ありふれた転生者はデジモンテイマー   作:友(ユウ)

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第5話 このデュラハンに至高の戦いを!

 

 

 

 

カズマに魔剣を売られたと知り、ミツルギが泣きながら走り去った後、

 

「ところで気になったのだが………先程からアクアが『女神』だとか呼ばれていたが………何の話だ?」

 

カズマ達のやり取りが気になったのか、ダクネスがカズマにそう聞いてきた。

 

「うっ………」

 

カズマは一瞬困った顔をしたが、カエルの唐揚げを頬張っていたアクアと視線を合わせると、軽く頷いた。

すると、アクアは食事を中断すると、スッと立ち上がり、

 

「………今まで黙ってたけど、あなた達には言っておくわ」

 

神妙な表情で話し出した。

口に食べかすが付いたまま。

 

「私はアクア。アクシズ教団が崇拝する、水を司る『女神』。そう! 私こそが、あの女神アクアなのよ!」

 

ドヤ顔をしながらアクアは名乗った。

口に食べかすが付いたまま。

それを聞いたダクネスとめぐみんの反応は、

 

「「…………って言う夢を見たのか」」

 

見事に戯言として片付けていた。

 

「ちっがうわよっ!!」

 

アクアは力強く否定したが、

 

「アクアもおかしなことを事を言う。アオイではあるまいに」

 

ダクネスはフッと笑みを零しながら言ったが、その台詞に俺は引っ掛かりを覚えた。

 

「ちょっと待てダクネス! 今のどういう意味だ?」

 

俺はダクネスに今の言葉の意味を尋ねる。

すると、

 

「むっ? 先日エリス教徒全員に伝えられたのだが、エリス様から神託があったのだ。『アクセルの街に居るアオイと名乗る少女は、(エリス様)が尊敬する女神の生まれ変わりであり、くれぐれも失礼のない様に』とな」

 

「何やってるのエリスぅーーーーーーーーーーーっ!?!?」

 

ダクネスの言葉に葵が思わず叫んだ。

 

「ふむ………私も半信半疑だったが、今の反応から察すると、どうやら本当の様ですね………」

 

ダクネスが敬語で葵に話しかける。

 

「いや、あのね………女神の生まれ変わりって言っても、私は天界で罪を犯して、罰として人間に転生したから、敬われる存在じゃ………」

 

「分かっています………エリス様からは、『堕落した神々の罪を、身代わりとして一身に背負われた』と聞いています。心中、お察しいたします」

 

「いや、あのね、そのね………!」

 

話を聞かないダクネスに葵は如何説明したものかと困った声を漏らす。

だがその時、

 

『緊急! 緊急!!』

 

突如としてギルドからの放送が響いた。

 

『冒険者の皆さんは、直ちに武装し、街の正門に集まってください!』

 

ギルドからの緊急クエストの様だ。

すると、

 

『特に、冒険者サトウ カズマさんとその一行は、大至急でお願いします!!』

 

その放送に俺は視線をカズマに向ける。

 

「何か名指しされたみたいだが?」

 

俺がそう聞くと、

 

「……………は?」

 

カズマも首を傾げた。

 

 

 

そして正門へ急ぐと、そこには首が無い馬に乗った、これまた首を脇に抱えた首の無い騎士が待ち構えていた。

 

「…………あれってもしかして、デュラハンって奴か?」

 

俺はRPGでお馴染みの首無し騎士を思い浮かべる。

すると、

 

「…………貴様ら…………! 何故城に来ないのだ!? このっ………人でなし共がぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

黒いオーラを噴出させ、そのデュラハンは怒りに満ちた声を上げた。

そのプレッシャーは、この辺に居るモンスターとは比べ物にならない。

 

「………………はい?」

 

カズマは疑問に満ちた声を漏らした。

 

「何かえらくご立腹みたいなんだが………何かあったのか?」

 

俺がカズマにそう聞くと、

 

「………何で? もう爆裂魔法を撃ちこんでもいないのに…………?」

 

カズマがそう言う。

すると、

 

「撃ち込んでもいないだと? 何を抜かすか白々しい!!」

 

デュラハンは怒りから、持っていた自分の頭を思わず地面に叩きつけた。

その後慌てて拾っていたが。

 

「そこの頭のおかしい紅魔の娘が、あれからもほぼ毎日通っておるわ!!」

 

デュラハンはめぐみんを指差しながら叫ぶ。

 

「えっ?」

 

カズマは咄嗟にめぐみんの方を向くと、めぐみんはサッと視線を逸らす。

 

「「…………………」」

 

一瞬の沈黙が流れた跡、

 

「お前かぁぁぁぁぁっ!!」

 

カズマがめぐみんの頬を引っ張り始めた。

 

「いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ! 違うのですカズマ! 聞いてくらひゃい!」

 

めぐみんの言葉にカズマは一旦手を離した。

すると、突然めぐみんはモジモジしだし、

 

「今までなら、何もない荒野に魔法を放つだけで我慢できていたのですが、城への魔法攻撃の魅力を覚えて以来………その………大きくて硬いものじゃないと我慢できない身体に………」

 

「モジモジしながら言うな! 大体お前、魔法撃ったら動けなくなるだろうが! って事は、一緒に行った共犯者が………!」

 

カズマがそう言った時、

 

「あっ………」

 

アクアが声を漏らし、その声を聞き逃さなかったカズマが視線を向けると、

 

「フ~! フ~!」

 

口笛を吹いて誤魔化そうとするも、口笛を吹けていないアクアの姿があった。

 

「お前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

アクアの頬も抓り上げるカズマ。

 

「いひゃひゃひゃひゃ!? あいつの所為で碌なクエストが受けられなかったから、腹いせがしたかったんだもん!」

 

アクアの理由が小悪党レベルだ。

女神なのに。

これでは女神と信じてもらえないのも仕方ないと思う。

その時、ゴォッとデュラハンから莫大なオーラが溢れ出て、カズマ達を黙らせる。

 

「聞け! 愚か者共………! 我が名はベルディア!!」

 

抱えていた首を掲げながら、空気を震わせるほどの威圧感を漂わせながらデュラハンはそう名乗った。

 

「この俺が真に頭にきている事は他にある! 貴様達には、仲間の死に報いようという気は無かったのか!?」

 

仲間の死?

ベルディアと名乗ったデュラハンの言葉に、気になるワードがあった。

 

「生前はこれでも、真っ当な騎士のつもりだった………その俺から言わせれば、あの仲間を庇って呪いを受けたあのクルセイダー………騎士の鑑の様なあの者の死を無駄にするなど……………!! ん?」

 

そこまで言ったベルディアが、何かに気付いたように声を漏らしながら、その紅く光る眼を見開いた。

その視線の先に居たのは、

 

「……や、やあ………その…………騎士の鑑などと…………!」

 

照れ臭そうに頬を掻きながら、ダクネスが歩み出てきた。

 

「………………あ……………あ……………? あぁぁぁぁぁるうぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?!?!?」

 

ベルディアは理解不能と言いたげに叫び声を上げる。

 

「…………え? あれ……………? 生きてる……………?」

 

ダクネスを見ながら目を丸くするベルディア。

 

「何々? このデュラハン、ずっと私達を待ち続けてたの? 帰った後あっさり呪い解かれちゃったとも知らずに。プ~クスクス! ウケるんですけど? 超ウケるんですけど!?」

 

アクアがベルディアを馬鹿にするように腹を抱えて爆笑する。

 

「………どういう事?」

 

優花がカズマにそう聞くと、

 

「ああ………あんた達が来る前なんだけど、あいつ、前に一度来て、めぐみんを庇ったダクネスに『一週間で死ぬ呪い』を掛けていったんだ。呪いを解いて欲しければ、自分の城まで来いって言ってね。あいつはそのまま帰ったんだが、呪いはアクアがあっさりと解呪しちまって、城に行く理由も無いから放置してたんだが…………」

 

「それを知らなかったあいつは、ダクネスが死んだと思い込んでて、それなのに何も行動を起こさなかったカズマ達に怒鳴り込んで来たって訳ね」

 

俺達は漸く納得した。

すると、笑い転げていたアクアに我慢できなくなったのか、

 

「おっ、俺がその気になれば! 街の住人を皆殺しにすることだって出来るのだぞ!?」

 

恥を誤魔化すようにそう叫ぶ。

アクアはムッとベルディアを見ると、

 

「アンデットの癖に生意気よ!」

 

アクアは手を翳して魔法を発動しようとする。

 

「駆け出しの冒険者の魔法が通用す………」

 

「ターンアンデット!!」

 

ベルディアが余裕をもって言い切る前にアクアの浄化魔法が炸裂した。

神聖な輝きがベルディアを包み込み、その魂を浄化しようとする。

 

「ぎゃぁあああああああああああああああっ!!」

 

ベルディアの悲鳴が響く。

ベルディアの乗っていた首無し馬は浄化されて昇天したようで消滅する。

 

「ああっ! あああああああっ! あああっ!」

 

痛みからか、地面を転げまわるベルディア。

まあ、それも当然だろう。

 

「まあ、アクアも女神だしね………」

 

葵が苦笑する。

女神であるアクアが放つ浄化魔法は、普通のアークプリーストの魔法とは一線を画す。

だが、その際に巻き起こった砂煙が消えると、その場に立つベルディアの姿があった。

しかし、よく見れば肩で息をしており、見栄を張っているのが分かる。

 

「ねえカズマ! 変よ! 効いてないわ!」

 

アクアが焦った表情でそう言うが、

 

「いや、結構効いてたように見えたんだが。ぎゃーーっ!!って言ってたし」

 

カズマの意見に一票。

すると、

 

「くっ………お前………本当に駆け出しか? 駆け出しが集まる所なのだろう? この街は!」

 

アクアの一撃が予想外に強力だったので思わず叫ぶように問いかけた。

 

「………まあいい。態々この俺が相手をしてやるまでもない」

 

ベルディアはそう言って身形を正し、マントを翻すと、周囲に100体近いアンデットを召喚した。

 

「アンデットナイト! この連中に地獄を見せてやるが良い!!」

 

大量のアンデットをけしかけようとするベルディア。

その時、

 

「あーーーーーっ! あいつ、アクアの魔法が意外に効いてビビったんだぜきっと」

 

カズマが間違いないとばかりに指を指す。

 

「ち、違うわ! いきなりボスが戦ってどうする?」

 

声が上ずってるが?

 

「先ずは、雑魚を………」

 

「セイクリッド・ターンアンデット!!」

 

その瞬間、アクアが先程よりも強力な浄化魔法を発動した。

 

「ぎぃやぁああああああああああああああああああああああああああああああっ!!?? 目がっ! 目がぁっ!?」

 

先程よりも強烈な輝きに再び地面を転げまわるベルディア。

だが、それを見ても、

 

「どうしようカズマ!? 私の浄化魔法がちっとも効かないの!」

 

アクアはそう言って戦く。

 

「ぎぃやぁっ!って言ってたし、凄く効いてる気がするが?」

 

アクアにとっては昇天させることが出来なければ、全く効いてないのと同義なんだろうか?

ベルディアはゼイゼイと息を吐きながら地面に手を着いて起き上がると、

 

「ええい! もういい! 街の連中を…………皆殺しにする!!」

 

そう叫んでアンデットたちに命令を下した。

それと同時にアンデットたちが一斉に動き出し、こちらに向かって来る。

 

「うわぁっ! プリーストを呼べ!」

 

「誰か! 教会に行って聖水をありったけ貰ってきて!」

 

集まっていた冒険者達が慌てだす。

向かって来るアンデットの強さは、見た感じトータスのオルクス大迷宮に居たトラウムソルジャーよりも少し強いぐらいか?

 

「はっはっは! さあ、お前達の絶望の叫びを、この俺に………! ん?」

 

「「「「「「「「「「んんっ?」」」」」」」」」」

 

ベルディアが笑い声をあげていたが、様子がおかしい事に気付く。

それと同時に冒険者達もアンデットの様子がおかしい事に気付いた。

何故なら、冒険者達が正門の前に横に並ぶように陣取っているのだが、アンデット達は冒険者達を無視する様に、一直線にある人物を。

正確には、アクアを目指して殺到してきた。

 

「へっ? きゃぁああああああああああっ!?!?」

 

それに気付いたアクアが逃げ出すと、アンデット達もアクアの後を追っていく。

 

「何で私にばっかり向かって来るの!?」

 

アクアが逃げながら悲鳴を上げる。

 

「ああ………アクアは『神力』垂れ流しだから、彷徨える魂たちが本能的に救いを求めてアクアに集まってるんだね」

 

葵が苦笑しながらそう言う。

 

「葵様は大丈夫なんですか?」

 

カズマがそう言うと、

 

「私は女神の姿にならない限り、『神力』は外に漏れないから」

 

「なるほど、流石葵様………」

 

何が流石なんだか。

すると、

 

「カズマぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

アクアが泣きながらこちらに向かって来る。

 

「馬鹿っ! こっちくんな!!」

 

カズマがそう言うが、アクアも必死なので立ち止まらない。

周りの冒険者達が逃げ出す中、

 

「ふう…………仕方ない…………」

 

俺は溜息を吐いて、葵、優花、ドルモン、リュウダモン、ハックモンに視線を向けると、

 

「…………やるか!」

 

「「「「「うん/ええ/おう/うむ!」」」」」

 

俺の言葉に皆が頷く。

俺達はカードとDアークを取り出し、

 

「「「カードスラッシュ!」」」

 

Dアークの側面の溝にカードを通し始める。

Dアークがカードの情報を読み取り、そのデータをデジモンへと転送する。

そのカードは、

 

「「「超進化プラグインS!!」」」

 

デジモン達を進化させるキーカード。

 

――EVOLUTION

 

Dアークにその文字が表示され、光を放つ。

その光が輝くとともに、デジモン達が光に包まれた。

 

「ドルモン進化!」

 

「リュウダモン進化!」

 

「ハックモン進化!」

 

光の中で成長期のデータが分解され、新たに再構築される。

更に大きく、更に強く。

成長期から成熟期へと変貌を遂げる。

そして、

 

「ドルガモン!!」

 

「ギンリュウモン!!」

 

「バオハックモン!!」

 

3体の成熟期デジモンがその場に降り立つ。

 

「おおっ!? これが『進化』か!!」

 

カズマが興奮した面持ちで叫ぶ。

ドルガモン達がアクアを追いかけるアンデット達の方を向くと、

 

「パワーメタル!!」

 

「徹甲刃!!」

 

「バーンフレイム!!」

 

ドルガモンが巨大な鉄球を。

ギンリュウモンが鋼の槍を。

バオハックモンが火炎を吐く。

鉄球が複数のアンデットの身体を砕くと同時に地面に着弾し、その衝撃で周囲のアンデットを吹き飛ばす。

鋼の槍がアンデットの群れを一直線に貫き、広範囲に吹き掛けられた火炎がアンデット達を焼き尽くす。

一度の攻撃でアンデットの約半分を倒した。

 

「うきゃあっ!?」

 

その衝撃に吹き飛ばされたアクアが顔面から地面にダイブしていたが。

だが、アンデットというだけあり、仲間がやられても全く怯む様子を見せない。

すると、

 

「ハッ!」

 

葵が両手に煌めく刀を持ち、アンデットの間をすり抜けるように掛けると同時に擦れ違いざまに切り刻んでいく。

そして、優花が宝物庫からアザンチウム製の槍を取り出すと、空高く飛び上がった。

空中で槍を振り被り、その振りかぶった槍にバリバリと雷撃が集中する。

 

「ニーベルング!!」

 

雷光で白く輝く槍を、アンデットの集団に向けて投擲した。

その槍はアンデットの集団の中央付近の一体に突き刺さり、一瞬で蒸発させる。

その槍はそのまま地面に突き刺さると、周囲数mに渡って衝撃を撒き散らしつつ地面を陥没させた。

その直後、槍に収束された雷撃が解放され、轟音と共にアンデットの集団を焼き尽くした。

そのまま地面に着地した優花が手を前に翳すと、地面に突き刺さっていた槍が独りでに戻ってきて優花の手に収まる。

ベルディアの手下のアンデット達はあっという間に全滅してしまった。

 

「な、な、な……………何なのだ貴様たちは!?」

 

ベルディアが思わず叫んだ。

 

「さっきのアークプリーストもそうだが、貴様ら本当に駆け出しか!? 我が配下のアンデット達は、そんじょそこらのアンデットとは比較にならんはずだぞ!! それに何だ! そのモンスター達は!? そんなモンスター見た事無いぞ!」

 

「まあ、冒険者としては駆け出しだぞ。まだ登録して1週間ちょい位だし。因みにこいつらは、モンスターはモンスターでも、デジタルモンスターな」

 

ベルディアの疑問に答えつつ、ドルガモン達も軽く紹介してやる。

 

「でじたるモンスター? 何だそれは………?」

 

まあ、聞いた事が無いのは当然だろう。

 

「ふん………まあいい。約束通りこの俺自らが相手をしてやろう!」

 

背中に担いでいた大剣を手に持ち、威風堂々とそう言い放った。

 

「ドルガモン!」

 

「パワーメタル!!」

 

俺は小手調べにドルガモンにパワーメタルを撃ち込ませる。

ベルディアの身の丈を超える鉄球が迫るが、

 

「ふんっ!!」

 

ベルディアは大剣を振り回すと、その鉄球にぶつけ、その軌道を変えて別方向に弾いた。

 

「ギンリュウモン!」

 

「徹甲刃!!」

 

葵がギンリュウモンに呼びかけ、ギンリュウモンが鋼の槍を放つ。

その槍がベルディアを貫かんと一直線に迫る。

しかし、

 

「甘い!」

 

飛んでくる槍に大剣を添えるように合わせると、矛先を逸らして槍を受け流した。

 

「バオハックモン!」

 

「バーンフレイム!!」

 

優花の呼びかけにバオハックモンが火炎を放つ。

その炎がベルディアを飲み込もうとするが、

 

「はあああっ!!」

 

力強く振り下ろした大剣の剣圧により、炎は切り裂かれる様に四散して消え去った。

 

「なっ!? 進化したドルモン達の必殺技が通用しない!?」

 

カズマが驚いた声を漏らす。

 

「ふははは! その程度ではこの俺は倒せんぞ!」

 

ベルディアは自信を持った言葉を言い放つ。

 

「ふーん………思ったよりもやるな………」

 

俺は純粋にそう思う。

 

「それなら………葵、優花、行くぞ!」

 

「「うん/ええ!」」

 

俺は2人に呼びかける。

俺と葵が駆け出し、優花は宝物庫から苦無と手裏剣を取り出すと、左右の手の指の間に4つずつ挟み、腕を眼前でクロスさせるように振り被ると、手裏剣には炎が、苦無には雷が付与される。

 

「はあっ!!」

 

優花が両腕を広げると同時に投擲すると、優花の前をベルディアに向かって一直線に走る俺と葵を避けるように大きく回り込み、手裏剣と苦無は四方八方からベルディアに襲い掛かる。

 

「なっ!? うおおっ!?」

 

思い掛けない軌跡を描いて殺到してきた手裏剣と苦無に驚きつつも、ベルディアは大剣を振り回してそれを打ち落とそうとする。

だが、

 

「うおおっ!? 一発一発が何という威力!?」

 

手裏剣1つ、苦無1つを叩き落すだけでも相当な力を使う様で、ベルディアは余裕のない声を漏らした。

そこに、

 

「やぁああああああああっ!!」

 

2本の刀を持った葵が斬りかかる。

 

「ぬっ!? くっ!?」

 

葵の剣をベルディアは大剣を巧みに操って弾いていく。

 

「な、何だコイツの剣は!? 剣技は素人に毛が生えた程度の癖に、何というスピードとパワーだ!」

 

葵は剣を握り始めてまだ半年前後。

ベルディアの言う通り、剣技としては素人の域を出ないだろう。

高ステータスによるゴリ押しだ。

とは言え、大剣と刀の二刀流では、手数の差が段違いの筈だが、それを捌いているベルディアの剣の腕は、相当な物という事だろう。

その時、葵が突如飛び退くと、俺とベルディアが直線上で結ばれる。

俺はそこに駆け込んできた。

 

「ハッ! 奇襲のつもりか!? その程度の策がこの俺に通用すると思うか!?」

 

ベルディアは即座に剣を上段に構えると、俺を真っ二つにせんと一気に振り下ろしてきた。

次の瞬間、

 

「な、なにぃーーーーーっ!?」

 

ベルディアが驚愕の声を漏らした。

何故なら、ベルディアが渾身の力で振り下ろした大剣は、俺が繰り出したデジソウルを纏う拳に止められていたからだ。

 

「た、大剣を拳で受け止めるだと!? 馬鹿なのか貴様は!?」

 

酷い言い様だな。

まあ、気持ちは分からんでもないが。

 

「悪いが、馬鹿じゃないと生き残れなかったんで………ねっ!!」

 

そう言いながら最後に力を込めてベルディアの大剣を押し返す。

 

「うおおおっ!? 俺の剣を受け止めるどころか押し返すなど、貴様本当に人間か!?」

 

ベルディアはバランスを崩して倒れそうになるものの、何とか堪えて転倒を免れると、文句あり気にそう言ってくる。

 

「へっ! 俺なんぞにそんな評価をしていただけるとは光栄だね」

 

そういうのはハジメが言われる事だ。

俺は気合を入れてデジソウルを全身に纏った後、四肢に集中させる。

 

「勝負だ! ベルディア!!」

 

「是非も無し!!」

 

地面が砕けるほどの強さで踏み込むと、右の拳を振り被る。

 

「うぉおおおおおっ!!」

 

「ふんっ!!」

 

対してベルディアは大剣を袈裟懸けに振り、大剣と拳がぶつかり合って弾かれ合う。

 

「はあっ!!」

 

ベルディアは即座に手首を返して横薙ぎに薙ぎ払って来た。

 

「はっ!」

 

俺は回し蹴りを放ってその横薙ぎを弾く。

 

「ふっ!」

 

その直後、左の拳でフックを放つ。

それがベルディアの脇腹に突き刺さり、

 

「ぬぐっ!?」

 

ベルディアの身体が揺らいだ。

その隙に俺は飛び上がると、

 

「はあああああああああああっ!!」

 

踵落としでベルディアを狙ったが、

 

「ぬんっ!!」

 

ベルディアは即座に大剣を盾にして俺の一撃を防いだ。

だが、ベルディアの足元が罅割れ、数mに渡って陥没する。

 

「ぐぐぐ………何という馬鹿力だ………! この俺を持ってしても防ぐので精一杯とは…………」

 

まあ、今はデジソウルが分散してるから、一撃の威力は全力からは程遠いんだけどな。

俺は大剣を蹴ってベルディアから飛び退く。

そのタイミングを狙って、葵が斬りかかった。

 

「やぁああっ!!」

 

「ぬっ!? つ、次は貴様かっ!」

 

少し焦った表情で葵の剣を受け止める。

 

「ふっ! はっ!」

 

両手の刀で次々と斬りかかる葵。

 

「ぬっ! ぐっ! ええいっ!」

 

「っと!」

 

ベルディアは強引に大剣を振り回して葵を弾き飛ばす。

その瞬間、俺達の後方から飛んできた手裏剣や苦無を躱しながら弾いた。

 

「ぬぐっ! 3人掛かりとは言え、この俺が押されるとはな………!」

 

ベルディアが体勢を整えつつそう言う。

 

「これほどの強者がこんな駆け出しが集まる街に居たとは予想外だ…………こんな僻地の任務に就かされた時は退屈な任務だと思っていたが、これほどまでに戦いを楽しめるとは思っていなかったぞ!」

 

ベルディアは何処か嬉しそうな声色だ。

 

「バトルマニアかよ…………」

 

「さあかかってくるが良い! このベルディアの全力を持って相手をしようでは無いか!」

 

ゴォッと黒いオーラが噴出する。

 

「ッ!?」

 

雰囲気の変わったベルディアに俺は気を引き締めた。

 

「「………………………」」

 

構えを取ったままベルディアを睨み付けていたが、ベルディアも油断は無いのか隙を見せない。

 

「……………………ッ!」

 

このままではらちが明かないので、一先ず俺は仕掛けてみることにした。

俺は一足飛びで踏み込む。

その瞬間、ベルディアは持っていた自分の首を真上に放り投げた。

 

「ッ!?」

 

その行動を一瞬怪訝に思うが、とりあえず今は仕掛ける。

 

「はぁあああああああっ!!」

 

俺は右の拳を繰り出すと、ベルディアは身体を逸らして俺の拳を躱した。

ベルディアの横を通り過ぎた俺はベルディアの背後に着地するが、その瞬間に後ろ回し蹴りを繰り出す。

だが、ベルディアは背を向けているにも関わらず、上半身を狙った後ろ回し蹴りを、完璧なタイミングで屈んで躱した。

 

「なっ!?」

 

後ろ回し蹴りを空振りして、大きな隙を晒してしまう。

そして、それをベルディアが見逃すはずが無かった。

首を放り投げて自由になった左手が大剣の柄を掴み、両手持ちになる。

 

「ま、拙っ………!?」

 

俺は咄嗟に四肢に集中させていたデジソウルを全身に纏う。

次の瞬間、その大剣が大きく薙ぎ払われた。

大剣の刀身が俺の脇腹を捉える。

 

「がふっ!?」

 

脇腹に衝撃が走り、俺は勢いのまま吹き飛ばされた。

 

「た、大士ーーーーっ!?」

 

カズマが叫び声を上げた。

結構な勢いで吹き飛ばされた俺は地面を転がるが、致命的なダメージは受けていないためにすぐに起き上がる。

だが、大剣がヒットした脇腹は、ズキズキと痛む。

 

「ってぇ~~~…………」

 

脇腹を抑えながら俺は声を漏らす。

 

「大士、大丈夫………?」

 

俺の隣に駆け寄って来た葵が声を掛けてくる。

 

「ああ。大丈夫だ………デジソウルで防御しなかったら、骨の何本かはイってたと思うけど…………」

 

ハジメ謹製の戦闘服の防御を貫いてここまでの衝撃を与えたベルディアの一撃に驚く。

その時、ベルディアが上空に放っていた頭を左手でキャッチすると、

 

「我が渾身の一撃を受けてその程度のダメージとはな…………」

 

若干釈然としない声でベルディアが呟く。

デジソウルが使えるようになる前から、ハジメが俺に死なないようにと用意してくれた防御力極振りの戦闘服と、デジソウルによる身体強化のお陰だな。

むしろ、その二つを貫いて俺にダメージを与えたお前の方が凄い。

 

「……………ふう」

 

俺は立ち上がると、息を吐いてベルディアを見やる。

 

「……………にしても、さっきのカウンターは、まるで見えてるみたいに躱されたな………」

 

俺はさっきの一連の流れを思い返す。

すると、

 

「うん、多分見えてたんだと思うよ」

 

葵がそう口にした。

 

「どういう事だ?」

 

「大士が突っ込む前に、首を上空に投げてたでしょ? ああやって上空から視界を確保してたんだと思うよ」

 

「なるほど………」

 

葵の言葉に俺は納得する。

無双系のゲームの様に上空から視点を捉えることで、全方位の死角を無くすという事か。

 

「ほう………気付いたか…………だが、気付いた所でどうする事も出来まい! この技に死角は無い!!」

 

ベルディアが堂々と俺達の推測を認める。

それほどこの技に自信があるのだろう。

だが…………

 

「………………………」

 

俺は一瞬だけチラッと優花に目をやる。

優花はその視線に気付き、小さく頷いた。

俺は拳を握りしめて、デジソウルを全身に纏うと、

 

「はぁああああああああああああっ!!」

 

一直線にベルディアへと突撃した。

 

「ふっ! 万策尽きてヤケクソの突撃戦法か!? だが、俺は油断はしない! 全力を持ってお前を屠る!!」

 

ベルディアが再び首を空中へと放り投げた。

そして、繰り出した拳を避け、

 

「やああああっ!!」

 

更に俺の後ろから追撃してきた葵の一閃を屈むことで避け、

 

「こんのっ………!」

 

裏拳を放つが、ベルディアは一歩下がるだけで、紙一重で届かない。

 

「たあっ!」

 

葵の後ろからの袈裟斬りも、軽く横へ体を傾けるだけで躱した。

 

「無駄無駄ぁっ! この技に死角など無いわ!!」

 

ベルディアの身体が大剣を両手で持つと、再び振り回した。

 

「くっ!?」

 

「つぅっ!?」

 

俺と葵は咄嗟に防御してダメージを抑えるがその勢いで吹き飛ばされる。

 

「ふははは! 観念するが良い!」

 

空中で見下ろしているベルディアの首が高笑いしながらそう叫んだ。

その言葉に、

 

「……………………フッ」

 

俺は口元に笑みを浮かべた。

 

「むっ? 何がおかしい?」

 

俺に笑みに気付いたのかベルディアが問いかけてくる。

俺はベルディアの首を見上げ、

 

「お前はこの技に死角は無いと言っていたが、俺から言わせれば隙だらけだ」

 

「ふん! 負け惜しみにしか聞こえんな!」

 

ベルディアは俺を見下ろしながら馬鹿にしたようにそう言う。

 

「そうか? そうやって上から見下ろしてるばかりだと、見えないものなんていくらでもあるだろ」

 

俺がそう言った瞬間、空気が変わった。

空気を切り裂き、凄まじい力を持った何かが近付いてくるのを感じる。

 

「な、何だ!? このプレッシャーは何処から来る!?」

 

ベルディアは感じたプレッシャーに辺りを見渡すが、その大本を見つけることは出来ない。

逆に、ベルディアの首を見上げている俺達からは、その大本が良く見える。

それは、

 

「グングニル…………!!」

 

優花がそう口にした瞬間、超上空から炎を纏い、重力魔法で加重、加速された槍が一直線に落下してきた。

それはベルディアの首のすぐ横を掠め、ベルディアの左腕を貫きながら地面に着弾した。

 

「うおわぁああああああああああああああああああっ!?」

 

ベルディアの首は、槍が掠めた勢いで錐揉み回転しながら落下していく。

着弾時の衝撃は、隕石の落下の如く衝撃で辺りを蹂躙しようとしたが、空間魔法の作用により、その被害は限定的な範囲に抑えられる。

ベルディアの身体は、糸の切れたマリオネット人形の如く吹き飛ばされ、大岩に激突して止まった。

 

「ぐはぁっ!?」

 

丁度錐揉み回転してきたベルディアの首がその身体の近くに落ちる。

 

「………………ふう、やっぱりこの技は命中率に難ありね」

 

優花はやれやれとそう言った。

優花のグングニルは、威力はピカ一だが、直撃させるのは難しいからな。

 

「う、うぉぉ………な、何だったんだ………今のは?」

 

ベルディアの身体がよろよろと起き上がりながら、首が何が起きたのか分からず戸惑っていた。

 

「お前の技は空中から下を見下ろす。確かに相手が地上に居れば死角は無いだろう。だがな、お前の首より上は、完全に死角なんだよ」

 

俺はそう言いながら拳にデジソウルを宿す。

 

「ぬぐっ………!」

 

ベルディアは残っている右腕で、頭を本来首のあった場所に乗せると、剣を構えた。

俺は拳を握りしめると、ベルディアに向かって駆け出す。

 

「終わりだ! ベルディア!!」

 

「俺はこれでも魔王軍幹部の端くれ! 唯でやられると思うなぁ!!」

 

ベルディアは、最後の力を振り絞って大剣を大きく振りかぶった。

 

「我が生涯最大最後の一撃! 受けてみよ!!」

 

ベルディアはそう叫びながら渾身の一撃を振り下ろす。

それに対し、俺は真っ向から立ち向かい、デジソウルを集中させた拳を繰り出した。

ベルディアの大剣と俺の拳がぶつかり合う。

凄まじい衝撃を撒き散らし、地面が捲れ上がる。

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

 

「はぁああああああああああああああああああああっ!!!」

 

どちらも一歩も引かぬ激しいぶつかり合い。

だが、

 

――ピキッ

 

ベルディアの大剣の根元に、一筋の罅が入る。

その罅は瞬く間に大剣全体に広がり………………

 

「…………………………見事だ」

 

ベルディアは目を伏せながら潔くそう言うと、大剣が砕け、俺の拳がベルディアの胴体を打ち抜いた。

吹き上がるデジソウルがベルディアの鎧を貫通し、どてっ腹に風穴を開ける。

 

「がはぁっ!?」

 

そのままベルディアの身体が砕け散り、その時の衝撃で首が外れて地面に転がる。

ベルディアの身体はそのまま消え去った。

 

「……………………完敗だ」

 

ベルディアの残った首がそう告げる。

 

「ベルディア………」

 

「だが、不思議と清々しい気分だ。貴様は俺と真っ向からぶつかり、そして勝った。思えば、こうして真っ向からぶつかり合ったのは何時振りだったか……………」

 

ベルディアはそう言うと、

 

「…………………貴様の名は?」

 

「大士。黒騎 大士だ」

 

「そうか…………感謝するぞクロキ タイシ。最期に心躍る戦いを与えてくれた貴殿に礼を言う」

 

ベルディアはそう言いながら、下げられない頭の代わりに目を伏せる。

 

「………………さあ、俺を浄化しろ。今なら気分良く昇天できそうだ」

 

そのベルディアの言葉に、俺は葵へ視線を送る。

葵は頷くと、ベルディアの頭に歩み寄ると、光に包まれて女神化した。

白い翼と蒼銀の髪が揺れる。

 

「ベルディア……………魔に堕ちながらも、誇りを失わなかった騎士の魂よ……………運命神アルオイスの名の下に、あなたを浄化します」

 

葵が広げた翼から羽根が舞い散り、ベルディアの頭を囲む様に地に舞い落ちると、羽根同士が光で結ばれ、魔法陣を作り上げる。

 

「……………なんと神々しい」

 

ベルディアが光に包まれ、その頭が消滅していく。

 

「ああ…………本当に…………良い気分だ……………」

 

そう言い残してベルディアは消え去った。

光が消え去ると、葵も人間の姿に戻る。

 

「終わったな」

 

「うん」

 

俺達は笑みを向け合うと、優花にも笑い掛ける。

すると、

 

「「「「「「「「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」」」」」」」」」」

 

突然の大音量が響いた。

見れば、冒険者達が騒いでいる。

 

「あ、忘れてた」

 

冒険者達が見ていた事をすっかり忘れていた。

 

「すげぇええええっ!! 魔王軍幹部を倒しちまったぜ!!」

 

「しかもたった3人で!」

 

「凄ぇ! 凄すぎる!!」

 

歓声が飛び交う。

 

「どうしたもんかな…………?」

 

すると、ダクネスが歩み寄ってきて、

 

「やはり神託は正しかった! 先ほどのあの姿! 紛れもなく女神そのもの!!」

 

突然力強く力説する。

あ、そう言えばベルディアの所為でうやむやになってたけど、エリス様から神託があって、葵が女神の生まれ変わりって言われたんだっけか。

 

「いや、ちょっと待って!」

 

葵は慌てて釈明しようとするが、

 

「そうだ! 葵様は本当の女神様なのだ! 頭が高い! 控えおろう!!」

 

カズマがノリノリでそう叫ぶ。

 

「「「「ははぁーーーーーっ…………!!」」」」」

 

ダクネスを含め、エリス信者らしき冒険者達がその場にひれ伏す。

 

「ちょっとカズマ君!? これ以上場をややこしくしないで!?」

 

葵はそう言うが、ひれ伏した者達は頭を上げようとしない。

 

「ちょっとぉーーーーーっ! 何で私の事は女神って信じてくれないのに、アルオイスの事はあっさり信じるのよぉーーーーーっ!?!?」

 

その様子に、納得できないアクアの声が響くのだった。

 

 

 

 

 

 

 






このすばクロス第5話です。
皆さま究極体で瞬殺をご希望されてたみたいですが、流石にそれはベルディアさんが可哀想なので、大士達と真面目に戦って頂きました。
ぶっちゃけ完全体に進化すればあっという間でしたが。
大士と葵は戦闘経験が少ないので、技を持つベルディアには多少苦戦すると思ったんでこうしました。
と、いう事は、ベルディアはあの勇者(笑)よりも強いという事に…………
ぶっちゃけ自分はベルディアの方が強いと思います。
爆裂魔法耐えた上に、アンデットに特攻のアクアの浄化魔法を耐えた挙句、ダクネス滅多打ちですからね。
ダクネスは割と余裕ありそうでしたが。
水という弱点の除けば結構強いのでは?
と思いました。
さて、次は如何するか………
次もお楽しみに。







……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………トチ狂ってあんな小説を投稿してしまいました
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