ミノフスキー粒子なんて、オカルトチックなっ?!   作:丸亀導師

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その後
リディア・パヴリチェンコ


一人事務机に向かい、ひたすらにモニターへ文章を書き記し続けている女性がいる。

それは美しく、金色掛かった髪をしていながら決して、コーディネイターではないとわかる自然な美しさだ。

 

だが、その眼差しは非常に強く、一部の変態達はその目で見られただけでこう言うだろう。「もっと罵ってください」だとか「それは我々の業界ではご褒美です。」だとか言うだろう。

 

そんな彼女が身に付ける士官服は、嘗ての連合のものから少しアレンジされていた。生地は暗青色で染められ、まるで宇宙を体現したかの色である。

〈連邦宇宙軍の服装はこれで統一されており、儀礼用のみ白の礼装を着る事となっている。〉

 

コンコンと扉にノックをするものが現れる。

 

『入ってくれ。』 

 

「失礼します。」

 

『なんだ、ムウじゃないか。どうしたんだ?急にこんな所に来るなんて。』

 

「いえ、こちらに寄ったので挨拶をと思いまして。」

 

『そんな硬い口調じゃなくて良い、昔みたいに部隊にいた時と同じでいいよ。』

 

彼女がそう言うと、彼は口調を崩して話を始めた。もっとも内容は愚痴のようなものだ。

彼がラミアス技術少佐と結婚し、夫婦仲は非常に良好であるが如何せん彼も男である。女の気持ちがわからないとき、こうして聞きに来るのだ。

ただ、リディアに結婚した女性の気持ちがわかるものではない。

 

彼女は結婚していないのだから。

 

 

『そんな事か、直接言えば良いだろ?』

 

「そこを何とか、階級で捻じ伏せてさ。」

 

呆れ顔だ。

 

『それに、私に子供の面倒を見て欲しいと?育てた事も、ましてや今後できる訳もない者なのに、そんな事出来るとでも?』

 

彼女に子供は居ない、それどころか恋人すらも。彼女は顔は良く正直美しい類の女性だろう、だが彼女は自分に構うなど時間の無駄だと言って断り続け、40も半ばである。

それに、彼女に子供が出来ることは未来永劫訪れない。

 

パイロットとして、数々の戦いを経験してきた彼女の肉体は、戦闘と言うものによって蝕まれ、子供を作る機能を失っていた。

医師からそれを言われたとき、彼女は取り乱すことなくいずれはそうなる事を知っていたかのように、達観していたという。

 

『私が子を成せないから、そのかわりか?心配しなくて良いさ、自分で選んだ道だ私が一番理解している。』

 

そう言うと席を立ち、窓を見つめる。

 

『もう時間だろ?行かなくていいのか?』

 

「あぁ、お前も身体気をつけろよ。」

 

フラガが出る、窓を眺める彼女の肩には少将の階級章が煌めいていた。彼女が見つめる先は庭か、はたまた未来か。

 

 

 

リディア・パヴリチェンコ

 

 

CE43年11月4日〜CE122年12月31日

享年79歳 

 

最終階級中将(常設軍において最高位)

 

 

CE43年当時の大西洋連邦保有のL1コロニー郡の一画で生をうける。

その後すくすくと成長し、小中とコーディネーター顔負けの成績で主席卒業。

CE59年卒業後、大西洋連邦の士官学校へと入学する。

 

教官等から神童と言われるほどの成績を残し、その類まれな身体能力と動体視力からMAパイロット候補生コースへと進む。

MAの適正は教官等の見立て以上のものとなり、座学に至っては既に教えることすらなくなる程であり、更に言えば未だ研究の余地ありとされていたMAの運用方の論文を執筆するなど、その才能は多岐に渡った。

 

士官学校後期になり、宇宙空間での模擬戦等は教官を置いて行くほどの実力を示すこととなり、このときから大西洋連邦最高のパイロットとして名を馳せるようになる。

 

候補生でありながらも実戦に参加していた姿から、〘殺戮者〙等陰で言われていたようであるが、真っ直ぐな姿勢を見せることにより次第に周囲から一目置かれた存在へと至っていく。

 

そんな中彼女の乗機であるメビウス・ゼロは、彼女の戦闘機動に追従出来なくなる、そこでかのマイケル・スパロウと交流を持った。

 

なお余談であるがこの時、マイケル・スパロウは彼女を実験体にしたのでは等という伝説があるが、それは間違いであるとここに記す。

 

 

その後、主席で卒業し第2艦隊へと配属となる。

ユーラシア連邦との模擬戦のおり、MA隊一個師団相当を一人で相手取り、撃墜判定をもぎ取った記録は今尚破られていない。

 

その後その実力からプラント駐留艦隊へと配置転換される。

プラントによる宣戦布告宣言の2ヶ月ほど前になると、M粒子研究所内のMSテストパイロットに選抜される。この時、階級は大尉であった。

 

プラントの宣戦布告後、ミノフスキー粒子技術実験艦隊へと転属となる。

世界樹攻防戦のおり、数多くのMS及び艦艇の撃破ないし撃沈する。

 

世界樹攻防戦での功績から少佐へと昇進する。

実験艦隊は、規模が拡大され第13独立機動艦隊として活動を開始する。

 

数々の戦線を転戦し、大戦中に撃破した数はプラント軍の部隊に対して5%分であったという。

 

戦後、地球連邦軍設立に伴い軍の統合計画の作成や、各地域を周り連携を強化するように取り組む。

60歳で退役し、当時の常設軍の最高官位である中将で退役する。

 

退役後、政治活動を行い議会への選挙へと立候補し、アズラエル閥内でのストッパーとして、常に冷静な判断で物事を導く。

 

75歳で政治の世界から足を洗い、後進の育成のためニュータイプ能力に悩む者たちの学校を設立。

享年79

 

 

彼女の戦闘能力

 

パイロットとしての技量は他の追従を許すことなく、不動の存在として現在でもその戦闘機動は教科書に乗る程である。

また、現在パイロット候補生やパイロットが行うシミューレターにある特別コース、それのA・RというAIと唯一互角に渡り合い相打ちとなったパイロットでもある。

 

なおA・Rは通常パイロットが出現後数秒後には撃破される程度には、強いもので並のパイロットでは認識すら出来ない。

 

同じくエースであり、ナンバー2とすら言われたコゼット・スパロウですら10分が限界であった。

もっともCRDパイロット支援システムは、人間の負荷を顧みなければ、5分ほど持ち堪えることが出来る。

 

彼女曰く、もっと反応速度が早ければ相打ちにならなかったのに、という事だ。

 

 

 

家族構成

 

父母弟との四人家族であったが、高負荷での戦闘のしすぎにより彼女には子供を産めるような身体ではなくなっていた。

そのため、彼女は一切の交際関係を持つことなく生涯独身を貫いた…筈である。

 

噂ではあるが、彼女はバイ・セクシャルであった可能性があり、女性との間に何らかの手段により子を設けたというものもある。

もっとも、もしそれが可能であるのなら革命的な遺伝子技術であるが、出来る人間が当時、まだ存在していなかった筈である。

 

しかしながら、もしも噂通りであるならば恐らくはマイケル・スパロウか、それに近しいもの達によって作り出された可能性はある。

 

なお、彼女が35歳の時にそのような論文を発表したギルバート・デュランダルなる、遺伝子工学の学者がいた事は確かである。

 

 

 

搭乗機

 

リディア専用メビウス・ゼロ

 

αガンダム

 

新造戦艦アーガマ(UCネェル・アーガマ準拠)

 

 

 

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