一通りトータスでの出来事を話し終えた俺達。
すると、
「しつもーん!」
谷口さん(原作)が手を上げながらそう言うと、
「そこに居るシュヴァリアさん………だっけ? その人が出て来てないんだけど………」
疑問を投げかけてきた。
「ああ………シュヴァリアはトータスから帰って来た後に召喚された異世界の人間だ。リジアルっていう世界で、文明レベルは中世ヨーロッパレベルの剣と魔法と魔物が存在するのにデジモンもいるよくわからん世界だったぞ」
俺がそう言うと、
「うへ………人生で2度も異世界召喚されるなんて、運がいいのか悪いのか……」
ハジメ(原作)は同情する様な視線を向けて来る。
「…………………」
その言葉に、俺は明後日の方向を向いた。
「ん? どうかしたのか?」
そんな俺の様子にハジメ(原作)が言葉を投げかけて来る。
すると、
「2回どころじゃねえぞ」
ハジメがそう言った。
「「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」」
全員が声を揃えて素っ頓狂な声を漏らす。
「こいつ、事故や依頼も含めれば、5回。今回も含めれば6回異世界に行ってるからな」
「「「「「「「「「「6回!?」」」」」」」」」」
驚愕の声が響き渡る。
「その度に俺が迎えに行ってるわけだ。もうこいつ呪われてるんじゃねえかってレベルだぞ」
「「「「「「「「「「マジで!?」」」」」」」」」」
「マジだ。まあ、異世界に行く度に恋人増やして来るんだけどな」
ハジメの言葉に俺は更にそっぽを向く。
否定できないのが辛い。
「「「「「「「「「「あ~、どうりで…………」」」」」」」」」」
恋人が15人居る事に、納得した声を漏らす全員。
こんな納得のされ方は悲しい。
なんか俺は、恋人増やすために異世界行ってるんじゃないかと言われてるみたいだ。
「だぁああっ! 俺の事はもういいだろ!!」
俺は叫んで話を無理矢理終わらせる。
ハジメ(原作)は仕方ねえなとばかりに軽く息を吐くと、
「ところで、お前ら帰る当てはあるのか?」
そう聞いてきた。
「多分だが、その内パラレルモンが現れると思うから、その時にパラレルモンを倒せば元の世界に戻れると思う」
俺は自分の推測を口にする。
「そう言えば漫画でもそんなような流れだったな………」
「ああ。パラレルモンは、どうやら一度狙った相手には執着するみたいだからな」
漫画でも、平行世界に飛ばされた大輔を態々追って来たぐらいだ。
執着は相当な物だろう。
最初は不意打ちを受けてしまったが、来ると分かっていれば同じ愚は犯さない。
「そんじゃあ、そこまで慌てる必要も無い訳か………」
ハジメ(原作)がふむ、と何か考える仕草をした。
すると、
「なあ、だったら一つ手合わせしてみないか?」
ハジメ(原作)がそう言い出した。
「手合わせ?」
「ああ。正直、違う道を歩んできた自分達の力に興味があるし、何より………」
ハジメ(原作)がそう言いながら視線をユエ(原作)に向ける。
ユエ(原作)が不機嫌そうな目を、もう1人の自分と白崎さんに向けている。
「少しガス抜きしねえと、こっちのユエが爆発しそうだ」
「ああ………なるほど」
ユエ(原作)からしてみれば、自分の男を寝取られたに近い感覚を受けたのかもしれない。
「俺は構わんが…………」
そう言いながらこちらのメンバーに目配せすると、
「………いいぜ。やってやるよ」
ハジメがニヤリと笑みを浮かべながらそう言い、
「望むところだ」
シュヴァリアは活き活きしながらやる気になっている。
「どうやらこっちもやる気みたいだからいいとして…………どういう形式でやる?」
「時間がいつまであるかも分からねえし…………チーム戦でいいんじゃないか?」
ハジメ(原作)の言葉に、
「じゃあ、手合わせするメンバーだが、お前らの方は何人だ………?」
そう聞くと、
「俺とユエ、シア、ティオに香織だな…………雫はステータス的に辛いだろう………?」
「そうなると2人溢れるな……………ここは俺と葵が抜けるか。パラレルモンの襲撃にも注意しとかないといけないし…………」
「わかった。私はそれでいいよ」
葵は頷く。
「それじゃあ、早速始めるとするか………!」
ハジメ(原作)達は立ち上がると、店の外へ出る。
「結界は…………」
「両チームから互いに1名ずつ同レベルの結界を張ればフェアになるだろ」
俺がそう提案する。
「周りからの認識阻害は私がやっとくね」
葵がそう言った。
葵は空間魔法は使えないが魂魄魔法は使えるので、認識阻害は問題無い。
いざとなれば、女神モードで如何とでもなる。
「デジモンも今回は無しだな。流石に戦力差あり過ぎるから」
俺がハジメ(原作)に言うと、
「流石に究極体相手にやり合う気にはならねえよ………」
ハジメ(原作)が苦い表情をしながらそう言うのだった。
すると、向こうのハジメ達(原作)からはユエ(原作)が。
こちらのハジメ達のチームからは白崎さんが結界を発動する。
「むぅ…………!」
すると、ユエ(原作)が不満そうな顔をした。
何故なら、
「ほう? そちらの香織は随分と強固な結界を張るのだな? 同じ魔力量でもそちらの方が固い様だ」
ティオ(原作)がそう口にした。
どうやらユエ(原作)は、自分以上に強固な結界を張った白崎さんがお気に召さない様だ。
「私は回復と補助特化だからね。攻撃じゃユエに敵わないけど、守りと癒す事にかけては負けないよ!」
白崎さんが自信を持ってそう言う。
「むぅ………香織のクセに………!」
愚痴が漏れるユエ(原作)。
「まあまあユエ。落ち着いて」
そう言って宥めようとする白崎さん(原作)。
しかし、その表情はドヤ顔なので、その言葉が本心でないことは一目瞭然だ。
このままだと、再びキャットファイトが始まりそうだったので、
「それじゃあそろそろ始めるけど大丈夫か?」
俺はそう言って準備を促す。
すると、2人のハジメはドンナーとシュラークを構え、シア(原作)は戦槌を担ぐ。
優花もその手に手裏剣と苦無を準備していた。
「それではっ…………!」
俺は手を上げて合図を送り、
「………始めっ!」
振り下ろすと同時に開始を告げた。
その瞬間、銃声が轟く。
2人のハジメの中央で紅い閃光が激突する。
開始と同時にハジメが同時に発砲したのだ。
銃弾同士の激突という普通ではありえない光景を、何でもない様にやってのけるハジメ達。
すると、
「………ッ!」
シア(原作)が何かに気付いたように跳び上がった。
その先には、弧を描いてハジメ(原作)に襲い掛かろうとする炎を纏った3枚の手裏剣と、雷を纏った3本の苦無。
「うおりゃぁぁぁぁっ! ですぅ!」
シア(原作)はそれらを戦槌の一振りで弾き飛ばした。
シア(原作)が着地した後見上げた先には、電柱の天辺に立つ優花の姿。
その両手には手裏剣と苦無が握られている。
ついでに言うと、いつの間にか優花の服装はいつものくノ一スタイルの戦闘服に変わっていた。
「おおっ!? 優花っち! 女忍者みたいでカッコいい!」
宮崎さん(原作)が興奮した様に声を上げる。
「…………………………」
シア(原作)は一瞬だけ自分の手に視線を落とした。
その手には、僅かに痺れが残っている様だ。
「これは、思った以上に気合を入れていかなければないけないようですね!」
戦槌を振り回し、構えなおす。
次の瞬間、
「五天龍!!」
予め準備していたと思われる魔法を放つユエ(原作)。
5属性の龍を象った魔法が襲い掛かる。
しかし、
「聖絶!!」
白崎さんが張った結界が、5匹の竜を受け止めた。
「ッ! ナマイキな………!」
ユエ(原作)は魔力を込め続ける。
結界と龍の間で魔力の衝突による衝撃が巻き起こる。
その時、
「やぁああああああああああああっ!!」
白崎さん(原作)が神の使徒と同じ銀翼をはためかせながら、両手に大剣を持ち、空中から結界に突撃した。2本の大剣の切っ先が結界に衝突する。
ギャリギャリと音を立てるが、それでも白崎さんの結界は持ち堪えていた。
そこで、
「分解っ!」
「ッ!?」
白崎さん(原作)の剣が銀色の光に包まれる。
そしてその銀色の光が結界に干渉し、分解を始め、
「ユエッ!」
「んっ!」
白崎さん(原作)の言葉に、ユエ(原作)がここぞとばかりに龍に魔力を送る。
次の瞬間、ガラスが割れるように結界が砕け散った。
それでも白崎さんは慌てず、
「ユエッ!」
「んっ!」
向こうと同じやり取りで通じ合うと、
「五天龍!!」
同じく魔法を準備していたユエが5匹の属性龍を放つ。
結界との衝突で減衰していたユエ(原作)の五天龍に喰らい付くと、僅かな激突の末、その全てを打ち破った。
その龍がそのままユエ(原作)と白崎さん(原作)に襲い掛かるが、
「「聖絶!」」
2人が同時に張った結界で防がれた。
それを見ると、
「うん。やっぱり世界は違っても息ピッタリだね、私達」
「ん。私とカオリは仲良し」
白崎さんとユエが笑い合う。
「「仲良しじゃない!!」」
やはり息ピッタリで言い返すユエ(原作)と白崎さん(原作)。
そして、
「風刃!」
部分竜化で背中から翼を生やしたティオ(原作)が空中から無数の風の刃を放つ。
それを、
「ふはははははは! こんなものか! ティオよ!!」
悪魔の様な黒い翼でティオ(原作)に向かって飛翔するシュヴァリアが、デジソウルを纏った拳で次々とその風の刃を掻き消しながら迫っていく。
「風の刃を拳で打ち落とすとは………シア以上に脳筋な奴の様じゃのう………」
ティオ(原作)は慌てず距離を取りながら牽制の魔法を放ち続ける。
すると、両手の間に魔力を溜め始め、
「これならばどうじゃ……?」
その魔力が燃え盛る火炎となり、
「竜の息吹! 受けてみよ!」
人間形態での、竜のブレスを放った。
一般人は愚か、チートなクラスメイト達でも灰になる威力の炎。
それをシュヴァリアは、
「フッ…………!」
軽い笑みを浮かべると右の拳を握りしめ、黒いデジソウルを宿す。
そして、
「はぁああああああああああああああっ!!」
渾身の一撃を放った。
繰り出した拳の衝撃が、竜の息吹を四散させ、掻き消す。
「……………妾のブレスを、素手の拳一つで掻き消す者が居るとはのう…………ご主人でも防御用のアーティファクトを使ったというのに………」
ティオ(原作)は、呆気と呆れが入り混じった声を漏らした。
「よいぞ! それでこそ黒竜の姫よ! 魔王である余の相手に相応しい!」
そして同時に、シュヴァリアもやる気をみなぎらせるのだった。
原作クロス編9話です。
今週は地味に予定が入っていたので短いです。
特に胃カメラはキツイです。
さて、早速力試しという名の模擬戦が始まりましたが大士と葵とデジモン達は欠場。
人数が合わないので許してください。
始まりは互角。
はてさてこの続きは…………
お楽しみに。
P.S 今週の返信はお休みします。
ハジメ達の模擬戦は見たい?
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見たい!
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いや、別に………