ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?!   作:丸亀導師

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第33話 砂塵と天馬

季節外れのスコールが通り、辺りに散り散りの雲が舞う。

それは突然だった、突如として行われた攻撃。地雷原はいとも容易く破壊され尽くし、守りを失った子羊達が逃げ惑うばかりである。

 

そして、周囲に影を見いだしバクゥの群れが大地をかけ、ジンがそれを牧羊犬を扱うように連携をとった動きで駆け出す。

 

その後を少し遅れてバスター、ブリッツ、デュエルが追い更に後からザウートが射撃体勢を整え、レセップスが指揮をとるかのように第2射を撃つ。

 

まさかの敵の動きにアークエンジェルは、万事休す…ではなかった。

そこ有ったのは、大きな大きなバルーンでそれは非常に良く似た形をしていた。

では彼等は何処へと消えたのか?

前線のバクゥはそれを見破ったのか、周囲に無線を翔ばすが応答がない、いや無線が通じない。

 

大きな影がレセップス上空を通り、雲の隙間から天使の姿が確認された。

その高度は優に3000メートルを越え、見事なまでにアークエンジェルは変わり身の術を行使した。

 

 

 

 

~ニコル~

 

《戦闘5時間前》

 

「ほぉ、君たちが敵討ち部隊の〈ザラ隊〉かね。まさかあんな砂漠のど真ん中で、さ迷っているとは驚きだよ。」

 

この男がバルトフェルド、どうも僕たちの事をあまり良くは思っていないようだ。厄介者が来たのかと言わんばかりに、僕たちを見る周囲の目はそうだった。

 

「お言葉ですが、われわれは評議会の命を受けここに降り立ったのです。足付き、あれを落とさなければ奴等に実戦データを提供する事になりかねません。」

 

アスラン、彼はきっとそれには大分前から気づいています。それでも敢えて行動に移していないんだから、どうしたのだろうか?

 

「そうは言うがね、我々も敵討ちに協力したいんだがヴィクトリア攻略への協力を打診されたんだ、そんな簡単に君達に戦力を割けられないんだ。地上は宇宙と違って、天候も敵だから今やらなければ我々の兵站が破綻してしまうんだよ。」

 

それでも評議会の命令を無視するわけにはいかない筈、バルトフェルド隊は本来異端児と呼ばれる人達の集まり、黄道同盟に反対した人達。その彼等が信頼を得るためには、それしか方法がない。

無駄に命を消費されようとも負けた彼等に、地上に送られた彼等に既に選択肢はない。

 

「それは重々承知です。ですが、我々の戦闘で今後の戦場の有り様は必ず変わる。それは間違いないのです。」

 

それでもなお、アスランは説得しようとする。彼等に選ばせようとしている、彼の性格からきっと断られればおれるに違いない。

そして、それに答えるようにバルトフェルド隊はヴィクトリア攻略部隊をアークエンジェルへと向けた。

 

 

《戦闘中》

 

そんなことも有ったなと、思えてくるけどこれは奇策に嵌められたと言えるのかな。

アークエンジェルが、航空機のように空を自由に翔んでいる。

 

レーダーや無線は効かないけど、それでもレーザー通信はある程度機能する。それでもこの高度は異常だ。あんな巨体が、宙に浮く事事態恐ろしいのにあの高度…どんな魔法を使っているのか?

 

それは一瞬の思考、次の瞬間レセップスの艦橋に敵の砲撃が命中する。その黄色い閃光が過ぎ去った後、ぐちゃぐちゃになった艦橋が見えていた。

 

刹那一機のバクゥが空から狙撃された、正確に上空から狙い打ちされたのだ。

見るに戦闘機?その上にジンが載っている、長大なライフルからリニアガンでこちらを撃っているんだ。

 

更にそれとは別に地上に降り立つストライクとゲイル、まるでこっちを誘っているように。

 

 

 

~マイケル~

 

おっほ、敵がわんさといるなでも犬は空は飛べないし、ザウートじゃ限定的な対空戦闘しか出来ないだろぅ?良いねぇ、フラガ君実に安定した飛行だ。この機体はどんなに改修しても所詮はジン改1だからなこうして、卑怯な戦い方が好ましい。

 

にしても、ナタル中尉良い作戦だM粒子の特性と、Mクラフトの上手い使い方をして敵を奇襲し翻弄する。なかなかに出来ることじゃない、元々搭載してあったダミーバルーンで敵を誘引するのも良いセンスだ。こんな土地じゃ見分けも付け辛いからね。

 

おっと、荒っぽいなでも落ちないように確りと操縦する辺り良い腕だ。さて、作戦通りバルトフェルドを殺せてれば良いがここに来て、実はいませんでしたなんて事有りそうだな。

 

あの機体はGシリーズ…降下していたかだがまだヨチヨチ歩き、早い内に仕留めておかねば不味いか?

 

『フラガ君、あのGシリーズ達が見えるかね?』

 

「ああ、見えてるよ。まさかあんたあれと戦闘するつもりじゃないだろな。」

 

『フフ、そのまさかだよ。コゼットにキラ君、敵の量産機は任せた!俺はGシリーズを足止めしておく、見事全機撃破してくれよ!待ってるからな!ヨシ、フラガ君上からの援護頼むぞ!』

 

「解った、あんたも気を付けろよ!」

 

『MSの性能の差が戦力の決定的な差ではないことを、教えてあげよう。』

 

グラスパーから飛び降りて、着地する瞬間にバーニアを噴かす。砂塵が飛んで辺りが包まれる、重斬刀を右上段に構え、左に小型の75ミリリボルバーを構える。

影が動いた!

 

こっちの動きに気が付いたのか、のっそりと回避をするが遅いなあ!

黒い盾、ブリッツか!重斬刀を盾で受け流すなら、内側に銃をねじ込む。関節駆動部に三射これで関節が砕け散る。

なぜイージスがいない、いや出撃出来ないのか?

 

 

~コゼット~

 

くっそあんな勝手なこと言っちゃって

 

『キラ、そっちにバクゥが行った回避して!』

 

さっきからキラの動きが早くなってきてる、凄い集中力だ私なんかと比べものにならない。でも、こっちだって!

砂塵を抜けてきたのがいる?あれはイージス?でも大気中で可変なんてしても、あの機体の推力じゃ意味は…そうか!

 

次の瞬間槍口が開きスキュラが放出される、それは決して良い弾道ではなく砂漠の下へと当たり周囲に硝子の蒸気を発生させた。

そして、CRDが私に言った。

 

「センサーだけに捕らわれるな、己の感覚を研ぎ澄ますんだ。そうすればまた一段強くなれる。」

 

来る!

サーベルが頭部を掠める、赤い機体が眼前に広がる。手首からサーベルを展開させて、横一線に切り結ぶ。

そこから敵は両方にサーベルを持って戦いを始めようとした時、ストライクの援護がやってきた。

 

これで行ける、勝てる!そう思ったのも束の間、向こうの砂塵が晴れると同時にジン改1が受け身を取りながら防御戦をしているのを目で見てとれた、押されている。

制空権はフラガさんのお陰でとれている、防戦をしているジンを助けていた。

 

辺り一面に広がるバクゥやジンの残骸が物語るのは、私たちの優位が崩れた訳じゃないと言うことを教えてくれる。

数を目減りさせた敵は、少しずつ後退していく。

 

指揮官のいない軍隊は、守りを固め始めていた。それに合わせてか、イージスは私たちから唐突に離れて艦橋の破壊されたレセップスへと逃げていく。

 

それを見たキラが後を追おうとして、私が制した。

 

『戦闘は終わったの、これ以上続けたら相手は死兵になる。だから、終わり。』

 

ストライクの外装から電源が落ちるのと、雲が晴れるのは同時だった。そして、その晴れ空から見えたのは6つの軌跡が空から落ちていくものだった。

 

そして、私たちは北へユーラシアへと足を向ける。

 

~ヴィクトリア基地~

 

そこは地獄だった、例えMSに載っていても頭上から榴弾の雨が降ってくる。辺り一面耕かされ、人肉が更々とした泥土と混ざり合いそれにハエがたかっている。

 

古い古い、塹壕戦が始まり早一月未だに簡易要塞をザフトは攻略できずにグズグズとしている。

これは一重にM粒子の影響と言えるだろう、レーダーの全く効かない戦闘では守りを固める方が遥かに有利で、連絡を取れない戦いを想定していないザフトは苦戦している。

 

攻略しようとMSが来れば、上からの榴弾が落ち水平面ではパワードスーツ(詳細設定資料)が75ミリ対装甲ライフルを構えて出迎える。

 

そんな時、ザフト。彼等の背後に6隻のペガサスが舞い降りた。そこから放たれたのは、αガンダムとそれに似た形状をしたよりシンプルなもの達(詳細設定資料)。

 

その動き自体はαガンダムに及ばぬものの、一人一人がザフトのエースに匹敵する。彼等は一挙に戦局を連合優勢へと傾けさせ、ザフトはここにヴィクトリア攻略を断念せざる終えない損害を被った。

 

更にバルトフェルド死亡の報が駆け巡り、戦意は地に落ちた。そこから連合の反攻が始まる。

 




バルトフェルド死亡

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