ぐらんぶる〜もう1人の少年を添えて〜   作:夢見969

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今回面白味がないです。
散々待たせてこの体たらくだよ!!

ミリシタのイベントPR取ったり十三機兵防衛圏にどハマりしたり、上条当麻が主人公のSS書きたいなーとかしてたら遅れましたごめんなさい。


ある日の海

「「「「おはようございます!」」」」

 

「北原集合」

 

「………はい」

 

とある日の朝。

Grand Blueでは奈々華さん、梓さん、千紗、愛菜が水着姿で本日のお客を出迎えていた。

まぁ、いつも通りの水着姿なのだが、奈々華さんと梓さんが持つそれ破壊力は初対面の人にとってはとんでもないモノだろう。 千紗と愛菜だって美人な方なのだ。

その客というのが毒島様と乙矢くん、あと一人なのだが…

 

「キー坊、随分といいものを普段から見てるんだナ?」

 

「なんでいるんだよアル…帆坂」

 

「伊豆の取材だヨ」

 

アリスにスグにリズ達と…なんでみんなダイビングしに来るんだ…?

ダイビングの魅力を知ってもらえるのはいいがそれが不思議なんだよな。

 

「桐ヶ谷も来なさい」

 

「あ、はい」

 

色々と聞こうとしたのだがその前に毒島様に招集をかけられたのでニヤつくアルゴを後目に首を絞められている伊織と毒島様の元へと向かう。

 

「なんだよ…毒島様」

 

「尚海くんがあっちに靡かないようにあんたも協力しなさい」

 

「そもそも乙矢くんが毒島様の方へ倒れると思わないが」

 

首を絞められた伊織も必死に首を振っているが聞く耳持たずと毒島様は俺と伊織の唇を摘み声を出させることすら許されなかった。

 

「分かったわね?」

 

「「…」」

 

コクコクと頷くしか出来ない和人と伊織をひとしきり睨むと興味が失せたとばかりに放り出された。

まったく…、と溜息を吐きながらとりあえず三人を他のPaBメンバーに紹介することとなる。

 

「改めてバイト先で一緒になってる乙矢尚海くん」

 

「乙矢です。よろしくお願いいたしますっ」

 

「それに毒島桜子さん」

 

「ダイビング初体験なのでお手柔らかにお願いします」

 

「んで、こっちが俺の知り合いの帆坂朋さん」

 

「よろしくお願いしまス」

 

三人の紹介を終えるといつの間にか和人の背に隠れるように耕平が引っ付いていた。本当にいつの間に…

 

「知らない人が三人も…」

 

「お前まだ人見知り(ソレ)治ってなかったのか」

 

「……って、なんで毒島様も隠れてるんだ?」

 

「よりによってなんでソイツが…!」

 

「「そう言えば耕平に振られてたな」」

 

「あんたらぶっ飛ばすわよ」

 

確かに耕平に振られるなんて屈辱この上ないだろうし、俺が女でも嫌だ。

 

「別にいいだろ振られたぐらい」

 

「よくないわよ!! 私は「清楚で優しい可憐なお嬢様」で通してるんだから!」

 

「最早、女であること以外一致する点がない」

 

「どうしよう……記憶失うぐらい殴ればいいのかな…」

 

「アイツ、あの日のことは水樹カヤに会ったことしか覚えてないから大丈夫だ」

 

「それはそれでムカつくわね」

 

情緒の振り幅が凄いな毒島様。

 

「まぁ、どうしてもって言うなら死ぬほど殴るが」

 

「石も用意するか? かち割ってしまった方が楽だろ」

 

「あんたらのそーゆー所嫌いじゃないわ。 むしろ好きね」

 

 

 

 

 

「水着に着替えてきたけどキー坊たちは着替えないのカ?」

 

「俺たち男はそんなに手間がかからないからな。道具の準備終えたら着替えるんだ」

 

「そっか。 それでオネーサンの水着はどうダ? あーちゃんとかあちらのオネーサン達よりはあれだけどスタイルはそこそこだロ?」

 

「ソウダナー」

 

「む、随分と余裕そうでなんかつまらないナ」

 

「いや、なんというかその辺に関しては感覚が麻痺しているというかな…? 大変申し訳ないがアスナの水着でも 似合ってるな! ぐらいの感想しか出ない気がするよ」

 

「あーちゃん泣くゾ」

 

「今の俺の生活を見たらアスナどころか親も泣く自信がある」

 

「一体どんな生活をしてるんダ…キー坊…」

 

「おまえらー、準備も終わったし俺達も着替えていくぞー」

 

「「「うーすっ」」」

 

寿に促され、伊織と和人、耕平はその場で服を脱ぎ捨てパンツも下ろし水着を探す。全裸で。

運良く、愛菜や毒島様は既に店の外へ出ていたので怒鳴られずに済んだ。

 

「き、きききキー坊!?!?」

 

「なんだよ」

 

「なんだよ…じゃないだロ!? まだオイラもいるの二!?」

 

「あ、悪い悪い。 水着見かけなかったか?」

 

「いや前を隠すのがフツーじゃないカ?!」

 

「羞恥なんてとっくの昔に捨てたんだ」

 

おかしい、ここはキー坊がオネーサンの水着をドギマギする筈だったのに何でオネーサンがキー坊の裸を見てテンパっているんダ!?

とか、なんだかよく分からない事を宣ってるアルゴを無視して水着を履き外へと出た。

 

ふと、店の影に目をやると伊織と毒島様が何やら話し込んでいて…あ、またアイアンクローくらってるので無視だ。

 

「梓さん、ペアどうするんです?」

 

「ん、桜子ちゃんは奈々華とで乙矢くんは千紗かな。 朋ちゃんは私」

 

「梓さんなら安心ですね」

 

「和人はトッキーと。 それにしても随分と可愛い女の子の知り合いが多いみたいだねぇ?」

 

「昔の事件の時に色々とありまして…」

 

「アスナちゃんもそうなんだもんね。 囚われたお姫様を救うだなんて昔の和人はやるもんだ」

 

あっはっはー!と笑う梓さんに照れくささを感じ………いや待て。 囚われたお姫様? SAO事件のことはサラッと話したことはあったけど…どちらかと言うとそれはALOの時の…ただの比喩的表現なのか?

 

「ほら、そろそろ行くよっ」

 

「あ、はいっ」

 

まぁいいか、と違和感を置いておき海へと向かう。今日の海は気持ちよさそうだ。

 

 

2本潜ったのだが1番驚いたのは乙矢くんだ。

彼の動きは奈々華さんのようなイントラの動きだった。離れた人が居たら逸れないように近くに居たり、この時期の魚が居そうな場所に目を配ったり、その場所に先導するわけではなくあくまでもそれとなく其方に向かったり…とみんなと自分が楽しめるように動いていた。

 

純粋に凄いな、と思う。

聞いた話によれば彼は高校のダイビング部の部長なようで、そこで周りに気を配る技術が身についたのだろう。

乙矢くんは自然と人を導く才があるのかもしれないな。アスナとはまた別のカリスマ性というか。

 

そういえば海に潜っている時の雰囲気は千紗に似ているようにも見えた。

 

「乙矢くんはすげぇな…」

 

「顔も良いし性格も良いし本当に凄いのね」

 

「あぁ…だからさ。もう充分だろ?」

 

「何普通に諦めさせようとしてるのよ」

 

「そうだぞ伊織。 例え月とすっぽん、天と地の差があって、女装した俺と伊織ともう一人の男に負けた毒島様だろうと人を好きになるのは自由なんだから」

 

「桐ヶ谷、そこになおりなさい。ボンベ抱かせて海に沈めてあげるわ」

 

「ダメだ毒島様! 和人なんか沈めたら海が汚れる! 山に埋めないと」

 

俺が死ぬことは確定なのか…!

 

「って、あれ? 和人は毒島様が乙矢くんを狙うのは別にいいのか」

 

「別にな。 耕平の一件を聴いた時はクズだなと思ったけどバイトを一緒にしてる分にはそこまで嫌な奴でもないし、本気で狙ってるんならそれを邪魔する方が酷いだろ」

 

「まぁ、拷問をしてくるけど仕事はちゃんと教えてくれるしな」

 

拷問してくるのは普通ではない気がするが。

 

「なに、アンタら口説いてるの?」

 

「「反吐が出る」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした!」

 

「「「「「お疲れ様でしたー!」」」」」

 

時田先輩の合図で各々ジョッキを掲げて声を張る。毎回ダイビングは楽しくて時間が過ぎるのはあっという間だ。

 

「いやぁ、キー坊が楽しんでる理由よく分かったヨ」

 

「そうか?」

 

「随分といい人達に会えたみたいだシ……何飲んでるんダ?」

 

「ウーロン茶だぞ。アルコールの塊みたいな」

 

「オイラもそれを貰おうかナ?」

 

「めちゃくちゃキツイけど…」

 

まぁいいが…とウォッカとウィスキーを混ぜ合わせ帆坂に手渡すと刺身を取り分けて離れテーブルに伊織がやってきた。

 

「そろそろ紹介してくれよそっちの美人」

 

「あー、昔SAO時代に知り合った奴でな」

 

「よろしくナ。 北原伊織くん?」

 

「お、おぉ…よろしく帆坂さん? にしてもマジでお前は女の知り合いばかりだな」

 

「キー坊は昔から女の子にモテるからナー…っと、それじゃあカンパイ!」

 

3人でジョッキを突合せカチンと音を鳴らして各々、液体を流し込むと俺と伊織は慣れてるけど…アルゴは…

 

「んんー、やっぱり濃いナ!」

 

案外平気そうだ。

どんな肝臓してるんだよお前。

 

「んで、本当になんで来たんだ帆坂」

 

「キー坊の痴態…こほん。 様子を見にナ」

 

「今、痴態って言ったか? なぁ?」

 

「ご覧の通りだぞ」

 

パンツ一丁なのは伊織も同じじゃないか。

 

「キー坊…というかここの人達はみんな脱ぎ癖でもあるのカ?」

 

「脱ぎ癖というか…服って着ている意味がないだろ?」

 

「ごめんキー坊。オネーサン、キー坊が何を言ってるか分からないヨ」

 

「和人の言う通りですよ帆坂さん。 服なんて着ていると邪魔じゃないですか」

 

「あれ? なんだか急にオネーサンがおかしい事になってないカ?」

 

おかしいなぁ…と言いながらウーロン茶(PaB式)を飲み干すアルゴにドン引きしながらたわいも無い会話をしていく。 やれキー坊は普段どんなことをしているのか、とか伊織の彼女が千紗だって事とか。

 

「いやなんで俺の(一応)彼女が千紗だって知ってるんだ!?」

 

「諦めろ伊織、こいつと話せば話すほど色々抜き取られるだけだ」

 

相変わらず末恐ろしい相手なので伊織を囮にあまり口を開かないようにしていると千紗と乙矢くんが一緒になって店の外へ出ていくのが見えた。

ついでに愛菜が臨戦態勢で毒島様に食ってかかってた。目を離した隙に何が起きてるんだ…?

 

「桐ヶ谷、北原。少し気になったことがあるんだがいいか?」

 

「あぁ、なんだ?」

 

「あそこに居る女。どこかで会った気がす…ゴフゥア!?」

 

「キー坊!? 北原くん!?」

 

「「何か問題でも?」」

 

ゴスゴスと店にあったパイプやら石で耕平の頭をぶん殴る俺と伊織に何を驚いているのか。

毒島様から耕平がなにか思い出しそうだったら始末してくれとの事だったので容赦なくいかせてもらう。 そもそもあの日コイツが毒島様にチケットをスられなければ女装なんかしなくても良かったのだ。

 

「ねーねー伊織」

 

「梓さん? ちょっと待ってくださいね。耕平の後始末しちゃいますから」

 

「大事な用なら連れて行っていいですよ? 耕平はちゃんと俺が処分しておくんで」

 

「あ、大丈夫大丈夫。 ちーちゃんを乙矢くんと2人にしていいの?」

 

「? どういう意味です?」

 

「あー、そういうことカ」

 

「どういうことだアルゴ? 何ひとりで物知り顔してるんだよ」

 

「ほら、あーちゃんが男の人とどこか2人で行ったら…「始末する」前よりも過激になってないかキー坊!?」

 

アスナを連れ出して2人っきり…だと? 許せん…!

 

「だからそういうことだヨ。北原くんの彼女のちーちゃんが男と二人っきりになってもいいのかナーってことサ」

 

「まさかそんな。戻ってきたら聞いてみますよ」

 

まぁ、千紗に限って…限って……乙矢くんは美形で人が良くて海が好き…伊織と比べたら…

勝ち目がないな。

 

呑気な顔をして酒を飲んでいる伊織をゴミを見るような目で見つめる和人。

そうこうしている内に件の千紗が戻ってきて和人の手を握って店の外へ引っ張り出した。

 

「な、なんだ千紗!?」

 

「き、桐ヶ谷くん…聞きたい事が…っ! いやでもっ…! ど、どどどどどうしよ!?」

 

「千紗!? とりあえず落ち着け!」

 

千紗が珍しく取り乱しているというかバグってる。

 

「そ、そうだよね………はぁ。 ねぇ桐ヶ谷くん…伊織って素敵な男性…なのかな?」

 

何を言ってるんだ。

「伊織」と「素敵」って言葉が一文に入ることなんて絶対にないだろ。

待て、その考えは早計なのではないか…? もし千紗が本気で伊織のことを考えているのならばやつを貶すことは今するべきではないだろう。

ともなれば、伊織のいい所を探すべきか…

 

「す、素敵かどうかは分からないが…自分に正直な奴だと思うぞ?」

 

「そ、そうだね自然体だよね…! 他には…」

 

「他!? え、えーと美味しそうに飯を食うとか…」

 

ヤバい、アイツのいい所が思い浮かばない。

 

「美味しそうに食べるもんね伊織!」

 

もはやなんの話をしてるんだ俺たちは…

 

「ありがとう桐ヶ谷くん。 なんの解決もしなかったけど整理する時間は…少しできた」

 

「力になれたならよかった…のか?」

 

何が何だか分からないまま店へと戻る千紗の後を追い元いたテーブルへ戻るとアルゴが伊織を質問攻めしていたので助け舟は出さずに梓さんの前へ腰を据える。

 

「ちーちゃんなんだって?」

 

「……人って変わってしまうんですね」

 

「何があったのさ」

 

「俺の口からはとても…」

 

まさか千紗が本気で伊織に惚れ込んだなんて…。

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