ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
ラクスとアズラエルの討論は6時間程続いた。周囲は呆れ果て、外へと出ていくなか三人だけが残った。
外へと出たものたちは、アズラエルがどうして彼女との対談をしようとしていたのか、そしてこれ程長く話をするのか理解できなかった。一部、ナタル、コゼットはそれに気が付いていた。
この対談の後、ラクス・クラインの生存が世界中へ公表される。
それにプラントは激震した、かつて自分達を鼓舞していたものが敵の手に落ちあまつさえ、自分達の敵となることを選んだと。一部のものはそれを信じ暴動にも発展する。
一方その頃、部隊の再編がなされたアークエンジェルは新規乗組員等の慣熟を行いつつ、大陸横断を始める。
ゆっくりと確実に進む先には、山々が聳え立ち、行く手を阻むかのようにある。
山々の上空を進むと、一見して木の生い茂った場所に着く、そこは北米大陸旧オレゴン州にあるフッド山の麓。それらが突如として、動きだし地下へと続く道が開かれる。秘密基地、地底にあるは研究所の心臓部…。
~コゼット~
『何これ…』
私の育った街の反対側ってこんなことになってたの?こんな近くにいたのに、気が付くどころか噂すら聞かないなんて。
「ここは、ペガサス級1番艦の建造ドックだ。あの艦は秘匿されていたから、俺達の直ぐ側で造られていたわけだな。民間人だったお前は知らなくても当然の事だ。」
それでも私たちの足元で巨大なものが造られていたなんて、信じられるとでも?
「マイケル特務大佐、これから我々に何をしようと?」
「あぁ、ストライクのちょっとした改修と、サイ・アーガイルに機体の受領だ。その後は、まあゆっくり内部の見学でもしていってくれ。」
「貴方にその権限があると?」
「ここの所長は俺だからね。あと、カガリ嬢。不用意に外に出ようとするなよ?狩られるぞ。」
『狩られるって何に?』
答えないの?え?こんなところにそんな危険な存在を野放しにしてるの?
「これより着底します。」
艦が音を立てて何か拘束具に、捉えられて止まった。その装備の充実ぶりに、本当にここが研究施設なのかと疑問符が浮かぶも、ブリッジのモニターに映る外の人達を見て確信に変わる。
私が幼い頃、一緒に遊んでくれたおじ様おば様たちだ、それが白衣を来て出迎えている。
そのせいでやっと気が付いた、幼い頃遊んでくれた人達は全員父の関係者で、ここのメンバーだったんだって。
艦から降りるとその広さに絶句する。アークエンジェルが後4隻程は入る位には、広い。
「ねえコゼット。ここって貴女の実家に近いんだよね、もしかして最初から知ってたの?」
『ミリアリア、私もこんなもの見るの初めてだよ。寧ろ私の家の近くに、こんな施設があるなんて知らなかった。だって、山の中にあるのは、いわく付きのホテルくらいだったから。』
「いわくつきって、じゃあこの基地の上って心霊スポットなの?」
『真上に有る訳じゃないけど、たぶん。』
ミリアリアがガタガタ振るえている、こんな時代に幽霊なんて…でも残留思念みたいなのは感じたことは有るし、まさかいないよね(汗)
「コゼット、それに皆聴いてほしい。これからMSの搬入を行う、その間君たちは授業を受けてもらう。勿論長い間ではない、だいたい5日くらいだ。受けてもらう内容は後程来る研究員から聞いてくれ、長い間世話になった。」
そう言うと父は私たちから離れ、基地の中へと消えていった。
~マイケル~
機械音が鳴り響く工作ルーム、そこには新たなストライクのフレームを新造している。
ストライクのコックピット構造そのままに、内部の構造をまるごと取り替えて、核融合炉に適したものへと変更された。
『だいぶ進んでるんだな、後はこのページの分だけだろ?』
俺が北アメリカに到着した時に研究所へと送付した設計図だ。それでももう最終段階のようだが。
「そうさ、しかしこんなものちょくちょく送りつける余裕を、よく作り出したものだな?」
『まあ、俺にとっちゃ朝飯前よ。それより、新しいストライカーパックとのデータリンクは良さそうか?俺が造ったやつじゃないから、理論値でやったんだが。こっちのシミュレーションでも良好だったろ?』
「お前がシミュレーションを宛にするとは、歳なんじゃないか?」
歳か…そりゃそうだもう子供もあんなに大きくなったんだからな。
『そうだな、最近じゃ10日に一回充分な睡眠をとらなきゃならないからな、そう言う意味では衰えて来てるんだろう。ダニーもそう思うだろ?』
「ダニーって誰だ?」
『ここの地縛霊?まあ、化け物たちを抑え込んでるらしいぞ?』
「お前はたまに良く解らないこと言うな。」
そうだろうか?世の中解らないことだらけ、だから色々研究したくなるんだが、解ってくれるだろうかこの気持ち。
ストライクのアップデートは確実に行われるだろう。
俺のやることはαガンダムのストライカーの装着キットの製作と、脳波コントロール出来る無線型兵器の開発ぐらいか?ガンバレルパックは既に最終調整段階のようだから、これは13独立機動艦隊の連中に渡される。
そうだ、狂った岩を使えるレベルに整備し直さなければ、もう大概終わってるだろうが、それでも今の戦闘に付いていけるようにOSを一から組み直さねばな。
実験用と戦闘用では必要なものは全く異なる、何より不必要なものデータ収集用のものも入れ換えなければ。
~シーゲル~
退陣要求を突きつけられている、私の娘が連合の代表であるアズラエルの手に落ち、それと共に声明を発表したと言われているからだ。
あの娘は、何のためにあそこにいるのだろうか?私を退陣させるためか、はたまたプラントに嫌気がさしたか定かではない。だが、言った言葉は良く意味がわかった。
《地球の各地に住んでいた人々のプラントに対する怨み
、それはコーディネイター、ナチュラル関係の無いものでした。それを見、聞き私はユニウスセブンの報復が、これ程までの無実の人々の命を奪った事に胸を締め付けられる思いでした。
そこで、確信したのです。この戦争一刻も早く終わらせなければならないと。プラントには申し訳ないと思いますが、私はもうあなた方と共に生きていくことはできません。
私たちは被害者ではないのです、それを受け入れられない限り私たちの進歩はありません。》
それでも、民衆には関係ないようだ。私の退陣を仄めかし、今も外ではデモが行われている。
評議会でも既に私の居場所はない、皆が私を白い目で見る。
そして、今日は私の弾劾が行われるだろう。そこで私は、議長から退陣し議員でも無くなる晴て自由の身?かな。
そして、議会が開かれ私は議員から退いた。
「シーゲル、今までありがとう。君がいたお陰で、我々は我々の尊厳のために戦うことが出来ている。私だけの力では無理だった、改めて礼を言うよ。」
『パトリック、世辞は良い。娘があんなことになろうとは、生きていて喜んで良いのやら悲しんだ方が良いのかわからない。』
正直今の私にプラントでどうこう言う力はない、それどころかプラントにいることすら、忌み嫌われる存在となった。オーブにでも亡命するか?
それも無理か、議長にもなった男が機密を他国へと渡す危険性があるから、軟禁生活をおくることになるのか?その方が安全か。
『パトリックくれぐれもジェネシスだけは、使ってくれるなよ?地球が無くなれば、プラントは勿論の事火星だって滅んでしまう。あれにはそれを為す程の力があるのだから。』
「解っているさ、私とて破滅主義者ではない。だが、もし私がそんなものになったら止めてくれよ?」
不安だ彼は復讐と言う狂気に浸っている。暴走するのは明らかだろう、そうなる前に地球軍には宇宙に上がって欲しいものだ。
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