ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
たった数時間の戦闘、だがそれで全てが決していた。
内部崩壊を始めていたザフトは、その影響から抜け出すことが出来ず、ジリジリと数を減らし開始時の凡そ半数にも届かないものとなっていた。
虎の子であったフリーダム、ジャスティス、ドレットノートの内既にドレットノートは破壊され、ジャスティスとフリーダムはストライクとゲイルに釘付けにされていた。
一方で早々にドレットノートを退場させたリディアは各地を転戦し、中盤戦にリードを広げるとザフトの艦隊中央にいる特徴的なピンク色の旗艦を攻撃し破壊。
すると統制が崩れたザフトは戦隊が崩壊し、兵士が各個で動き始める。
逃亡するもの、投降するもの、交戦を続けるもの、錯乱し敵味方関係無く殺すもの、一貫した動きの取れないそれらはプラント、いや人そのものの縮図なのかもしれない。
その一方で果敢にもジェネシスを止めようと戦い続けるもの達がいる。
同胞と袂を別ち、それでもなお地球全体の為に戦おうとするもの達がいる。
彼等は数量をものともせず進み、後一歩までたどり着いている。そこへ新たにプロヴィデンスが加わり、ジェネシス陥落は最早時間の問題であろう。
一番苦戦するであろうものは評議会の占拠で、特殊部隊と言えど所詮は人間の歩兵主体の部隊編成。
一部例外を除けば、コーディネイター中心のザフト近衛歩兵に勝てるかと言えば疑問符が出るであろう。
だが、それを補うために過剰とも言える火力を配備し、入念にルートを選択していく。
スーツが盾となり前進を続ける、が一人だけ別のルートを通るものがいる。
片腕に20㎜をぶら下げて悠然と歩く様は、まるでそれが当たり前かの如く戦場を気にしていない。
彼に当たる弾はその悉くが弾かれ、それを見たものは後退しながら何とか動きを止めようとする。
しかし、対人用のものでは彼を止める術へはならない。
ここはプラント、対戦車用の兵器なんて置いちゃいない、なにせ対戦車戦を想定した兵器等MS以外無かったのだから。
故に彼を止める術はない。
~マイケル~
硝煙の匂いが充満する建物内部、内部構造は把握していた筈だがどうやら見取り図とは、大分異なっているようだ。まるで日本の城のように複雑な造り、これでは迷路ではないか?おかしい、感覚を狂わされている?
兵は退き最早目の前にはいない、逃げたか?足がフラつく、これは…酔い?そうか、エタノール。それも発酵エタノールが充満した部屋か、火花が散れば大爆発だな。
しかし…頭が割れるように痛い。周囲が歪んでいる。腕に力が入らない。
「やっと止まってくれたか…酒が弱点とは楽しみが少なそうですねぇ。」
『貴様は何だ!その性格、パトリック・ザラではないな!』
「貴方こそ何者ですか?化け物ですか?」
こいつはパトリック、彼の肉体をのっとた何かであろう事は別っている。
たった数ヶ月で人間の性格がねじ曲がるなど、余程の精神疾患でもない限り起きることじゃない。だいたいそういうのは、復讐にいきるヤツに起きるものじゃない、これでは愉快犯だ。
ではこいつはいったい何か?恐らくはクジラであろう、嘗てあれを見たとき少しであるが悪寒を感じたことがあった、あれに寄生していたものか或いはあれそのものか?
何にせよ、現状を打破する唯一の方法は
『火をつけることだ』
引き金を引く、火花が散りエタノールに引火する。辺りは炎に包まれたが、奴は平然としまるでこれは予備の殼だからどうでも良い、そんな風体でいやがる。
エタノールが身体から抜けるには少し時間がかかるだろうが、身体を起こし対面する。
若干だが奴は焦げている、もしも意識が生きているのなら苦痛でもがき苦しんでいる事だろう。
『一つ大事な事を教えてやる、お前の本体だが爆破が決定したよ。さあどうする?』
そのとき扉が開いた
「議長ここにいましたか、先程の爆音は…これはいったい」
それと同時に、奴の気配が消えこの男パトリックの気配が現れた。どうやら移動したようだ。
『初めまして、マイケル・スパロウだ。大人しく投降すれば命は保証しよう。』
不味いな動き出すか。ダニィの言った通りに成りそうだ。
~コゼット~
はぁはぁはぁ、宇宙服の中で汗が水滴となって宙を舞う。次第に私の動きはキレを増し、少しずつだがフリーダムを押し始めている。
奴は基本的に多と戦うことを想定したような、そんな武装配置だからここまで善戦出来ている。
でも、早くキラのところへ行かなければ、相性が悪すぎる。
「やはりか、こいつらの学習速度は人間以下か、下手に学習して弱くなることを恐れたか。」
『なら勝機は意外と直ぐに来そうだね!!』
急速制動とスラスターの噴射による縦横無尽な動き、こいつは私に気をとられ付いてくる。
戦局はどう見ても関係ないと言わんばかりだ、もっとも生き物じゃないからそんな事関係ないか。
そんな時だチラリと遠方にプラントの首都コロニーが見えた、その下にいる巨大な生き物のようなものも。
無意識下にそれを意識した。
フリーダムのサーベルの柄の部分を切り落とし、近接戦闘において奴を無力化したら、必要に逃げ回るようになった。
遠距離の火力は向こうの方が上であるから、それは正解なのかもしれない。
それでも機動性はこちらの方が上、味方の部隊も次第に集まり、奴を置い初めて包囲網が出来上がった。
そこからは一方的だった、皆エース級の実力者ばかり。私が送ったデータによって簡易的に戦術を作り出したのだから凄い、フリーダムはからめとられ呆気なく撃墜された。
「お嬢さんあんたのお陰でこの戦闘ももう終わる、ありがとな。」
キラの方へはどうやらリディアさんが間に合ったようだ、ジャスティスを圧倒してバラバラにしてる。
ストライクは片腕を失っているところを見るに、そうとうギリギリの戦いをしてたみたい、だった。
そこまでして、周囲は静寂に包まれ自分達が勝利したと誰もが確信を持っていた。
そして、私は視界の端にあったものがなんだったのか気になり、それを見た。
プラントが喰われている何やら得体の知れない巨大な生物に…同化しているのかな?
『ナニアレ…』
どうやら戦争の後はアレとの戦いになりそうだ。
~アズラエル~
『何ですか?アレは…』
私は説明を求めた、望遠鏡からの映像は何なのかと。プラントのアプリリウスから何やら触手のようなものが伸び、コロニーを覆い尽くそうとしているように見える。
それが兵器ではないことは明らかだろう、だが理解に苦しむのだあんなにも巨大な生物が果たしてあり得るのだろうか?
『アレじゃあ、昔のスーパーロボットとか言うのに出てくる敵見たいじゃないですか。』
物理法則もあったものじゃない。
『それで軍司令部の方々はアレにどう対処するおつもりですか?』
「対応しようにもデータが少なすぎますからねぇ、下手に刺激して地球にこられたら最後滅びますよ?
まあ、手は一応あります。現在クライン派が抑えたジェネシス、アレを照射すれば或いは…。」
そこに宇宙物理学の学者が声を出していった。
「ですが、あれがもし太陽系外から来たものだった場合、あれは銀河宇宙線を突破しているのです。
たかだかあの程度のγ線で果たして焼ききれるでしょうか…。」
生物学者も同意見のようだ。
「やるのであれば、内部からですね。どんな生物も内側は弱いと相場が決まっています。」
この場にマイケルがいれば、何か腹案が出てきたのだろうが…
「そう言えば、スパロウ氏は確かフェルミ縮退を人工的に行う方法を見つけたと言っていましたね。
M粒子が問題を解決する糸口になったと、そういってました。
もしかするとその兵器、既に有るのではないのでしょうか?」
フェルミ縮退かれはとんでもないものを造ろうとしたのか?
『直ぐに研究所に連絡をとってくれ、もしそれがあるのならそれを直ぐにでも使用する。解決策がそれしかないのならな。』
その前に、プラントの住民を避難させなくてはな…戦後を見据えて
誤字、感想、評価等よろしくお願いします。
後5~10話くらいで終わりかな?
シンとステラはちょっとお待ちを、戦後になります。
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