ウルの街を離れた俺達は、フューレンに戻ってきていた。
何だかんだで大量の魔物を相手にすることになったが、元々の依頼はウィルの捜索。
最悪遺品の回収位に思ってたが、本人が生きていたので何よりだ。
そして、今はイルワ支部長にウィルを合わせた所だ。
「ウィル! 無事かい!? 怪我はないかい!?」
イルワ支部長がウィルに駆け寄る。
「イルワさん……すみません。私が無理を言ったせいで、色々迷惑を……」
「……何を言うんだ……私の方こそ、危険な依頼を紹介してしまった……本当によく無事で……ウィルに何かあったらグレイルやサリアに合わせる顔がなくなるところだよ……二人も随分心配していた。早く顔を見せて安心させてあげるといい。君の無事は既に連絡してある。数日前からフューレンに来ているんだ」
「父上とママが……わかりました。直ぐに会いに行きます」
ウィルはそう言うと俺達にもう一度礼を言って部屋を出て行った。
それにしても、父親の事を『父上』と呼んでいたのに母親の事を『ママ』と呼んでいたウィルに、やはりマザコンなのかと俺は内心思っていた。
ウィルが出て行ったあと、イルワ支部長がこちらに振り返り、
「皆、今回は本当にありがとう。まさか、本当にウィルを生きて連れ戻してくれるとは思わなかった。感謝してもしきれないよ」
「まぁ、生き残っていたのはウィルの運が良かったからだろ」
「ふふ、そうかな? 確かに、それもあるだろうが……何万もの魔物の群れから守りきってくれたのは事実だろう?」
イルワ支部長は小さく笑みを浮かべながらそう言う。
「さて? 街を魔物から護ったのは女神の騎士だが?」
ハジメはすっとぼけて見せる。
「隠さなくてもいい。私の部下が君達に付いて行ったんだ。あのとんでもない移動型アーティファクトのせいで常に後手に回っていたようだけど……彼の泣き言なんて初めて聞いたよ。諜報では随一の腕を持っているのだけどね。まあ、その彼から女神の騎士の正体は君だと聞いている」
イルワ支部長は俺に視線を向ける。
見られてるとは思わなかったな。
「ま、正確には俺とドルモンが融合して進化した姿ですけどね」
意味は理解できないだろうがそう言っておく。
「……随分情報が早いな」
ハジメがそう言うと、
「ギルドの幹部専用だけどね。長距離連絡用のアーティファクトがあるんだ」
イルワ支部長がそう言う。
無線やファックスの類だろうか?
「それにしても、大変だったね。まさか、北の山脈地帯の異変が大惨事の予兆だったとは……二重の意味で君達に依頼して本当によかった。数万の大群を殲滅した力にも興味はあるのだけど……聞かせてくれるかい? 一体、何があったのか」
「ああ、構わねぇよ。だが、その前にユエとシアのステータスプレートを頼むよ……ティオは『うむ、二人が貰うなら妾の分も頼めるかの』……ということだ」
「ふむ、確かに、プレートを見たほうが信憑性も高まるか……わかったよ」
イルワ支部長が職員を呼んで新しいステータスプレートを3枚持ってこさせる。
それぞれのステータスは、
ユエ 323歳 女 レベル:75
天職:神子
筋力:120
体力:300
耐性:60
敏捷:120
魔力:6980
魔耐:7120
技能:自動再生[+痛覚操作]・全属性適性・複合魔法・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇][+魔素吸収]・想像構成[+イメージ補強力上昇][+複数同時構成][+遅延発動]・血力変換[+身体強化][+魔力変換][+体力変換][+魔力強化][+血盟契約]・高速魔力回復・生成魔法・重力魔法
シア・ハウリア 16歳 女 レベル:40
天職:占術師
筋力:60 [+最大6100]
体力:80 [+最大6120]
耐性:60 [+最大6100]
敏捷:85 [+最大6125]
魔力:3020
魔耐:3180
技能:未来視[+自動発動][+仮定未来]・魔力操作[+身体強化][+部分強化][+変換効率上昇Ⅱ] [+集中強化]・重力魔法
ティオ・クラルス 563歳 女 レベル:89
天職:守護者
筋力:770 [+竜化状態4620]
体力:1100 [+竜化状態6600]
耐性:1100 [+竜化状態6600]
敏捷:580 [+竜化状態3480]
魔力:4590
魔耐:4220
技能:竜化[+竜鱗硬化][+魔力効率上昇][+身体能力上昇][+咆哮][+風纏][+痛覚変換]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮]・火属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・風属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・複合魔法
ハジメ達には及ばないが、十分バグキャラだった。
特にシアは未だレベル40。
限界の半分にも至っていない。
まだまだ発展途上だ。
流石のイルワ支部長もあんぐりと口を開けている。
「いやはや……なにかあるとは思っていましたが、これほどとは……」
そんなイルワ支部長にハジメが事の顛末を聞かせる。
全て聞き終えると、イルワ支部長は疲れた表情でソファーに座り直した。
「……道理でキャサリン先生の目に留まるわけだ。ハジメ君が異世界人の一人だということは予想していたが……実際は、遥か斜め上をいったね……」
「……それで、支部長さんよ。あんたはどうするんだ? 危険分子だと教会にでも突き出すか?」
イルワ支部長は、ハジメの質問に心外だと言わんばかりの眼差しを向けると口を開いた。
「冗談がキツいよ。出来るわけないだろう? 君達を敵に回すようなこと、個人的にもギルド幹部としても有り得ない選択肢だよ……大体、見くびらないで欲しい。君達は私の恩人なんだ。そのことを私が忘れることは生涯ないよ」
「……そうか。そいつは良かった」
「私としては、約束通り可能な限り君達の後ろ盾になろうと思う。ギルド幹部としても、個人としてもね。まぁ、あれだけの力を見せたんだ。当分は、上の方も議論が紛糾して君達に下手なことはしないと思うよ。一応、後ろ盾になりやすいように、君達の冒険者ランクを全員〝金〟にしておく。普通は、〝金〟を付けるには色々面倒な手続きがいるのだけど……事後承諾でも何とかなるよ。キャサリン先生と僕の推薦。あとは、危険な山から伯爵家の息子を助けたって言う実績もあるしね」
イルワ支部長の大盤振る舞いにより、ギルドが直営している宿のVIPルームを使わせて貰える事になり、今夜はそこで休むことになった。
因みに部屋は4部屋取ってあり、ハジメ、白崎さん、ユエで一部屋。
俺、葵、優花で一部屋。
シア、ティオで一部屋。
ドルモン、リュウダモン、インプモンで一部屋であった。
【Side 三人称】
その夜、月が頂点に差し掛かった頃。
冒険者ギルドの直営宿、最上階のテラスに抜き足差し足でこそこそ動く人影があった。
暗殺者のような黒装束に身を包んだ二人は、そろそろと気配を殺しながらとある部屋の窓辺に近寄ると、こっそりと中の様子をうかがった。
すると、
「ふわっ! 見て下さいティオさん! あんなに激しく……カオリさんもユエさんも壊れちゃいますよぉ」
「ふぉおおおお! ご主人様激しいのじゃ! し、しかし、シアよ。ユエのあの表情……正直あれはヤバイのじゃ! 同じ女である妾でも、変な気分に……」
「はぅうう、確かに蕩けそうな表情が堪りませんね! 物凄く幸せそうですぅ~、羨ましいなぁ~」
「むぅ~、苛めてもらえれば満足と思っておったが……ああいうのも悪くないのぉ~」
2つの影………要はシアとティオの2人なのだがハジメの情事を覗くという出歯亀行為を行っていた。
その時、シアがウサ耳をピコピコと動かし、隣の部屋の窓を覗いた。
「ティオさんこっち! こっちも見てください!」
「おおおおっ!? 後ろからあんなに激しく………! アオイは妾と同じ匂いがしていたが、ユウカも近い資質は持っていた様じゃな………!」
「ああっ! あんなに激しくされてるのにあんな表情を………!」
「普段大人しめのタイシが獣のように成るとは…………いやはや意外じゃった…………」
因みにこの後、ハジメ達にバレて報いを受けたのは当然である。
【Side Out】
翌日。
シアがハジメとデートという事なので、俺、ドルモン、葵、リュウダモン、優花は白崎さん、ユエ、ティオと一緒に買い出しをすることになった。
すると、そんなときティオが切り出した。
「ふむ。それにしても、カオリにユエよ。本当に良かったのか?」
「? ……シアのこと?」
「うむ。もしかすると今頃、色々進展しているかもしれんよ? 2人が思う以上にの?」
「……それなら嬉しい」
「まあ、ハジメ君も満更じゃなさそうだし………」
ユエは平然と、白崎さんは少し仕方なさげにそう言う。
「嬉しいじゃと? 惚れた男が他の女と親密になるというのに?」
「……他の女じゃない。シアだから」
「ユエと同じでシアじゃなかったら許してないから」
ユエがそう言い、白崎さんが続く。
「ああ、その気持ちわかるなぁ…………」
「私も………葵じゃなかったら嫌だったと思う………」
俺の両隣にいる葵と優花も2人の言葉に同意した。
「主らは本当に変わっておるのぉ………女なら自分だけを見て欲しいと思わんのか?」
ティオがそう聞くと、
「そう言う思いが無い訳じゃないよ。実際私はちょっと前までユエがハジメ君に近付くだけで嫉妬してたし………」
「ほう? 今のお主からは想像も出来んが………」
「最初はハジメ君に近付く泥棒猫だって思ってた。だけど、一緒に大迷宮を生き抜いて、一緒にハジメ君を護っていくうちに、ユエも私と同じだって気付いた」
「同じとな?」
「うん。ユエもハジメ君が大好きで、そして意味は違うけど私の事も好き。私も勿論ハジメ君の事が好きだし、ユエと同じで私もユエの事も好きなんだって」
「そう………そしてそれはシアも一緒。あの子はいつも全力。一生懸命。大切なもののために、好きなもののために。良くも悪くも真っ直ぐ」
「そしてシアは、私達の事も好き。ハジメ君と同じくらい…………」
「……なるほどの……あの子にはご主人様もカオリもユエも必要ということなんじゃな……混じりけのない好意を邪険に出来る者は少ない。あの子の人徳というものかの。ふむ、2人のシアへの思いはわかったが……じゃが、ご主人様の方はどうじゃ? 心奪われるとは思わんのか? あの子の魅力は重々承知じゃろ?」
すると、白崎さんがニッコリと笑みを浮かべ、
「その時は正々堂々受けて立つよ。負ける気は更々無いけどね」
ティオに対して『あなたは如何?』と言いたげな瞳で見る。
「まぁ……喧嘩を売る気はない。妾は、ご主人様に罵ってもらえれば十分じゃしの」
「……変態」
ティオの言葉に優花がボソッと呟いた。
「っていうか、ティオも黒騎君をそう言う対象には見れないの?」
白崎さんが余計な事を聞く。
「タイシかの…………」
ティオが俺の方を向く。
まあ、大方の予想が出来ている俺は溜息を吐く。
「…………『無し』じゃな」
「グフッ!」
予想は出来ても耐えれるとは言ってない。
「ああ、もう………落ち込まないの………!」
「大士には私達が居るからいいでしょ?」
2人はそう言ってくれるが、こうもストレートに『無し』と言われると、ショックがデカいんだよ。
そのまま次の目的地へ行こうとした瞬間、目の前の建物の壁が爆散して男が吹き飛んで向かいの建物の壁に激突した。
そして、
「ああ、やっぱり皆の気配だったか……」
「あれ? 皆さん? どうしてこんな所に?」
「……それはこっちのセリフ……デートにしては過激すぎ」
「全くじゃのぉ~、で? ご主人様よ、今度はどんなトラブルに巻き込まれたのじゃ?」
「あはは、私もこんなデートは想定していなかったんですが……成り行きで……ちょっと人身売買している組織の関連施設を潰し回っていまして……」
「裏の組織って、成り行きで喧嘩するものなの?」
葵が突っ込みを入れる。
「まぁ、ちょうど人手が足りなかったところだ。説明すっから手伝ってくれないか?」
ハジメの話によると、シアとのデート中、ハジメの気配感知が下水に子供らしき反応を捉え、シアと2人で向かった所、海人族の少女を保護した。
その海人族の子供――ミュウ――を一通り介抱した後、意外と懐かれてしまったが、一緒に連れて行くわけにもいかず、保安署へ半ば強引に預けることにしたのだが、その後、その保安署が襲撃を受けてミュウが攫われた。
更に、そこには白髪の兎人族………シアを連れてくるようにと壁に伝言が書かれていたのだ。
そこまで聞いて俺は納得した。
ミュウだけだったのならおそらくミュウを助け出すだけで済んだのだろうが、その組織はシアまで要求した。
つまり、自分の『大切』に手を出されたハジメはその伝言を宣戦布告と解釈したのだ。
「で、だ。指定された場所に行ってみれば、そこには武装したチンピラがうじゃうじゃいて、ミュウ自身はいなかったんだよ。たぶん、最初から俺を殺してシアだけ頂く気だったんだろうな。取り敢えず数人残して、皆殺しにした後、ミュウがどこか聞いてみたんだが……知らないらしくてな。拷問して他のアジトを聞き出して……それを繰り返しているところだ」
「どうも、私だけじゃなくて、ユエさんとティオさんにアオイさんやユウカさんにまで誘拐計画があったみたいですよ。それで、いっそのこと見せしめに今回関わった組織とその関連組織の全てを潰してしまおうということになりまして……」
「ほう………?」
俺は思わず低い声が出てしまった。
なるほど、出来るかどうかは別として葵や優花にまで手を出そうとしたわけか………
「慈悲は要らないな」
「……それで、ミュウっていう子を探せばいいの?」
優花が聞くと、
「ああ。聞き出したところによると、結構大きな組織みたいでな……関連施設の数も半端ないんだ。手伝ってくれるか?」
「勿論だよ!」
「ん……任せて」
「ふむ。ご主人様の頼みとあらば是非もないの」
「遠慮なくやってやる」
「私達も狙われてるわけだしね」
「断る理由は無いわ!」
「うん!」
「承った!」
そしてハジメ、白崎さん、ユエとシア、ティオと俺、ドルモン、葵、リュウダモン、優花の3組に分かれてミュウ捜索兼組織潰しに動き出した。
この日、フューレンの三本の指に入る闇組織である『フリートホーフ』が半日で壊滅した。
「倒壊した建物二十二棟、半壊した建物四十四棟、消滅した建物五棟、死亡が確認されたフリートホーフの構成員九十八名、再起不能四十四名、重傷二十八名、行方不明者百十九名……で? 何か言い訳はあるかい?」
「カッとなったので計画的にやった。反省も後悔もない」
「はぁ~~~~~~~~~」
冒険者ギルドの応接室で、ハジメがイルワ支部長に報告していた。
そのハジメの膝には海人族の女の子であるミュウが座っている。
「まさかと思うけど……メアシュタットの水槽やら壁やらを破壊してリーマンが空を飛んで逃げたという話……関係ないよね?」
「……ミュウ、これも美味いぞ? 食ってみろ」
「あ~ん」
ああ、この反応は間違いないな。
下手人はハジメだ。
まあ、何か理由があったのだとは思うが。
「まぁ、やりすぎ感は否めないけど、私達も裏組織に関しては手を焼いていたからね……今回の件は正直助かったといえば助かったとも言える。彼等は明確な証拠を残さず、表向きはまっとうな商売をしているし、仮に違法な現場を検挙してもトカゲの尻尾切りでね……はっきりいって彼等の根絶なんて夢物語というのが現状だった……ただ、これで裏世界の均衡が大きく崩れたからね……はぁ、保安局と連携して冒険者も色々大変になりそうだよ」
「まぁ、元々、其の辺はフューレンの行政が何とかするところだろ。今回は、たまたま身内にまで手を出されそうだったから、反撃したまでだし……」
「唯の反撃で、フューレンにおける裏世界三大組織の一つを半日で殲滅かい? ホント、洒落にならないね」
イルワ支部長は苦笑いしている。
シャレにならない事だが、フューレンの街にとっては僥倖だ。
「一応、そういう犯罪者集団が二度と俺達に手を出さないように、見せしめを兼ねて盛大にやったんだ。支部長も、俺らの名前使ってくれていいんだぞ? 何なら、支部長お抱えの〝金〟だってことにすれば……相当抑止力になるんじゃないか?」
「おや、いいのかい? それは凄く助かるのだけど……そういう利用されるようなのは嫌うタイプだろう?」
イルワ支部長はハジメに意外そうな顔を向ける。
本心は是非と思っているだろう。
「まぁ、持ちつ持たれつってな。世話になるんだし、それくらいは構わねぇよ。支部長なら、そのへんの匙加減もわかるだろうし。俺らのせいで、フューレンで裏組織の戦争が起きました、一般人が巻き込まれましたってのは気分悪いしな」
「そうかね」
すると、イルワ支部長はミュウに視線を移し、
「それで、そのミュウ君についてだけど……」
その言葉にミュウがピクッとして、不安そうにハジメを見上げる。
「こちらで預かって、正規の手続きでエリセンに送還するか、君達に預けて依頼という形で送還してもらうか……二つの方法がある。君達はどっちがいいかな?」
イルワ支部長はそう言って来た。
「ハジメさん……私、絶対、この子を守ってみせます。だから、一緒に……お願いします」
シアは最初に保護した際、かなりミュウを気に入ったようだ。
「お兄ちゃん……一緒……め?」
「………まぁ、最初からそうするつもりで助けたからな……ここまで情を抱かせておいて、はいさよならなんて真似は流石にしねぇよ」
「ハジメさん!」
「お兄ちゃん!」
シアとミュウが満面の笑みになる。
「ミュウ。そのお兄ちゃんってのは止めてくれないか? 普通にハジメでいい」
ハジメがそう言うと、ミュウは少し考えて、
「……じゃあパパ!」
「………………な、何だって? 悪い、ミュウ。よく聞こえなかったんだ。もう一度頼む」
「パパ!」
「……そ、それはあれか? 海人族の言葉で『お兄ちゃん』とか『ハジメ』という意味か?」
「ううん。パパはパパなの!」
「うん、ちょっと待とうか」
ハジメが目元を手で抑えると、
「何で『パパ』なんだ?」
「ミュウね、パパいないの……ミュウが生まれる前に神様のところにいっちゃったの……キーちゃんにもルーちゃんにもミーちゃんにもいるのにミュウにはいないの……だからお兄ちゃんがパパなの」
「何となくわかったが、何が『だから』なんだとツッコミたい。ミュウ。頼むからパパは勘弁してくれ。俺は、まだ17なんだぞ?」
「やっ、パパなの!」
「わかった。もうお兄ちゃんでいい! 贅沢はいわないからパパは止めてくれ!」
「やっーー!! パパはミュウのパパなのー!」
ミュウにとって意外なほどしっくり来たようで、パパ呼びを変えようとはしない。
だから俺は、
「ほう? 娘が出来たぞ、良かったなハジメパパ」
「んなっ!?」
俺の言葉に目を見開いて驚愕するハジメ。
「そうだね。子育て頑張ってね、ハジメパパ」
「子供の世話は大変よ。しっかりね、ハジメパパ」
俺に乗っかって葵と優花もそう言う。
「お、お前ら…………!」
「「「頑張れ、ハジメパパ!」」」
「いい加減にしろぉぉぉぉぉぉっ!!!」
ギルドの建物にハジメの声が響いた。
尚、白崎さんにユエ、シア、ついでにティオも、誰が『ママ』と呼ばせるかで口論になったが、ミュウにとって『ママ』は本当の『ママ』しか駄目らしく、全員『お姉ちゃん』で落ち着いた。
はい、第24話です。
今回はぶっちゃけ原作と全く同じ。
どっかに大士たちの活躍を入れようかと思ったけど、どれもイマイチだったので全部すっ飛ばしました。
そんでミュウも登場しましたけど、これまた原作通り。
今回は規約に引っかからないか心配です。
次回はホルアド。
そこでは何と…………!?
お楽しみに。