ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?! 作:丸亀導師
人と言う生き物は何のために生き、何のために社会を形成し、何のために戦争をするのだろうか?
私には全くと言って良い程理解できない。
子孫の繁栄のためと言うものもいるだろう、だが、それだけならば文明と言うものは必要ではない。
ただ、強い肉体と異様なほどの繁殖力が有れば良い、そうすれば頭等不要であろう。
だが、人と言うものは便利な脳を持っていた。握力が強い訳でもなく、速い足があるわけでも。ましてや厚い皮膚等持たない彼等は、それを圧倒する脳を持っていた。
それでも初期はそれを活用すること等出来なかった盧であろう。
彼等は生存権から追い出され地を這うしかなかった、それこそが人間に進化するに必要なプロセス。
逃走と闘争、これにつきる。人は逃げるために頭を使い、徐々に脳は肥大していき、同じようなものたちで自らよりも頭の弱いものたちを罠にはめ、自らの脳をアイデンティティとした。
ならば、この地球と言う揺りかごの時間が永遠ではないことを知った人類は、きっとここからも逃げ出すだろう。この哀れな逃亡者達は多くのものを犠牲とする、ならその手伝いをしても構わんだろう?
コーディネイターだナチュラルだのと言う、愚かな下等なものたちは私の言うことを理解すらしない。私の設計を見ても何も理解できない。故に恐れるか、だが私は貴様らの生きる道を整備するありがたく思えよ。
~マイケル~
骸となった者の内部を切り取りながら進んでいくと、急に辺りが開けるところに出た。
そこにはアルバがいて、我々をまっていた。
「こっちです、後に続いてください。」
『わかった、コゼット慎重にな。死ぬ寸前の生物は硬直と痙攣をする、何かしらの衝撃があればな。
だからこそ危険なんだ、予測なんて出来ないからな。』
暗い道を進む、道にはザフトの機体の残骸が散乱しここで何があったのか連想できた。
『これだけの機体を相手に良くもまぁ、やはり君の腕は一番だな。』
「こんなことを得意になって得することなど、僅かしかありません。軍人は産み出すことが出来ないので…そろそろ到着します。」
そこは巨大な空間と、訳のわからない機関が備わった部屋だった。
奇妙なほどに開けたそこは、きっと何かが納められていたのだろうに違いない、軍人には全く関係の無いものがあったに違いない。興味はそそられるが、今はそのときではない。
機関を置くのに好都合な台座の上に座すは、私の考えた縮退炉。
現在M粒子の力場から解かれ、暴走一歩手前だ。止める方法は少ないが、無いわけではない。
『コゼットちょっとシートの後ろを外すぞ』
「え?」
シート後部に存在する点検用ハッチそれを開きゲイルの炉前の装甲をパージする。
『大佐…娘の事を頼みます。』
パイロットスーツに付属する気圧調節機能をマイナスに設定して、娘の肺を叩く。直ぐに息を吸えずに気絶する。
「良いんですか?」
『自分の事は自分でけりを付ける。例え死のうとも。』
さあ、時間との勝負だ…。昔の設計、何処まで覚えているかな?
《2年後・
今日この日諸君らはこの学校の記念すべき一号生として、入学した。我等はかつての戦争と外宇宙生命体との戦闘により疲弊した、嘗ての地球連合加盟国軍並びにザフトを解体再編した軍となる。
国家としての規模それも、地球圏と言う広大な範囲を守護する。そのための地球連邦軍である。
諸君らは国家という垣根の無くなったこの地球圏の守護者となるべく、こうして我が校に来たことを快く思う。
明日から訓練が始まるだろう、諸君らの健闘を祈る。
~シン・アスカ~
俺はシン・アスカ。オーブから遥々ここ、元大西洋連邦軍。現地球連邦軍の基地に来ている。
俺が14の時に戦争が終わって、早いことにもう二年の月日が流れた。
今でもその戦争の名残が地球の各地に点在していて、アフリカやオーストラリアには今でもザフトのMSが埋まっていたりするらしい。
そして、宇宙には今も安定軌道を保っているユニウスセブンと、巨大な生物が絡み付き同化したアプリリウスがある。今はその大部分がIフィールドによって守られていて、ちょっとやそっとのビーム攻撃じゃビクともしない研究施設が出来上がっている。
その映像が俺たちの教室の正面で説明されながら授業が進む。
教師は嘗ての戦争で活躍し、負傷により道を断たれた元連合軍人や、元ザフトの出身者ばかりだ。
俺たちは士官候補生としての授業を受ける。
実体験を聞く以外の学習は、基本睡眠学習だ。凡そ半日で、今まで数年間を要した学習を行い、後は基礎訓練と他校との交流。
これから色々な方向に解れていくんだ。
時が経つに連れて、候補生は絞り込まれ俺はパイロットへの道を進む。憧れたあのアークエンジェル隊のような、そんな存在になりたいと。
だけど壁というものはいつもそこにある、模擬戦が行われて一番成績の良かったものは。《ステラ・ルーシェ》いつも何を考えているのか良くわからない不思議な子、彼女が誰よりも強かった。
ニュータイプそういう言葉が前大戦で真しやかに語られ、医学的にも生物学的にも立証された昨今。彼女はそのニュータイプだった。
俺も正直半信半疑だったけど、彼女の有り様を見て、記憶の中にある、年老いた金髪の老人の言っていた言葉が脳裏をよぎった。
~コゼット~
『ステラ候補生良く頑張った、貴様が一番の成績だ。褒美として、この食堂のデザート券を進呈しよう。
だが、くれぐれも実戦と訓練は別物だ、くれぐれもそれを胸に刻んでくれ。』
あの日私が父に気絶させられてから、二年の月日が流れた。父からの連絡もなく、脱出した形跡もなく月日だけが流れていった。
妹は私が通っていたカレッジに留学し、私はあの時から変わらずMSのパイロットをしている。殆どがアグレッサーとして各地を転々としている。
今年に入ってからは、新設された学校。そのパイロット候補生達の教官としてここに着任し、早くも一月が流れた。元アークエンジェルクルーの多くが軍から離れていき、今軍に残っているのは、私とキラ、サイの三名と育休中のナタル中佐くらいだ。
それは置いといて、報告書を提出しなければな。
報告書を提出した帰り、少し時間に余裕が出来たので久し振りに食堂へと足を向けた。普段は使わずに自室でとっているのだが、たまには良いだろう。
そう思い行ってみれば候補生たちが食事をとっている。必要の無い敬礼を制して空席で一人、食事を取る。
こんな寂しい食事にも慣れてしまった、周囲は学生気分が残っているものたちばかりか。
「あの、お隣良いですか?」
そんな私に声をかけたのは、紅色の髪をした学生。確かホークと言っていたか?
『いや、構わない。それよりも、私は邪魔ではないか?』
「いえ、寂しそうに食事をしていたので。お節介でしたか?」
彼女の後ろを見れば、候補生の上位メンバーがズラリと顔を出している。
『いや、では一緒に食べようではないか?』
こうやって食べるのは何時ぶりだろうか?久しく食べていなかったと思う。
そこから彼女達の会話は弾んで、私の事をよく知っているものが聴いてきた。
「スパロウ教官はアークエンジェル隊にいたって言うのは本当なんですか?」
『どうしてそんなことを聴いてくるんだ?』
「シンが昔あった人だって言うもんだから…。」
やはりあの時妹を探してた子か。
『ああ、そんな事もあったな。妹さんは元気なのか?』
どうやらマユちゃんは元気なようだ。
『それで、アークエンジェル隊にいた、と言う話だが。確かに私はあの時、アークエンジェル隊にいた。昔話でも聞きたいのか?』
皆が真剣な目でこちらを見ている。
『そうだな、アレは私がまだへリオポリスで学生をしていたときの事だ。』
昔話が始まる、まだ父が生きていた。初めて父の仕事を見たときの話を。
~マイケル~
重力の影響なのだろうか?周囲への電波の送信が不能となってから早いことに10時間、未だに応答無しか…やはり一般相対性理論。あれが一番厄介な相手だな。
それと、縮退炉。コイツの一番の問題がわかったぞ?
どれ程分厚くしたとしても、空間自体に干渉する重力。これによって時間が引き延ばされてしまう、と言うことだ。
いったい外でどれ程の時間が経過したか定かではないが、まあ良い経験ではないか?こうやって時間が引き延ばされた状態で、長時間生命活動を行った生物の前例はない…当たり前だがな。はて、世界最初の時間遅滞者とでも言うべきかな?
計算上では2年と少し、そのくらいは引き延ばされている筈なのだが…観測のしようがないのはこうももどかしいとは…。
後だいたい一時間程か?ブラックホールが自然消滅する筈だ。それまで、アルクビエレ・ドライブの構想でも練っておくか?ま、一時間程度じゃ解くことは愚か書き出すのも難しいだろうが。
だが、極短時間でもブラックホールを完全に作り出すことが出来るのならば、可能である筈だ。仮想の物質の証明もこの方法ならば可能であろう。
実験するには時間という生け贄が必要だがな。
ともあれ、早いことに自然消滅してくれないかなぁ。
誤字 感想 評価等よろしくお願いします。
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