デジモン達の襲撃を切り抜けた俺達は、氷雪洞窟の間近に来ていた。
飛空艇は結構なダメージを受けているものの、飛行を始めとした機能的な事にはほぼ影響が無く、目的地への到着を優先していた。
尚、インプモンと葵、リュウダモンから話を聞くと、ダークドラモンだけは倒しきれずに逃げたそうだ。
俺達はダークドラモンの反撃に警戒しつつ氷雪洞窟へ向かっていたが、ダークドラモンからの攻撃は無かった。
やがて、目的地の上空についたのか飛空艇が下降を始める。
「……着いた?」
「ああ。雲の下に降りるぞ」
ユエの言葉にハジメが頷き、飛空艇が雲の中に突っ込む。
窓の外は一瞬真っ白になったが直ぐに雲を突き抜け、猛吹雪が吹き荒れる景色に変わった。
窓を見ていると、数秒もすると枠の方からピキピキと窓が凍り付いていく。
「確かに〝極寒〟というに相応しい有様じゃな。……妾、寒いのは余り得意ではないんじゃがのぅ」
ティオがそう漏らす。
爬虫類は変温動物だから温度の変化には弱いらしいが、竜人族もその部類に入るのだろうか?
「グリューエン大火山の時の轍は踏まねぇよ。全員、俺が渡した防寒用アーティファクトは失くすな。それがあれば常に快適な大迷宮の旅が約束されるからな」
「……ん。ハジメのお手製。素敵」
「ですねぇ~、雪の結晶をモチーフにしてる辺りがなかなか憎いです」
「ハジメくんからの贈り物……えへへ」
「……ご主人様よ。なぜ妾だけ、ちっちゃな雪だるまなんじゃ? いや、これはこれで可愛いとは思うんじゃが……妾も出来れば意匠を凝らしたアクセサリーが……」
ティオの言う雪だるまはユキダルモンだったりする。
「シズシズのも雪だるまなんだね…………鈴達のなんか作った感すらないよ。どう見ても唯の石ころだよ。これなら、まだ雪だるまの方がいいよ」
そう言う谷口さんの手には、何処からどう見てもただの石ころ。
ただの鉱石に防寒の付与を施したものだけが転がっていた。
「あ~………あはは………」
八重樫さんは苦笑する事しか出来ない。
「そうかぁ? 別に唯の石ころでも効果があるんならいいじゃねぇか」
「……龍太郎。そういうことじゃないと思うぞ」
機能に問題なければいいと言う坂上だが、女の子は造形美というものに拘るんだよ。
因みに俺達のだが、
「これはガルルモン? いや、メタルガルルモンか?」
俺は狼の顔の意匠が施されたペンダントを眺める。
「氷系デジモンの代表格だからね」
「これはこれで良いわね」
葵と優花もそれなりに気に入っている模様。
そうしていると、眼下に大きな大地の割れ目が幾条にも広がっている場所が見えた。
【氷雪洞窟】に続く【氷雪の峡谷】であり、大迷宮の前座…………表の【オルクス大迷宮】や【ハルツィナ樹海】に相当する場所だろう。
まあ、飛空艇に乗っている俺達は完全スルーだが。
暫く進むと峡谷の終わりが見えるが、ハジメは首を傾げた。
「ん? ここで終わりか? 羅針盤はもっと先だと示しているんだが……」
「……ハジメ、見て」
「どうした?」
ユエが示す場所を拡大すると、そこには峡谷の幅が狭くなっていて、その上に雪がドーム状に降り積もって分かりづらくなっていた。
峡谷自体はもう少し奥まで続いている様だ。
「しょうがない。ここからは地上を行くか。洞窟までは一キロもないようだし、問題ないだろう」
「いよいよお外に出るんですね。私、雪って初めてです。ちょっと楽しみかもです」
シアはワクワクした様子を隠し切れない様だ。
今まで樹海で暮らしていたので、環境の変化はほぼ無かったんだろう。
ハジメは峡谷の上に飛空艇を着陸させる。
峡谷の幅が狭かったため、谷底には着陸出来なかったのだ。
下部ハッチを開けて外に出る俺達。
すると、シアが外に出た途端はしゃぎ始めた。
「わぁ、これが雪ですかぁ。シャクシャクしますぅ! ふわっふわですぅ!」
シアは子供の様に新雪を踏み鳴らしたり雪を触ったりしている。
「おい、シア。行くぞ。あんまりはしゃ………」
「シア、ここはハジメの言う事を………」
「これはもう、ダイブするしかないですよぉ!」
「聞けよ!」
ハジメとクダモンの言葉が聞こえていなかったのか、雪が積もって膨らんでいる部分に向かってダイブした。
そして、
「そして、そのまま奈落の底まで落ちていった……」
ハジメがナレーションの様にそう語る。
その言葉通り、シアは、「あぁぁぁぁぁぁぁぁ~~」と悲鳴を上げながら大地の割れ目に落ちていったのだ。
シアの首に巻き付いていたクダモンも、言わんこっちゃないと呆れた表情をしてそのまま落ちていった。
どうやらクレバス(氷河や雪渓に出来る割れ目)の様に、渓谷に沿って亀裂があり、そこに雪が積もって分からなくなっていた所にシアがダイブした様だ。
「ひぃいい、シアシアぁ~~~~!!」
谷口さんが大慌てで叫ぶ。
「落ち着きなさい鈴。シアさんが崖から落ちた程度で如何こうなるわけないでしょう」
しかし、一緒に旅をしてきた八重樫さんはシアの頑丈さをよくわかっているので慌ててはいなかった。
「八重樫の言う通りだ。それより、俺達も下に降りるぞ。いくぞ、アグモン!」
「おう!」
ハジメもそこは心配して無いのか、特に動揺した素振りも見せずにアグモンを肩車すると、渓谷の上から谷底に向かって飛び降りて行く。
続いて白崎さん、ユエ、八重樫さんも、ガブモン、ブイモン、コテモンを伴って躊躇なく飛び降りて行く。
全員に〝空力〟を付与したアーティファクトを与えられているので、大丈夫だと頭では分かっていても、いきなりフリーフォールする様な胆力は勇者(笑)パーティーには無いらしい。
谷口さんはそっと崖下を覗くと涙目になった。
そこへ、
「これくらいで躊躇していてどうするのじゃ。お主等がやろうとしていることは崖から飛び降りることより遥かに困難なことではないのかのぅ? 震えている暇はなかろう? 瞳に力を入れて気張らんか」
見かねたティオが谷口さんの背中を押す。
言葉だけでは無く物理的に。
谷口さんは思わず足を踏ん張る。
「ま、待ってぇ! 行く、行きますから! 鈴は、やれば出来る子だからぁ! せめて、自分のタイミングでぇ!」
「そんなこと言っておったら日が暮れるじゃろ。ほ~れ、逝ってこぉ~い!」
「やっ、ま、待ってっ、持ち上げないでよぉ! 自分で、自分で行くからぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………」
ティオは谷口さんをヒョイと持ち上げると、ポイッと投げ捨てるように谷底に向かって放り投げられた。
谷底に谷口さんの悲鳴が消えて行く。
それを見て天之河達が顔を青褪めさせる。
そんな彼らにティオがクルリと振り向き、笑みを浮かべた。
それはつまり、「次、逝っとく?」という事だろう。
2人は慌ててティオの横を走り抜けると、
「うぉおおおおおおおおおおおおっ!!」
「根性ぉおおおお!!」
叫びながら崖下に飛び降りていった。
「うむ。元気がよくて何よりじゃの」
「お前が言うなよ」
ティオの言葉に思わず突っ込む。
ティオがドラコモンを伴ってひょいっと飛び降りて行く。
因みに俺はドルモンをドルガモンへと進化させ、葵と優花と残ったデジモン達を乗せてゆっくりと降下していった。
「な、ながないもんっ。す、鈴は、泣がないっ!!」
氷雪の峡谷に泣きべそが木霊する。
言わずもがなティオに放り投げられた谷口さんが泣きじゃくっているのだ。
「よく気を失わなかったな?」
俺は思わず感心する。
普通あれだけの高さから落ちたら恐怖で気を失うだろう。
でも、谷口さんはしっかりと意識を保ってアーティファクトを起動させて事なきを得ていた。
すると、
「って言うか酷いよ黒騎君! 鈴もそっち乗せてよおっ!?」
涙を浮かべながらそう叫ぶ。
ドルガモンでゆっくりと降りてきた俺達は、谷口さんや天之河達から凄まじく恨みがましい目で見られた。
「いや、言う前にティオに放り投げられてたし………」
ちゃんと頼まれれば乗せても良かったんだが。
「す、鈴ちゃん。そんなにぷるぷるして……可愛い」
「いや、ほっこりしてないで慰めてやれよ」
白崎さんが震える谷口さんを見て小動物のようだとほっこりしており、それにハジメがツッコミを入れる。
すると、俺達の横の壁の奥からドゴンドゴンと破砕音が連続で聞こえたかと思うと壁に罅が広がり、
「うりゃあああ!!」
と、シアが壁を破壊して現れた。
どうやら予想通り無事だったようだ。
「いやぁ~、参りました。狡猾な罠でしたね。まさか私の童心を弄び谷底に落とそうへぶっ!?」
笑って誤魔化そうとするシアにハジメが拳骨を落とす。
「アホか。まだ大迷宮じゃないが、ここが危険地帯であることに変わりはないんだぞ。気を抜くな」
「あぅ~、すみません。……ちょっと調子に乗りましたぁ」
そう言ってハジメは羅針盤を確認すると、
「こっちだな。お前等、いつまでも呆けてないで行くぞ」
いくつかに枝分かれしている道の一本に迷わず進んでいく。
先に進むにつれ、風が激しくなってくる。
冷気こそハジメのアーティファクトで無効化されているが、普段は常人レベルの身体能力しかない俺にとっては進むだけでやっとだ。
「これはちと鬱陶しいのぅ」
ティオもこの風は鬱陶しかったのか顔を顰める。
「あと五百メートルくらいだと思うが……雪が舞い上げられて視界が塞がるのは危険でもあるな。ティオ、風を分散させてくれ」
「承知じゃ」
ハジメに言われてティオが魔法を発動させようとした時、
「待って、それは鈴にやらせて!」
谷口さんが制止の声を掛けた。
谷口さんは両手に鉄扇を持って、ふんすっ、と鼻息を荒くしている。
その鉄扇もハジメが魔改造したアーティファクトだ。
「よっし、それじゃいくよ! ――〝聖絶・散〟!!」
谷口さんがアーティファクトに付与されている機能を使って、ほぼ無詠唱で俺達の前に光の障壁を出現させる。
正面から吹いてくる風がその障壁に散らされ、微風となって吹き抜けていく。
「……ん。悪くない」
ユエがそう呟く。
魔法のエキスパートであるユエが褒めるという事は、アーティファクトの力を借りたとはいえ、中々のものなのだろう。
快適になった道程を進んでいくと、視界の先に渓谷の終わりが見え、そこに二等辺三角形に亀裂が入った洞窟があった。
「……あれか?」
ハジメが羅針盤を確認すると、その針はその洞窟を指し示しており、それが目的の【氷雪洞窟】であると示していた。
「着いたみたいですね」
「…………南雲」
「ああ。わかってる。何か来るぞ。全員、備えろ!」
シアがそう言った直後に優花が警戒を促す声色でハジメを呼ぶと、ハジメも警戒態勢に入る。
俺達のパーティーは自然体だが、勇者(笑)パーティーは緊張しているのか身体が強張っていた。
その直後、
「「「「「「「「ギギギギギィ!!」」」」」」」」
洞窟から8体のゴリラ型の魔物が飛び出してきた。
体長は3mほどあり、白い体毛に覆われている。
ただ、ゴリラの様に前傾姿勢では無く、人の様に背筋が伸びていて二足歩行タイプの様だ。
強いて言うなら、
「ビッグフット?」
「さ、流石、異世界だね。こんな所で雪山定番のUMAに出会うなんて……」
地球では割と有名(?)な雪山の未確認生物であるビッグフットを思わせた。
ハジメは少し嬉しそうに。
白崎さんは顔を引きつらせながらそう言う。
ハジメがとりあえずドンナーを抜こうとした時、
「南雲くん。悪いけど、手は出さないで頂戴。新しい黒刀にも慣れときたいし」
八重樫さんがそう言いながら前に出る。
それを聞いた俺は、
「なら、俺も参加させてもらうか。まともな戦闘経験は少ないからな…………」
指の関節をポキポキ鳴らしながら前に出た。
「あ、じゃあ私も!」
葵も続いて前に出る。
「光輝! 龍太郎! 鈴! 行くわよ!」
「お、おう!」
「よしゃぁあ! やるぜぇ!」
「絶対、負けないからねっ!」
八重樫さんの号令でそれぞれが前に出ると、ハジメは壁際へ移動し、腕を組んで完全な傍観モードとなった。
「――〝起きなさい、黒刀〟!」
八重樫さんの詠唱で起動状態となる黒刀。
「切り裂け、〝飛爪〟!!」
八重樫さんが刀を振ると、付与された〝風爪〟が真空波の様に飛んでいく。
だがビッグフットの様な魔物達は危険を察知したのか四方に散開した。
「鈴っ!」
「了解! 二体は任せて!」
八重樫さんの言葉に谷口さんは勇ましく返事を返すと、
「地を這え、〝聖絶・重〟!」
ビッグフットの1体を半球状の結界に閉じ込めた。
閉じ込められたビッグフットは結界を破ろうと中から障壁を殴り続けているが、十分に耐えられている。
すると、別の1体が谷口さんに飛び掛かった。
だが、
「呑み込め、〝聖絶・爆〟!!」
谷口さんは頭上に四角い障壁を張る。
ビッグフットの一撃はその障壁に完全に食い止められた。
更にその瞬間、ドゴォンという爆発音と共に障壁が破裂し、衝撃と砕けた障壁の破片がビッグフットを襲う。
吹き飛ばされ、手傷も負わされたビッグフットは起き上がるが直ぐには動こうとはしない。
動けないだけかもしれないが。
勿論その間にも八重樫さんは他のビッグフットと切り結んでいた。
瞬時にビッグフットの後ろへと回り込み、抜刀術で背中を切りつける。
ビッグフットは瞬時に致命傷だけは逃れ、距離を取りつつ跳躍し、腕を振り上げると八重樫さんの足元から鋭い氷柱が発生した。
八重樫さんは咄嗟に跳躍して回避するが、その氷柱は地面から撃ち出される様に切り離され、八重樫さんを襲う。
それに対して、八重樫さんは刀身と鞘をクロスさせると、
「集え、〝引天〟!」
そう叫んだ瞬間、撃ち出された氷柱が軌道を変え、刀身と鞘にピタリとくっ付いた。
黒刀に付与されている重力魔法だ。
更に、
「飛べ、〝離天〟!」
今度は引きつけた氷柱を逆に放った。
引力と斥力を利用したのだろう。
ビッグフットは驚きつつもその氷柱を回避し、今度は氷の道を作り出すとその上を滑りだした。
「……何だか、様になっているわね」
八重樫さんが気が抜けた様に呟く。
その言葉通り、氷の道を生み出し続け、その上を滑るビッグフットはスピードスケートの選手のようだ。
他のビッグフット達も同じように氷の道を作り出してその上を滑り始める
すると、谷口さんが抑えている2体を覗いた残り6体のビッグフットが3体ずつ2列に並んで合流し、そのままこっちに向かって突っ込んできた。
「こっちは任せろ! そっちは頼む!」
二手に分かれた相手に俺はそう言う。
3体の動きが完全にシンクロし、こちらに突っ込んでくる様は正に、
「ジェット○トリームアタック!!」
後ろでハジメが俺と同じ事を思ったのか、そう叫ぶ。
驚いたわけでは無く、ノリと勢いで叫んだようだが。
それに対し、
「正面から来てくれるなら、むしろ好都合だ!」
天之河は聖剣に魔力を込めて輝かせると、
「翔けろ、〝天翔剣・震〟!!」
それを渾身の力で振ると、光の斬撃が飛び出した。
つーか、いくら真っ直ぐ突っ込んでくるかって、そんな直線的な攻撃をしたって………
もう少し足止めなりなんなりしないと………
そう思っていると、
「なっ、トリプルアクセルだとっ!?」
天之河が驚愕する。
先程の技は横薙ぎの斬撃が飛ぶ技だ。
横一直線に飛んでくる斬撃を、ビッグフット達はジャンプしながら3回転半するトリプルアクセルで躱したのだ。
しかも、ジャンプする際に横一列に並んで正面からは華麗にシンクロしているのがまた憎い。
とはいえ、俺も他人の方ばかり気にしているわけにはいかない。
もう片方のジェット○トリームアタックが迫ってきているのだ。
何もしない俺と葵に一番前のビックフットが襲い掛かってくる。
「ガァアアアアアアアアアアアッ!! ガッ………!?」
なので俺はお約束宜しく一番前のビッグフットの頭上目掛けて跳んで、その顔面を踏みつけてみた。
因みに踏みつけたその足にはデジソウルを集中させている。
色々試しているうちに、俺の意志でデジソウルを拳以外の身体の各部にも宿せると気付いたのだ。
デジソウルの強化はデジソウルを纏っている部分が一番強化される。
なので、拳にデジソウルを纏った状態で蹴りを放っても、それなりの威力にしかならないが、足にデジソウルを集中させれば高威力になる。
顔面を踏みつけられたビッグフットは白目をむいて口をあんぐりと開けていた。
そこに、
「お、俺を踏み台にしたぁああああああああっ!?」
ハジメがビッグフットの言葉を代弁する様にノリで叫ぶ。
「フッ!!」
白目をむいて倒れ込むビッグフットの首を葵が刀で切り裂き、止めを刺す。
1体目を踏み台にした俺は2体目をそのまま飛び越し、3体目のビッグフットの頭上に来たので、デジソウルを拳に宿して3体目のビッグフットの脳天目掛けて殴りつけた。
「ガッ………!?」
脳天を殴りつけられたビッグフットはそのまま頭を地面が割れるほどの勢いで叩きつけられ、絶命する。
2体目のビッグフットがその事実に気を取られて後ろを振り向いた瞬間、
「はぁあああああああああっ!!」
1体目を仕留めた葵が2体目の首を切断した。
倒れ伏すビッグフット達。
「ナイス、葵」
「うん、大士もね」
俺達は笑みを浮かべて拳を軽くぶつけ合う。
天之河達の方を見れば、八重樫さんのフォローもあって何とか仕留めた所だった。
天之河はビッグフット達のふざけた行動もあって納得でき無さそうな表情だったが。
すると、
「いやぁ、お前等、一体くらい残してくれよ。捕獲して地球に連れて帰ったら面白いことになりそうだったのに。スケートするビッグフット発見! ってな」
「うるさい。あんなふざけた魔物、こっちの世界でだって放置できるかっ」
ハジメが冗談半分でそう言うと、天之河は噛み付いた。
「お疲れ様」
優花が俺と葵を出迎える。
勿論、ドルモンとリュウダモンも。
それぞれも勝利のねぎらいを受けていると、
「さて、それじゃあ最後の大迷宮攻略といこうか」
ハジメが改めてここはスタート地点だと口にして皆の気を引き締め直した。
こうして、最後の大迷宮攻略が始まった。
第56話です。
まあ大体原作通り。
大士達がそれなりに入った程度ですね。
この大迷宮の攻略後はいよいよ…………
お楽しみに。
まだ大迷宮攻略までに2、3話かかるでしょうけど。