東方孤傀劇/~Noキミョン?Noウドンゲ?Yesうどみょん!   作:因田司

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すみません。長らく御待たせ致しました。
今回は後編を御送り致します。

原作とは少し異なる点があるとは思いますが、
暖かい目で見て下されば、幸いです。

それでは、ゆっくりしていってね♪


邪仙の計画~後編

SEIGA

VS〈半分幻の庭師〉魂魄妖夢

〈魔界メイド〉夢子

~夢殿大祀廟内 神霊廟

 

 

「………面倒な事になったわね……」

 

 

私、霍青娥は、げんなりしていました。

 

 

其の理由は目下の剣士、魂魄妖夢さんに対する、思わぬ助太刀でした。

 

 

「気を付けて下さい、夢子さん……相手は死体。痛みも怯みも知らない恐ろしい存在です!」

 

 

其の見た目は紅魔館のメイド、十六夜咲夜さんの色違いのようでした。

 

そして私が妖夢さんから奪った剣の代わりとなる剣を彼女に渡していました。

 

 

「うぅ……!」

 

 

妖夢さんは、怖いものは苦手という事は変わりはない様です。

 

 

「!大丈夫ですか?」

 

「私……怖いものが苦手で……」

 

「そうでしたか……なら、代わりに……」

 

「!!い、いえ、御気になさらず……」

 

 

!……どういう事?怖いのに、なんで……?

 

 

「私が手下を相手にします。夢子さんはあの仙人をお願い出来ますか?」

 

「了解致しました」

 

「奇襲に気を付けてください……あの仙人は壁の中には入れます!」

 

 

実は此の娘達を見張るのに、私はあまり動けないのですから……

恥ずかしい話ですから直接口には出しませんが。

 

でも、おかしいわね……彼女は怖いものは苦手なのは把握済みなのに……

あえて私ではなく怖いであろう屍達の方に向かうなんて……

 

 

 

 

「彼岸剣『地獄極楽滅多斬り』!!!」

 

 

そうこう考えるうちに妖夢さんが芳香ちゃん率いる屍達の群れに突っ込んでいきました。

 

 

「!!!」

 

 

目を疑いました。

 

自分のものでない剣を扱い、スペル名から予想していたものとは明らかに異なる、

鮮やかな立ち回りでキョンシー達を次々と……!!

 

一撃を喰らい、吹き飛んでいく可愛い手下達。

 

 

「!!!………」

 

 

今、はっきり判ってしまいました。隣の檻の中の少女達を見ます。

 

彼女は、此の娘達を助け出す為ならば、

例え怖いものが相手でも、例え不慣れな武器でも……!

 

剣を振る、妖夢さんの顔は半ば泣きながらも、頑なな意思の様なものを感じました。

 

 

~~す、素晴らしいですわ……此処までのものだった、とはね……

 

 

思わず見とれていると、

 

 

「!!」

 

 

自分の前方から多量の剣が飛んでくるのが目に入ってきました。

 

 

「~~せ、仙術『壁抜けワームホール』!!」

 

 

スペルで慌てて傍の壁の中に入り、剣をかわしました。

 

 

「脇見している場合ですか?」

 

 

壁から戻った私の前に、さっきのメイドさんがいました。

 

 

「……とはいえ、壁の中に入れるの流石に厄介ですね」

 

「夢子さん!」

 

 

隣の檻の中から聞こえます、剣士の愛人の声。

 

 

「貴方、紅魔館のメイドさんではないのかしら?姿がそっくりですが……」

 

「?何を言っているのか、私にはさっぱりです。ですが……」

 

 

其の目付が変わり、其の両手には剣が握られていました。

 

 

「神綺様の命故、邪魔はさせません……其の方々を解放して頂きましょうか!」

 

 

 

 

 

すると、剣を構えていた彼女の表情が変わりました。

 

 

「!??………」

 

「………??」

 

 

どうしたの、かしら……?

なんだか急に竦み上がったようになりましたが……

 

 

「……神綺…様……!?」

 

「!?」

 

 

もしや、新手…!?

 

そう思い、後ろに振り向きました私の横顔に、殺気と共に強い衝撃が走りました。

 

 

「!???~~~~~………………」

 

 

其のまま私は下に弾き飛ばされ、意識をも吹き飛ばされました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SEIGA

~夢殿大祀廟内 神霊廟

 

 

 

頬に感じるひんやりとした地の感触に、私は目を開けました。

 

 

「~~~~…………」

 

 

どうやらうつ伏せに寝ていたらしいですが……

ゆっくりと地面に手を突き、身体を起こしました。

 

すると、頬に激しい痛みを感じました。

 

 

「お目覚めですか……幻想郷の……えっと………」

 

「……メフィストフェレスあたりが妥当じゃないかしら?」

 

「!成程、い、良いですね……流石です、神綺さん……」

 

 

声が聞こえ、ゆっくりと立ち上がり、声の出所を探します私。

 

其は頭の上から聞こえてました。

 

 

見上げると、銀髪の六つの翼をもつ少女が此方を見下ろしていました。

 

其の顔に浮かんでいた、目の笑っていない笑みで思い知りました。

 

 

「貴方が……わ、私の頬に……」

 

 

そして、其の隣には妖夢さん達も私を見ていました。

ですが私にパンチをした彼女の事を気にしているようでした。

 

その後ろには細切れにされ、無惨に散らばる檻の残骸がありました。

 

そして私達の周りには今まで見た事のない人達が御喋りをしていました。

魔界のさらなる援軍に違いありませんでした。

 

 

「オォオ~~動け~~~ない~~~!!!!」

 

「!芳香ちゃん……!?」

 

 

檻の近くでは全身を縄で縛られた芳香ちゃんが横倒しにされ、

数人の魔界の方々が其の周りを取り囲んでいました。

 

他のキョンシー達の姿がありません。私の気絶している間に全て征伐されたのでしょう。

 

 

「……神綺様……捕獲……成功……」

 

 

五つの目玉から伸びた黄色い糸が、まるで少女が敬礼したように動いていました。

 

 

「ありがとう、ユウゲンマガン」

 

 

銀髪の少女が答えました。

其の更に隣には、先程まで対峙していたメイドさんがいました。

 

其を聞いた私はハッと自身を見下ろしましたが、縛られてはいませんでした。

 

でも周りを見渡すと少なくとも、魔界の方々は十人以上は確認出来ました……

 

 

「ちょっと……遊びが過ぎたようですわね……」

 

 

そう言って頭に手をやった私は、鑿が無くなっている事に気付きました。

 

 

「お探しの物は此ですか?」

 

 

そう言って差し出した妖夢さんの手に、其はありました。

不覚にも、私がやった事を其のまま返されましたわね。

 

そして其の背中には私が盗っていた刀が鞘に収まっていました。

 

 

(……詰んだわね、此は……)

 

 

そう思い、両手を上げて降参のポーズを取りました。

 

 

「為にもならなかったわね……こんな訓練……」

 

 

すると彼女は、

 

 

「私達の為に、わざわざ此の試練を用意してくださったのなら、感謝致します」

 

 

私に鑿を返してくれました。其もわざわざ手渡しで。

 

其を受け取りました。……大したものね……

 

 

「どうしてこんな事をしたのかしら?」

 

 

神綺と呼ばれた、銀髪の少女が詰め寄ってきましたが、

 

 

「良いんです……どうやら、悪気は然程無かった様ですから」

 

 

妖夢さんがなだめ、

 

 

「……貴方が言うなら、構わないけど……」

 

 

其以上は追及しようとはしませんでした。

 

 

 

 

 

「!一つ情報がありますわ……彷徨していた先で聞いた事なんだけど」

 

「!!」

 

「此の頃、幻想郷を侵略する影……マリス…でしたっけ……ソイツ等の力が

ますます強まってきていると聞いたわ」

 

「!?」

 

 

フフフ……驚いてくれてるようね。

でも一同がどよめくのを見て、笑みを浮かべる事はしませんでした。

 

 

「どうやら、発生源で何か良くない事が起きているみたいですわn……」

 

「アリスさんに何か起こったと…!?」

 

「アリスちゃんですって!??」

 

 

今度は妖夢さんと神綺さんが同時に詰め寄ってきました。

 

 

「みょんさん!神綺さん!……此は聞いた話だって!」

 

 

ですがすぐに鈴仙さんになだめられていました。

 

すると神綺さんが他の魔界人らしき少女達に何かを伝え、其を受けた者は

芳香ちゃんの縄を解き、起き上がらせ、此方に連れて来てくれました。

 

 

 

 

「外に案内しますわ」

 

 

其処で鑿を円形状に動かし、壁に穴を開けて、と……

 

 

「本当に良い宿泊室があるの。紹介出来ますけど……」

 

 

しかし後ろを向くと、彼女達はまだついて来ていませんでした。

 

 

「?……来ないのかしら?」

 

 

すると、妖夢さんが、

 

 

「!あ、申し訳ないんですが……私達は神綺さんに外に出ますので……」

 

 

………思わず、固まってしまいました。

 

 

「!!あ、只……その……神綺さんの方が速いって、仰ってましたから……!!」

 

 

見ると神綺さんが弁解する彼女の隣で、

 

 

「エヘンプイッ!」

 

 

と言わんばかりになっていました。

 

 

「~~そ、そう……」

 

 

そう言って、私は芳香ちゃんとトボトボと穴の中に入って行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女達の此からが楽しみね……

始終を見たいけど……此方も、暇ばかりじゃないですしね……

 

穴を掘り進みながら、そう思っていました。

 

 

「青娥様~~!私がいるから心配な~~いぞ~~~!!」

 

 

隣で芳香ちゃんがなぐさめてくれました。

 

 

「…ありがとね、芳香ちゃん………」

 

 

 

 

 

「でも本当……いろいろ空回りで、残念ですわね……」

 

 

思わず、溜息が出てしまうのでした。

 

 




如何でしたか?

うどみょん達の為だと思っていて、悪気はなかったですね。
ですが逆にあだとなり、いろいろ損な役回りとなってしまった娘々でした。

次回からはコラボとなる新章を予定しています。
うどみょん達はしばらく出番がありません。

それでは、次回もゆっくりしていってね♪
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