ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
宇宙から降下した6隻の天馬、それがカーペンタリアを流用した施設で気密性チェックを受けている。
そして、その隣にはアークエンジェルが並んでいた、その姿は遠目から見れば同じように見えることだろう。
しかし、実際のところかなり大きな違いがある、何より全長が違うのだ。
ペガサス級(グレイファントム)は全長270m程に対してアークエンジェルは400mはある。伊達に戦艦ではないと言うことだ。
強襲揚陸艦は大きすぎると的になる、故にアークエンジェルは揚陸艦としては《使えない》のだ。
それを今回の戦闘で、揚陸艦として使ったが為に少々弾痕等が出来ていて、修復に多少の時間がかかる。
そして、乗員は全ての艦が半舷休息となった。たった3日の戦闘ではあるが、されど戦闘。精神的な疲弊はあるだろう、何より昨今の戦闘は余りにも短時間で行われる、そのために短時間で強烈な疲労が蓄積される。
矢面に立って戦う兵士は勿論の事、敵の眼を自らに釘付けにするパイロット達も疲弊するのだ。
そんなわけで、調整の間に今後の作戦に対するブリーフィングと、艦と艦の交流会が行われていた。
~コゼット~
ああ、夢を見ているんだ。夢の中で意識があるなんて不思議な感覚。なのに周囲は宇宙で、見たこともない星々が輝く。青い?緑?色の大型MAとストライクに似た機体、赤い見知らぬMSが戦っている。
けど、様子がおかしいMAとストライク?がまるで、言葉を交わすように、旋回している。
「ララァ!奴との戯れ言をやめろ!」
誰かの言葉が宇宙に木霊して目が覚めた。
起きると船内のベッドで、一緒に何故かラクスが寝てる。そういえば、交流会があってジュースを貰ってから記憶がない。
あれはお酒だったんだ、きっとそうに違いない。
だってこんなに頭が痛いんだ、っくそ。そういや昔、おじさん達が言ってたっけ、父さんは酒が飲めないって。もしかして、遺伝?ふう、とにかく水、水。
「う、ううん。あら、お早うございますコゼット様、お加減いかがですか?」
『最悪よ。そういうあんたはピンピンしてるじゃない。』
「私、実はこういう会席の時に酔わないよう調整されているらしく、全く酔いませんの。そのせいで、皆さんと一緒に酒盛り出来ませんでした。そのお陰で、コゼット様をここまで運んでこれてるのだから、良いことです。」
『ありがとね、ところで皆は?』
「それなら廊下で寝ています、スヤスヤとそれはもう。ちなみに朝礼まで残り10分くらいですが、どうします?」
『え?』
もうそんな時間?不味い、どうしよう今から言ってもまにあわない。
そして20分後皆揃ってバジルールさんに怒られましたとさ。
ちなみに今回の功績でバジルール少佐に昇格したみたい、正式にアークエンジェル隊の隊長になったみたい。
それにしても、話に聞く限りでは一番お酒を飲んでた割にはピンピンしてるんだから、本当に個人差ってあるんだなぁ。
「さて、お説教はここまでだこれよりブリーフィングを始める。もっとも、我々は単独行動だがな。」
新しくなった3D投影機でボアズが示される。
「連合全体での作戦目標はボアズ、新星の奪還だ。もっとも東アジアは現在進行形で内乱中で、本隊は来ないらしいが。」
内乱ってこんな時にやることかなぁ。
「どうやら、無理矢理併合した国々が反旗を翻して戦国時代なのだそうな、ザフトもいないから悠々自適に独立戦争しているのだろ。」
これだから、東アジアは。
『それで、私たちは単独行動ってなってますけど、ルートが違うんですか?』
「そうだ、我々のアークエンジェルは敵によく発見される。マークされているから仕方がないが、そこで我々は新規に連合へと加盟することとなったオーブへと入港し、そこでオーブの艦隊の打ち上げと共に宇宙へ上がる。そしてオーブ艦隊とボアズを目指す。」
また、オーブ。まあ良いけどね、今度は観光とかは出来ないけど、いつか必ず出来る筈。
オーブも連合入りしたから東アジアの穴埋めはきっちりしてくれる筈、と言うか東アジア今宇宙艦隊いないんだっけ?
大西洋連邦にレンドリースで使わせて貰ってた分、きっちり持っていかれたと。内乱やってるから仕方ないね。
オーブの艦隊はどんなもんか拝見させて頂こうじゃないか!
~カガリ~
アークエンジェルが再びオーブの港へやってきた、今度は盛大な歓迎のもとの入港となった。
私たちは連合の一員として戦うことを決意した、勿論戦うのは兵士たち。
だが、彼等だけでは駄目だ。私も宇宙へ上がろうと思っている、彼等だけを宇宙へ上げて私はのうのうと椅子に座っているだけでは、提案者として示しがつかない。
それに、もし行かなかった場合氏族としての面子が今度こそ地に堕ちるだろう。
「カガリ様、支度が終わりました。」
『ああ、今から行く。父様行って参ります、オーブの事よろしくお願いします。』
「わかった、艦隊を頼む。…カガリ。」
『はい。』
「必ず帰ってこい、一人でこの家に住むのは寂しいからな。条約等は私に任せろ、強引にでもオーブの為となるものを通して見せる。」
父様に笑顔を向けて別れを告げた。
車に乗り、マスドライバーへの道を急いだ。
もうクサナギの準備が完了している、横にいるのはアークエンジェル。
マスドライバー無しでの、単独離脱。本当に科学に大きな水を開けられたと実感できる、設計図事態はモルゲンレーテにあったが、肝心のミノフスキークラフト。
あれは別グループ、それこそ筋肉マイケルが組み込んだようでその部分だけ、完全にブラックボックスだ。
連合に加盟した事によって、それの整備資料が少しだが受け渡された。少しではあるが、全貌を把握するにはなかなかにシビアな内容だが、それでも技術部門は頑張っている。
どうも数式で戸惑っているようで、私にはあまり良くわからないが既存の量子力学が破綻する可能性が見えていると言う。
あの筋肉達磨、本当に頭が良いんだな。
そんな前途多難な中でも、前に進まなきゃならない。勝ち馬に乗る、いかにも小人ものがやりそうな事だがオーブは小国。誰も非難しまい、されたとしても回避の仕方は外交に長けたセイラン家が何とかするだろう。
考えているうちにマスドライバーに到着したようだ、車を降りた途端に兵が皆私に向けて敬礼を行っている。
壮観なものだが、果たして私に彼等を率いるだけの器量があるだろうか?
台の上に立ち深呼吸。
『皆良く集まってくれた、我々は今日より連合へと加盟する日付となった。これは、我々氏族がより集まり決めた事だ。不満を持つものもいる事だろう。
私はその事の発端でもある、ヘリオポリス崩壊の日私はそこにいた。
そして、彼等ザフトの暴挙をこの眼で見、世界を回った。
そして、一刻も早くこの戦争を終わらせなければならないと、結論した。
それゆえの決断が連合への加盟だ。
私と共に戦ってくれるだろうか?
異議あるものはここで申し立てよ、さもなくば我々は
すまないがみんなの命をくれ。』
整列して艦に乗り込んでいく、こちらに誰か来るようだ。あれは、バジルール艦長か?
『数日ぶりです、バジルール艦長。これから行動を共にする仲間としてよろしくお願いする。』
「いえ、こちらこそ。我々は単艦行動が多かったからか、あまり連携と言うものが取れない。すまないがあなた方が我々には合わせて頂くと、こちらとしては助かる。」
『いや、こちらこそ実戦経験が少ない故に至らぬことがあるとおもう。そのときは援護頼みます。』
艦長の後ろを見るとキラ達がいた。
『おーい、お前らも頼りにしてるぞぉー!』
聞こえてるかはわからないが、手を振っているからきっと伝わっているだろう。
「では、また宇宙で会いましょう。」
クサナギの艦橋へと到着し、シートベルトを着ける。暫くすると加速Gがかかりシートに背を預ける。
そして、浮遊感が現れ私は再び
アメノミハシラからやってきた一番艦イズモ、スサノヲ、ツクヨミと合流して艦隊を編成した。
我々はゆっくりと、アークエンジェルと共にボアズへと向かう。
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