせめて一矢報いらんとばかりに最後の攻勢に出た。

こちらのディフェンスを掻い潜り、ゴール近くまで攻め入る。

しかし、ゴールまであと少しと言う所で、追いついてきたディフェンス達に囲まれる。

相手の選手は、ヤケクソ気味に無理な位置からシュートを放つ。

それを防ごうと、ディフェンスも足を出した。

その結果、放たれたシュートがディフェンスの勢い良く出した足に当たり、ボールが大きく跳ね返る。

そして、そのボールの跳ね返った先は、

 

「わぁああっ! こっち来た!」

 

「危ない!」

 

なのは達が座るベンチ。

アリサとすずかはすぐに気付いてそれぞれ反対側に逃げる。

しかし、

 

「なのは! 危ない!」

 

「なのはちゃん!」

 

「え…………?」

 

ユーノと念話で話していたなのははボールに気付くのが遅れて声を漏らす。

勢い良く飛んでくるボールになのはがようやく気付き、

 

「わわわわっ!?」

 

なのはは大慌てするが、驚きのあまり避けるのは間に合わない様だ。

ボールの軌道はなのはの顔面直撃コース。

 

「なのは!」

 

士郎さんも叫ぶけど、あそこからじゃ間に合わないだろう。

私は軽く息を吐くと、

 

「…………フッ!」

 

軽く跳躍し、なのはの顔に向かってくるボールをダイレクトで蹴り返した。

蹴り返したボールは、地面スレスレを砂煙を巻き上げながら突き進み、地面に当たる寸前で浮き上がりながら、キーパーにも反応できないスピードでゴールネットに突き刺さり、

 

――ガターン!

 

と派手な音を立てながら、ゴールポストが後ろに倒れた。

 

「あ……………」

 

私は、力を少し入れ過ぎた事に気付く。

しかも、そのゴールが翠屋JFCのゴールだったものだから、居た堪れない空気に包まれた。

 

 

 

 

 

一応、その試合は翠屋JFCの勝利で幕を閉じたが、最後の私のアレで微妙な勝利となってしまった。

士郎さんは、祝勝会と皆のテンションを上げる為に翠屋で料理を振る舞い、私もせめてものお詫びにその手伝いをした。

その後、予定よりだいぶ遅れたけど、大士に会いに行こうとハックモンと一緒に高町家を出る。

私はふとお土産を買おうと思い、街中に出た。

本当なら翠屋のお菓子が良いと思うけど、今日は休みなので仕方ない。

特別に頼むにしても、今の時間だと、普通ならとんぼ返りしないと間に合わないので、不審に思われると思ったからだ。

街を歩いていると、

 

「………あら?」

 

「優花、どうした?」

 

声を漏らした私に、ハックモンが問いかけてくる。

 

「魔力反応だわ」

 

私が感じたのは、僅かな魔力反応。

だけど、今にも溢れ出しそうな大きな魔力が、僅かに染み出している様な感覚を覚えた。

 

「どこから………?」

 

私は集中して感知技能を高める。

その反応を辿っていくと、道路の交差点の向こう側にいる、少年少女の姿。

 

「あの子達って、試合に居た………」

 

僅かに見覚えのある2人に、私は注視する。

すると、男の子がポケットから青い石のようなものを取り出し、女の子に差し出す。

 

「魔力反応はあの石から………!」

 

私がそう感じた時、女の子が差し出された石に触れた。

 

「ッ!?」

 

その瞬間、溢れ出す魔力。

それに、この魔力の波長は………!

 

「この魔力………! 変成魔法に近い………!?」

 

次の瞬間、2人の足元から突然異常なスピードで木が成長し、2人を巻き込みながら高く生い茂っていく。

それでも成長は止まらず、急速に伸びた根は道路を砕きながら広がっていき、長く伸びる枝は、巨大な鞭のように周りに被害を齎す。

当然、近くに居た私達にも襲い掛かって来る。

 

「………っと!」

 

とは言え、この程度のトラブルなど慣れたもので、私は跳躍しつつ〝空力〟の足場に退避。

更に、Dアークと1枚のカードを取り出し、

 

「カードスラッシュ! 白い羽!」

 

ハックモンに飛行能力を与える。

ハックモンも空中に飛び、急成長する木々から逃れる。

暫くすると、漸く木々の成長が落ち着いてくる。

 

「一先ず落ち着いたみたいね」

 

私は高く生い茂った巨木を眺める。

 

「まるで世界樹ね…………」

 

私はトータスで見たウーア・アルトを思い出しながらそう言う。

ウーア・アルトは見た目よりも実際はずっと大きかったけど………

 

「しかし、一体何故このような事に………」

 

ハックモンは辺りを見回しながらそう言う。

 

「ハッキリとしたことは言えないけど、あの青い石から放たれた魔力は、変成魔法に近いように感じたわ。その魔力の影響を受けて、植物が突然変異を起こして急成長したんじゃないかしら?」

 

「なるほど………」

 

私達は、話しながら巨木の頂上へ向かう。

するとそこには、この現象の原因であろうあの石を持っていた2人が抱き合うように光に包まれていた。

 

「見た感じ、あの2人が意図してこの現象を起こしたようには見えないわね」

 

「あの青い石の暴走か?」

 

「というより、本人達も、あの石が何なのか分かって無かったんじゃないかしら? 偶々見た目が綺麗だったから、男の子が拾って、あの女の子にプレゼントしようとしたってところかしら?」

 

「そうか………」

 

ハックモンも納得する。

 

「それにしても、どうしたものかしらね、これ」

 

手っ取り早くあの石を破壊する?

一瞬そう考えたけど、これだけの魔力が込められた石だから、破壊して爆発したら目も当てられない。

 

「…………生成魔法で干渉できるかしら?」

 

無機的な物質なら干渉できるはずだけど………

とりあえず試してみようと思った時、ここから少し離れた場所で、魔力の高まりを感じた。

その直後、細かな魔力が辺り一帯に広がっていく。

 

「これは………感知魔法?」

 

何となくそう思った私は、反射的に〝気配遮断〟で身を隠した。

ハックモンは魔力には感知されないだろうし、大丈夫。

それと同時に、魔力を感じた方を〝遠見〟で確認する。

そこには、聖祥小学校の制服に似た服を着て、赤い珠が付いた杖を持ったなのはが魔法を発動していた。

 

「なのは…………」

 

すると、なのはの持つ杖が変形。

槍に近い形状に変化した。

そして、再び感じる魔力の高まり。

 

「これは………魔力砲撃………!?」

 

放たれる桜色の閃光。

その光が抱き合う2人を包み込む。

しかし、物理的破壊力は無い様で、2人や木々は無傷だ。

でも、その魔力によって、あの青い石から放たれている魔力が小さくなっていく。

純粋な魔力をぶつけて黙らせているのかしらね?

ある程度魔力が小さくなった所で、再びなのはが閃光を放つ。

それは、青い石が放つ魔力を完全に抑え込んだ。

 

「…………封印した、って事かしらね」

 

状況から鑑みて、私はそう判断する。

原因となる青い石を封印したことで街中に広がっていた木々が収縮していく。

 

「あの子、一体何をやってるのかしら?」

 

先程の青い石が、なのはの方へ飛んでいき、杖の赤い珠に吸い込まれる所を見ながら、私はそう呟く。

どうやらまた厄介事の予感がした私は、軽く溜息を吐くのだった。

 

 

 

 

 

 

 






はい、リリカルなのは編スタートです。
ぶっちゃけ章タイトルが魔法少女となっていますが、別に優花が魔法少女っぽくなるわけではないので悪しからず。
実際、章タイトルはクノイチゆうかとどっちにするか迷ってましたけどね。
ハックモンは使い魔枠。(笑)
さて、初っ端からスマホをブレイク。
更にはサッカーの試合の雰囲気をブレイクしてしまいました(笑)
なのはのアニメの第3話からです。
優花が海鳴に来る理由が強引だったり、学校は如何してるとかのツッコミは無しでお願いします。
今回は直接事件には関わりませんでしたが、次回から本格的に参戦する予定です。
それでは、この章も頑張ります。
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