ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
北アフリカの戦闘で大敗したザフトは更に後退し、一度は奪還された紅海を、無理矢理に突破する方法で何とか逃げ口を確保する。モラシム隊が後退を指揮し、ザフトは日に日にその数をインド洋から逃がしていった。
アークエンジェルはそんな事を知らずに、西へと進む。広く広大な海にラクス・クラインは非常に感激する。後に彼女はこの出来事を伝記に記し、この事から地球と言うものに、より関心を持ったと言われている。
そんな海を渡る船は、そこそこの速度で数日かけて大西洋を渡る。
何故速度が出せないか、聞きたい方もいるでしょう。そこはずばりあの艦形で、空気抵抗を受けない訳がありません。そもそも速度が出せないのです。出せてもせいぜい300キロ程でしょう。
~マイケル~
ふう、ストライクの核融合搭載用最終設計が終わった。順次光ケーブルで送ってたけど、これで全部そろうから大西洋連邦に到着したら今の機体と入れ換えだな。
今や地球軍の広告塔の一つになってるからなぁ、《ナチュラル・コーディネイター共にプラントと戦おう!》なんて感じの写真が無断で使用されてるって噂だ。
勿論合成だけどな。
ううん、さてストライクのパーフェクトパック、これをキラ君が使いたがらない。仕様書を見れば一目瞭然だろう、使い勝手が悪すぎる。特にバッテリー駆動にこれじゃあねぇ、本当に考えて造ったのか?それともただ単に、全部付けたら強いんじゃね?って発想か。
俺だったらまず無駄なランチャーストライカーのバルカンを外すね、どうせPS装甲に効果ないしバルカンを撃つ暇有るならビームライフルを撃てと、私はそう言いたい。
第一、宇宙であんなの使ったら姿勢制御のスラスターを余計消費する。
そして、対艦刀お前もだ。まず存在理由がわからんぞ、ビームサーベルがあるんだからそれで代用可能だろうに。質量兵器は確かに強いが、それだって相応の速度が出る前提だ。あんなもの持っていった日には、敵から集中砲火に会うね。だから地上に降りてから一度も使わせていない。
やるならストライカーパックの背側面にアグニ小型化して懸架させて、トリガー無しでの射撃が可能にするとかね、させるね。勿論、大気圏内ではやらないが宇宙なら可能だろう。
それか、単純にストライクの機動性と追従性を純粋に引き上げるか。キラ君はこっちの方が好きそうだね。
いや、そうかならあれだ。ストライカーパックを廃止してしまえば良いじゃない。本末転倒だろうって?
そうじゃないんだ、エールパックを簡略化してだね、あの大袈裟なスラスターの形状をコンパクトに纏めてしまえば良い。
特に横幅が広すぎてね、姿勢制御用の翼もあれも無くして、アポジモーターで向きを変えれば…
そうすればストライカーパックの側面にアグニを収納できて、尚且つ重量も変わらずに行けるな。
ぶっちゃけた話、アグニもメガ粒子砲へと変更しなければ。ビームライフルと共にね。
っと、そんな感じで設計図等を描き進めればもうお昼である。凝り固まった身体を動かし、食堂へと歩みを進める。
厨房には既に幾人かの姿が見えている、コックをやっているのは少し太っていて優しそうな顔をした男、タムラコック長(中尉)だ。そして、その横でせっせと働いているのは、ラクス・クラインだ。
捕虜がそんな事して良いのか?だって?俺に聞くな、バジルール大尉(昇進した)が志願していた彼女を受け入れただけだ。最近彼女は人の事を良く観察している、そのお陰かはたまた何かしらの力のお陰か、こうやって信頼を置ける人に仕事を与えている。
やはり、少し変わったような気もするが、良いことならそれでヨシ!
食べ終わればそのまま格納庫へと行く。機械油の匂いがするが、清潔にされているからか悪いものではない。
機体の各部の点検を行っているようだ、パージされた部品の中でも重量の有るものを持ち上げて手伝う。
「そう言えばサイの坊主の機体あんなんで良く動きますね。」
『ギリギリの設計だ、名称も継ぎ接ぎされたものと言う意味だからな。簡易的な戦力ならあれで充分だ。』
たまに質問されつつ仕事を行った。
次に各機体のシステムチェックだが、キラ君がストライクの調整をやってる、気になるバグでもあるのか必要にキーボードを叩いている。
『どうしたんだい?そんなに深刻そうな顔をして』
と聞けば、機体の反応速度が遅いそうだ。なるほど、それならと関節部の機動性を上げるコマンドを彼に教える、気に入ったようだ。すこしずつ調整していけば、いずれ彼の操縦にぴったりの機体になるに違いない。
ふと下を見ると、一角に人だかりが出来ていた。何事かと見てみると、またシミュレーションをしている。あれはゲームじゃないから、あまり遊びに使って欲しくないなぁ。
あら、コゼットお前かなり強くなってんじゃね?キラ君のデータもあるけど、二人ともジェリドを倒せるようになったのか、それでもヤザンには勝ててないな。やはりヤザン手強い、だがまだアムロの存在にも気付いてないな。
ふふ、少し驚かせてみるか?
~コゼット~
このヤザンってCPU強すぎ!隙が全然ないし、動きだって読めないし、逆にカウンター狙ってくるしでホントに厳しい。キラとの2対1なら何とか落とせるかもだけど…ゲイルの支援システムがあれば勝てるかも…。
ゲイルに載って中を漁っていると反応があった
「何かお困りのようだがどうしたんだい?」
『シミュレーションが強すぎて歯がたたないんだぁ、ねえCRDなら勝てる?』
「そうだな、勝てるとも。では私が直々に相手をしよう。なに、相手もCPUだ私の火器管制もロック解除出来るとも。」
やった、お手本がいるならちょっと参考にさせてもらお~っと。
皆も周囲に集まってそれを見学し始めた。
機体の挙動と同時に操縦桿等に埋め込まれているダイオードが点滅して、動きを入力している速度が視覚化されているのが解る。
そして、その動きは凄まじいものだ。
私たちが苦戦していた敵を次々倒していき、ヤザンとの戦闘も苦戦しつつも撃墜した。その反応速度はCPUならではなのか、それとも彼が規格外なのか?
だけどそのとき、画面に新たな名前が映った。
〈アムロ・レイ(0079)〉
それが映った時、CRDの反応がおかしくなった。映った瞬間に「アムロ…」と呟き直ぐ様戦闘を始めたんだ。そして、CRDは粘りに粘って撃墜された。
性能は寧ろこちらが上である機体で、相手には攻撃が掠りもしない。
寧ろその動きはクロック-コンマ秒、未来を予知して避ける。その動きはまるで、リディア少佐の記録映像のようなそんな動き。もしかして彼女を元に作ったのかな?でも、じゃあなんでアムロなんて名称で…隠したい?でも、隠す理由もない。
この羅列されたCPUの名前はまるでそこにいる人間が存在したみたいに、意味のある名前。
父さんは何のためにこの名前を?いったい何が目的で…
振り向くと格納庫の上部からこちらを眺める父の姿があった。まるで、私たちがこうすることを知っていたみたいに。父さん、私たちはモルモットじゃないのよ?
~とあるザフトのスパイ~
私は未知の粒子を開発した研究所へと、新人研究員と言う体で潜入した。
一見すればただのホテルだが、その実地下に潜ればそこはとてつも無く広い、その空間を多くの資材が置かれ、実験用だろうMSもある。
ここの研究員は皆真面目で、コーディネイターである私を差別することもなく受け入れてくれた。それが命取りとも知らずにだ。
ここの副所長であるアイナ・スパロウ女史は非常に優秀で、癖の強い研究員たちが、素直に従う光景がみられる。
ここに潜入して早一月、私の成果はかなりのものであろうが、如何せん地上に出られない。
何故か申請が取れないのだ、もしかするとバレているのか?だがでは何故、私を野放しにするのだろうか?
どうにかして、この情報を本国まで届けねばならない。
そして、私は脱出を試みた。
外に出るまでは意外なほどに簡単だった、何より警備員がいないのが逆に気味が悪い。
「やあマット君、こんなところで何をしているのかな?」
クラウン博士、何故上半身裸でしかも弓を持っているのか、それよりも見られたのなら殺るしかない。そう思った時、既に私は足を罠に絡め獲られていた。
眼前に広がるのはアーミーナイフの切っ先、鋭い眼光を光らせたクラウン博士。
「それでは君が何処の誰か、しっかりと吐いてもらおうかな?何、大丈夫死にはしないよ君が喋ってくれれば無理にとはやらないさ、だけど喋ってくれなかッたら。少し人体実験に付き合ってもらうとするよ、どうする?」
私は耐えられるだろうか?
数日後、何事もなく仕事を行うマットの姿が見られた。その姿は、憑き物が落ちたかのように爽やかになり、まるで別人のようにより一層仕事に邁進していた。彼が再びどこかへ行こうとすることはなかった。
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