この世界に呼び出された翌日。
俺達は事前に決めた手筈通り、女子が寝泊りしている塔の前で待っていると、ぞろぞろと女子生徒達が本塔へ向かい始める。
そんな中に、見覚えのあるピンクブロンドの髪が見えた。
その近くには、赤髪で褐色の肌をした長身の少女の姿もある。
あれはキュルケか?
どうやらルイズを揶揄っている様だ。
ルイズはキュルケの揶揄いに不満そうな顔で歩いてくると、
「行くわよ………!」
不満そうな表情のままそう言って、そのまま通り過ぎる。
「………やれやれ」
俺は肩を竦めてその後をついて行く。
「なぁにルイズ。あんたの使い魔ってそれ?」
キュルケがそう言いながら俺達を指差す。
「そうよ」
ルイズはぶっきらぼうに答えた。
「あっはっは! ホントに人間も呼んじゃったのね! 凄いじゃない! 『サモン・サーヴァント』で平民喚んじゃうなんて。それも3人も! 流石はゼロのルイズ」
「うっさいわね! 平民は巻き込まれただけよ! 私が呼んだのはあっちの3匹!!」
ルイズはドルモン達を指差す。
だからドルモン達は俺達のパートナーだっての。
先が思いやられつつルイズの後をついて行く。
食堂に着くと、長いテーブルの上に並べられた豪勢な料理の数々。
「………………無駄に豪華だな」
「朝からこんな重い食事するの………?」
俺と葵がそう漏らす。
すると、ルイズが得意げに話し出した。
「トリステイン魔法学院で教えるのは、魔法だけじゃないのよ」
「へぇ」
「メイジはほぼ全員が貴族なの。『貴族は魔法をもってしてその精神となす』のモットーのもと、貴族たるべき教育を存分に受けるのよ。だから食堂も、貴族の食事に相応しいものでなければならないのよ」
「偶にならともかく、毎日がこんな食事だと気が滅入るわね」
優花が額を押さえる。
「健康にも悪そうだしね」
葵も苦笑した。
しかし、ルイズは得意げになって聞こえていないのか、言葉を続ける。
「わかった? ホントならあんた達みたいな平民はこの『アルヴィーズの食堂』には一生入れないのよ。感謝してよね」
「あるびーずって何?」
ドルモンが気になったのか首を傾げる。
「小人の名前よ。周りに像がたくさん並んでいるでしょう?」
その言葉に周りを見渡せば、壁際によく出来た精巧な小人の人形が並んでいる。
「よく出来た人形であるな………今にも動き出しそうだ」
リュウダモンがそう漏らすと、
「良く知ってるわね。夜中に動くわよ、あれ」
「動くのか!?」
ハックモンが驚愕の声を上げる。
「っていうか、踊ってるわ。いいから椅子を引いて頂戴。気の利かない使い魔ね」
「へいへい、申し訳ありませんねご主人サマ」
俺はそう言って椅子を引いてやる。
ルイズは礼も言わずに腰かけた。
「で? 俺達の食事は?」
原作を知る俺は一応問いかける。
ルイズは床を指差し、
「そこ」
そこには小さな肉の欠片が浮いた薄そうなスープと、硬そうなパンが二切れ置かれた更が6つ置いてある。
それを見た俺達は顔を見合わせて肩を竦める。
予め原作主人公の才人が当初こういう扱いを受けていた事は皆に教えておいたが、命令を聞くかは扱いによって決めると言っていたにも拘らず、こんな食事を出された俺達は呆れてしまった。
「ホントは使い魔は外なのよ。あんた達は私の特別な計らいで床」
ルイズはそう言う。
それが嫌味などでは無く、そうして当然という態度なのだから始末が悪い。
とりあえずこの場は我慢するとして、俺達は床に座り込む。
すると、
「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ。今朝もささやかな糧を我に与えたもうたことを感謝いたします」
そんな祈りの言葉が聞こえた。
「『ささやか』って言葉の意味って何だっけ?」
葵は思わずそう零す。
「言わないで。私も同じ気持ちだから」
優花も同意見の様だ。
因みに俺も。
食事が始まると、俺達はあっという間に食事が終わってしまう。
当然量も少ないので物足りないと感じてはいる。
なので、俺達はパッパと尻を払いながら立ち上がり、
「ご主人サマ、この程度の食事しか用意してくれないなら、次からは別に食事を用意しなくていい」
「…………え?」
ルイズは目を丸くする。
「別にこの国全体が食糧難で、この程度しか用意出来ないというのなら仕方ない。だが、そこに並べられている料理を見る限りは、そうとは思えないからな。残念だがご主人サマは衣食住の『食』に関しては十分に与えてはくれない様だ」
「わ、私が食事を与えなかったらどうするつもりよ!?」
ルイズが慌ててそう言って来るが、
「私が作るけど?」
優花が当然だと言わんばかりにそう言う。
「厨房にお邪魔して、余り物の食材でも分けてもらうわよ。対価が必要ならその分働くだけだし」
「なっ?」
ルイズとしては、主として食事を制限することで優位に立ちたかったのだろう。
だが、俺達は別に食事を提供されなくとも、自分達で何とか出来る自信はあるのだ。
「最悪でも、今出されたような食事より良いものを作れるわ」
そう言って、椅子に座るルイズを見る優花の眼は蔑みを含んでいた。
「俺達は、やってもらわなきゃ何も出来ない貴族様とは違うんでね」
俺も序にそう言っておいた。
魔法学院の教室はテレビで見る大学の講義室の様だ。
一番下に教壇があり、そこから階段状に生徒達の席が続いている。
そこにルイズを先頭に俺達が入っていくと、クスクスと笑いが零れた。
ルイズがある席に座ると、俺達もその横の椅子に座った。
「ッ………!」
ルイズは何か言いたそうだったが、これ以上下手な事をするのは拙いと判断したのか、軽く睨んだだけで何も言わなかった。
すると扉が開いて、紫のローブ纏い、三角帽子を被った中年の女性が入室して来た。
その人は教壇に立つと、
「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」
その言葉を聞くと、ルイズが俯き、シュヴルーズという先生の視線が俺達で止まる。
「おやおや、変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール」
この先生は悪気の無い冗談のつもりだろうが、その言い方は駄目だ。
次の瞬間には、どっと笑いに包まれる。
「ゼロのルイズ! 召喚出来ないからって、その辺歩いてた平民を連れてくるなよ!」
その言葉には我慢できなかったのか、ルイズは立ち上がった。
「違うわ! きちんと召喚したもの! こいつらが来ちゃっただけよ!」
「嘘つくな! 『サモン・サーヴァント』が出来なかったんだろう!」
教室が笑いに包まれる。
「ミセス・シュヴルーズ! 侮辱されました! かぜっぴきのマリコルヌが私を侮辱したわ!」
ルイズが机を叩きながら叫ぶ。
「かぜっぴきだと? 僕は風上のマリコルヌだ! 風邪なんか引いて無いぞ!」
「アンタのガラガラ声は、まるで風邪でも引いてるみたいなのよ!」
くだらない言い争いだと俺はそれを眺めていた。
その時、シュヴルーズ先生が杖を振ると、立ち上がっていたルイズとマリコルヌがストンと席に座らされる。
「ミス・ヴァリエール。ミスタ・マリコルヌ。みっともない口論はおやめなさい。お友達をゼロだのかぜっぴきだの呼んではいけません。わかりましたか?」
俺はごもっともと同意する。
ルイズは項垂れたがマリコルヌは懲りずに口を開き、
「ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきは唯の中傷ですが、ルイズのゼロは事実です」
その言葉に、クスクスと笑いが零れる。
シュヴルーズ先生は厳しい顔で教室を見渡すと、杖を振り、マリコルヌとクスクスと笑いを零していた生徒の口にピタッと赤土の粘土が押し付けられた。
「あなた達は、その格好で授業を受けなさい」
見事な手腕に俺は感心した。
「では、授業を始めますよ」
シュヴルーズ先生は授業を開始した。
まずはおさらいとして『火』『水』『風』『土』魔法の四大系統がある事。
その内、これから教える『土』系統が、生活に密接に関係している事を告げると、
「今から皆さんには『土』系統の基本である『錬金』の魔法を覚えてもらいます。一年生の時に出来るようになった人もいるでしょうが、基本は大事です。もう一度おさらいすることに致します」
シュヴルーズは、教壇の上にある石ころに向かって杖を振りながら呪文を唱えると、石が光り出してぴかぴか光る金属に変わっていた。
「ゴゴ、ゴールドですか!? ミセス・シュヴルーズ!」
キュルケが驚いたように身を乗り出す。
「違います。唯の真鍮です。ゴールドを錬金できるのは『スクウェア』クラスのメイジだけです。私は唯の…………『トライアングル』ですから」
勿体ぶった様にそう言うシュヴルーズ先生。
何だかんだで自慢したがりのようだ。
すると、
「今のは錬成………? 違う、概念クラスの生成魔法? それをあんな簡単に…………! 話しに聞いていたけど、実際に見ても信じられないわ………!」
優花が自分の持つ神代魔法の知識と照らし合わせながらその異常性を目の当たりにする。
ぶっちゃけこの世界の『錬金』はいろんな意味で物理法則無視してると思う。
分子配列を変換するどころか、原子その物を変更してるようなもんだからな。
「では、あなた達に実際にやって貰いましょう」
シュヴルーズ先生はそう言いながら生徒達を見回し、
「では…………ミス・ヴァリエール」
シュヴルーズ先生に呼ばれてルイズはピクッした。
「わ、私ですか………?」
ルイズは自信無さげに呟く。
「そうです。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」
そう言われてもルイズは立ち上がらない。
困った様にもじもじしている。
まあ、その理由は知っているが。
って言うか、私語をしてなくてもルイズが指名されるのは変わらないんだな。
「ミス・ヴァリエール! どうしたのですか?」
シュヴルーズ先生が更に促すと、
「先生」
キュルケが困った顔で言った。
「何です?」
「やめといたほうがいいと思いますけど………」
「どうしてですか?」
「危険です」
キュルケはキッパリと言った。
「危険? どうしてですか?」
シュヴルーズ先生は分かっていない様だ。
「ルイズを教えるのは初めてですよね?」
「ええ。でも、彼女が努力家だという事は聞いています。さあ、ミス・ヴァリエール。気にしないでやってごらんなさい。失敗を恐れていては、何も出来ませんよ?」
それはまあ言う通りなんだが、こいつの『失敗』はなぁ…………
「ルイズ。やめて」
キュルケは懇願する様な声色でそう言う。
だが、その言葉はルイズには逆効果だった。
「やります」
ルイズは立ち上がってそう言うと、教室の前に歩いていく。
ルイズが教壇の前に立つと、その隣にシュヴルーズ先生が並び、
「ミス・ヴァリエール。錬金したい金属を、強く心に思い浮かべるのです」
ニッコリと笑い掛けながらそう言った。
ルイズはこくりと頷くと、ルイズは手に持った杖を振り上げる。
それと同時に、生徒達は恐る恐る椅子に下に隠れ始めた。
因みに俺達もそれに習う。
そしてルイズが呪文を唱えて杖を振った瞬間、
―――ドゴォォォォォォォォォォン!
と、轟音と共に石ころは爆発した。
衝撃が教室全体に響き渡り、爆風を諸に受けたルイズとシュヴルーズ先生が黒板に叩きつけられる。
爆音によって使い魔たちが暴れ出し、教室が阿鼻叫喚に包まれた。
「だから言ったのよ! あいつにやらせるなって!」
「もう! ヴァリエールは退学にしてくれよ!」
「俺のラッキーが蛇に食われた! ラッキーが!」
数々の文句が飛び交う。
だが、俺達の驚きは別の所にあった。
「うおぉ………実際に見て見ると、結構な威力だな………」
「ええ。しかも今込められた魔力は凄まじいものだったわ。最大魔力量は分からないけど、今のが単なる暴発だとすれば、少なくとも私より上だと思う………」
優花は魔力感知でルイズの魔力を感じたのか、驚愕の表情だ。
そのルイズはムクリと起き上がると、顔に着いた煤をハンカチで拭き取り、
「ちょっと失敗したみたいね」
淡々とした声でそう言った。
「ちょっとじゃ無いだろ! ゼロのルイズ!」
「いつだって成功の確率、殆どゼロじゃないかよ!」
生徒達から猛然と非難が飛んだ。
「……………普通に強烈な魔法だと思うんだがなぁ」
俺は腕を組みながら首を傾げる。
攻撃力に関しては、普通に机を粉々にする威力だ。
直撃を受ければ、並の人間なら即死もあり得るだろう。
何故その事が分からないのか俺は不思議で仕方なかった。
罰として教室の片付けを命じられたルイズの手伝いが終わった時には、既に昼の時間が近付いていた。
正直、葵や優花に再生魔法使ってもらえば早かったのだが、『魔法禁止』という条件が出ていたので、一応ルイズの使い魔という事になっている俺達もその指示には従うことにしたのだ。
教室を片付けている間、ルイズは一言も喋っていない。
俺は一度息を吐くと、
「何やってんだよ? そろそろ飯の時間だろ? 行かないのか?」
そう声を掛ける。
すると、
「…………あんた達は………何も言わないの?」
「何が?」
「聞いたでしょ? 私が魔法の成功率ゼロの、『ゼロのルイズ』だって…………」
「聞いたな。で? それがどうかしたのか?」
「笑えるでしょ………? あれだけ偉そうな事言っておきながら、私自身は魔法をまともに使えないなんて………」
「笑わねーよ。人の失敗を笑うほど腐った人間じゃないつもりだ」
「なんでよ!? 私は貴族なのに魔法が使えないのよ!? なのに何で………!」
「そもそも俺達が居た所には、魔法なんてモノはほとんど存在していない」
「えっ?」
「魔法なんて空想の産物と思われてるぐらいだ。極僅かに魔法を使える奴もいるが、普通に魔法が使えるなんて言っても、頭おかしい奴としか思われないぞ」
「な、何言ってるの………? そんな事ある訳が………」
「そんな事あるんだから仕方ないだろ? だから俺達にとって魔法が使えない事は恥でも何でもない。当然の事だ」
俺はそう言う。
「わ、私をからかってるのね!? 魔法が無くて、人が生きていけるわけないじゃない……!」
「魔法が無くても人間には『知恵』がある。魔法に負けない『技術』がな。言っておくが、俺達が居た場所の生活水準は、ここよりも遥かに高いぞ」
「な、何が言いたいのよ!?」
「簡単に言えば、魔法なんてもんは人が持つ才能の1つに過ぎない。魔法が全てなんて考えは、人の可能性の妨げにしかならないって事だ」
「可能性…………」
「そもそもご主人サマは、魔法の才能が無いわけじゃないと思うが」
「なっ、何でそう思うのよ!?」
「そもそも、本当に魔法の才能が無いのなら、魔法が失敗する云々以前に魔法そのものが使えない筈だ。俺みたいにな。ご主人サマは、何故か魔法を行使した結果が『爆発』という現象に置き換わってしまっているだけだろう?」
そもそも『虚無』の使い手だしな。
「俺が思うに、ご主人サマは四大系統の魔法とは違う、イレギュラーな属性に特化したメイジなんだろう。だから既存の魔法を使おうとしても、それがご主人サマに合って無いから、魔力が暴発して『爆発』という現象に置き換わってしまっていると思う。当てずっぽうな上に魔法が使えない俺の意見だから説得力は無いだろうが………」
「…………………ふ、ふん! 平民が私を慰めようなんて百年早いのよ!」
ルイズはそう言いながら踵を返す。
「…………………………ありがと」
小さくつぶやいたその声が聞こえ、俺達は苦笑し合った。
昼休みとなり食堂に行くと、俺達はルイズに一言断って厨房に向かった。
そして、料理長であるマルトーに厨房を貸して欲しいと交渉すると、今日の昼は急な話で無理だが賄を分けてもらえることになり、次からは厨房や給仕の仕事を手伝う代わりに食材や厨房の一部を貸してもらえることになった。
「どうぞ」
そう言って黒髪黒目のメイドがシチューを出してくれる。
「ありがとう」
俺はお礼を言う。
「それにしても、皆様大変な事になりましたね。まさか、貴族様の使い魔になってしまうなんて………」
「まあ(仮)だけどな」
「(仮)って………」
俺達は話しながらシチューを口に運ぶ。
「あっ、これ美味しい!」
シチューを一口食べた葵がパッと笑みを浮かべる。
「本当だわ。すごく美味しい……!」
優花も驚いたようにそう口にする。
「美味しいねこのシチュー!」
「うむ、素晴らしい味だ!」
「確かに」
このシチューは人間だけでなくデジモン達にも好評の様だ。
「このシチューのレシピを教えて欲しいぐらいだわ」
仲間内で料理担当だった優花が感心しながらそう言う。
「ここの料理長であるマルトーさんは、一流の料理人ですから!」
黒髪のメイドさんは誇らしげにそう言う。
心行くまでシチューを堪能した俺達は、
「ありがとう。美味しかったよ。え~っと………」
「あ、私はシエスタと言います」
思った通りこのメイドはシエスタだったようだ。
「そうか、俺は大士って呼んでくれ」
「私は葵」
「優花よ」
「俺、ドルモン」
「某はリュウダモンだ」
「私の名はハックモン」
それぞれが自己紹介する。
苗字を抜いたのは貴族と間違われると面倒だからだ。
「え~っと………変わったお名前ですね?」
シエスタは困った様に苦笑した。
「さて、それじゃあ早速食べた分は働いて返したいんだが、何か手伝う事はあるか?」
「それなら、デザートを運ぶのを手伝ってくださいな」
シエスタは笑みを浮かべてそう言った。
「お安い御用だ」
俺達はそう言ってデザートの配膳をすることにした。
【Side 三人称】
大士達がデジモン達と共に、デザートの配膳を行っていると、金髪の巻き髪にフリルの付いたシャツを着た、気障っぽい男子生徒が居た。
その男子生徒は胸のポケットに薔薇の花を挿している、
そして、その男子生徒を周りの友人たちが冷やかしていた。
「なあギーシュ。お前、今は誰と付き合っているんだよ?」
「誰が恋人なんだ?ギーシュ?」
ギーシュと呼ばれた男子生徒は唇の前に指を立てると、
「付き合う?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」
見事に気障なセリフを吐いた。
遠目に見ていた大士も阿保くさと思いながら配膳を続ける。
すると、ギーシュのポケットから何かが落ちた。
それは香水の小瓶だ。
大士は、それを拾った事が切っ掛けで決闘騒ぎに発展することを知っているので、葵や優花も含めてあえてそれを無視する。
しかし、
「貴族様、ポケットから小瓶を落とされましたよ?」
通りかかったシエスタがその小瓶を拾い、ギーシュの前に置いてしまう。
大士達が、あっと思った時には、既に状況が動き出していた。
「これは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」
その小壜を見たギーシュの友人たちが騒ぎ始める。
「おお?その香水は、もしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」
「そいつがギーシュ、お前のポケットから落ちてきたって事は、つまりお前は今、モンモランシーと付き合っている。そうだな?」
「違う。いいかい?彼女の名誉のために言っておくが・・・・・」
ギーシュが何か言いかけたとき、後ろのテーブルに座っていた茶色のマントの少女が立ち上がり、ギーシュの席に向かって、コツコツと足音を立てて歩いて来た。
栗色の髪の少女だ。
「ギーシュさま・・・・」
ギーシュの前に来ると、ボロボロと泣き始める。
「やはり、ミス・モンモランシーと・・・・」
「彼らは誤解しているんだ。ケティ。いいかい、僕の心の中に住んでるのは、君だけ・・・・」
ギーシュは必死に弁明する。
だが、ケティと呼ばれた少女は、パンッとギーシュの頬をひっぱたいた。
「その香水が貴方のポケットから出てきたのが、何よりの証拠ですわ!さようなら!」
ケティがギーシュの前から去ると、遠くの席から見事な巻き髪の女の子が立ち上がった。
いかめしい顔つきで、かつかつとギーシュの席までやってきた。
「モンモランシー。誤解だ。彼女とはただ一緒にラ・ロシェールの森へ遠乗りをしただけで・・・・」
ついさっきとは180度違うことを言うギーシュ。
「やっぱりあの一年生に手を出していたのね?」
「お願いだよ。『香水』のモンモランシー。咲き誇る薔薇のような顔を、そのような怒りで歪ませないでくれよ。僕まで悲しくなるじゃないか」
モンモランシーは、テーブルに置かれたワインの壜を掴むと、中身をギーシュの頭の上にぶちまけた。
そして、
「嘘つき!!」
と怒鳴って去っていった。
「「「「「「「「「「………………………………………」」」」」」」」」」
食堂に沈黙が流れる。
ギーシュはハンカチを取り出すと、ゆっくりと顔を拭いた。
「あのレディたちは、薔薇の存在の意味を理解していないようだ」
シエスタは目の前で起こった出来事に戸惑い、思わず立ち去ろうとした。
だが、
「待ちたまえ」
ギーシュに呼び止められる。
シエスタはビクッと身体を震わせると、恐る恐るギーシュに向き直った。
ギーシュは椅子の上で身体を回転させると、足を組んだ。
「君が軽率に、香水の壜なんかを拾い上げたお陰で、2人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」
「も、申し訳ありません!!」
シエスタは必死に頭を下げた。
ハッキリ言ってどこからどう見てもシエスタは悪くないのだが、この世界の貴族と平民の壁は大きい。
貴族がクロと言えば、シロもクロになってしまうのだ。
「いいかい? 僕は君が香水の壜をテーブルに置いたとき、知らないフリをしたじゃないか。あそこで君がすぐに小瓶を取り下げていれば2人のレディの名誉が傷付くことも無かった。わかるかい?」
「申し訳ありません! 申し訳ありません!!」
平民であるシエスタには、謝り続けて貴族であるギーシュの機嫌が直るのを待つしかない。
理不尽という事は分かっているが、シエスタは耐えるしかないのだ。
だが、
「責任転嫁なんてみっともないわよ、色男」
そんな声がして、シエスタの後ろから優花が歩み寄って来た。
「な、何だね君は?」
「ユ、ユウカさん………!?」
突然現れた優花にギーシュは戸惑う仕草をするが、
「二股するのはともかく、その2人を囲いきれなかったのは、あなたにそれだけの甲斐性が無かっただけの話でしょう? シエスタにその責任を押し付けるなんて、みっともないにも程があるわよ」
「なっ………!?」
「そもそも隠れて2人と付き合おうとした時点で上手くいくわけないじゃない。複数の女性と付き合いたかったら、堂々と胸を張って付き合いなさい!」
優花はビシッと指摘する。
ギーシュや周りの友人たちはポカンとしていた。
「…………ああ、君は………」
だが、ギーシュは何かに気付いたようにそう口にすると、
「君は確か、あのゼロのルイズが呼び出した平民だったな。道理で先程の様な恥知らずな発言が出来たわけだ。貴族には平民には分からない崇高な理由があるのさ!」
「その崇高な理由の結果がこのザマ? 大した理由ね」
優花は呆れた様にそう言った。
その時、ギーシュの目がギラリと光った。
「どうやら君は貴族に対する礼を知らないようだな」
「それ相応な態度を取ってるつもりだけど?」
「よかろう。君に礼儀を教えてやろう。丁度いい腹ごなしだ」
ギーシュは立ち上がった。
「口で敵わなければ力に訴える……………ご立派だ事」
優花は呆れた様に首を振りながらやれやれと呟いた。
ピキッとギーシュの額に青筋が浮かぶ。
「ヴェストリの広場で待つ! 勇気があるのなら来たまえ!!」
ギーシュはそう言うとローブを翻して食堂から出て行く。
友人たちも、ワクワクした様子で席を立った。
その内1人は見張りのつもりなのか席に残る。
「シエスタ、もう大丈夫よ。後は私に任せない」
優花はそう言うがシエスタはブルブルと震えていた。
「あ、あなた、殺されちゃう…………」
「平気よ」
「貴族を本気で怒らせたら………」
シエスタは怯えた様に走って逃げて行ってしまった。
この世界の平民からすれば、貴族に逆らう事など考えられない事だ。
シエスタの反応は極めて正しい。
だが、この場に居るのは唯の平民どころか、この世界の者ですらない。
優花は歩き出すと、大士と葵が待っていた。
「悪いわね。つい我慢できなくて」
優花はそう言うが、全く悪いとは思ってない様だ。
「まあ、仕方ないさ。ああ来るのは俺も予想外だった」
大士も仕方なさげに肩を竦める。
すると、
「あんた! 何してんの!? 見てたわよ!?」
「あら、ご主人サマじゃない」
「あらじゃないわよ! 何勝手に決闘なんか約束してんのよ!」
「まあ、成り行きかしら?」
優花がそう言うと、ルイズはため息をついて、やれやれと肩をすくめた。
「謝っちゃいなさいよ」
「どうして?」
「怪我したくなかったら、謝ってきなさい。今なら許してくれるかもしれないわ」
「お断りよ」
「いいから」
ルイズは強い調子で優花を見つめる。
「嫌よ」
「わからずやね・・・あのね?絶対に勝てないし、アンタは怪我するわ。いいえ、怪我で済んだら運がいいわよ!」
「やってみなくちゃ分からないでしょ?」
「聞いて?メイジに平民は絶対に勝てないの!」
「ヴェストリの広場っていうのは何処?」
優花はルイズをスルーして歩き出した
ギーシュの友人の一人が顎をしゃくった。
「こっちだ。平民」
「ああもう! ほんとに! 使い魔のくせに勝手なことばかりするんだから!」
ルイズは優花の後を追いかけ、大士達もそれに続いた。
ヴェストリの広場は、噂を聞きつけた生徒達で溢れかえっていた。
「諸君! 決闘だ!」
優花が広場に現れると、ギーシュが薔薇の造花を掲げた。
周りから歓声が沸き起こる。
因みに優花はいつの間にかいつものくノ一スタイルの戦闘服に着替えている。
「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの使い魔の平民だ!」
ギーシュは腕を振って歓声に答えている。
その様子を見て、優花は呆れた様に溜息を吐いた。
明らかに実戦経験者とは思えなかったからだ。
「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか」
「……………………ざっと100回ね」
ギーシュの言葉に、優花はそう零す。
「何の話だね?」
ギーシュが問いかけると、
「私がこの広場に来てから、私の方を向くまでに、私があなたを『殺せた』回数よ」
優花はそう言いながら鋭い眼光でギーシュを睨む。
「なっ…………!?」
その眼光に気圧され、ギーシュは一歩下がった。
だが、
「は、はん……! 強がりもそこまで行くと逆に感心するよ………だが、君は絶対に僕には勝てない!」
ギーシュが薔薇の造花を振ると、1枚の花弁が舞い散り、甲冑を来た女戦士の形をした人形になった。
「…………ゴーレム?」
それを見て優花が呟く。
「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」
「別に無いわよ」
「言い忘れたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。したがって、青銅のゴーレム、『ワルキューレ』がお相手するよ」
ギーシュがその言葉と共に、造花の杖を振ろうとした時、
「ギーシュ! やめなさい! 大体ねえ、決闘は禁止じゃない!」
ルイズが駆け寄ってきてそう叫ぶ。
だが、
「禁止されているのは、貴族同士の決闘のみだよ。平民と貴族の間での決闘なんか、誰も禁止していない」
ギーシュはそう飄々と言って取り合わない。
ルイズは言葉に詰まる。
「そ、それは、そんなこと今までなかったから・・・・」
「それにその平民は僕を侮辱し過ぎた。今更無かったことには出来ないよ………!」
ギーシュはキッと優花を睨む。
その優花はどこ吹く風と受け流しているが。
「あんた達も、何で止めないのよ!?」
ルイズが大士と葵に問いかける。
「いや、別に平気だと思うし」
「優花なら大丈夫だよ」
2人はあっけらかんとそう言う。
「大丈夫なわけないでしょ!? いい!? 平民とメイジじゃ、犬と狼程の違いがあるのよ!」
ルイズは2人にメイジと一般人の差をそう評するが、
「ふ~ん、その程度の差しかないなら、ますます大丈夫だな」
「だね」
むしろそれを聞いた2人はもっと余裕を見せる。
「えっ?」
「一般人とメイジの差が犬と狼程度の差なら……………」
その時、ギーシュが杖を振り上げ、優花に向かって振り下ろすと、青銅のゴーレム『ワルキューレ』が優花に向かって突進する。
「優花の強さはドラゴンレベルだ」
その瞬間、轟音が響き渡った。
その少し前、ヴェストリの広場の上空に、1匹の青い風竜が飛んでいた。
その背には、キュルケとタバサの姿がある。
「あの子、無茶するわねぇ………平民が貴族に逆らうなんて」
キュルケは優花を見下ろしながら半分呆れた声で。
もう半分は心配そうな声でそう呟く。
「タバサはどっちが勝つと思う?」
「勝てる確率はゼロ」
タバサは淡々とそう言う。
「そうよねぇ………まあ、女の子が相手なら、ギーシュもそうそう酷い事はしないと思うけど………」
何だかんだでギーシュは女の子には甘い。
適当にビビらせて、戦意喪失した所で降伏を促すだろう。
だが、優花は同じ女であるキュルケから見ても美人だ。
悔しいがスタイルも自分より上回っていると認めている。
だが、美人でスタイルの良い少女が貴族に目を付けられると、碌でもない結末が待っている。
自業自得とは言え、同じ女として少し可哀想に思えてくる。
そうキュルケが思っていると、
「無用な心配」
タバサがそう口にする。
「タバサ………?」
「ギーシュの勝てる確率がゼロ」
そう言い切ったタバサの言葉に、キュルケは目を丸くした。
同じ頃、学院長室ではコルベールがオスマンにこの1日の報告をしていた。
「つまり今の所、彼らは大人しくしているという事でいいんじゃな?」
「ええ。彼らが言っていた通り、自分達から他者を害する気は無いようです。少々ミス・ヴァリエールの彼らに対する扱いが気になりますが…………」
その時、学院長室のドアがノックされる。
「誰じゃ?」
「私です。オールド・オスマン」
扉の向こうから、ロングビルの声が聞こえてきた。
「なんじゃ?」
「ヴェストリの広場で、決闘をしている生徒がいるようです。大騒ぎになっています。止めに入った教師がいましたが、生徒たちに邪魔されて、止められないようです」
「まったく、暇をもてあました貴族ほど、性質の悪い生き物はおらんわい。で、誰が暴れておるんだね?」
「1人は、ギーシュ・ド・グラモン」
「あの、グラモンとこのバカ息子か。オヤジも色の道では剛の者じゃったが、息子も輪をかけて女好きじゃ。おおかた女の子の取り合いじゃろう。相手は誰じゃ?」
「…………それが、メイジではありません。ミス・ヴァリエールの使い魔の少女の1人のようです」
オスマンとコルベールは顔を見合わせた。
「教師達は、決闘を止めるために『眠りの鐘』の使用許可を求めております」
オスマンの目が、鷹のように鋭く光った。
「う~む………使用許可は出す。じゃが、使用するのはどちらかの命が危険だと判断した場合じゃ。所詮は子供の喧嘩じゃ、そこまで心配することも無かろう」
「わかりました」
ロングビルの足音が遠ざかっていく。
コルベールは唾を飲み込んで、オスマンを促した。
「オールド・オスマン」
「うむ」
オスマンは杖を振った。
壁にかかった大きな鏡に、ヴェストリ広場の様子が映し出された。
ヴェストリの広場は静寂に包まれていた。
誰もが声を出せず、呆然とその場を見つめている。
何故なら、ギーシュがワルキューレを優花に向かって突進させ、優花に殴りかかる直前、優花が軽く跳躍し、脚を大きく振り上げ、踵落としの様に振り下ろしたかと思うと、次の瞬間には轟音と共にワルキューレが爆散し、地面にも大きなクレーターが作り出されていた。
「なっ………? なっ………? なっ…………!?」
ギーシュは驚愕の表情で口をパクパクとさせている。
「えっ………? えっ………? えっ………?」
ルイズも同じように口をパクパクとさせていた。
他の生徒達も似たり寄ったりの反応だ。
「……………思ったよりも脆いわね。ライセン大迷宮に出てきたゴーレムより全然弱いじゃない…………」
優花は、ライセン大迷宮にいた、騎士の様なゴーレムを基準に考えていたのだが、ギーシュのゴーレムはそこまで硬くなく、予想以上に脆かったので、地面を大きく陥没させてしまったのだ。
「〝豪脚〟使わなくても全然余裕ね………」
今の蹴りは、優花のステータスに加え、〝天歩〟の派生技能である〝豪脚〟も使用していたのだが、明らかなオーバーキルだった。
優花はギーシュに向き直ると、
「これで終わり?」
そう問いかけた。
「ワ、ワルキューレェェェェェェェッ!!」
ギーシュが造花の杖を振ると、残りの6枚の花弁が舞い散り、それぞれが同じゴーレムとなって現れた。
1体を手元に置き、残りの5体を優花に向かわせる。
合計で7体のゴーレムがギーシュの武器なのだが、今回は相手が悪すぎた。
優花は〝宝物庫〟からアザンチウム製の槍を取り出すと、
「フッ!」
横一閃により、3体のワルキューレを両断する。
その後ろから2体のワルキューレが襲い掛かってくるが、
「遅いわ」
優花が腕を振ると、その2体のワルキューレが巨大な爪に引き裂かれたように4分割される。
〝風爪〟だ。
あっという間に5体のワルキューレを片付けた優花は地面を蹴ると、一瞬にしてギーシュとの距離を詰める。
「ひっ!? ワ、ワル………」
ギーシュが残りのワルキューレに命令を下すより早く、優花がワルキューレの頭部を素手で掴んだ。
メキメキという音と共にワルキューレの頭部が握り潰される。
すると、
「はぁああああああああああっ!!!」
優花はワルキューレの頭を掴んだまま腕を振り被り、まるで野球のボールを投げるかの如く、ワルキューレを本塔の外壁に向かって投げつけた。
勢い良く飛んでいくワルキューレ。
更に優花は即座に槍を持ち替え、それをやり投げの如く振り被ると、瞬時にして投擲した。
先に放り投げられたワルキューレを空中で槍が貫き、そのまま轟音と共に本塔の5階の高さの外壁に突き刺さった。
外壁に大きな罅を入れ、槍は深々と刺さっている。
今のワルキューレは、まるで磔にされた処刑人の様であり、見る者を恐怖させた。
ギーシュは思わず腰を抜かす。
「まだやる?」
優花が鋭い眼光でギーシュを睨む。
「ま、参った………!」
その眼光に、今のギーシュが耐えられるはずもなかった。
大人しく項垂れて負けを認める。
それを聞いた優花は手を挙げると、投げた槍が独りでに戻ってきて優花の手に収まる。
それを見た生徒達が騒めくが、優花はそれを無視し、
「そうそう、あなた、ちゃんとシエスタと女の子2人に謝っときなさいよ。それがケジメよ」
「わ、わかった………」
優花はついでとばかりにそう言うと、ギーシュは素直に頷く。
それを確認すると、優花は軽い足取りで大士達の元へと戻っていくのだった。
「「………………………」」
学園長室では、コルベールとオスマンが黙り込んでいた。
「ううむ…………正直想像以上じゃ……………」
「はい………あの圧倒的な力とスピード…………そして何処からともなく取り出したあの槍…………そして驚くべきことが、あれで尚、全く本気を出していない事です」
「やはりそう思うか………?」
「はい、決着がついた後も、全く疲弊した様子がありませんでした。その気になれば、おそらくこの学院の全戦力を持っても止められないでしょう」
「……………この事は他言無用じゃ。よいな?」
「王宮には報告されないので?」
コルベールがそう聞くと、
「バカモン! 王室のボンクラ共にこの事を教えてみよ。どうにかして引き込もうと躍起になるはずじゃ。じゃが、あの者達が大人しくついて行くと思うのかね?」
「それは…………」
オスマンの言いたい事を、漸くコルベールも理解する。
「あの者達の機嫌を損ねれば、この学院どころか国が滅びかねんぞい………」
その言葉は、コルベールも冗談には聞こえなかった。
「ははあ。学園長の深謀には恐れ入ります」
「あの者達は我々には手に余る存在。眠れる竜を突いて怒りを買うより、大人しく過ぎ去るのを待つべきじゃ」
「は、はい!かしこまりました!」
「重ねて言うが、この事は他言無用じゃ。良いな?」
「ははあ!」
オスマンの言葉に、コルベールは深く頭を下げるのだった。
さて、ゼロ魔クロス1話と2話の同時投稿です。
やるなら決闘までは行きたかったので。
さて、今回ゼロ魔の原作知識をアリにしたのは、何も知らずに大士達がルイズの使い魔になるとは思えなかったからです。
なので、原作知識を知ってれば、一応納得できるかなと。
契約はせずに使い魔(仮)として行きます。
章タイトルの(仮)は仮タイトルという事では無く、使い魔(仮)という意味です。
さて、早速ギーシュ君噛ませ犬ご苦労様状態。
そりゃウチの優花に決闘も仕込むのは自殺行為ですから。
こんな感じで如何でしたか?
次もお楽しみに。