ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
だが、もしもそれに意味を与えるのならば、何か誰かの運命を変えるかもしれない。それが、良い方向に転ぶかは別として。
CE13年
CE58年4月
第1話 CEにミノフスキー物理学を大さじ一杯
ある初老の男が教壇に立っている。その後ろのモニターには今までの物理法則から反れた、全く新しい未知の元素の発見と言うものだ。
だが、周囲を取り囲むようにその証明を、データを、多くの学者達は嘲笑し、罵声を浴びせかけた。
有りもしない証明をまるで、そこに存在するかのように説明するのはやめろだとか、似非科学詐欺だとかそういう言葉が飛び交う。
時はコズミック・イラ(以後CEと表記)15年、ジョージ・グレンによるコーディネーターの存在を示す発言が行われていた頃、一人の学者がこの証明を提示した。
彼は学会の異端児であり、天才と言うものではなかった。時折『自分は選ばれたものだ』等と発言を行い、多くの同僚である学者等から白い目で見られていた。
男の名はトレノフ・Y・ミノフスキー。知っている人は知っている、ユニバーサルセンチュリー(以後UCと表記)世界でミノフスキー粒子を最初に発見した男、ミノフスキー物理学の提唱者だ。
そんな男が何故CEの世界にいるのかと言えば、実際彼は本人ではなかった。ミノフスキーの肉体を持った別の人間であったわけだ。
その中身はどっかのおっさんだ。彼には何かしらの恩恵があったようで、ミノフスキー物理学を習得していた。そのおっさんは、ガンダムの世界に産まれたいと願っていたらしく、こうしてCEの世界に生を受けた。
だが、そこには誤算があったのだ。ガンダムの世界、それがどのガンダムで、どこら辺の時間なのかそれは決められていなかった。
おっさんの中でのガンダムの時間はファーストで止まっていたので、この世界の事をファーストガンダムの世界と思って生きていた。
コーディネーターだとか聞きなれない単語を聞いて首を傾げていたりもしたが、まあそんなこともあるかと気にもしなかった。そして、それはこの世界に小さな波紋を生み出した。
おっさんこと、ミノフスキー博士はこの世界でも恵まれていなかった。UCですら似非科学だったミノフスキー物理学が、受け入れられることは無く、ミノフスキー博士は寿命を迎えた。彼の物語はそこで終わった。
《時は流れて》
彼の論文が日の目を見ることは無いかと思われた、だがある時一人の実業家がそれに目を付けた。
その実業家は現在、軍産複合体と言われるものの事実上のトップにある男の息子である。
彼は幼い頃からその手腕を買われ、次代を担うものと言われていた。
そんな彼が何故使えないような物に、目を通したのか。
それは偶然だった、如何に金持ちであったとしても今の地位に胡座をかいているだけでは、いずれは足を掬われる。何か新しい事業に手を出そうとしているとき、兵器以外の物へと目を通していたときだった。
誰も手を付けていない、無意味な論文とされていたそれを彼は見付けた。彼は最初こそなんとも思っていなかったが、何かを閃いたのか急ぎ足である人物の元へと急いだ。友人であるとある設計技師の元へと。
彼の名はムルタ・アズラエル。若き実業家であり、後のブルーコスモスの代表である。
《友人》
今日も自宅のデスクに向かってモビルアーマー(以後MA)の設計をする日々、あーあ何でメビウス何かにコンペで負けたかなぁ。
何が『コストが高すぎる、もっと安くすむものでなければなぁ』だ。メビウス並みに低コストでは、いずれ来るモビルスーツ(以後MS)の時代に取り残される。
それどころか、一方的な戦いで負ける。
最低でも耐弾性に優れたものでなければ、石ころ一つ当たっただけでもお陀仏だと言うのに。
企業の癒着ってやつはヤバイな。
ピンポーン
こんな夜更けに誰だ、こっちは忙しいんだがなぁ。玄関へ行ってドアを開けると、金髪の何か悪どそうな笑顔で俺がよく知る人物が立ってやがる。
何しに来た、と言うとどうやら俺に相談があるようだ。
何?何だその前時代的な紙の束は、バッテリーが切れたから紙で持ってきたって?おいおい大丈夫か御曹子。
ちょっと読ませろ、これ何処で見付けた。今まで見たこともない理論だぞ。
なに?古い論文を漁ってたら、出てきた?
大方似非科学と、決めつけられたんだろうってか?
まさか、お前これを兵器か色んな物に発展させたいのか?
え?ちがう?俺に頼むのは、中央のページ付近にある関連技術?
ふむふむ、でこの中に書いてあるミノフスキー粒子(以後M粒子)なるものの関連技術である、核融合炉を俺に設計しろってか!
無理だろ、もっと頭の良い連中をかき集めなきゃ出来っこない。
え?もう根回しはしてあるって?おいおい、俺逃げられないじゃん。
はぁ…。わかったよ、じゃあこのMA関連の設計を別の人間にやらせてくれ。
アズラエル、良いさやってやろうじゃないの。何、基礎設計は既にあるんだ、後は何とかしてみるさ。だけどな、最低でも10年はかかると思えよ、何せこんな小さい核融合炉今まで見たこと無いんだからな。
了承すると勝手に帰っていった。何なんだろうな、まあ友人だし手伝うこたあ気にしないが、まさかCEの世界でUCの物理学に出会うとは、こりゃ歴史が大きく変わるかな?
と言ってもまずは、ミノフスキー粒子の発生装置からかな。理論的には出来なくないんだから困っちゃうよ。
これを残したやつはさぞ頭のおかしいやつだったに違いない。だけど、ちゃんと理論は有るんだからさぞ、恵まれない人生だったに違いないな。
さて、じゃあMAの設計を誰かに押し付けるとするか。
おっと、俺の名前を言ってなかったか。
俺の名はマイケル・スパロウ気軽にマイクと読んでくれ、一応、艦船~MAまでの機関部及び主要な部分の設計をやってるものだ。
無論ジェネレータもやってるぞ。アズラエルとはどういう関係か、だって?それはあいつがガキん時からの付き合いよ、と言ってもあいつはまだ18なんだがな。
俺か?俺は今は31だぞ?まあ、これからよろしくな。
誤字、感想、評価等有りましたらよろしくお願いします。
後ほどオリジナル設定集を投稿しますのでよろしくお願いします。
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